LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)


 融合 Part2

 放心状態で助手席に座るみなっちに対して、浩司は言った。 「今 見た事は全て忘れるんだ・・・」 みなっちは何も答えない。
「誰かに話しても信じてもらえないぜ・・・」 みなっちはただ恐怖に怯えているだけである。 無理も無い。
その後 車中で時々みなっちに声を掛けたが、ほとんど何も反応しない。 浩司は愛車を飛ばし 2人の住む街へと走らせた。
みなっちの住むマンションの駐車場に車を止めた。 部屋まで送った。 みなっちはこのマンションで1人暮らしをしている。 そのまま部屋に入ると寝室まで連れて行った。 寝室は、女の子らしく くまのプーさんのグッズが沢山並んだ きれいでかわいい部屋である。
服を着たままみなっちをベッドに寝かせた。 みなっちにやさしく微笑む 「いいかい 今日見た事 全て忘れるんだ ただの悪夢 いいね ただの悪夢」 浩司は悪夢を強調した。
寝室から帰ろうとした浩司をみなっちは止めた。 「どこにも行かないで、1人にしないで・・・お願い・・・こーちゃん」
浩司はみなっちの前に立った みなっちの額に軽くキスをし ニャっと口元に笑みを浮かべる 「いい子だから早く寝るんだ 寝て朝になれば、全て忘れている 今日見た全ては単なる悪夢 いいかい・・・」
「嫌よ! 1人になるの ここにいてよ こーちゃん お願い・・・」 浩司はみなっちの右手を両手でやさしく包み込んだ。 「どこにも行かないよ。」 やさしく答えた。
ようやく落ち着いてきたのか? 小さくうなずくと 余程疲れていたのだろう すぐに深い眠りへとついた。 完全に眠りにつくのを確認すると 浩司はみなっちの住むマンションを後にした。 周囲は完全に夜になっている。 浩司は愛車を飛ばし自宅へ帰ると まずシャワーを浴び 自分の部屋に入った。 部屋には、最新のプロもしくはマニア向けの超高性能パソコンが2台並んでいる。
ディスクトップタイプとノートタイプである。 自力で、2台をルーターで繋ぎ 無線LANで自分の部屋にネットワークを構築していた。 かなりの高レベルの持ち主である。 メインにディスクトップタイプ サブ兼バックアップ用にノートタイプを使い分けていた。 メインのディスクトップタイプを起動させようと思ったが止めた。 今日見た怪物について調べようと思ったが、調べても何もでてくるはずがないし 深追いすれば、逆探知もしくは、ハッキングされる危険性も否定出来ない こう言う時は、下手に手出しを慎むべきと思い 布団の上に転がった。 両手を頭の下に枕代わり置き 足を組むと天井を見上げる。 時々複数の本棚にある数知れずの本を見た。 科学系の本、雑誌がぎっしりと詰まっている。 UFO、超古代文明、物理、天文、天体、量子論、特殊相対性理論、一般相対性理論、無からの宇宙創生論、地質学・・・etc あらゆる科学関係の本や論文である。 全てを読破し理解している浩司であったが、今日の1日の出来事は余りにも突発で、にわかに信じがたい出来事であった。 1度は、UFOを見てみたいし EBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)とコンタクトし彼らの優れた科学を学んでみたいと思っていたが、今回は余りにも不可解である。
1つ1つ頭の中で整理を始めた。 まずテレポーテーションである。 "確かに俺はテレポーテーションしている 理論的に可能であるが・・・ 量子論の中にある 量子テレポーテーション・・・ 1990年代から2000年代前半にかけて複数の実験が成功し証明されている。 しかし現在は、量子、素粒子レベルまでの話だ しかし理論的には、この量子テレポーテーションを応用すれば物質そのものをテレポーテーションさせる事が可能であるが・・・。 実際 この実験データを元に、量子コンピューターの開発及び 量子を用いた 超光速情報通信ネットワークを構築できる事が実証され、開発が進められている。
それに興味深い実験が過去に存在している。 信憑性については、色々諸問題も否定出来ないが、後に、ハリウッドの超大作映画にもなった フィラデルフィア・エクスペリメントと呼ばれる謎に包まれた怪実験である。 (擬似科学の最も典型的とも言われている) 簡単な詳細は、以下の通り 第2次世界大戦の最中である1943年10月28日、アメリカ合衆国ペンシルバニア州フィラデルフィアにある米海軍工廠において、レーダーに対して不可視化する実験がおこなわれた。 実験艦として使われた駆逐艦がエルドリッチである。
エルドリッチの船内には数多くの電気実験機器が搭載され、そのスイッチを入れると艦は、何か? もやのような物に包まれ レーダーはもとより肉眼でも存在が分からなくなったと言う。
そして実験中エルドリッチは突如完全消失し、フィラデルフィアからおよそ1600マイル離れたノーフォーク沖へテレポーテーションし 忽然と現れたと言うのだ。
エルドリッチは、その後 何とか再テレポーテーションで、フィラデルフィアへ帰還出来たものの、帰還したエルドリッチ艦内では、世にも不思議なとても表現出来ないような事態が起こっていたと言う。 乗組員の中には体が船体に溶けてしまったり、身体の大部分が、船体の金属と同化した者 衣服だけが船体に焼き付けられた者や精神異常をきたす者も・・・ あらゆる惨劇が、起こっていたいたと言う。
人も艦も全てが量子レベルまで、分解されテレポーテーションし、移動先で、再結合の際 何らかの異変が起き この様な惨劇が起きたのではないか? と言う仮説 その他色々な仮説が飛び交っている。
そもそもこの実験は、『UFOについて』という本を出版したモーリス・ジェソップという作家に1956年、カルロス・マイケル・アレンデという人物から届いた手紙に端を発し、モーリスはこの手紙を受け取った3年後に謎の自殺をとげ、海軍は総力をあげてアレンデを捜したが失敗に終わったと言う。
この怪実験は現在でも様々な論議を巻き起こしている。
この実験は、電磁場が利用されたと言う、基本となったのは、アルバート・アインシュタイン博士が、当時研究中だったと言う重力と電磁気力を統一する統一理論が用いられたと言う噂が流れている。 事実 アルバート・アインシュタイン博士は、1943年5月31日から1944年6月30日まで、米海軍 特別顧問として極秘の実験に携わっている。 (最高機密極秘事項の為 全て非公開となっているが、通説では、マンハッタン計画に参加していたとも言われる)
公式には、魚雷の起爆装置の改善に尽力したとされている。
それに、駆逐艦エルドリッチの日誌は、1943年8月27日から12月1日までの部分が何故か? 謎の紛失している。
以上が簡単な詳細である。
だが、自分自身が、テレポーテーションした際、電磁場以外の何か別のエネルギーフィールド・・・ いやバリヤーとでも呼ぶべきか? に包まれ 空間の壁を通り抜けている感覚なのだ。 電磁場とは、何かが違う・・・ 別のエネルギー そんな気がするのだ。 エネルギーフィールド、いやバリヤーに包み込まれたお陰で肉体、精神面においても何ら 異常をきたす事もなくテレポーテーションが出来た そんな気がするのだ。 多分 エネルギーフィールド、いやバリヤーそのものが、1つの量子としての状態の役割を果たしたのだろうか・・・。
この場合 空間の壁を通り抜けている事を考えると 量子論の中にある トンネル効果・・・ このトンネル効果を応用すれば、異世界、空間、別宇宙のどの場所へでも瞬時に移動出来る。 多分・・・その可能性の方が高いだろう・・・
実際 加速器による水素原子を衝突させる実験で、2つの水素原子の衝突の際 原子核を構成しているクォーク(素粒子)がバラバラに飛び散るのだが、1部クォーク(素粒子)は、エネルギーなどに転換せず、消える事例が報告されている。 消えた1部(クォーク)は、トンネル効果によって、別宇宙もしくは、5次元をなどの別次元に通り抜けた可能性が指摘されている。
宇宙を構成する全ての力(4つの力、グルーオン(強い核力=強い力)、ウィークポソン(弱い核力=弱い力)、光子(電磁気力)、重力子(重力)の中で、重力子(重力)だけが、力が異常に弱い 理論値よりも16桁も少ないと言われている。 その為 アルバート・アインシュタイン博士の夢の研究であった 光子(電磁気力)、重力子(重力)の統一理論は、未完のまま その生涯を閉じているのだが、何故? 宇宙は、構成する4つの力のなかで、重力子(重力)だけが、異常に力が弱いのか? 重力子(重力)は、波として力が伝わる性質を持つ 波として伝わる時 重力子(重力)の1部が、トンネル効果によって、5次元に通り抜けている可能性が指摘されている。
これらついては、アルバート・アインシュタイン博士以来 物理学に革命をもたらすだろうと言われ 今 最もノーベル物理学賞に近いと言われる リサ・ランドール ハーバード大 物理学教授の著書 "ワープする宇宙" の中でも語られている 我々の住む4次元宇宙を始め 無数に存在するそれぞれ異なった物理法則の支配する4次元宇宙全てが、5次元の中に存在し 5次元を表す方程式 ds2(5次元)=e-klrl(dx2(縦)+dy2(横)+dz2(高さ)-c2dt2(時間))+dr2 で表す事が出来きるとし、5次元が実在する可能性を趣旨している。
今回のテレポーテーションは、量子テレポーテーションよりもトンネル効果の方が、可能性が高いように思える・・・。
他にも量子力学と一般相対性理論を組み合わせた考えの中で、3次元ワームホールと4次元ワームホールの考えもある 3次元ワームホールは、SF界お得意のワープ、もしくは、ハイパードライブ(亜空間跳躍航法=SF映画最高傑作の1つSTAR-WARSはこちら)などの理論の原型とも言われる。 同一宇宙空間のなかで、ブラックホールとホワイトホールをワームホールで繋げそこを通り抜ける事により瞬時に別の場所へ移動出来ると言う仮説理論。
もう1つの4次元ワームホールは、親宇宙、子宇宙、孫宇宙・・・、別々に発生した多重発生宇宙、パラレルワールド(平行世界もしくは、多世界解釈)の各々の宇宙がワームホールによって繋がっているという考えである。 4次元ワームホールを通り抜ける事により、別々の多重宇宙やパラレルワールド(平行世界もしくは、多世界解釈)に行けると言う仮説理論。 更に、未完成の超ヒモ理論、M理論の応用であるキューブ上で表す事の出来る3次元宇宙の無数の連続体 つまり時間と言う概念を加えた 4次元を加えると、同一宇宙空間の中で、別々の時間帯の3次元宇宙とも4次元ワームホールで繋がっている可能性も考えられる。 こちらの4次元ワームホールを通り抜ける事が出来れば、SF界お得意のタイムトラベル(時間旅行)が可能。 つまり実現可能な基本理論の原型と言われる仮説理論・・・などである。
タイムトラベルについても、実際 タイムトラベルによる事例と思われる物的証拠だと言われる物もある。
以下は、擬似科学の典型とも言われているのだが・・・ 信憑性については、ほとんど否定されているのも事実だ。
コロンブスが、アメリカ大陸発見直前(現在のキューバ) 嵐の中 現在のバミューダ海域で、巨大な鉄で出来た船(現在のタンカーではないか? と思われる)を目撃した話は有名であり、他にもアメリカ合衆国ユタ州アンテローブ・スプリングで発見された 今から2億8000万年以上前の複数の小型三葉虫を踏んだサンダルの靴跡化石、ネバタ州で発見された 2億年以上前の靴底化石などは、輪郭の周辺には、靴の底と甲の部分をつなぐ細い糸の縫い目の跡もあり、さらに踵中央部には、磨り減らした窪みまで確認されている。 テキサス州では、2億5200万年以上前の人間の親子足跡の化石、同じくテキサス州チョーク・マウンテンでは、6500万年以上の前 白亜紀の人間の成人女性の指の化石など 例を挙げたら無数に存在する。
中には、1997年 ロシア ブリヤンクス市の森林地帯で発見された10cmほどの大きさの石に埋もれた約5mmの金属ボルトなど現在のテクノロジーでも解析不可能な謎の超硬度金属で作られ 石の生成年代は、15億年以上前だと言う 15億年以上前の地球には、海のなかで、原始的な原核生物しか存在していないはずである。 (モスクワ航空大学のチェルノブロフ教授は、15億年以上前に地球にやってきたUFOの故障による爆発した残骸だと主張)
これらを物的証拠の1つとして、ダーウインの進化論を頭ごなしに否定するC宗教の狂信者達は、全ての生命は、神により同時に作られ誕生した。
よってこの時代から人類が存在した主張し ある程度の文明、テクノロジーも持ち合わせていた主張する。
C宗教根本主義 創造科学、創造論者の拠り所で、言い分である。
(現在 靴底、足跡等の化石については、科学的調査の結果 捏造、偽造されていた事が判明している)
(他にもK,K宗教、C宗教の1派で、超カルト宗教で有名なT,K教会宗教、保守的なI宗教の原理主義など、多数 進化論を完全否定し 代わりC宗教的な面を隠したインテリジェント・デザインなどと称する物を採用する各宗教、宗派も存在する)
(インテリジェント・デザイン=intelligent design、ID説 生物のデザインを支配する「何者か」が「C宗教の神々である」事をあえてひた隠す事により 宗教である事をオブラートで包み込んでいる。 こうした姿勢から「宗教であるのに科学に見せかけようとしている」と非難されている。 インテリジェント・デザインなどと称する物は、ただの欺瞞に満ちた、偽装のまやかしに過ず、典型的トンデモ系擬似科学であり、科学ではない だいたいこれのどこがいったいインテリジェント(知的)なのか?)
インテリジェント・デザインなどと称する物が、真の科学と言うならば、アンチ(反)インテリジェント・デザイン=intelligent design、ID説として、作られたパロディカルト宗教である 空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(Flying Spaghetti Monsterism, FSMism, フライング・スパゲッティ・モンスター教, パスタファリアニズム, スパモン教)の教義も真の科学として、取り入れ同列に扱うべきであり インテリジェント・デザインなどと称する物に出てくる「何者か」が、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(Flying Spaghetti Monsterism, FSMism, フライング・スパゲッティ・モンスター教, パスタファリアニズム, スパモン教)の神であっても何ら問題はない。 "RAmen(ラーメン)"
(はっきlりと言って、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の方が、相対的意味に置いて、比較にならない程インテリジェント(知的)である)
事実 信じられない話だが、アメリカ合衆国内に住む、成人の約60%は、今から1万年以上前 神によって、全ての生命が同時に作られたと信じ疑っていないと言う調査データが、つい最近 ネットニュースを賑わしていた。
進化論の意味 存在すら知らない成人が、過半数以上存在している。
この状況を アメリカ合衆国内に住む 多くの科学者などが、嘆げいていた。 ダーウインの進化論すら頭ごなしに否定し 学校の教科書では、進化論の記述部分は、黒塗り 教える事すら有り得ない・・・ いや教える側の教師ですら進化論さえ知らず、教える事が出来ないのが現状だ。 1部良心に基づいて、教師が進化論を教えようなら その学校区の住民、全米各地から集まった熱狂的、狂信的信者などによる猛烈なデモとパッシングの末 懲戒免職。
まるで、現代版 "魔女狩り裁判、宗教裁判" と思える状況だ。
"これでは、世界の普遍的一般常識からすら取り残される・・・" 心底 この国の行く末を心配していた。
倫理教育の名の下 徹底したC宗教教育最重視政策を強力に推し進めた(まさに、洗脳教育) G.W,B元大統領 その影で、歴代大統領の強力な集票マシーンとして、政権中枢部に入り 勢力、権益などの拡大を計ってきたC宗教の勝利でもあったが・・・
無視するどころか、媚を売らなければ政権を維持出来ない程に、その勢力は巨大化している。
その結果がこれだ。
科学の意味も知らないC宗教根本主義 創造論者の疑似科学(これらは、全て真実であり真の科学であると主張)による、捏造、偽造(靴底、足跡化石等)の数々。
特に、有名なのが、アメリカ合衆国 テキサス州 パラクシー川で見つかった恐竜の足跡化石と同時代の人間の足跡化石と言われる化石など その典型だ。
ダーウインの進化論を頭ごなしに徹底的に否定する為 発見された恐竜の足跡化石に各種偽造工作を施し証拠とされる物を捏造、偽装 人間の足跡化石に見せかけ 聖書の記述につじつまが合うように細工した。 捏造、偽造よって作り上げられた物を世紀の大発見と称し発表。 "これらの足跡化石は恐竜と人間が同時代に存在していた事を示す証拠であり 全ての生命は、神によって同時に作られた よって聖書は全ての真実を語っており これこそが、真の科学だ" と自作自演による自画自賛までする有様だ。
(現在 全てが暴露されており 各種捏造、偽造工作の為に使われた貴重な恐竜の足跡化石の修復が不可能となっている)
C宗教の誇る数々の輝かしい実績の1つだ。
C宗教根本主義 創造科学、創造論者は、聖書の記述に合うよう証拠とされる物を 捏造、偽造、真実の強引な捻じ曲げなどをする事を 真の科学と称する。
(創造科学そのものが、根拠を宗教的信念や聖書に求めることから「反証不可能性」を含まず、科学ではなく疑似科学でしかない。 つまり科学でなくオカルト神秘主義などと同義語の荒唐無稽のトンデモ系擬似科学である。 査読のある科学雑誌では創造科学を支持する論文が掲載されることはなく、通常の意味においての科学者で創造科学を認めている人はほとんどいない。 主要な科学者団体は、創造科学を進化論などに比肩し得る学術的内実と検証に耐える厳密さ、学究的良心を備えているとは認めておらず、むしろ典型的な擬似科学であると考えている。 それらの科学者の多くは、聖書の記述が事実を描写したものであるかどうかを科学的に検証することはできないと考えている)
中には、捏造、偽造とは思えない物的証拠と言われる物もいくつか存在する。
もし捏造、偽造でなければ、考えられる可能性の1つに、以下の仮説も考えられる。
謎のバミューダ トライアングルで起きた 飛行機、船舶などの忽然と何も跡形も無く消滅した事件 何らかのきっかけで、時空間に、何らかの亀裂が生じ そこに4次元ワームホールが発生 飲み込まれた人々が、各々の時代にタイムスリップし 何らかの痕跡を残した1部が、化石となって発見されたと考えた方が、より合理的で、可能性として高いのではないか?
他だし6500万年以上前の各々の時代の大気の諸成分、現在と、どの程度だか不明だが、異なっており、はたして、呼吸及び生存が可能だったか・・・?
もし仮に可能だったとしても、6500万年以上前の各々の時代 現在の地球とは、環境、生態系などが、全く異なっている。
当時生存していた生命の1部は、 現在 生存している地球上の生命の先祖、祖先ではあるが・・・
その環境が、適応可能で、生存可能な範囲内だったか・・・?
現在よりも 遥か遠い未来 タイムマシーンが完成し 遥か遠い未来人による 宇宙空間における超機密性の高い宇宙船外活動用 宇宙服を着用し その時代の地表を歩いた結果 偶然に残った 靴底?、サンダル底?などの足跡が化石化したならば、可能性として、否定できないが、他にも多数発見されている(ほとんど捏造、偽造品) 人間の足の指先まで、くっきりと残っている化石 親子の足跡
化石、人間の手形 人間の成人女性の指の化石など、裸足で歩く もしくは、超機密性の高い宇宙船外活動用 宇宙服を着用せず、ほとんど裸か、現在までの衣服程度のみで、その時代に何らかの痕跡を残した後が、偶然化石化し残ったと考えなければ、説明がつかない。
他にも 重大な問題がある。
現在、月、火星、土星の衛星タイタンなどで、問題となっている地球から打ち上げた惑星、衛星用の探査人工衛星に付着し偶然に運び込まれた、ウイルス、微生物などの細菌汚染問題と同様の問題だ。
完全無菌状態は不可能で、人工衛星に付着したウイルスや微生物の大半は、宇宙空間での生存は不可能で、死滅してしまうが、1部のウイルスなどは、宇宙空間でも、突然変異による自己進化で 太陽から放射されるフレアーが原因の 生命に取って、有害で危険な太陽風(もしくは、恒星風) もしくは、太陽系外から放射されている宇宙放射線などの放射線に対しても耐性持つタイプが現れる。
探査用人工衛星の着陸した 月、火星、タイタンなどの惑星、衛星上で、突然変異による自己進化で、生き残ったウイルスなどの、大半は、環境適応出来ず死滅するが、1部更に、突然変異による自己進化の末 環境適応に至った場合 それら惑星、衛星上で、増殖し汚染している可能性が指摘されていた。
インフルエンザウイルス、AIDSウイルスなどと同じだ、DNAを解析し、強力なワンチンを開発しても 最初のうちは効果があるが、すぐに、突然変異による自己進化の末 耐性を持つタイプが現れ また増殖を始める。
突然変異による自己進化能力が、異常に早いのが原因だ。 AIDSウイルスなど、数回の自己分裂で、違うタイプに、突然変異による自己進化してしまうと言う。
これらウイルスに対抗する為のワクチンの開発には、最低半年以上かかると言う。
ワクチンが完成しても、その時点で、既に手遅れの状況だ。
今だ これらウイルスなどを 克服、絶滅出来ない 主な原因となっている。
(注 ウイルスは、RNAか、DNAの片方だけしか持ち合わせていない)
それと同じ理由で、数億年前にタイムスリップした人たちにも大量のウイルス、微生物が、体内外、衣服などに付着している。
大半は、大気、環境などの違いから死滅するのだろうが、1部 突然変異による自己進化で、耐性、環境適応など至った場合 その時代の環境どころか、その後 進化、歴史などに多大な影響が懸念される。
その場合 現在の地球上の生態系が大幅に変化してしまう可能性もある。 はたして人類が誕生したのかさえも・・・?
逆に考えれば、そのおかげで現在の生態系があり、人類誕生に至ったと言う可能性もある。
量子論の不確定性関係的に考えれば、全ては不確実で、確定したものなど存在しない 他だ確率論的に表す事が出来る・・・ となるのだが・・・?
理論的には、可能なタイムトラベルであるが・・・? 実際 起こりえるのか、起こりえたのか・・・?
話しが、それてしまったが・・・
他にも4次元ワームホールは、直径数km以上にも及ぶ3次元ワームホールと違い 原子より更に小さい為 どんに小さな物質でも通り抜ける事が不可能と言う科学者もいれば、無のエネルギーを利用すれば、大きさを自由に広げられると言う考えを述べる科学者も存在する。
他だし 量子テレポーテション、トンネル効果、3次元、4次元ワームホールが、同一なのか、別々なのか、理論及び原理は、今だ解っていない。
そのエネルギーを供給しているのが、この首から下がっているペンダントの先の透明カプセルの中に入っている 白い物体 ホワイトレジェンもしくは、レジェンスと呼ばれる 宇宙のなりそこね? いや超ミクロ宇宙 古い真空エネルギー・・・ いや まだ研究段階の超大統一理論の宇宙を生み出した 最初の力、エネルギー・・・ 1つの方程式に表す事の出来る 全てのエネルギーの根本のエネルギーそのものかも知れない。 ポテンシャル・エネルギーとでも呼ぶべきか、それともその根源である"無の状態もしくは、無のエネルギーそのものなのか・・・"
浩司は何気なく 透明なカプセルに触れていた。
"別の宇宙にあると言う 小惑星の内部をくり貫いて作ったと言う秘密研究施設に、レジェンスの気まぐれ・・・? によってテレポーテーションで導かれ 融合した。 そこで、レグと言う 太古に滅んだと言うEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)が、残したシステムの1部とコンタクトしコミュニケーションしている・・・。 何よりも先に考えなければならないのが、あの怪物だ。 マンガやホラー映画の話じゃない! 人間が確かに目の前で怪物に変身している。 何故だ? 確かに世界各地 特に、ヨーロッパでは、バンパイヤ伝説 吸血鬼、狼男・・・などが残っている。 繋がりがあるのか? それにUMA(Unidentified Mysterious Animal 未確認動物)と呼ばれる 伝説もしくは、架空、未確認動物もだ、日本では雪男、北米ではビックフット ヒマラヤ山脈ではイエティ、中国では野人(イエレン)と呼ばれる 全身剛毛に覆われた二本足歩行の謎の未確認動物をはじめとする 今だ謎に包まれた未確認動物群もだ・・・ はたして何らかの関係があるのか・・・?
俺は、怪物2体をこの手で殺してしまった。 確かに一気に色々な事が起こり あの時は、みなっちが捕まえられ助けようと必死になった瞬間 そう戦闘モードとでも言うべきだろうか? 戦わなければと思った瞬間 このレジェンスから何か得たいの知れない膨大で、無限と言うべきエネルギーが身体を駆け巡る感覚があった。 その瞬間 あの怪物の動きが妙に超スローに見え 軽くジャンプしたつもりが、信じられない程 高く上がり 身体の動きもまるで超高速に自由に動ける ジャンプ時でさえ あのとかげに似た怪物が、口から火炎放射を浴びせかけられたが、空も自由に飛べるのか? 軽くよけられた。 そして手の平の前にあのエネルギーが1点集中したかと思えば 怪物めがけて撃ち込み跡形も無く消滅させてしまった。 子供向けのスーパーヒーローのとっておきの必殺技そのものだ。 レジェンスの能力? エネルギー? 確かに融合した俺は、宇宙最強の無敵の生命体になったと言う・・・ そのレジェンスが今この手の中にある。" 浩司は思わず透明のカプセルを握った。
"全て現実に起こった事だ! だけど余りにも突発過ぎて納得出来ない。 夢であって欲しい・・・" それが浩司の本音であった。
"戦闘モードと言うべきか? それに入らなければ、あんなすごい能力? エネルギー? は出せない 通常のままだ。"
色々考え込んでいるうちに、浩司も深い眠りへと落ち込んでいった。
翌朝 TV、新聞なとつぶさに見たが、昨日の事件について何も報道されていない。 お昼過ぎに、みなっちから携帯電話が掛かって来た。 あれ程 一緒にいてと言ったのに、朝目覚めたらいなくなっていたのを ひどく怒っていた。 仕方の無い事であった。 あんな事件に巻き込まれ 普通でいられる方がどうにかしている。 浩司にも理由があった。 浩司は、年老いた両親と自店で商売を営む 自営業者である。 サラリーマンなどと違い自由に休み、長期休暇など夢のまた夢。 週一の休みさえめったに取れない。 たまの休みに、みなっちとデートする。 普段は、早朝から深夜まで、がむしゃらに働く 仕事が終わると今度は、パソコンを使い自分の仕事 寝る前 好きな科学系の本を読む 平均睡眠時間など僅か数時間 それが浩司の平均的ライフパターンであった。
みなっちにその事を説明すると ようやく納得したみたいであった。 それから毎日 お互いに携帯電話で連絡を取り合った。
ようやく浩司が休みを取れる日が来た。 前日みなっちからよく2人で行く "マンガ&ネットカフェで待っているから・・・" と携帯電話で連絡して来た。 みなっちの住む自宅マンションの近くである。
時間通り行くと 店の前でみなっちが、先に待っていた。 珍しい事である。 いつも化粧ののりがどうやらとか・・・? 女の子は他人に見られているからいつもきれいでいなければとか・・・? 色々難癖をつけ遅れてくるのが当たり前であったが、この日は違っていた。 "何か? 悪い事でも起こらなければ・・・?" 浩司は内心 本気で心配になった。
「こーちゃん 18秒の遅刻!」 みなっちは、ブレスレット型腕時計を見て浩司を睨んだ。 ようやく元のみなっちに戻りつつある。 しかし18秒の遅刻とは・・・? いつも必ず数10分は遅刻するみなっちの今まではいったい何であったのか・・・?
「バツとして、今日のお昼のランチは、こーちゃんの驕りね」 うれしそうに、浩司の顔を見つめるみなっちであった。 ここのマンガ&ネットカフェは日替わりランチがおいしいと評判のお店である。
"いつもデート代のほとんどが浩司の驕りである事は、ここに述べておかねばならない事実である。"
浩司は一瞬 呆れた表情を見せた。
2人は店に入ると いつものパソコンの設置してある2人用の個室に向かった。 浩司はコーラ みなっちはアイスココア いつものと同じ注文。 いつもこの個室で浩司は、ネットドライブしていた。 2人共 自宅にパソコンを設置してあり 使いこなせるが、技術面に関しては、浩司の方がみなっちを大きく上回っていた。 浩司は独学でパソコンを勉強し 独学で勉強した科学 特に、宇宙に関する物理理論や考古学の自説を ネット上のホームページ(サイト)で、独自ドメインを取得し ペンネームを使って公表 それが、1部のプロ、アマ問わず科学者や研究者の間で話題となり 絶賛、高評価を得ていた。 元々科学者志望であったが、両親が商売を営んでいる関係上 高校までしか行かせてもらえず、有名な4年生大学を現役合格、ストレートで卒業している みなっちに対する複雑な思いがそうさせていた。
浩司は席に座ると たばこに火をつけた。 いつもなら直ぐにパソコンを起動させるが、珍しく起動させない。 みなっちもいつも浩司の健康(浩司はこう言う事に関しては、かなりの無頓着であった)に気遣い たばこ、コーラ、アルコール 特に大好きなブランデーを口やかましく飲み過ぎに注意していたが、今日は何も言わない。
個室に入るとみなっちの顔が豹変していた。 「ねーえ こーちゃん・・・」 みなっちから話はじめた。 やはり前回のあの事件の事である。 みなっちは浩司に疑問の目を向けていた。
「・・・あの時 気が動転し 怖くて気づかなかったけど・・・」 浩司がいきなり現れた事、怪物に対して、信じられないスピード、パワーなどで戦った事 最後にマンガなどのヒーロー顔負けのエネルギーを利用した必殺技を使用した事・・・。
「ねえ・・・ 私の前にいる人 本物のこーちゃん? ロボットとか・・・何か変な手術みたいな物を受けて あの怪物の仲間にされたの? それとも・・・」
「俺が怪物に見える・・・?」 みなっちは真剣な表情で浩司を見つめる。
「あれはねー 出来の悪い マンガかホラー映画を見ていて、主人公が俺の顔に見えただけだよ・・・」 こちらの話の方が出来が悪過ぎる。 全然 納得していない。
「嘘ついている!!」みなっちは真剣である。 「偽者だったら こーちゃん 返して 本物だったら本当の事 教えて お互いに嘘だけはつないと約束したじゃない・・・!!」
浩司は、大きくため息をついた。 「仕方ないかー・・・」 あの古代のピラミッドだったと言う山の反対側で起きた出来事から話はじめた。 テレポーテーションした事 レジェンスと呼ばれる不思議な球体と融合した事 まるで難解なSFの話である。 途中 科学の専門用語が多数出てきて みなっちには、超難解、意味不明、理解出来ない、信じられない話ばかりである。 浩司はシャツの下からペンダントを出し 右手でチェーンを掴み上げ、みなっちに見せた。 純白の小さな球体が、透明のカプセルの中に納まっている。 不思議な球体であった。 「これがレジェンスさ・・・」 触れようとしたみなっちに、「触れないほうがいい・・・」 と言って触れさせず シャツの下に隠した。
「ケチ・・・!!」 みなっちはちょっとむっとする。
「融合者以外が触れると超絶エネルギーで瞬時に消滅してしまう・・・と言う話だ」 浩司は真剣であった。 例の別宇宙にあると言う秘密研究施設での警告である。
「それで、マンガのヒーローみたいな力を得たの・・・?」 みなっちにとっても理解しがたい話であった。 浩司が遂に気でも狂ってしまったかとさえ思ったが、ケンカなどまるで弱い浩司が、あの怪物を瞬時に倒してしまった事を考えると信じるしかなかった。
「確かに、あの時(レジェンスとの融合)俺の中で何かが変わった・・・」 浩司は遠くを見つめるよう答えた。
"1番変わって欲しいのは、性格なんだけど・・・" みなっちは、ふっとそう思った。
そんな時だったドアをノックする音がしたかと思ったら急に開いた。 男が2人立っている。 確かにモンゴロイドであるが、日本人とは、少し顔つきが違う どちらかと言えば北米に住むネイティブアメリカンに近い。
"殺気が無い それに怪物に変身した男達とも違う 普通の人間だ。" 何故だか? 浩司にはそう感じた。
みなっちは 怪物に変身した男達の仲間だと思ったのか、急に全身が震え始めた。 慌てて浩司は右手でみなっちの口を塞いだ。
「しーつ・・・」 こんな所で騒がれては、やっかいだ。
「ちょっと 一緒に来ていただこう」 前に立つ男が言った。
浩司は、みなっちを連れて立ち上がると黙ってしたがった。 店を出た所で、店員のウェートレスに呼び止められた。 もう1人の男が、ポケットから1万円札1枚を取り出し ウェートレスに手渡した。 「釣銭はいらない」 と言って 浩司とみなっちを自分達の乗ってきた大型ワゴンの後ろの席に座らせると、男もその隣に座った。 もう1人の男は運転席に座り 車を走らせた。 ウェートレスは、唖然と大型ワゴンを見送った。
すぐさま 浩司とみなっちの隣に座った男は、「悪いが目隠しをさせてもらう」 と言って2人に目隠しをした。 「大人しくしていれば、危害を加えるつもりはない」 そう言った。
みなっちは、浩司の胸の中に頭を入れ ただ小刻みに震えている。
運転手の男は盛んに周囲を気にしていた。 だれかに後をつけられていないか? かなり気にしているようだ、頻繁に道を変えている。 しかしその努力は無駄であった。 マンガ&ネットカフェの前から 後をつけられていたのだ。 自らを透明化出来る 新型のグロテノスの1体であった。
ある古ぼけたビルの駐車場に車を止めると 2人の男は、浩司とみなっちをそのビルの中に連れて行った。

"ふ ふ ふ・・・ここがやつらのアジトの1つか・・・" 透明化しているグロテノスの1体は思った。 グウルスと呼ばれ 外観はカメレオンに似ている。 目に写った映像や 耳で聞こえた音声をテレパシーにより 伝えたい相手や基地などに送信する能力を持つ。
「そのままビルに入り 後をつけろ」 テレパシーの声に従った。

部屋に通された浩司とみなっちは、ようやく目隠しを外された。 目の前には、かなり高齢だろう 1人の老人が 背中を見せて立っていた。 浩司とみなっちを連れて来た2人の男は、足早に部屋から出て行く。
部屋は薄暗く古ぼけていたが、きれいに掃除がいきとどいていた。 中央には、長方形のテーブルがあり それぞれに、1人掛けのソファーと3人掛けのソファーが向き合いに並んでいる。
老人は振り返ると 「手荒なまねをして申し訳ない」 まずは謝罪した。 老人も確かにモンゴロイドであったが、先程の2人同様 北米に住むネイティブアメリカンに近い。 日本語も完璧であった。
老人は、浩司とみなっちを3人掛けのソファーに座らせ 自分も1人掛けのソファーに座り 指を鳴らした。 奥の部屋から1人の給仕を担当しているのであろう女性が現れた。 手にトレンチを持っており トレンチの上には、カップがあり3つあり コーヒーが2つに、ホットココアが1つ ホットココアは、みなっちの前に配られた。
"念入りに調べられているなあー" ふっと浩司は思った。 みなっちは、コーヒー嫌いでココアが大好きである。
あのような事件の後だ。 それにある程度時間が経過している 2人を調べるのに十分な時間があった。
コーヒーは最高級であろう 豊な香りがただよわせている。
「申し遅れたが・・・」 老人は切り出した。 「初めまして、Mr.コウジ・ワダ Missミナミ・コウダ」 老人は軽く微笑みながら2人を見つめた。 「お2人について、ちょっと下調べをさせていただいた。 特に、Mr.ワダ・・・」
「浩司でいいよ・・・」 浩司はぶらつきぼうに答えた。 横に座るみなっちが、きつい目つきで睨む 浩司の悪い癖の一つだ。 しかし浩司は顔色一つ変えない。 警戒しているのが解る。
老人は続けた。 「ならば浩司殿 特に貴殿の事を 色々調べさせてもらった。 インターネット上のホームページに公表している科学・・・中でも考古学上の旧約、新約両聖書及び 古文献 その他 古い宗教書に出てくる神々が宇宙人・・・浩司殿は、EBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)と呼んでおられるが、自説 かなり興味深く拝見させていただきましたよ。 他にも宇宙に関する科学的見解や自説の理論解釈などは、1部 プロ、アマ問わず 科学者や研究者の間でも、かなりの高評価を得ていると聞き及んでおりますよ」
何故? 浩司は、宇宙人と呼ばず EBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)と呼んでいるのか? それは、宇宙人とは、宇宙に存在している人 つまりヒューマノイドタイプ(人型)の生命体を表す。 この定義で考えると 地球人類も宇宙人の範疇に入る はたして、異星生命体が、ヒューマノイドタイプ(人型)とは限らない そんな証拠はどこにもない。 だからわざわざ 地球以外の他の異星の知的生命体と言う意味で、Extra- terrestrial Biological Entities 頭文字を取ってEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)と呼んでいる。
「そんな話の為にわざわざ こんな手の込んだことして、呼んだ理由じゃないだろう・・・?」 浩司は話を止めた。 この話を続けられると いつみなっちが、大噴火を起すか知れた事ではない。 平和を今宵無く愛する浩司としては、出来る限り無用なトラブルは避けたい。 いつになく浩司は、冷静であった。 他だしみなっちがいなければ、どうだったか? 不明だが・・・
"それにしてもこちらの情報かなり漏洩しているなあー" 浩司は思った。 インターネット上のホームページ(サイト)のURLは独自ドメインを取得 有料レンタルサーバーを利用し ペンネームを使い、本名も含めてプライバシーは、全て一切公表していない。
"帰ったら 契約している独自ドメインを含む有料サーバー管理会社の変更を含む 全セキュリティシステム大幅見直し変更だなあー" と思った。 セキュリティに対してかなり気を配っていたが、こう簡単に漏洩しては困るのだ。 実際 宇宙物理学などに対する高評価と同様 考古学上に関する自説なども絶賛、高評価を受けていたが、同時に、考古学上の、神々=EBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)説に関しては、1部 神々、宗教を絶対視する者達や狂信的宗教家達からの あらゆる非難、中傷、暴言、誹謗、脅迫まがいのメールも多数送りつけられていた。 もちろんセキュリティ対策の為 こちらのメルアドの出ない フォームメールをCGIを利用し独自に設置していたが・・・。
1部 神々、宗教を絶対視する者達や狂信的宗教家達による 無神論者に対する弾圧そのものであった。
このまま行けば中世のヨーロッパのC宗教を絶対とした暗黒時代に逆戻り  そなな予感すら感じられていた。
1部 神々、宗教を絶対視する者達や狂信的宗教家達に対して、浩司と言えば、反論すらする気さえなっていなかった。 "理解出来ないやつには、理解出来ないさ・・・" と言って、相手にせず呆れているだけであった。
"余りにも低レベル過ぎる・・・" (浩司談)
"文句あるなら自説をネットなりなんなり公表し 激論なりなんなりに持ち込み堂々勝負に挑めばいいのに・・・" と常に浩司は思っていた。 こうやって影で、こそこそ動くのは、まともに勝負出来ず、自ら敗北を認めている証拠だ。
かって地動説を唱え C宗教から徹底的弾圧され "それでも地球が動いている" と言った ガリレオ・ガリレイの苦労のほんの少しは、理解出来るさ。" と言った心境である。
これらが、浩司のストレスの原因の1つとなっていた。 大量に溜め込んだストレスのはけ口として、C宗教の勧誘者に対し皮肉ったり、バカにしたりして発散させていたのだが・・・。 余り他人の事を言えたものではない・・・。
他だし浩司の場合 影で、こそこそせず堂々と正面を切ってやる所が、浩司らしい一面であった。
「おーっと すまなかった。 ついわしとした事が・・・」 老人は謝罪した。 「お2人をここへ呼んだのは、他でもない わしはある秘密の組織に属しておる一員で、ヤーナと呼ばれる組織じゃ わしは、マークじいさんと呼ばれておる」 マークじいさんと名乗る老人は、浩司の目が一瞬鋭く変化したのを見逃さなかった。
「心配無用じゃ わしらの組織は、政府、犯罪者集団とは違う ある秘密結社を追っておる その秘密結社とは、アポリスと呼ばれ ある世界的多国籍巨大企業グループで、裏で世界を牛耳るやつらじゃ・・・」 うさん臭い話に思えるが、あの事件以後そうとう言い切れない気持ちもあった。 黙って浩司はマークの話を聞いた。
「先日 お2人が遭遇した事件 あれは、アポリスの日本支部が絡んでおる・・・例の怪物じゃよ」
「怪物の事 知っているのか?」 浩司は口を開いた。 隣に座っていたみなっちが、また震え始めた。 それを見て浩司は、「すまないがこの話 彼女にはショックが大き過ぎる 席を外させてもらえないか?」
マークはうなづくと手を叩いた すると先程の部屋から飲み物を配った女性が現れた 指示を出すと女性はみなっちの両腕を両手で軽く触れ 2人は女性の現れた奥の部屋へと向かった。
「かなりのショックのようじゃのうー 仕方あるまい あんな怪物 はじめて見たらショックを受けぬ方がおかしい・・・」 マークは話を続けた。 「実はあの時 わしらの仲間の1人を失ってのうー・・・」 マークは残念そうに話した。
浩司は、あの傷を負って逃げていた1人の男だと思った。 その後 怪物に八つ裂きにされ殺されている。
「その死んだ仲間の1人を別の場所で、わしらは待っておったんじゃが、その時偶然に、あの事件を目撃してのうー 浩司殿が突然現れ2体の怪物を倒すまでを・・・」 マークは一息入れるとまた話を続けた。 「それで、お2人の事を調べさせてもらったんじゃが、特に、浩司殿 当初やつらの裏切り者かと疑ったんじゃが、調べた結果 無関係と分かった・・・ だがどうして、あの怪物を倒す事が出来んじゃ・・・? だれ1人倒した者などおらん・・・ それなのに浩司殿は、人並みを遥かに超えるスピード、パワーを発揮し・・・それに最後に使った武器? 技? 手の平が光ったら怪物も跡形も無く吹き飛んでおる。 いったいどんな武器? 技? を使ったんじゃ・・・どこでそんなすごい能力を身につけたんじゃ・・・?」
マークは、一気にしゃべり終えるとコーヒーを一口飲んだ。 そして浩司の顔を見た。
「・・・」 浩司は何も答えなかった。 ・・・と言うよりも答える事が出来なかった。 その武器? 技? に名前もあるのか 無いのかも知らないし、まずレジェンスについて話も信じてもらえないと思った。 実は浩司自身 まだ半信半疑であった。
浩司の様子をしばらく覗っていたマークであったが、「まあー良い その話は後程ゆっくり聞かせてもらうとして、怪物の事から話を続けよう あの怪物 グロテノスと呼ばれる やつら(アポリス)が作った生体兵器じゃよ・・・」
「グロテノス・・・生体兵器・・・?」 浩司はつぶやいた。
「元々 普通の人間だったが、他の生命体のDNA(遺伝子)を身体に組み込まれ 生体兵器用に改造された人間じゃ 自分達の間では、ネクストノイド(新人類)と呼んでおる。
「死の産業・・・」 浩司は聞いた。
「いや違う・・・ある面では正しいが・・・全てを話さねば理解してもらえんじゃろう・・・」
マークは1つ1つ話はじめた。
「今から約150年前の事じゃ わしらの祖先は、北大西洋上のアメリカ合衆国、キューバ、バミューダ島の間にある 有名な魔のバミューダ トライアングルと呼ばれる海域内にある孤島で、漁業と島での作物の耕作を生業(なりわい)とし暮らしておった。 昔からの教えに従いある物を守っておった。 その教えとは、古(いにしえ)から伝わる伝説じゃ。 この島の大きな洞窟の地下迷路の奥にある物に、何人(なんぴと)たりとも近づけてならぬ。 触れてはならぬ。 開けてはならぬ。 目覚めさせてはならぬ。 と言う教えじゃ。 わしらの祖先は、その教えを忠実に守り 近づく部外者を排除してきたんじゃが、それがある日 大きな軍艦がやってきて、島はあっと言う間に制圧されてしまったんじゃよ。 向こうは当時としての最新装備のライフル銃などで完全武装した大人数 こちらと言えば、斧、槍、毒矢などで、島中の男達を集めたそうじゃが、圧倒的戦力差は何ともしがたいものだったそうじゃ そして襲撃者の一部は、島の奥地にある例の大きな洞窟へ向かったんじゃよ この島の秘密を知っておるようじゃったと・・・ そして、わしらの祖先が代々守り続けてきた者を目覚めさせてしまったんじゃよ・・・」
「それが、グロテノスとか言う怪物?」 浩司は口を挟んだ。
マークは首を大きく横に振った。 「いやあれは、やつの下使いにしか過ぎん」
「やつって・・・?」 浩司は聞いた。
「話を続けなければ、理解できぬ」 マークは、浩司の話を静止し また続けた。
「生き残った島の住人は、一箇所に集められたが、僅かな隙を見て 全員 船での脱出を計った。 途中殺された者も、海の藻屑と消えたもでたが、何とか脱出には成功したんじゃよ わしらはその子孫じゃよ 古(いにしえ)の教えに従い 生き残った者の1部は、聖なる場所と呼ばれる所を目指した。 そこに行けば、やつを止める手立てがあるかも知れぬと思ったそうじゃ。 今ここでは場所を言えぬが、そこで聖なる物を発見し持ち帰ったんじゃ それがどう言う物かは詳しくは言えぬが、古文書と類(たぐい)と思っていただきたい。  古文書の解読には、長い年月がかかったんじゃが、ようやく一部の解読に成功したんじゃ 思ったとおり やつについての記述もあった。 やつとは、アピリムと呼ばれ 太古の昔 神々いや天空より現れしき者 当時はエルと呼ばれた 今で言う宇宙人の一種らしい者達によって作り出された 最強の生体兵器だそうじゃ どうして作られたか目的不明じゃが・・・それに、わしら人類も同様 浩司殿の自説通り エルと呼ばれた宇宙人によって作りだされた改造種らしい・・・」
この辺については、浩司はかなり詳しいが、生体兵器やそれを作り出したEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)をエルと呼んでいた事については初耳だった。 今から約20万年前 当時地球に生息していた 我々の前の種 ホモサピエンスのDNA(遺伝子) 特にミトコンドリアDNAを操作し 現在種ホモサピエンス サピエンスの共通の先祖 ミトコンドリア・イブ (現在種ホモサピエンス サピエンスは、たった1人の女性から誕生している 今から約20万年前 南アフリカに誕生したミトコンドリア・イブと仮の名で呼ばれるニグロノイドの女性で、現在地球上に存在する全ホモサピエンス サピエンスは、ミトコンドリア・イブの子孫である。 もちろんミトコンドリア・イブにも母親がいるが、ミトコンドリアDNAが違う為 人類学上直系の1つ前の種である) を生み出したと自説で公表している。 何故? 地球に現れDNA操作で、現在種ホモサピエンス サピエンスを作りだしたか? 目的不明だったが・・・。
それに、今目撃されているUFO及びEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)が、はたして、我々人類を改造したEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)、別種のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)なのか? この辺については、情報不足による不明と公表としている。 浩司自身どうも別種のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)ではないかと思っているが・・・?
「浩司殿の自説通り わしらが言う神々とはやはり宇宙人らしい 元々 天空より現れしき者と言う意味でエルと呼んでいたそうじゃが、後々神々に変わっただけの事らしい・・・」
エルの語源は、エロヒム 旧約、新約両聖書で、神々を表す言葉で、古代ヘブライ語で、"天空から降りてきた人々"と言う意味である。
マークは、話を止め浩司の様子を覗った 浩司は黙ってマークの話を聞いていたルそれを見てマークは話を続けた。
「その前に、わしらが調べた限りのアポリスの組織について話ておかねばならぬなあー。」 そう言いながら近くにあったノートタイプのパソコンをテーブルの上に置き起動させた。 マウスを動かし幾つかのID、パスワードを打ち込み ある画面を表示させた。
そこには、大まかな組織図が描かれていた。
「組織の頂点に立つのが、あのアピリムじゃよ 申し訳ないが名前以外 だれも見た者はおらぬ為 写真はない。 他だし美しいコーカサスノイドの若い男だと聞く・・・ そしてその下に8人いることから 8大将軍と呼ばれ アピリムに次ぐ力を持つデストロと呼ばれる 中核を担う大幹部で、各地域を担当しておる。 その1人がこの男・・・」 マークはパソコンを操作し1枚の写真を写し出した。 かなり遠くから写したのであろう かなり不鮮明だが、1人の老人らしき人物が写っていた。 長い白髪と長い白髪の髭が特徴である。 「この男が、わしらの祖先の島を襲った襲撃者の頭目で、名前はギルと呼ばれておる 世界を牛耳る超巨大多国籍企業グループの中核を裏で操り 世界を裏で動かしている人物じゃよ 年齢は、220歳を超えておると聞く」
「220歳・・・」 浩司の質問に、マークは答えた。  「強化改造されておるからのー 寿命も1000年程に延びると聞く」
「他の幹部は・・・?」 浩司は矢継ぎ早に質問した。
「まだ写真は無いが、名前と担当地域だけは分かっておる。 北米担当の"ビリー" 南米担当の"フリオ" 東アジア担当の"龍(ロン)" 中央アジア担当の"シン" 中東担当があの"ギル"じゃ そくてヨーロッパ担当の"デューク" アフリカ担当の"アジス" オセアニア担当の"ダスティ" 以上8人じゃ。 その下に浩司殿が倒したグロテノスの中から各国の支部長が担当しておる。」
「全て ネクストノイドと呼ばれるやつらですね・・・」 浩司はパソコンの画面を見ながら言った。
マークは首を軽く横に振り 「いやいや全てと言う分けじゃないんじゃ・・・」 マークは立ち上がり話を続けた。
「確かに、多いのは事実じゃが、それには適性と言う物があるらしく 全ての人間が強化改造出来る分けでもないらしい・・・ その証拠に150年経った今でも 裏からの支配を進めておるが、表だってこの地球を支配しておらん 絶対的 数が不足しておるみたいじゃ・・・? アポリスに忠誠を誓う権力者を始め 普通の人間も多くおるみたいじゃが・・・」
「ネクストノイドについて、もう少し詳しく聞きたいのですが?」 浩司のは率直に聞いた。
「ネクストノイドとは、さっきも説明したが、他の生命体のDNA(遺伝子)を身体に取り込み 強化改造された人間じゃ 自分達の間では、新人類とも呼んでおるみたいじゃが・・・人間の最終進化タイプだと豪語しておるとも聞く 通常 人間の姿をしておる時も その能力は、人間の能力を遥かに超えており、変身すると更に能力が上がり 特殊な生体兵器と呼ばれる武器も使いおる 特徴としては、人間の姿でも、変身後でも 頭の額に小さな赤い点・・・ネクスタルと呼ばれるおるみたいじゃ・・・」 マークは、右手の人差し指を自分の額に当て示した。 「ここじゃよ」
「変身と何か関係が・・・?」 浩司のの質問に、マークは腕を組んだ。
「確かに、特殊なエネルギーをそこから得ておると聞くが・・・まだ詳しい事はよく分かっておらん」
「少しは話を理解出来たのですが、今の地球の科学・・・テクノロジーでは、そんな事 不可能なはずですよ?」 浩司の率直な感想であった。
「エルじゃよ・・・エルが残していった 残骸宇宙船が、世界中の何箇所かに埋まっておる ほれ・・・浩司殿がグロテノスに会った山 その山も候補の1つじゅつたんだが、間違いあるまい。 アポリスの科学者、技術者の連中 そこから色んな情報、技術なと得ておる。 それだけは確信を持って言える。」
その時だった。 みなっちが別室から現れ いきなり浩司の側に来ると、怒り始めた。 "やばい・・・" 浩司の背中に悪感が走った。
「ねえー ここの人達 ひどい事を言うのよ・・・」 浩司に対して文句を言い始めた。 「神様が宇宙人で、あの怪物 その技術で作られたって・・・!!」 もう手のつけられない状態になりつつあった。 別室でだれかが、ある程度の話をしたのであろう・・・ こんな話 みなっちが受け入れる理由が無い。
浩司は立ち上がり 両手でみなっちの両腕を押さえた。 必死の形相で、「みなっちの信じる神じゃない・・・ 絶対・・・ あれは別・・・!!」 とっさに思いついた事を言ったが・・・もう少しマシな事を言うべきであった。
「嘘つき・・・!!」 きつい一言が飛ぶ。 両腕を振る 浩司が両手を離すと 「この人達 こーちゃんの仲間でしょう!! 私に何かしょうと企んでこんなマネしたんでしょう・・・・!!」
浩司に取って全くの冤罪である。 「俺がこんな手の込んだこと するかい・・・」
みなっちは、鋭い目つきで浩司を睨む しかし言葉が続かない。
「いや お嬢さん これは事実なんじゃ・・・」 マークは助け舟を出したつもりだが、逆効果にしかならない。 みなっちの怒りは収まらない。
そんな時だった 天井から妙な気配を感じた。 何となく気配を感じる部分を横目で見ると、そこには、何も無い しかし 人・・・? 怪物・・・? らしき型をしたものが、ジャミングと言うべきか? ノイズと言うべきか? 輪郭の部分だけ光が少し屈折して見える。 身体を透明化出来る新手のグロテノス・・・? 何となく浩司にはそう感じた。
「あのーマークじいさん・・・ そう呼ばせてもらうけど・・・」 浩司は問いかけた。
2人の成り行きを見守っていたマークは、「どうしたのかね?」 浩司を見た。
「ちょっと外で、2人で話し合いたい・・・ 出来れば人がいない所がいいんだが・・・」
マークは腕を組み少し考えた。 「よかろう このビルの周辺は、再開発地区で、このビルを除いて瓦礫が散乱しておるだけじゃ 工事も一時中断しておるから だれもおらんはず」 マークは、右手でドアを指差し 「ドアを出たら右へ行きなさい すぐに外にでられる」
「すぐ戻ってきますから・・・」 浩司はそう言うと みなっちの手を引っ張り部屋から出た。
「痛いよー!! こーちゃん!!」 みなっちの怒りは収まっていない。 しかし浩司の関心は後ろであった。 "やはり・・・" 何かの気配が後ろを付いてくるのが感じられた。 浩司は小声で、 「合図したら どこかに隠れろ」 一瞬みなっちは、"えっーと"した表情を見せた。 「後ろに 例の怪物の仲間らしき者がついて来ている。 姿は見えないが・・・ 黙って言うとおりするんだ」 浩司は小声で、みなっちに言った。 みなっちは浩司の気迫に飲み込まれたのか? 小さく1度うなづいた。
ビルの外に出た。 浩司は、瓦礫の積み上がっている場所を見つけると そこへみなっちと共に歩き出した。 途中 ピンポン玉程度の大きさの丸い石を1つ拾った。 "やはりついて来やがる・・・。" 気配は一定距離をおいて尾行している。 しかしそこには何も見えない。 浩司だけが、気配と輪郭の部分の光が屈折してぼんやりと見えていた。
浩司は合図を送った。 みなっちは素早く瓦礫の後ろへ回る。 浩司は瞬時に戦闘モードへ入った。 レジェンスのエネルギーが身体を駆け巡る。
浩司は振り返り 両腕を大きく振りかぶった 野球の投手のピッチングフォームである。 それも1970年代にピークを迎えていたメジャーリーグを代表する史上最高の大投手の1人のフォームに似ていた いわゆるオールドスタイルである。 右投げの浩司は、左ひざを左胸に当て 左つま先は頭より高く上げた。  ハイキック投法と呼ばれるフォーム。 大きく蹴り上げた左足を大きく踏み込み重心を下げ オーバースローより腕1本分低い位置から拾った石を何も無い空間へ向かって投げた。 ものすごい超速球!!。 世界史上最速の超速球投手 伝説のノーラン・ライアン投手など比較にならない速さであった。 石は何も無い空間で、透明な何かに衝突したように粉々砕け散った。
「ストライク・・・!!」 小さなつぶやきを発した。 口元がニヤっと笑みがこぼれる。 そしてMLB(メジャーリーグ ベースボール)で、マウンドの投手が、最後のバッターを三振に取った後のガッポーズの真似をし 最初に左腕を突き出し 直ぐ引っ込めると右腕を突き出した。 少々悪乗りである。
一瞬 マークの命令で2人の後をつけていた3人の男達は、自分達に石を投げつけられたと思い慌てて避けようとした。
しかしそれは間違いであった。 石が粉々に砕け散った場所で、突然 ストロボのように何かが現れたり、消えたりし始めたのだ。 その姿がはっきりと現れた。 現れたのは、やはりグロテノスの1種であった。 グウルスと呼ばれる全身が、緑色のカメレオンに似たタイプである。 現れたグウルスは右手で頭の額を押さえていた。 浩司の投げた石は、グウルスの頭の額の ネクスタルと呼ばれる赤い点に命中していたのだ。 浩司は、先程のマークの話で、グロテノスの弱点の1つは、ネクスタルではないか? と言う思いがあった。 そこを攻撃すれば・・・と思い 石を命中させたのだ。 ものすごいスピードの石が、グウルスのネクスタルに命中 何か一瞬のトラブルでも発生したのであろう 透明になっていた身体が、姿を現したのだ。 だがその程度ではビクともしないのがグロテノスである。
「き・・・貴様 この俺様の姿が見えていたとでも言うのか・・・?」 グウルスは叫んだ。まさか自分の姿を見られているとは思わず 油断していたのだ。 その隙を突かれたのである。
「ああ・・・よく見えていたさあー その姿」 浩司のはったりであった。 実際 気配と輪郭の部分だけ光が屈折し ぼんやりと見えていただけであったが・・・。
グウルスの突然の出現を見て 3人の男達はジャケットの下のショルダーホルスターからコルト45ガバメントと呼ばれるオートマチック銃を引き抜きセフティを解除 構えた。 1人の男が、浩司に向かって叫んだ。 「早く!! どこかに隠れて・・・」 別の男は携帯電話で、「グロテノス出現 直ちに戦闘体制・・・」 と叫んでいる。
浩司が逃げるのを確認すると 3人の男達はグウルスに向かい 一斉射撃を開始した。 しかしその程度の威力(おもちゃ)では、全く効果が無い。
「うるさい 虫けらどもめー」 グウルスはそう言うと 一番左にいた男に目を付けた。 口から長い舌を伸ばし 舌をムチのようにしならせ目を付けた男の右脇腹に叩きつけた。 内臓が破裂するような鈍い音と共に男は大きく弾き飛ばされ その場で絶命した。
今度は1番右にいた男に目をつけると そのまま長く伸びた舌を男の身体に巻きつけ持ち上げた。 1人残った男は仲間を助け出そうと、グラウスに向かって体当たりを食らわせようと突進した。 それを見るなりグラウスは、舌の先から黄色い液体を突進してきた男に浴びせた。 硫酸!! いやよく似た成分でかなり強力な分解酵素を持つ液体であった。 浴びせられた男は、音をたて異様な匂いと煙を上げながら生きたまま溶け出した。 グラウスはそれを確認すると 今度は舌で巻きつけている男の料理にかかった。 そのまま強く締め付け始めた。 骨が砕ける鈍い音が響き渡ると男は絶命 死体を放り出した。
浩司はすぐにみなっちの元に駆け寄ると 隙間から戦いの様子を見ていた。 途中 グラウスからの分解酵素の1種を浴びせられた男が溶け出すのを見て 「見るなー!!」 と叫びみなっちの顔を自分の胸に押し当て両腕で頭を覆った。 余りにも残忍にシーンである。 みなっちは女だ 耐えられるはずがない。 いや男でもかなり場慣れしていないと無理かも知れない。 "このままでは殺される・・・" みなっちを更に奥に隠し 「ここで待っていろ!!」 と言い立ち上がった。
「ダメー!! 行っては こーちゃんも殺される・・・!!」 みなっちは必死に止めたが、浩司はすでに瓦礫から出ていた。
前回の戦いと同様 瞬時に戦闘モードに入った。 レジェンスのエネルギーが身体を駆け巡る。 そして集中すればする程 相手の動きがよりスローに見える。 すぐにグウルスの懐に入り込むと 思い切り右足でグウルスの腹へと蹴り込んだ。 グウルスはそのまま宙を舞い背から地面に叩きつけられた。 立ち上がろうとした瞬間 浩司の左後ろ回し蹴り 右回し蹴りの連続攻撃で、またも地面に叩きつけられた。 かなりのダメージを受けたのか? すぐには立ち上がれない。 浩司はこれも前回の戦い同様 右腕をグウルスに対して突き出し手首を立てた マグナムアタックの構えである。 右手の手の平の前の小さな1点にエネルギーが集中する。 その構えを見たグウルスの表情が恐怖で引きずった。 慌ててその場から逃げ出した。 浩司は、グラウスの引きずった表情を見ると 我に返ったのか? 構えを止めた エネルギーが瞬時に消滅する。
「この借り必ず返してやる 憶えておけ・・・!!」グラウスは素早く逃げ去った。 浩司は黙ってその姿を見送った。
ようやくマークが武装した仲間を引き連れ現れた。 「何故? 止(とど)めを刺さぬ!!」 マークは叫んだ。 浩司は何も答えない。 みなっちも瓦礫から出てくると 浩司の右腕を両手で握った。
浩司、みなっち、マークの3人は、元の部屋へ戻った。 マークは途中 叫んだ事を謝罪した。 マークは先程の3人掛けのソファーに座るよう勧めた。 みなっちは直ぐに座ったが、浩司だけは両手をポケットに入れ 背を壁に持たせると 軽く足を組んだ。 何か深刻な悩みを抱えると よく取るポーズである。 それを知るみなっちは何も言わない。 マークも1人掛けのソファーに座り また話はじめた。 「わしもこれで4人の貴重な仲間を失った。 それでつい・・・」
「いいんですよ 気にしないで下さい」 ぼっそりと浩司は言った。
「本題に入ろう・・・ わしらの組織 ヤーナにお2人共参加してもらえんかのうー・・・?」 マークは懇願するよう頼み込んだ。
「このままにしておけば、アポリスのやつら必ず世界制服に乗り出すじゃろう・・・ そうなれば世界中の人々は皆 あんなグロテノス見たいな怪物にされるか、戦いとなれば多くの人々が死ぬこととなる。 わしらの最終目標は、あのアピリムを古(いにしえ)の教えに従い 元の場所へ封印することじゃ そうすれば、必ずアポリスは崩壊する。 どうじゃ わしらと一緒に世界の人々の為 戦わんか?」
みなっちは 困惑顔でマークを見つめる。
浩司は天井を見つめたまま しばらく考え込んでいた。 目をつむり首を横に振った。 「悪いが答えは、ノーだ・・・」
「・・・」 マークは浩司の態度の急変に困惑した。 あれ程 話に興味を示し始めていたのに、先程の戦い以後 何か思いつめ始めていた。
「俺には関係の無い話しだ。 あなた方の争いに巻き込まないで欲しい」 浩司は部屋から出ようとした。
それを見て マークは止めた。 「もう渦中の中に入っておるんじゃぞ・・・ 次から次へとアポリスが送り込む新手に、命を狙われる事になるんじゃ それでも良いのか・・・? 浩司殿は自力で命を守れるじゃろうが・・・彼女はどうする?」
「俺1人で守りきって見せますよ 命に代えても・・・」 浩司は、ドアのノブに手を掛けた。
「仕方あるまい いきなりの話じゃ 気持ちの整理もつかんじゃろうに・・・また近々会ってもらえるかのう・・・」 マークは、最後に懇願した。
浩司は何も答えず 部屋から出た。 みなっちも慌てて浩司の後を追う。
2人が出て行くと どこからともなく数人の男が現れ マークの前に集まった。
「後をつけますか?」 1人の男がマークに聞いた。
マークは軽く首を横に振り 「だめじゃ そっとしといてやれ 今 何も解ってないみたいじゃからのうー・・・」

 その頃 あの古代ピラミッドだったと言う山の内部にある秘密基地 マークの予想通り ここはアポリスの日本支部の一拠点であった。
とある部屋で、浩司に叩きのめされたグウルスがいた。 「おめおめと戻ってまいりました・・・」 人間の姿に戻っていたグウルスは、片膝をつき 頭を下げた。 その先には、マークが唯一写真を見せたギルがいた。 ギルはアピリムの勅命を受け この基地で、各種の計画、実験、研究を行っている。 ギルは、本来中東担当である。 日本を含む極東は、龍(ロン)と呼ばれる8大将軍の1人の1人の担当であったが、この件については、かなり腹の虫が収まらない様子であった。 ここでエルの残した 残骸宇宙船を発見し その中である物を発見したのは、龍(ロン)の手柄であった。 しかしある物の研究は、科学に精通するギルに任されたのだ。 ギルはお抱えの科学者、技術者を連れて来たのだが、その前に龍(ロン)は、先に研究を始め ある物のに対する全データを 本拠地のある中国奥地へと持ち去った形跡があったのだ。 "あやつ かなり怒っているだろう・・・ 仕方あるまい だれでも手柄を横取りされた気分になるからなあー" ギルはそう思っていた。
人間の姿に戻っていたグウルスに対して 「まあー 良い 無事に戻ってきたのが幸いと言うべきかも知れぬ。 グロテノスと言え完成するのに、90日は必要とする貴重な戦力。 特にお前はニュータイプのプロトタイプ(試作体)だ 失うのは惜しい。 まだまだ改良の余地もあるかも知れぬ 命令があるまで、ゆっくり休め」
「はっ!!」 人間の姿に戻っていたグウルスは、一礼するとその場から去った。
椅子に腰掛けたギルは、後ろに立つ白いドクター着を着る数人の科学者の1人を呼んだ。
「例の装置だが・・・」 ギルが聞くと 「はっ」 と答え 呼ばれた科学者は、近くのコンソールパネルの前に立つと キーボードのキーを華麗な指先で押し始めた。
前面に巨大なマルチディスプレイの画面が立ち上がると 各種画像、データが映し出された。
「現在 グロテノスへの改造する為の改造用ポットの新しいタイプの完成は、間近です。 この新しい技術で作られたポットは、現在のポットとは比較にならない性能を有しています。 第一の特徴は、現在グロテノス1体改造するのに90日間は必要としましたが、このタイプは、僅か7日間で改造出来ます。 第二に、ここが最重要なのですが、グロテノスに改造するのには、適性DNA所有者以外 不可能でしたが、このタイプでしたら、DNAに致命的欠陥が無い限り可能となります。 第三に、このポットならば、現在開発中のハイパータイプの開発も容易になります」
「うむ 試作品が完成し問題が無ければ、新しいポットを すぐに量産体制に入るように」 ギルが言うと
「その点につきましては、各担当地域本部で、いつでも量産化出来る体制が整っています。」 モニター画面を使い 科学者は答えた。
「良かろう。」 ギルは大きくうなづいた。 これが完成し量産化が始まれば、計画が大きく前進する。 現在 圧倒的力を持ちながら 数の上では、僅か少数である。 計画実現の為には、生産力の大幅向上による戦力増強が、必須条件である。
次に、別の科学者が呼ばれた。
「例の物 まだ取り出せないのか?」 ギルが、日本に来たのは、これが、最大の目的であった。
「現在考えられる あらゆるアクセス方法を取っていますが、全てエラーです。 例の物を装着しアクセスしないと、シールド解除は、不可能かと・・・」 モニターの画面の1つに例の物が映し出されてい。 半円球の直径3mm程度の透明な物体であった。 その物体は、シリンダーのような物の中の中央に浮かんでおり 上下に円形のキャップの蓋のような物があった。 キャップの蓋のような物から強力なエネルギーシールドが発生しているのであろう。 シリンダーは2つあり その前のコンソールディスクには、何人もの白いドクター着を着た科学者、技術者が、いくつものモニター画面を見ながら キーボードのキーを押しているのが映し出されていた。
「それでは意味が無い システムそのものを破壊すれば、例の物も破壊されてしまう可能性も否定出来ないと言う事だな。」 ギルは長く伸びた白い髭を右手で触れていた。 少々あせっている感じである。
「さようでございます。」 科学者の1人はかしこまって答えた。
「他に何か見つかったか?」 ギルの表情が少しきつくなってきた。 機嫌が悪いのがわかる。
「いいえ 何も・・・。」 科学者の顔から血の気が引いた。
「そうか 下がってよい。」
「はっ」 ほっと安堵をついた表情で科学者は、後ろにいる仲間の所へ戻った。 余りのんびりとしていられない雰囲気である。 次回までに、ある程度の結果を報告しなければ、命にかかわるかも知れないのだ。
例の物が、何であるかを知るのが、アピリムとその勅命を受けたギルだけである。 アピリムの壮大な"大いなる計画"の大半を知るギルに取って絶対必要不可欠な物であった。 これがなければ、アピリムの"大いなる計画"は、達成不可能なのだ。 "一刻も早くシールドを解除し 例の物をアピリム様へ献上せねば・・・ ただ 龍(ロン)のやつ 例の物が、何であるか気づいていなければ良いのだが、発見して報告までに、かなりの時間があったようだし・・・勝手に調べたデータを持ち出した形跡もある。 変な気を起さねば良いが・・・」
ギルは、物思いにふけてしまった。 "いかん・・・私とした事が・・・" と気づき もう1人の科学者を呼んだ。
「例の男 その後 何か分かったか?」
「はっ 現在 あらゆる角度から調査中です。  前回ご報告しましたが、 氏名、年齢、住所など以外は、目立った記録はありません。 ごく普通の民間人としか思えません。 他だ・・・ 気になる点としましては、インターネット上のホームページ(サイト)に公表している 宇宙物理学に対しての科学的見解や自説の理論解釈などは、大学すら行かず、それもかなりレベルの低い落ちこぼれ高校卒のアマチュアの研究家とは、とても信じる事の出来ない程の アマチュアのレベルを遥かに凌駕しています。 元々科学者志望だったようですが、全て独学と言うのは驚きです。 中でも注目すべき点は、量子論、アインシュタインの相対性理論などの宇宙物理学です。 特に、量子論に関する独自の理論解釈は、1部の科学者、研究家の間でも注目され高評価を得ています。 事実我々の間でも、彼の理論解釈を支持する者もいます。 これらの思考実験に関しても、発想の柔軟さ、視点など見るべきものもあり、特に、1番重要な、"ひらめき" に関しては、非凡な才能・・・いや豊な天分の才能を感じさせます。 ひらめきに関しては、決して努力で身につくものではありません。 今まで世に出ず埋もれていたかと思うほどです。 他にも考古学に関しても同様 かなりの高評価を得ていますが、神々=EBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)説を取っており、これが原因となり、1部 神々、宗教を絶対視する者達や狂信的宗教家達との間に、トラブルも起しています。 宇宙物理学に関しては、こちら側に取り入る事が出来れば、必要な人材になり利用価値の高い人材となる可能性を秘めています。 我々の組織は、各種工学部門に優れ 優秀な人材が豊富ですが、理論物理学・・・特に、宇宙物理学に対しては、人材が不足しています。  取り入れる人材の1人と思われます。 それと先程のグラウスからの監視映像からもお分かりのように、例の組織とも 今回がおそらくファーストコンタクトでしょう。  今までは、無関係だったと思われます。 グラウスが部屋内に設置した 盗聴器での内容でもお分かりですが、手を組む気もないように思われます。 他だし今後も 最高段階の要監視、要注意、要研究は、続けていくべきと思います。 あのまだ解明出来ない未知の能力? エネルギー? というべきものの正体が分かるまで、下手な手出しは慎むべきだと思われす」
更に続けた。
「留意点としましては、かなりの一匹狼的な性格面が多数見受けられます。 組織の一員 もしくは、集団での行動を好まず、組織だって物事を進めようとしません、何事も全て自分1人でやってのけようとします。 典型的一匹狼と言っても過言はないように思われます。  この点に関しては、特に注意し 要観察が必要かと思われます」
一通りの報告を受け ギルは椅子に持たれ腕を組み目を閉じ考え始めた。 "うんー やはり脅威となるものは、早めに摘み取るべきか? 否や? 確かに、例の男の能力、エネルギーの正体もわからず、むやみに下手な手出しは慎むべきかも知れぬ・・・? 今 例の男より 兵力増強と例の物を早く取り出し アピリム様に献上いたすのが最優先事項。 他だ気になる・・・。" ギルは、前回 浩司が2体のバルドスを倒した後 "レジェンス・・・" とつぶやいた事が引っかかり最地下層にあるアピリムとギルのみが入場を許される最高機密室で、機密データを探っていた。 そこは、中央本部のマスターコンピューターと直結しており エルの残した残骸宇宙船から回収したデータの中で、何とか生き残ったデータとアクセス可能である。 ここにアクセス出来るのは、アピリムとギルだけである。 他の8大将軍の残り7人といえども ここまでのアクセス許可どころか、その存在さえ知らされていない。 その中に最重要項目として、レジェンスについての記録が残されていた。 余りにも破損が多く途切れ途切れであったか、"伝説の大いなるエネルギー、宇宙を誕生させ、消滅させる、気まぐれ、融合・・・" などである。 ほとんどのデータは失われており 他にもあるのだろうが、例の物を装着しないとアクセス拒否である。 その程度の記述では、全く意味不明 だが何故? レジェンスについての記述があり詳しく調べようとするとアクセス拒否なのか? そこには、ただならぬ秘密が隠されているのか? 何故 ? エルは、レジェンスについて異常なまでに、調査、研究をしていた形跡がある。 それに、レグと言う 太古の昔に跡形も無く消滅したと言う 謎の超高度外洋宇宙文明に異常に興味をいだき調査していたか? 例えアクセス拒否を解除出来ても それらのデータが失われていない保障は無い。 かなり破壊され 大半は永遠に失われているのだ・・・ 残ったデータなどを研究し グロテノスを始め ギルを含む8大将軍 デストロの開発が進められてきた。 言わばエルの残した超科学技術のコピーである。 そのコピー技術を元に更に発展させようとしているのが、現状であった。 全てが最終目標である 大いなる計画の為である。
"やっかい事が、また1つ増えた" 今のギルの本音であった。
「全ての報告 私からアピリム様へ申し上げておく。」 ギルは、そう言うと 後ろに控えていた科学者を持ち場に返した。
"さて・・・ どうするべきか? 例の男の能力、エネルギーは侮れん 例の組織と手を組む気がないならば、こちら(アポリス)に誘い 研究、利用するのも 1つの方法だが・・・? さて・・・どんな作戦が良いのやら・・・? ギルは色々思考を巡らせ始めていた。


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