LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)

 第4章 決戦 Part10

 いきなりの全開。
小手先だけでは、勝てない。
対キャラン(浩司)用に、開発された最新、最強モデル。
まさに、ワン・オブ・アビリティー(単一仕様能力) キャラン(浩司)を倒す為だけに、改造されたモデル。
ビリーと、同様。
全力で、かからねば勝ち目はない。
先程 あのビリーも もう1つの最新、最強モデルであるハイパー化し戦ったが、敗れていた。
先程までのキャラン(浩司)のスピードは、急激に変化し もはや見切れぬスピードまで高まっていた。
このままデストロのBS(バトルスタイル)に変身しても 大差はない。
あのスピードに対抗出来ない。
もはや 最新、最強モデルである ハイブリット・ペガッサーに変身する以外 勝利は、おぼつかない。
そう判断した。

 「マスター・・・・」
ノルンからのテレパシーが届く。
瞬時に、唯一残り1機となっり この戦闘地域を監視するホッパーからのデータを解析 詳細を伝えるノルン。
「なる程・・・・ 2つのデストロのBS(バトルスタイル)への変身後の戦闘能力を持つ・・・・・」
情報の重要性を熟知するキャラン(浩司)。
だが、ペガッサーの戦闘能力も まだ戦っておらず不明の部分が大きく、更に、別のデストロのBS(バトルスタイル)の変身後の戦闘能力 どのタイプだか、まだ現状判別出来ない。
大部分が、ブラックボックス・・・・ いや消去・・・・ それとも違う 元々データとして、書かれていない。
もし書かれていたならば、ノルンの解析能力で、例え暗号でも復元 解析可能。
ノルンの解析能力を持っても。
まず戦って、敵の能力を探る・・・・ など言ってられる状況ではなかった。
まだ本命のアピリムとの対決が待っている。
速くケリ(決着)を付ける必要があった。
ただ 漠然とした宇宙から迫るプレッシャーによる不安感が、キャラン(浩司)を焦らせていた。
ノルンの1部機能を 宇宙空間に向け索敵回している。 だが、何も兆候がない。
「気のせいであれば・・・・」
余りの極限状態での戦闘が長く続き、ナーバス(神経質)になり過ぎている・・・・・
そう自分自身に言い聞かせていたが・・・・

 「何を考えているだ」
戦闘中でありながら 少しどこか上の空のキャラン(浩司)の態度を見て、少し怒りを覚えるデューク。
デュークの眼には、もはや勝負有 と言う態度に見えた。
最終BS(バトルスタイル)に変身した だが、所詮格下 敵ではない。 キャラン(浩司)の眼には、もはや敵は、アピリムを残すのみ・・・・ そう考えていように見えた。
戦闘能力が、急激に高まり 余裕を持って、タカを食った態度に見えた。
別に、キャラン(浩司)は、そんな事など思ってもいない。
誤解を招きやすいタイプでもあった。

 背に生える翼を1度だけ羽ばたかせる、 そのまま いきなり全速で、間合いを詰める。
まさに手刀と言ってふさわしい 右腕で、キャラン(浩司)の心臓を目掛け一刺し。
少し考え事をしていたキャラン(浩司)は、遅れを取った。
何とか間一髪 身体を巧みに避ける。
その歳 左手に持っていたサバイバルナイフを 叩き落とされる。
巧みに避けられ そのまま直進 反転するのではなく、身体を高速スピンをかけながら更に、上空へジャンプ。 周囲に無数の光点が発生 その光点を キャラン(浩司)目掛け まるで。夏 突如何の前触れもなく襲い掛かるスコールの大粒の雨の様に。

 瞬時に、球体のバリヤーを張り 防ぐ だが、威力が違う。
下降へと、押し込まれる。
少し いらない事を考えていたなあー 自身に少し呆れるキャラン(浩司)。
眼の前の敵に、集中しなければ。

 「少しは、この私を敵と、認めたか?」 スピン状態を解除 上空から見下しながら言い放つハイブリット・ペガッサー。
今 戦うべき敵は、この私だ!! 強烈なアピールである。
「これからが、本当の勝負 私の力を見ろ」 大声で叫ぶと同時に、一気に間合いを詰め襲い掛かる。
同時に。両腕が、エメラルドの光を発するソード(剣)の形になる。
だが1つ1つkの形は、微妙に異なっている。
「喰らえ!! レディー オブ ザ レイク ソード(湖の乙女の剣) 我が愛おしの妖精達 目の前の我が敵を その鋭い刃で切り裂け!!」
叫ぶ、ハイブリット・ペガッサー。」
あの伝説のアーサー王に、聖剣 エクスカリバーを渡したと言う妖精の名前であった。
カラーこそエメラネドであったが、その澄んだ輝きは、静寂の湖の様に、どこまでも澄んだ輝きを放っている。
余りの高速の動きに、同時に、無数の剣が、襲い掛かってくる様に見える。
先程までのBS(バトルスタイル)変身前のレイピアよりも 更に速い ケタ違い。
ただ正面から突くだけではない。 1本 1本が、まるで別々の生物の様に違った動きする。
何とか? 巧みに避けるも 後退を余儀なくされる。

 「ヴィヴィアン(Viviane)、ニミュエ(Nimue)、エレイン(Elaine)、ニニアン(Niniane)、ニマーヌ(Nimane)、ニニュー(Nyneue)、ニヴィアン(Nivian)、ニムエ(Nimueh)・・・・」
声を上げるハイブリット・ペガッサー。

 どうやら1つ1つのソード(剣)に、湖の乙女の名前を冠している。
元々レディー オブ ザ レイク(湖の乙女)は、単数ではなく、複数存在したと、考えられている。

 「しまった!!」 キャラン(浩司)の表情が、少し焦る。
余りの速さに避けきれず、ある程度高周波セイバーで、攻撃を受け流していたが、ハイブリット・ペガッサーの放つ技の1つ レディー オブ ザ レイク ソード(湖の乙女の剣)によって、叩き折られた。
初めての経験であった。
過去 何体ものデストロとの対決でも折られた事などなかった。

 ニヤリ 表情をが綻ぶハイブリット・ペガッサー。
更に自身のエネルギーを高める。
「行けー!! 我が妖精達 ヴィヴィアン(Viviane)、ニミュエ(Nimue)、エレイン(Elaine)、ニニアン(Niniane)、ニマーヌ(Nimane)、ニニュー(Nyneue)、ニヴィアン(Nivian)、ニムエ(Nimueh」
そう叫ぶと同時に。両腕の光は、ソードの形のままハイブリット・ペガッサーの両腕から分離 更に、ソードの形のまま分離を繰り返し周囲に展開する。
チャンスと見たハイブリット・ペガッサー。 自身の持つ大技の1つ"無双の舞"を放つ。
合計8個もの光るソード(剣)の形をしたエネルギー体が、それぞれ そう湖の表面を 美しく舞い踊る可憐な精霊の様に舞う。
動きが、読めない。
1つとして、同じ動きではない。
ただ 解る事は、1つ それは、こちらが、一瞬の隙を見せた瞬間 豹変 その鋭い刃で、無慈悲に斬りかかる。

 8個の湖の乙女の名前を冠する光るソード(剣)の動きを注意深く捉える。
どう動くか? 予想出来ない だが、捉える事は出来る。
両手の手の平の前に、それぞれ1つ 高エネルギーを持つ 光球を発生させる。
チャンスは、1度 それも一瞬。
緊張が続く。
動いた。
しびれを切らしたのではない。
キャラン(浩司)自身 気づかない 僅かな隙であったのだろう。
だが、襲ってくるは、解っていた。 その為の対策も。
同時に、両手の手の平の前に、エネルギーを集中させていた 光球から 無数の更に、小さい光球を放っ。
レジェンスのエネルギーを利用した技の1つ ショットアタック。
無数に放った小さな光球は、予想不能のランダムな動きを取りつつ襲い掛かる8個の湖の乙女の名前を冠する光るソード(剣)に、次々と激突する。
キャラン(浩司)の放った ショットアタックのエネルギー弾 1発1発の威力は、たかが知れている。
だが、無数に集中すれば、大きなエネルギーとなる。
核分裂反応から生じる 巨大エネルギーと同様。
核分裂反応の1つ1つは、大したエネルギーは、発生していない。
しかし それが無数に、同時に、エネルギーを発生すれば、巨大なエネルギーとなる。

 8個の湖の乙女の名前を冠する光るソード(剣)にの放った 8個の湖の乙女の名前を冠する光るソード(剣)を爆発エネルギーに変換消滅させる。
その様子を見て、ハイブリット・ペガッサーは、別段表情を大きく変えなかった。
「こうでなくては・・・・」
薄笑いすら浮かべる。

 キュラン(浩司) ハイブリット・ペガッサーの激突が続く。
キュラン(浩司)も ハイブリット・ペガッサーも亜光速に近いスピードで、戦闘を行っていた。
周囲が、まるで止まっている様に感じている。
アルバート・アインシュタイン博士の重力を用いた理論である 一般相対性理論の中で語られている時間のパラドックス。 物体のスピードが、光速に近づく程 時間の流が遅くなる・・・・
例えキュラン(浩司) ハイブリット・ペガッサーが、数時間もの戦闘時間に感じても 2人以外の周囲の時間は、僅か数秒に満たない。
この亜光速の戦いを見切っているのは、たった1体 そう不敵な笑みを浮かべ 楽しそうに見ている そうアピリム1体。 ネクストノイド最上位モデルにして、最強の生体兵器。
「この程度のスピードによる戦闘で、何をもたついておる それでは、この朕の元には、たどり着けぬ・・・・・」
楽しそうに、、独り言を語る。
その眼には、もはや勝負有と映っているのだろうか?
「速く朕の元へ来い」 そう呟いているように見えている。

 その頃 周囲をグロテノス、ハイパーグロテノスの大軍に、包囲され 殲滅戦を余儀なくされていた マークと、BP-1を装着 奮戦する永井が率いる ヤーナ軍。
いやもはや軍などと呼べる規模ではない。
最後の残存戦力。
戦闘能力は、永井が装着するBP-1の方が上 だが、所詮1人 マークを守りつつ 僅かに残った側近の兵士と共に戦い続けていた。
退路を切り開こうと、奮戦するものの 直ぐに、僅かばかり開いた血路も 敵の圧倒的兵力で、防がれてしまう。
圧倒的多数 数の有利差・・・・ 戦略の基本。
「永井司令官」
隣で、激戦の中 常に傍らで戦う 親友にして、最大の側近ブラウンが、声をかける。
よそ見などしていられない。
敵の何度も仕掛けてくる突撃の僅かな隙 手持ちのエネルギー・ライフル銃を乱射しながら。
「ここは、我々が死守します。 ですからマーク議長を連れ上空から脱出を・・・・」
唯一残された退路であった。
浩司が、たった1人で、ほぼ飛行タイプのグロテノスを殲滅させた。
上空からの対地支援攻撃がない。
その為 現状の戦闘状態となっていた。 地上戦。 古典的な戦い。
上空からの対地支援攻撃があれば、もはや完全に殲滅させられていた。
マークを連れ 高速飛行が出来るBP-1ならば、ここから無事離脱出来る可能性がある。
だが、それは、ここに残って必死に戦う僅かな兵士を見捨て、見殺しを意味する。
永井が、1兵士 1戦士としてのプライドが、そんな事を絶対に許さない。
苦楽を共にし 一緒に、1つの目標を信じ戦ってきた大事な 何より大事な部下であり、仲間である。
もはや残り僅か数人 その尊い生命をこの地で、失くしてしまった。
失くした生命は、2度と戻らない。
先に、行ってしまった者の為に、最後まで戦い抜かなければ、信じて付いてきた者が、決して浮かばれない。
永井と、マークは、敗北を認め自ら投稿し、自らの生命を投げ出す事で、大事な部下の生命を保障してくれようう交渉する 最後の選択を選ぶつもりでいた。
だが、残った兵士全員の総意は、ここで最後まで戦う・・・・ であった。
ネクストノイドに、ひれ伏く、膝ずく・・・ は、持ち合わせていない。
最後の最後まで、反抗者 それが、望みであった。
大事な、家族、恋人等を ネクストノイドに殺された。
先に行ったあの世で、大事な、家族、恋人等に顔向けするには、抵抗者 の汚名がなければ、合わせる顔などない。
眼の前で、無残に、虫けら以下に殺された 決して忘れていなかった。
呆然と立ち尽くす それ以外何も出来なかった自分を 決して許す事など出来ない。
失った大切な者の為に・・・・・
今 こうして、グロテノス、ハイパーグロテノスの大軍を ここに留めさせている・
敵は、雑魚。
だが、意味がないのではない。
今 たった1人で、デストロそして、最終目標であるアピリムとの対決に、浩司を専念させる事が出来ている。
目標の1つは、達成されている。
このままムダと思える抵抗を続ける 
例え最後の1人となっても。
ここまでの全てをムタにしない為に。
残り全員の気持ちは、一致している。
今 ここで全員戦死しても 最後の小さな灯火は、残すべきであった。
必ず 意志を継いでくれる者達が現れるはず その者達を率いてくれる新たな指導者となる者を。
それは、最後の希望。

 同時刻。
一進一退の攻防を繰り返すG,G,P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着するピエールと、デストロの最強BS(バトルスタイル)であるハイブリット・ユニキュラーに変身したギル。
互いに、疲労感が出始めていた。
G,G,P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着 戦闘能力、搭載武器のパワーアップなど各種性能のケタ違いの向上をもたらしているものの 装着者自身の精神、肉体両面の向上には、寄与しない。
並外れた精神、肉体のスタミナを誇るピエールであったが、やはりここまでの長時間の戦闘 目の前には、強大な・・・・ 計算外と言っていい 新型、最強のデストロを相手であった。
戦争は、特に、ハードウエアーとしての兵器の性能を加速的に、進歩、向上させる・・・・ その点について全く考慮していなかった。
自ら信じる神々の装着していた神々の力を持つ無敵の最強、最終兵器・・・・ 敵などいない・・・・ そう過信していた。
過信が生んだ自らのミスであったが・・・・
その秘めたる戦闘能力、スペックは、互角 一瞬のミスが命取りとなる。
ぎりぎりの崖っぷちの戦闘が続く。

 対するギルが、自らを改造 元々は、対キャラン(浩司)との戦闘を想定 デストロの持つ本来の戦闘ポテンシャルを 限界と思える程のハイチューンを施し かなりいびつなドーピングにより強化したモデル。
自ら1回限りの使い捨ての覚悟であった。
自身改造中に、それを感じていた。
全ての物は、その物が持つ 本来の限界値が、必ず存在する。
光以外の物質が、光のスピード達する事も まして、超える事など不可能。
この宇宙は、それらが確定し存在している。
だが、あのキャラン(浩司)は、無限のポテンシャル・エネルギーを持つレジェンスと融合している。
全く限界ないのか? と思える程だ。
だが、それは、少々違ている 限界がないのではない 常に激しく変動 常に、ポテンシャル・エネルギーが、変動した状態。
その証拠は、常に、キャラン(浩司)の戦闘は、非常に不安定。
激しく変動するエネルギーをコントロール出来ないでいる。
それが、数少ない弱点でもある。
エネルギーが、極端に低下した その僅かな一瞬を狙う。 その為のハイブリット化と言う 2つのデストロのBS(バトルスタイル)の戦闘能力を 適正を無視して、無理やり詰め込んだ。
ビリーは、他人の戦闘能力など・・・ と言って、拒否 本来持つ戦闘ポテンシャルの能力の限界まで、能力アップにこだわり ハイパー化を選択した。
やつらしいと、言えば、やつらしいやり方であった。
デュークは、わしと同様 ハイブリット化を選択した。
一瞬の隙を突く・・・・に、こだわった戦術でもあった。
複数の戦術を踏まえ それをどのように組み合わせ運用、実行するかが戦略 欧米を中心とした西洋の考えであり それを体現しているが、スポーツ競技であるサッカー。
逆に、キャラン(浩司)は、東洋の日本人であり 一線画している。 アメリカ合衆国の陸軍の戦略思想を体現している野球(ベースボール)好きでもあったが。 戦争全体像、歴史の流れ 方向性を考え 何を持って勝利とするのか? まず考えていた その為 戦略的勝利に、こだわっている。
戦略的勝利の為の技術的の方法として、複数の戦術がある・・・・ が、基本的考え方であり 少々の戦術的敗北など、戦略的勝利を収めれば、取るに足りない・・・・ その為 自らの死など(戦略的勝利 キャラン(浩司)
自身 戦略的勝利は、ネクストノイドとの共存であり その後 ネクストノイド以外にも 種の分化による多種多様性を持つ複数の人類種を生み出し共存させるが、最終的戦略目標でもあったが)、ほんの些細な事すらないと、思っていた。
1試合 どのような戦術を用いて勝利するのか?にこだわるサッカー。
1試合ではなく 長期ペナントレースの優勝にこだわり 少々の試合の敗北など、優勝してしまえば、取るに足りない・・・・と考える野球(ベースボール)の基本的考えの違いでもあったが・・・・
戦略と、戦術 その境界は、非常に曖昧であり 戦略と、戦術 どちらを より重視すべきか? 未だ答えは出ていない。

 キャラン(浩司)を 倒すのには、一瞬のエネルギーの低下の瞬間を狙う。
その為 複数の戦術を用いて、どのように運用、駆使するかを考えていた。 その為のハイブリット化 2つのデストロの戦闘能力を組み合わせ 効果的に運用する。 ・・・・のはずであった。
元々対キャラン(浩司)に開発した。
ピエールの装着するBP(バトルプロテクター) 更に、その上に装着するG,G,P(グレート・ゴッド・プロテクター)用の為ではない。
ピエールの性格から考え この戦いに参戦こそすれど、漁夫の利狙いで、わしらアポリスも、対するキャラン(浩司)も 深手を負い戦闘継続が、ほぼ壊滅的打撃を受けた時点 相討ち状態の時を狙い やつらしく演出効果を最大限に高め現れると思っておった。 自らの手を汚す事も 苦労も無く 互いに相討ちし疲弊した時点。
まさに、典型的サラリーマンのエリートらしいやり方。
利用出来るものは、何でも利用し、1番汚い汚れと、苦労の多い御膳立てなどは、全て他人やらせ 1番安全な場所で傍観 最後に、最も目立ち 1番おいしい果実だけを自らの手柄にする。
そして、利用するだけ利用し用済みは、跡形も無く切り捨て、消去する。
それが、どういう吹き回しか? この戦いの まだ緒戦と言うべきタイミングで現れ、当初は、ほぼ傍観しておったみたいじゃが、途中から参戦してきおった。
ピエールのやつの手持ちの戦力では、どうあがいてもわしらアポリスの敵ではない事ぐらいは、知っておるはずじゃ。
自ら火中のクリなど拾わぬやつが・・・・
いったい何が狙いじゃ。
これまでのピエールの行動とは、相反していた。
「ピエールのやつ まだ何か? とてつもない隠し玉を まだ未発見のエルのオーバーテクノロジーを手に入れたのか?」
現状 手持ちの戦力は、あのバトロイド兵のみ。
更に高性能化した形跡は、全く無い。
それ以外考えられるのは、新たな隠し戦力。
我々の様な人体を改造して造られる生体兵器ではなく、自立判断が出来 命令者の命令には、絶対服従のAI(人工知能)搭載の無人・・・・いやロポット、アンドロイド兵器・・・・ それも1体1体が、ネクスノイドの戦闘能力を上回り 尚 その数は、ネクストノイドの総兵力を大幅上回る大規模の兵力を・・・・
ハイブリット・ユニキャラー自身 話が、かなり飛躍し過ぎていると思った。
もし そうならば、もはや投入している。
現状の圧倒的兵力差の不利を覆すには、もはやさのチャンスを逃し 遅すぎるぐらいであった。
もっと早いタイミングで、投入し 戦況の不利を覆し 有利な条件を作り上げるはず。
こんな勝ち目のない戦いを 自ら強いるはずがない。
「まさか、自分自身を 自ら信じる神々などと呼称するものやらの為の殉教者にでもなるつもりでおるか・・・・? それは、絶対に有り得ぬ」
小さく呟くハイブリット・ユニキュラー。
それ以外この不可解な行動を説明しようにも 合理的説明がつかなかった。

 対するG,G,P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着するピエールも 身体の頭部から足のつま先まで、全てを 未知の超合金で、その表情を 決して伺う事出来ないが、もし覗き見る事が出来たならば、かなり焦りと、疲労の色が滲み出てたのを 見る事が出来たであろう。
「こんなはずでは・・・・」
強い思いが過っている。
これ程 長時間に渡る緊張感を強いる戦闘は。初めてであった。
全身を覆う未知の超合金は、少々の傷など、直ぐに、超合金内に、大量の投入されているナノマシーンによって、自己修復する。 しかし肉体のコンディション 特に、疲労の蓄積などは、解消しない。
長時間に及ぶ肉体の消耗による疲労の蓄積は、その動きを だれの眼にも解る程 低下を招いていた。
「余り 時間がない・・・・ こんな相手にぐすぐずなどしてられぬー」
小さく だれにも聞かれないように呟く。
かなり時間を気にし、焦っている。
元々 何らかの原因で、偶然的に誕生したアピリム 今 戦いを挑んでいるアピリムの配下であるギルの上に君臨するアピリムは、その最初の完成体である ファースト そのファーストから数えて、4体目にあたるフォースが、ピエール。
自身その事に気付いている。
アピリムとしての特殊能力。 忌むべきの神々に反抗した呪われた力。
その力を覚醒させれば、今 目の前に戦うデストロであるギルの BS(バトルスタイル)であるハイブリット・ユニキュラーなど、多分 敵ではない。
別に、倒さなくとも 強力なテレパシー能力を使い ハイブリット・ユニキュラーを インプリンティング(刷り込み)によるマインドコントロール(洗脳、精神支配)ですら可能であろう。
それによって、自らのマリオネット(操り人形)に、思い通りに、コントロール出来る。
だが、あえてこのまだ目覚めていないアピリムとしての 忌むべきの神々に反抗した呪われた力を覚醒させていない。
自らを神々の忠実なる下僕(しもべ)として。
その為に、神々が、かって装着していた 最強の戦闘用マルチフォーマルスーツであるBP(バトルプロテクター)と、更に、各種パワーアップ等を施した最強のプロトタイプ(試作型)であるG,G,P(グケート・ゴッド・プロテクタ)を 装着した。
自ら神々の元で、神になる為に。
この忌むべきの神々に反抗した呪われた力から 真の神々の力を手に入れ 自ら神々の1員になる・・・・ 自らの野望の為に。
そして、迎えるべきミレニュアム(祝福された神々の1000年王国)実現の為に。
神々の絶対支配による 統一され、画一化された精神体の1部となり正義のパラダイス(楽園)を実現する。
それこそが、人類が、神々が定めた預言であり 達成されなければならない神々との聖なる契約。
ピエールの信じる唯一絶対の正義。

 そして、まだ覚醒していなアピリムとしての特殊能力 ファーストには、持ちえていない特殊能力が、ピエールに備わっていた。
それが、ピエールにはっきと感じさせていた。
一種の精神感応能力。
その為に、ピエールは、焦っていた。
もうすぐ・・・・
その為に、地球を人類を クリーニング(大掃除)する必要があった。
神々の敵である 神々の御心も知らず裏切った アピリム・ファーストを始めとする 悪魔にその魂を売ったネクストノイドを絶滅させ浄化する。
自ら信じるC宗教の聖典などと呼称する旧約聖書の中に書かれている 神々などと呼称する物の典型的大量殺戮である ノア大洪水により 1部 神々などと呼称する物と、地球人類と、異星生命体 EBE''s(イーバーズ=地球圏外生命体)の異種交配体であるネピリムであるノア一族を除く、他の人類を根こそぎ、皆殺しにした様に、ネクストノイドを全滅させる。 1人残らず・・・・
もう残された時間は、僅か。
自らの手で、1体残らず、全てのネクストノイドを絶滅させ 迎える準備を整える。
ピエールに取って、聖なる義務であり 唯一絶対の神々との契約。

 ピエールは、典型的エリート サラリーマン家庭に生まれ育ち 両親は、敬虔で、熱心なC宗教の信者であり 自らも最高レベルのC宗教のエリートである。
だが、こう言うタイプに多い 物事全てを2つの物事でしか見られない近視眼的な視野しか持ち合わせていない。
全ての答えは、たったの1つ。
唯一絶対の正義である自ら信仰する神々の教え それに対する全ては、唯一絶対の許されない唯一絶対の悪。
単純明快な勧善懲悪。
その点を ヤーナ所属時代の浩司に、毒舌、皮肉と言う超激辛スパイス付きで、叩かれていたのだが・・・・
「この程度の相手 相手は、ギルのBS(バトルスタイル)であるハイブリット・ユニキュラー。 アピリム・ファーストではない。 さっさと片付け アピリム・ファーストを倒さねば・・・・」
もはや 自己陶酔に高揚し酔いしれていた・・・・ と言っても過言はない精神状態でもあった。
神々などと呼称する物が持つ、人類及び、地球上の全生命体に対する生殺与奪権は、神々の1員と迎え入れられる自分だけが持つ。
これをキャラン(浩司)が聞いたら どんな反応を示すだろうか?
「宗教などと、呼称する物は、所詮全てが、カルトの殺人教・・・・」 を始め 数々の論点を用いて、全て反論したであろう・・・・

 「・・・・・」 溜息まじりに、ハイブリット・ペガッサーを見つめるキャラン(浩司)。
決めて、欠いた戦闘を続けていた。
一気に、ケリ(決着)を付けたい。
ここを突破すれば、いよいよ本命の 少し離れた場所で、この戦いを楽しそうに見つめるアピリム。

 刻一刻と変化する状況。
マスターであるキャラン(浩司)に、ここまで各種データを提供したノルンだが、
マスターであるキャラン(浩司)が、亜光速での戦闘を続けている状況では、テレパシーによる各種データの提供は、不可能であった。
時間もしくは、双子のバラドックス・・・・・ 地球人類では、アルバート・アインシュタイン博士が、自身の一般相対性理論で導き出した時間の流れのズレ・・・・
今 マスターであるキャラン(浩司)は、異なると言っても過言の無い時間の流れの中で、戦闘を行っている。
物体が、光速に近づけば、近付く程 時間の流れは、遅くなる。
巨大な重力源 例えばブラックホールの周囲に存在するエルゴ領域(エルゴ帯)でも同じ、近付けば、近付く程・・・・ 全く同じ効果が生じるのだが…・
今 マスターであるキャラン(浩司)は、周囲の時間の流れが、まるで止まっている様に、見え感じているはず。
マスターであるキャラン(浩司)は、この辺のメカニズムについては、かなり詳しく、良く理解している。
伝えたい重要情報は、いくつもある。
だが、現状は無理 ジレンマに陥っていた。

 「飽きもせず何度も・・・・」 小さく呟くキャラン(浩司)。
またも ハイブリット・ペガッサーによる必殺技の1つ レディー オブ ザ レイク ソード(湖の乙女の剣)が放たれる。
ヴィヴィアン(Viviane)、ニミュエ(Nimue)、エレイン(Elaine)、ニニアン(Niniane)、ニマーヌ(Nimane)、ニニュー(Nyneue)、ニヴィアン(Nivian)、ニムエ(Nimueh」の名前を冠する 光とのエネルギーの剣。
8個の光とのエネルギーの剣 またも湖の上を華麗に舞う妖精の様に、優雅な舞い踊っている様に見える。
今度は、先程と違う 突如 急加速 斬りかかってこない。
舞い踊りながらも剣先から 1条の強烈なビーム、パルスビームを キャラン(浩司)に向け発射する。
「下らない小細工・・・・・」
瞬時に、強烈なビーム、パルスビームを 瞬時に避けるキャラン(浩司)。
本人の自覚以上に、レジェンスからのエネルギーが、高まりを見せている。
スピードが、亜光速から 更に光速へと近づいている。
だが、反面 最も危険な兆候でもある。
Absolute Area(絶対領域) 決して、超えてはならない領域。
レドェンスの持つ最大の欠点。
ここまで、その兆候は、見せていなかった。
ここへ来て、急に兆候が出始めている。
絶対に、立ち入ってはいけない領域。
確かに、更に彼方にある無限の世界、エネルギーが得られる。
だが、それは、更なるエネルギーの暴走も生む。 今でもコントロール出来ないエネルギー。
コントロール出来ないハードウエアー・・・・ この場合 エネルギーだが、コントロール出来ないものなど、無用の長物に過ぎない。
コントロール出来てこそ、ハードウェアーは、本来持つポテンシャルが機能する。
だが、キャラン(浩司)自身 ハードウェアーをコントロールするソフトウェアーとしての自分自身に、懐疑的であった。
自身 有能な人材だと、全く思っていない。
バカに徹して生きてきた 今更人生変えられない・・・・ いつも自分自身を 皮肉っている。
ただ Absolute Area(絶対領域)に対して、何となく魅力を感じていたのも事実。
誰もが欲する 無限の力に対する飽くなき願望・・・・・
キャラン(浩司)も例外ではない。
決して、強い、不屈の精神力の持ち主ではない。
ただの弱い人間に過ぎない。
その点だけは、わきまえているつもりでいる。
それが、自制心を生み 留まらせていた。
力だけを願望し 溺れる自分自身・・・・ 最も似合っていない・・・・・
ある種の 自身に対する美学なのかも知れない。
そして、Absolute Area(絶対領域)に達し超えた時 エネルギー体であるレジェンスは、自らの自我に目覚め 乗っ取られ無限に、エネルギーを暴走させ 行き着く先は、この宇宙の瞬時の消滅 元の無数の状態が、同時に共存し、どの物理法則にも確定出来ない 非常に高いポテンシャル・エネルギーを持ちながらも常に揺らいだ状態 物理学上 "無"。
我々の住む この太陽系の誕生する遥か以前 別の銀河系の別の太陽系の惑星に誕生した 高度知的生命体 EBE's(イーバース=地球圏外知的生命体)の1種 レグ。
そのレグの言語で、レジェンとは、この "無" を意味する。
そうある日 そのレグの最高傑作とも言える 自我、思考、感情など持つスーパーコンピューター ノルンに聞かされていた。
そして、無が無を生み出し2つのエネルギー球体に分離した。 まさに対称性理論 全く正反対の性質を持つ。 1つは、ホワイト・レジェンと呼ばれる 今 キャラン(浩司)自身が融合している無。
そして、もう1つは、ブラック・レジェンと呼ばれる 無。
2つある為 複数形によりレジェンスと呼ばれる。
無が、持つ驚異の上限値のない無限のポテンシャル・エネルギーを持つエネルギー体。
いったい何なのか? 何の意味があるのか? 解らない事ばかりだ。

 少し奢り高ぶっていのかも知れない。
ハイブリット・ペガッサーのピーム攻撃を 瞬時に避けていたキャラン(浩司)に、一瞬の隙が生じた。
僅かに
眼を離した瞬間 ハイブリット・ペガッサー必殺の間合いへと・・・・いや違う突然その姿を消した。
ハイブリット・ペガッサーの殺気が・・・・ 場所を特定すると、方向が解らなくなり、方向を特定すると、場所が解らなくなる。
ネーミングに偽り有りの 先程ハイパー・ウルフガーが使用した あの超加速。
5次元からの攻撃。
そして、突如の実体がその姿を現し ハイパー・ウルフガーのあのフラッシュ・バンチが、キャラン(浩司)を襲う。
「バカなー」 焦るキャラン(浩司)。
瞬時に後退。
何とか避けるも ハイブッリトの意味 何故? ハイブッリトとネーネングしたのか? 瞬時に理解する。
2つのデストロの戦闘能力を兼ね備えている。
元々 デストロは、、ワン・オブ・アビリティー(単一仕様能力) 1対に付き1体だけしか持ち合わせていない特化した特殊戦闘能力のはず・・・・
強引に、組み込んだ・・・・・
同時に、2体のデストロとの戦う・・・・
「更に、やっかいだなあ・・・・」 少し呆れて呟く、
「子供向けの勧善懲悪のヒーロー者でもあるまいし・・・・」 少し皮肉を込めて呟く。
次から次へと、新兵器が出てくる。
自身のエネルギーの増大と言う問題を抱えており。
まさに、前門の狼 後門の虎・・・・ と言った心境であった。
同時に、2つの難問に取りかからなければならない。
先程ハイパー・ウルフガーとの戦いで、これを破ったとと言えるのか?
強引に、5次元から引きづり出したのだが・・・
根本的対策方法が、何もない。
また同じ手を通用するのか?
「原子核の周囲に存在し まさに自由に動き回る? いや不確定性だが、その電子を結び付けている力 クーロン力 もしくは、クーロンの法則か・・・・」
「その電子同様 全て確率論的にしか表せられない・・・・」
「こちらが、亜光速で動いても 2つを結び付ける力 クーロン力 もしくは、クーロンの法則によって、常に一定範囲内のどこか? を 不確定性に存在する・・・・」
「2つを結び付ける力 クーロン力 もしくは、クーロンの法則・・・・」
何か? ヒントらしき物に 気づくキャラン(浩司)。
宇宙物理学 アインシュタイン博士の 特殊、一般相対性理論 量子論、量子重力論、ニールス・ボーア博士を中心としたコペンハーゲン解釈 その他に精通していたが、荷電粒子間の相互作用については、勉強不足以前の状態であった。
宇宙を構成する4つの基本相互作用の1つにあるにも関わらずだ。 4つの基本相互作用の統一。 超大統一理論(万物の理論) この宇宙を作った最初のエネルギー(力)。
「荷電粒子間の相互作用・・・・ つまり電荷を帯びた2つの荷電粒子間に働く反発し、または引き合う力(エネルギー)がそれぞれの電荷の隻に比例し・・・・ 電磁気学」の基本法則」
「次元 そのものを切り裂くよりも 荷電粒子間に相互に働く反発し、または引き合う力(エネルギー)を遮断もしくは、別の強力な荷電粒子間に相互に働く反発し、または引き合う力(エネルギー)を 作れば・・・・・」
試してみるだけの価値があると思った。
現在の人類のテクノロジーなど比較すらならない驚異のオーバーテクノロジー レグのオーバーテクノロジーを利用出来る。
動きを亜光速以下の通常のスピードに戻す。
亜光速では、時間もしくは、双子のパラドックスの影響により 異なる時間の流れの為 テレパシーによる通信でも意味を持たなくなる。
「ノルン・・・・」
テレパシーで呼びかける。
「はいマスター」
「俺のバリヤーは、電磁気力を利用している荷電粒子タイプだ。 電荷を帯びないバリヤーは、あるか?」
「はい ございます」
その返事に、少し安堵の表情を浮かべるキャラン(浩司)
「携帯可能な小型でいい 時間も数秒持てばいい」
「数分持つ 小型で携帯可能な物がありますが、何にお使いの予定で・・・・」
「説明は後だ、直ぐに、QCTTシステムで転送」
「はい かしこまりました」
キャラン(浩司)の左手に、ペンシルライトの様な形をした金属が突如現れる。
不敵な笑みを浮かべながらボタンを押す。
キャラン(浩司)の周囲に、電荷を帯びない球体のバリヤーが展開する。
うまくいけば・・・・ 内心祈る気持であった。

 磁力を失った浮遊物の様な状態で、突然ハイブリット・ペガッサーが、その姿を現す。
急な周囲の変化。 強引に、次元を切り裂かれたのではない。
先程ビリーとの戦いの時 キャラン(浩司)は、この方法を取ったが、余りにもリスクが高いと思ったのだろう この攻撃を開始してから使用していない。
次元そのものを切り裂く 下手な失敗でもすれば、何が起きるか? 想像もつかない。
それ以外の方法を見つけたのだろう・・・・
目標物の突如の消失。
それにより技が、機能しなくなった為であった。
結び付ける力 クーロン力 互いに、荷電粒子の性質を利用してこそ成立している。
片方が、荷電粒子としての性質を遮断してしまえばどうなるか?
その事に、ハイブリット・ペガッサーは、気付いていない。
自身の故障などではない。
何故この様な事が、起きたのか? 全く理解出来ない。
一瞬 その様な表情を浮かべた。
その時であった。
キャラン(浩司)に対して、少しを距離を離れた場所でこそあったが、よそ見しいる態勢で現れた。
その為 少し気付くのが、遅れた。 突如 バレーボールぐらいの光球 そうものすごいエネルギーを秘めている。
自身に直撃する瞬間であった。
顔が強張る。

 「うまくいったー」 突如ハイブリット・ペガッサーが、その姿を現したのを 感覚で感じ取る。
少し距離はある だが、今がチャンス。
キャラン(浩司)は、バリヤー解除と同時に、左手を感覚のする方法に向け 手首を立てる。 同時に、レジェンスのエネルギーを利用した技の1つ マグナム・アタック弾を1発発射する。
多分 これで決着を付けられない それは理解している。
ある程度ダメージを与え あのネーミングに偽り有りの 超加速の攻撃を 2度と起こさせないぐらいは、出来るはず。
大技の1つを封じる事が出来れば、戦いを少しでも有利に運ぶ事が出来る。
一瞬 スター・バーストで一気にケリ(決着)を付けようかと、考えたが。エネルギー充填にある程度タイムロスが生じる。

 周囲に、バリヤーを展開する余裕もなく キャラン(浩司)の放ったマグナム・アタック弾の直撃を喰らうハイブット・ペガッサー。
同時に、身体全体が、爆発した様に見える。
爆炎が、徐々に風に流される。
薄らと、その中心に何か? 現れ始める。 人の形の様だ。
どうやら強力なエネルギー弾 だが、何とか持ちこたえた様だ。
これ程の強力なエネルギー弾を まともに喰らったのは、初めてであった。 いや過去 エネルギー弾を喰らった事さえなかった。
そんな敵などいなかった。
確かに、7日間戦争時 前線に立ち戦った。
だが、それは、多数のグロテノスを指揮する司令官の立場。
確かに、ネクストノイドの上位モデルであるデストロへの改造前 世界の強い相手を探し武者修行時代 多数の戦闘経験はある。
だが、その時代 まだ今の様な特殊能力は持ち合わせていない。
それにそれは、厳格なルールが適用された上での れっきとした試合である。
生死を賭けた醜い殺し合いではない。
その後 デストロへの改造後 シュミレーションによる模擬戦の経験は多数あるが、実戦は、今回が初めてであった。
やはり生死を賭けた戦い 世界の強い相手を探し武者修行時代やシュミレーションによる模擬戦とは、まるで違う。
戦争もルール無用ではないが、勝敗の敗者は死あるのみ。
生き残った方が勝ち・・・・ ある意味 非常に単純明快な世界。
一瞬の隙が勝敗ではなく生死を分ける。
厳格なルールの元で行われるスポーツ競技ではない。

 少しヨレヨレなるハイブリット・ペガッサー。
気を取り直し再度 ネーミングに偽り有りの超加速へ入ろうとする。
?
何も起こらない。
どうやら 今喰らったエネルギー弾の影響で、故障を起こしたららしい。
精密な機械の様な精密生体機器 身体全体にかかったエネルギーの過負荷が原因であるのだろう。
大きなダメージである。
その隙を狙い キャラン(浩司)が、猛然と必殺の間合いに入り 手足を使った肉弾戦を挑んでくる。

 このチャンスに、ハイブリット・ペガッサーに、更に、ダメージを与えようと、近接戦闘へ入るキャラン(浩司)。
至近距離からパンチ、キックなど、多彩な攻撃を加える。
間合いを開けレディー オブ ザ レイク ソード(湖の乙女の剣)などの大技を利用させない為でもある。
大技の1つを潰したぐらいで、勝敗を決する事が出来る程甘い敵ではない。
次々とも繰り出すパンチ、キック等がヒットする。 防戦一方のハイブリット・ペガッサー。
だが、ヒットはするものの一撃必殺の急所は、全て微妙に外されていた。
決定的なダメージが与えられない。
少し間合いを開け最終大技を放つには、まだ早すぎる。
焦りは、禁物。

 その頃 少し離れた場所で、ハイブリット・ユニキュラーから同じネーミングに偽り有りの超加速攻撃に苦しむG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター) 1部機能を キャラン(浩司)の戦闘をモニターしていた。
この戦いに、勝利した後 浩司を始末すめ為のデータ収集の目的でもあった。
別種のバリヤー展開と同時に、ハイブリット・ペガッサーが、突如その姿を現した。
何も攻撃など加えていないにも関わらず。
すぐさま搭載されているAI(人工知能)が、そのバリヤーの情報を分析 装着者であるピエールに伝える。
「なるほどー・・・・・」 小さく独り言を呟く。
ピエールには、その理屈が理解出来なかった。
だが、そんな事どうでもいい この攻撃を破る方法が見つかった。
今は、それでいい。
同じ原理を持つバリヤーを周囲に展開する。
電荷を帯びるクーロン力が、遮断される。
その瞬間 いったいどこにいるのか? 特定出来なかったハイブリット・ユニキュラーが、その姿を忽然と現した。 だが・・・・
何ら戸惑いの表情させ見せない。 それどころか、このこうなる事を事前に予想していのだろう 猛然と、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)に襲い掛かる。
「甘いぞ ピエール神父」
まさに、意表を突かれたのは、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)の方だった。
今 自身を取り囲んでいるバリヤーは、クーロン力を遮断する為のみ 強力な電磁場を利用して、エネルギー弾などを防ぐ目的ではない。
単なる体当たりであったが、簡単に破られ間合いに入り込まれる。
非情こそ全身を覆う未知の特殊合金で出来たパワードスーツによって、読み取れないが、かなり動揺しているのが、その態度に現れていた。
動きが、止まっている。
そのチャンスを逃さないハイブリットー・ユニキュラー。
両肘から 何やらブレードらしき物が伸びる。
少し反った形をした三日月剣に似ている。
他だし刃の部分が、細かく、高速に振動しいるのに、気付く者は、多分 レジェンスの融合者であるキャラン(浩司)以外、瞬時に気付かないだろう。
対象物質を分子レベルから切り裂く生体高周波 キャラン(浩司)愛用の高周波セイバーは、素粒子レベルから切り裂く能力に比べ、能力的には劣っているが、それでも十分な能力を有している。
一瞬の瞬きと思える時間 両肘から まさに生える2本の生体高周波ナイフで、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)の未知の特殊合金で出来た装甲に、何本もの深い、斬り後を付ける。
さすがに、エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の創り出した驚異のオーバーテクノロジーで創りだされた 未知の特殊合金 完全な切断とまで行かない 表面数mmと言った所。
それでも 更に、大きな心理的ダメージを与えるには、十分であった。
直ぐに、未知の特殊合金内に大量にあるナノマシーンによって、傷跡は、瞬く間に、何もなかったように、修復される。
戦闘意欲を失くした様に、無防備に、ただ呆然と立ち尽くすG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)。
計算通り事が運ばない苛立ちさ、差し迫った残り時間、決して、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着出来る時間ではない。
大型パワーアンプ機能により4次元ワームホールを利用したエネルギーの供給により ほぼ無制限に、常時供給される。 問題は、別にある。
何と言っても 装着者であるピエールは、エリートであった。
マニアル、学校での勉強など、どんな難問でも、1つしかない解答を導き出すのには、最高の能力を発揮する。 だが、戦場は違う。 ある意味ノンマニアルの世界 学校などの難しい方程式などを解くのとは違う。
常に、想像も出来ない、予定にない不確定性の要素が、予想すらしない場面に起きる。
確かに、その程度の事は、ピエール自身 頭では理解している。
だが、今までの戦闘時 相手は、かなりの格下しか相手にしていなかった。
圧倒的有利な条件、状況での戦闘ばかりであった。
装着する BP(バトルプロテクター)、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター) どちらもピエールが信じる神々と呼称するエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の高度オーバーテクノロジーの最高傑作 戦闘用パワードスーツ、何よりも自ら信じる神々自身が装着した神々の無敵の能力を持つ・・・・と信じていた。
ピエール自身は、頭脳ばかりか、運動能力も抜き出ており BP(バトルプロテクター)、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着すれば、神々と同等の無敵の戦闘能力を得られると、信じていた。
どんな強大な敵であっても 神々と同等もしくは、超えるなど唯一絶対に有り得ない 究極の真理とさえ思っていた。
神々こそ 唯一絶対・・・・と思い込む過信。
全て自らの予定通り事が運ぶ・・・・ それが、神々によって、定められた唯一不可侵の預言。
そう信じていた。
だが、今 戦うハイブリット・ユニキュラーは、神々の最強にして、無敵であるばずのG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)と、同等・・・・ いや違う それ以上と思える戦闘能力を持っていた。
神々を超える戦闘能力など、この世に存在しない・・・・
そんな過信が、今 ピエールの脳裏を過り、渦巻いていた。
その為 動きが止まってしまった。
ピエールに取って、生涯最初の挫折であったのかも知れない。
挫折と言う言葉と、今まで無縁の世界で生きてきたエリートでもあった。
元々奇跡と思える偶然 ピエールは、アピリムの4番目となるDNAの持ち主と誕生した。
しかしピエールの信じる神々を裏切り敵対した 呪われたDNAだと、自らを呪った。
そのDNAを生まれ持ったお蔭で、驚異的、運動神経、反射神経などを持ち合わせていた。
自らアピリムの4番目 フォースとなる改造を受けたならば、現状のハイブリット・ユニキュラーなど、敵ではなかったはず・・・・
更に、現状 BP(バトルプロテクター)を装着した上 更にG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)を 上書きする様に装着した。
元々BP(バトルプロテクター)、G.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)共に、装着生命体の本来持つ戦闘能力を ケタ違いに高める。
装着生命体の戦闘能力が、高ければ、高い程 その能力は、飛躍的に増大する。
アピリムとしての改造受け、BP(バトルプロテクター)を装着した上 更にG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)を装着した場合の戦闘能力は? 想像を絶するはずであった。
開発当時 究極の戦闘用生体兵器として開発された。。

 「何を ポケっと突っ立ておるのじゃ」
動きが、緩慢なG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)に対して、余裕を見せるハイブリット・ユニキュラー。
更に、精神的に追い詰める。
どんな優れたハードウエアーも それを運用する個人の能力に、大きく左右される。
どんなに強固な無敵の要塞も 外側からの攻撃に対して、無敵であっても 内部分裂を誘い 内側から崩壊させた例など、無数に存在する。
今 ハイブリット・ユニキュラーは、同じ戦法を用いていた。
精神的に、揺さぶる・・・・
非常に、老獪な まさに、数百年も生きてきたハイブリット・ユニキュラー ドクター・ギルらしい戦法でもあった。
「わしは、ここじゃ ほれ ほれ・・・・」
ほぼでくの坊 ウドの大木の様なG.G.P(グレート・ゴッド・プロテクター)に、襲い掛かるハイブリット・ユニキュラー。
反撃の意図を掴めない様に感じられた。

 その頃 死闘を続けるキャラン(浩司)と、ハイブリット・ペガッサー。
キャラン(浩司)の波状攻撃とも言える 近接肉弾戦 ボディブローの様に、効果が現れ出した。
ダメージの蓄積、それに伴うスタミナの消耗 防戦一方。
最後の土壇場における 逆転サヨナラ狙いの最終大技を放つ以外 残された選択方法も皆生の状態であり。
その技を放つ唯一のチャンスを狙い 防戦する以外方法がなかった。
実戦経験が、全く無いのではなかった。
だが、その戦闘スタイルは、華麗に完成形として、高められていた。
完成形、完成品 もはや改良も進化などの余地のない・・・・
逆に、キャラン(浩司)の戦闘スタイルは、我流 何度もの生死を賭けた実戦と言う戦闘で、育まれていた。
完成形などない。
その微妙と言える僅かな差を 思い知らされてた。
1つの相手の技を 受け流すにも ハイブリット・ペガッサーは、マニアル通りの 最も効率的な完成された 技としては、完璧な受け流しを行う。 それに対して、キャラン(浩司)は、その刻々り状況に応じて、最もベターと思える方法を その場で選択していた。 マニアルなどない。 悪い言い方をすれば、感である。
マニアルは、完璧である反面 1つのパターン化し 相手に次の動作を読まれる。
その僅かな隙を 効率良く狙われた。
通常の敵ならば、そのパターンも読まれても 完璧な動作に、一瞬の隙も与えなかったはず。 だが、キャラン(浩司)は、レベルが違った。
それに対応する十分なスピード 亜光速にスピードを出せた。
一瞬だが、それすら超え 光速・・・・ いや超光速 光のスピードすら超えた? と思わせた。
ある意味 完敗でもある。

 そんな考えが過っていた時であった。
キャラン(浩司)の攻撃のスピードに、変化が生じる。
スピードが、安定しない まだら・・・・・

 「こんな時に・・・・」
内心呟くキャラン(浩司) またいつものエネルギーの極端な変動が始まった。
「後 一押しで・・・・」 表情にこそ現さなかったが・・・・・
ハイブリット・ペガッサーもう1歩の所まで、追い詰められる直前であった。
目立った有効的な反撃に出る前に、押し切れる・・・・ はずが、僅かな隙を与えてしまった。
一気に、スピードダウン。
このまま近接戦は維持出来ない。
後退し 間合いを開けるしかなかった。

 「しめた・・・・」 思わず顔が転ぶハイブリット・ペガッサー。
いったい何が起こったのか? 突如のキャラン(浩司)からの攻撃のスピード、パワーダウン それに伴い 間合いを開ける為 少し距離を開けた。
千載一遇のチャンス。
今である。 起死回生の唯一のチャンス。
相撃ち覚悟の 最後の大技 今 使用する。
この隙に、あるだけの全てのエネルギーを高める。
やはり 最終の大技 エネルギーのチャージに、時間を要する。
エネルギーを高めると同時に、身体の周囲が、エメラルド色に輝く。
身体周囲の空間も 発する膨大なエネルギーにより 陽炎の様に、大きく揺らぎ始める。 天高く上り出す。
膨大なエネルギー。
今 このチャンスを逃したら、次は無い そんな甘い相手には思えない。
敵であるキャラン(浩司)は、理由は不明だが、急激にその戦闘能力、その源であるエネルギーを低下させ距離を取った。
今しかない。
ポジトロン(positron=陽電子) 電子の反粒子。
ポジントロン(陽電子)ビームとして、発射 敵である物質内に侵入させ 物質内の原子の核外電子(特に価電子と、伝導電子)と対消滅させる ハイブリット・ペッガッサー最大の大技のエネルギービームであった。
実戦どころか、過去テスト用に、MAX(maximum)ではなく、最少レベルでのMIN(minimum)までのエネルギーレベルを絞り込んでのテストであったが、想像を絶する破壊力であり 目標物を瞬時に、跡形もなく消滅させる程であったが、その反動も大きく、身体に対する負担も想像以上であった。 数日間もエネルギーが高まらず、意識さえ失った状態が続いた。
基本的に、反粒子である。 自身ですらその影響で、対消滅しかねない強力な大技でもある。
「喰らえー!!」 あらん限りの大声を上げ 距離を置き 動きが緩慢なキャラン(浩司)に向け、大技を放つ。
1本の太く強力なポジトロンビームは、キャラン(浩司)に向け直進。
性質上 直進するビームの周囲には、対消滅による物質の熱、光などのエネルギー転換が発生 実際のビームの直径よりも 更に太く見せていた。
ターゲットに届く前に、対消滅による全エネルギーの消耗、それに伴う消失を防ぐ為 太い直径に、膨大なエネルギーを持たせている。
それでも有効射程距離は短い。 100mにも満たない。 例え大気の無い宇宙空間であっても 有効射程距離は、ある程度は、伸びるが・・・・
何も物質の存在しない 究極の真空 エネルギーも、物質も存在しなければ、それに伴う空間も、存在がなければ、時間も発生しない0(ゼロ)の世界。
物理学上 存在しない。
それが、何も存在しないと思われる宇宙空間であっても この宇宙の全質量のほとんどが未発見のダークマター(暗黒物質)。ダークエネルギー(暗黒エネルギー)により占められており 宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、ダークマター(暗黒物質)が26.8%、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)が68.3%と算定されている。
つまり何も存在しない この宇宙を生み出した "無" とは違う "無" については、この小説のプロローグで述べており省略。
0(ゼロ)の世界は、有り得ない 何らかの約95%も占める未発見のダークマター(暗黒物質)。ダークエネルギー(暗黒エネルギー)などにより占められている。
敵を倒すには、最大有効射程距離内からの消耗率を計算し 出来る限り至近距離から放たなければ、想定威力を発揮出来なかった。
特に、対消滅する正反対の性質を持つアンチ(反)物質を利用するビーム、エネルギー弾系の大技は。
キャラン(浩司)との距離 僅か10m程度 十分な威力を発揮出来る距離であった。
特に、電磁場を利用したキャラン(浩司)のよく利用するバリヤーには、電子の反粒子であるポジトロン(positron=陽電子)は、更に対消滅時に発生する 熱、光、ソニックブーム(衝撃波)が、更に加わり 更に威力を増す そう思えていた。

 レジェンスからのエネルギーの 常に大きく揺らぎ、変動するエネルギー量。
ハイブリット・ペガッサーの放った大技・・・・ いやエネルギー充填中 ノルンからのテレパシーにより 電子の反粒子であるポジトロン(positron=陽電子)・・・・ と言う警告が届いていた。
バリヤーでは、電磁場を利用しており 電子、反電子の衝突時の対消滅による威力が増幅される危険性もあった。
キャラン(浩司)も思い切って、勝負に出た。
不安定なエネルギー状態のまま そのまま自身の最終大技の1つ スターバーストを撃った。
もはや威力が、どちらかが上、持続時間の問題・・・・ などの もはや賭け勝負。

 互いが発した強力なエネルギーピームが、至近距離の中間点で衝突。
互いに、正反対の性質を持つのだろう・・・・・ 中間点の衝突ポイントでは、激しい対消滅によると思われるエネルギーの熱、光などへの変換に伴うソニックブーム(衝撃波)が発生。
周囲の時空すら破壊しかねない様な、まさに荒れ狂う・・・・ そんな表現にふさわしい時空間を震わす強大な爆発状態が続く。
巨大な爆球は、衝突ポイントを中心に、巨大化 その勢力範囲を膨張させながら キャラン(浩司)と、ハイブリット・ペガッサーを 飲み込むばかりに、急膨張させる。
爆球内部は、2つの相反する強力なエネルギーの衝突による対消滅 その過程で発生する荒れ狂うはょだいなエネルギー渦 飲み込まれては、瞬時に、消滅させる程の威力に感じる。
だが、キャラン(浩司)、ハイブリット・ペガッサーと共に、ここで退く事は出来ない。
押し通す。
それ以外 選択方法などないように、思えた。
常に、新たなエネルギーが供給 それに伴い急膨張する爆球は、キャラン(浩司)、ハイブリット・ペガッサーと共に、同時に取り込む。
その瞬間 まさに核爆弾が、炸裂した様な 巨大な爆発が起こる。
周囲の全てを瞬時に、その破壊力により消滅・・・・・
いや・・・・爆球の発生した中心部と思われる場所から 何かが?
巨大な重力?
時空そのものを 中心部の1点に向け 無限大に引き伸ばす強大なエネルギー。
それは、宇宙誕生時 古い高いポテンシャル・エネルギーが持つ真空が、エネルギーの放出に伴い総転移 新しい低いポテンシャル・エネルギーを持つ真空の斥力(せきりょく)となり 空間を膨張させる際 僅かなタイムラグによりまだ総転移していない 古い高いポテンシャル・エネルギーが持つ真空を圧縮 その時 発生した超ミニブラックホールが、発生した様に感じた。
その超ミニブラックホールが、この爆発した全エネルギーを まさに飲み込んでいる。 その様に感じられた。

 爆球内部に取り込まれたハイブリット・ペガッサーは、エネルギー値を計算する事すら無意味と思われる、激しいエネルギー渦に、対抗出来ず、そのまま瞬時に消滅。
元々狙いは、相撃ち、冥土の土産に、キャラン(浩司)をも冥土へ連れて行く・・・・ のであって、自身の生存を無視 持てる最大エネルギーを ポジトロンビームにして発射しいた。
最後の悪あがき 玉砕戦法。
対するキャラン(浩司)は、確かに賭けではあったが、相撃ち、玉砕など眼中にない。
まだ戦うべき、本命を残している。
何とか勝利し生き残る。
その気持ちに、反応する様に、レジェンスからのエネルギーが、急激に増大 自身から発する微弱なエネルギーによる光が、バリヤーの役割を果たし対抗 だが、余りにも強大なエネルギー渦 持ちこたえられるか? 微妙であった。
巨大な恒星内部の核融合反応にも匹敵する様な、巨大なエネルギー渦であった。
その瞬間 何か? 小さな黒い点らしき物が忽然と現れた。
同時に、周囲に、炸裂に伴うエネルギーの放出を その小さな黒い1点に向け まさに飲み込む その表現にふさわしい現象が起こる。
「何だこれは、想像を絶する巨大な質量、重力源 こんな小さな黒い点が・・・・」
「まさか超ミニブラックホール・・・・・」
「だれが・・・・」
実際自身のバリヤー展開により 外側の世界は、全て遮断されおり 眼で見る事が出来ない。
自身のレジェンスエネルギーによって、感覚として伝わってきた物であった。
その小さな黒い1点に向かって、時空間が、無限大に引き伸ばされている。
だが、その勢力範囲内にいるキャラン(浩司)は、超ミニブラックホールへと、飲み込まれない。
光さえその中心部に飲み込む 例えそれが、超ミニサイズであっても同じ その影響を及ぼす範囲であるエルゴ領域内に、取り込んだ全ての物質は、瞬時に亜光速まで加速 プラズマ化し 全てを飲み込んでしまう。
しかし キャラン(浩司)は、あの無が、無を生み出し2つの驚異のポテンシャル・エネルギーを持つレジェンスの1つと融合している。
本来持つポテンシャルは、まさに無限。
その中で、まだ仮説上の素粒子の1つであるスーパーブラディオン。
スーパーブラディオン (superbradyon)  光速を超える仮設上の素粒子の1つで、同じく、光速を超える仮設上の素粒子の1つである有名なタキオンと違って、正の実数の質量と、エネルギーを持つ。
光速を超える粒子として、その存在が仮定されている仮説上の素粒子の1種 スーパーブラディオン (superbradyon)粒子。 光速を超える超光速を可能にする未発見の仮説上素粒子の1種。

 超光速で動くと仮定される仮説上の素粒子である タキオン粒子 有名なアルバート・アインシュタイン博士の特殊相対性理論に反しないが、場の量子論(場の理論)に置いては、否定的であり エネルギーと運動量が、測定可能な物理量なので実数である事が期待されるが、性質上 その静止質量および固有時は、虚数となり その存在が、疑問視されている。
タキオン粒子と違い スーパーブラディオン (superbradyon)粒子は、有名なアルバート・アインシュタイン博士の特殊相対性理論の標準的な因果律を破る。
場の量子論(場の理論)では、タキオン粒子が、現実の粒子ではなく系の不安性が粒子の形態を持つのに対して、スーパーブラディオン(superbradyon)粒子は、粒子が実在性を持つと仮定されている。

 レジェンスからの無限のポテンシャル・エネルギーにより 自身から発する光に、スーパーブラディオンを展開 光速を超える超光速により 超ミニブラックホールに飲み込まれるのを防ぎ、同時に、その光に、アンチ(反)ヒッグス粒子を展開 時空間の無限の引き伸ばしに対抗 時空間を無限に圧縮する事により相殺 時空間に、そのままの状態で、維持していた。
あらゆる可能性を同時に秘め 確定出来ず、常に大きく揺らいだ状態であるレジェンスの持つ 本来の無限のポテンシャル・エネルギーでもあった。
キャラン(自身)意識して行った事ではなく、自我、意識など持たないはずのただの無限ポテンシャル・エネルギー体であるはずのレジェンス自身が、融合者を守る為の 自己防衛本能でもあった。

 だが、レジェンスからのエネルギーによる 超ミニブラックホールを発生させたのではない。
戦っていたハイブリット・ペガッサーの 最後の悪あがきでもない。 ハイブリット・ペガッサー自身 そんなすごい能力は、持ち合わせていない。
この戦いを楽しそうに模様眺めしている あのアピリム・・・・ いや違う。
アピリムから発するエネルギーとは、別物。
確かに、自身のレジェンスから発するエネルギーと、非常に良く似たエネルギー・・・・・
だが、何かが違う 相反する正反対の性質・・・・を感じる。
もう1つのレジェンス・・・・・
ずっと抱いている漠然とした不安感 これが原因なのかも知れないが、それならば、互いに共鳴し合う2つのレジェンス その存在 つまりもう1体の融合生命体の存在を その場所まで特定し感じるはず・・・・
それを感じない・・・・
色々な思いが交錯する。

 発生した超ミニブラックホールも 元々寿命が、超短命であり この爆発エネルギーを取り込むと、忽然 まさに、周囲に飲み込んだエネルギーを蒸発時に放出せず まさに瞬時に、何事もなかった様に消えた。

 「いったいだれが? どこから・・・・今 ここに存在しない者・・・・」
漠然とした不安を抱えながら 消えた爆発から姿を現すキャラン(浩司)。
残る戦略上最大の目的 今 少し離れてた地上を 面白そうな不敵な笑みを浮かべている あのアピリム・・・・・
まだ雑魚は、無数にいるが、戦略目標を叩く・・・・ 戦略目標さえ倒してしまえば、ネクストノイドは、強力なマインドコントロール(精神支配)の呪縛から解放される。
それこそが、最大の戦略目標・・・・・




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