LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)


 融合 Part10

 あっと言う間に、数ヶ月が過ぎたある日 季節は、秋の装い始めていた。
待ちに待った情報が、手に入った。
B,Pのある現在ギルが常駐する基地の図面の入手に、ようやく成功した。
早速 詳細な検討が行われた。
入口は、全部で4ヶ所 全ての入口付近は、強固に警備されている。
龍(ロン)の孤島基地と違い、中心部には、大きく破損した 巨大なマザーシップと言うべきか? ラクビーボール型のUFOが、まさに地面に、突き刺さる状態で埋まっており その周囲をピラミッド型に、基地が作られる構造となっていた。
さすがに、UFO内部の図面は、手に入らなかったが、数ヶ所大きく破損した部分からも内部に出入り出来るようになっていた。
驚いた事に、UFOの1部機能がまだ生きており、その為 エルに取っても重要な物の1つであったのだろう B,Pがエネルギー シールド内に格納され、取り出す事が出来ない状態であった。
取り出すには、各種プロテクトを突破する キーワードが必要で、そのキーワードの1つが、B,P装着しなければ、解けないように設定されていた。
そして、UFO内のメインコンピューターには、かって地球上で行われた各種実験データを始め、エルの驚異のテクノロジーが、収められていると言う これらの情報も やはりB,Pを装着し 各種プロテクトを突破しなければ、呼び出し出来ない設定になっていた。
これらの情報を元に、ヤーナ最高評議会は、ある決断を下した。
現在、聖なる場所にいる 戦闘員は、投入可能な最大レベル投入し 非戦闘員の中から ある程度ピックアップした人材を投入する。
現在 地上で任務にあたっている者の中から 比較的 手の開いている者をバックアップに回す 総力戦を決断した。
ヤーナ誕生以来 これ程の戦力を投入した例が無く 現在持ちえる限りの最大規模の戦力投入であった。
残るのは、聖なる場所を警備する少数の守備隊と、非戦闘員で、ピックアップリストから外れた者、みなっちの親友しのちゃん、やすちゃんの様な、基地運営、維持に欠かせない、コンピューター担当者などであった。
目標は、基地そのものの奪取する計画へ拡大された。
ヤーナも 多少なりともエルの残したテクノロジーを利用していたが、アポリス程ではない。
その価値に、目が眩んでしまった。
基地を完全占拠出来れば、戦力の大幅増強出来る。
更に、B.Pも取り出す事が出来れば、聖なる場所のエルの残したマスターコンピューターのプロテクトを破り エルの残したテクノロジーの独占出来る可能性すらあった。
浩司は、他だ1人 当初の計画通り、1部兵力を基地内部に入れ B,P奪取のみに専念すべきだと訴えた 下手に待ち伏せされれば、ヤーナ殲滅戦になる事を危惧した。
しかしだれ1人として、聞き入れる者はいなかった。
慎重論を述べた アンダーソン博士、ワグナー医師でさえ、基地そのものを占拠する計画には、賛成であった。
「浩司さん あなたの言う戦略的見地から見ても、全兵力投入は、正しいのではありませんか? ・・・それこそ、逐次投入の愚を犯す事になりませんか・・・?」 ピエールにすら普段浩司が述べる戦略論を逆手に取られてしまう有様であった。
やはり、主要武器となる ER01Tの開発に成功 その威力も当初の予定通りの結果を得られたのも大きかった。
現在 フル生産に入り、近日中には、全兵士に行き渡る予定である。
そして、作戦決行日をXデーと決めた。
浩司は、当初の予定通り 第3班の予備兵力部隊に回された。
永井の決断であった。
組織的チームワークが要求される 高度な軍事行動で、浩司の様な独断専行タイプは、チームワークを乱してしまう結果をもたらし、下手すれば、各部隊が、遮断され、各個撃破の対象になる危険性を孕んでいた。
特に、危険な敵基地内である 慎重に人選を選んだ結果であった。
もし 永井が、浩司の実戦を目撃していたならば、逆に、基地内での陽動部隊に投入したであろう。
しかし浩司は、軍事訓練中 1度も 戦闘モードに入らず、元々の生身の能力しか見せておらず、成績は、射撃を除いて、低迷。
とても 実戦投入は無理と判断されても仕方がなかった。
他の評議員を始め 最高幹部クラスから 何度となく 浩司の持つ 不思議な能力を見せてほしいとせがまれいたが、浩司は、1度も首を立てに振らなかった。
「その時が来て、その場所に入れば、見られますよ・・・」 と言って、常に相手にしていなかった。
元々この作戦には、反対であった。
レジェンスの戦闘モードを見せれば、更に要求がエスカレートするのが、目に見えていた。 更なる戦線拡大 最悪 地球規模にまで、戦線が拡大するのではないかと思っていた。 決してもったいぶっても、逆に見せびらかすつもりも無かった。
戦わずして、勝つ事を考える 浩司としては、出来る限り 戦争を避ける方法を考えていた。
しかし浩司は、この配置に不満を1度も述べなかった。
この作戦 必ず失敗すると思っていた。
余りにも、グロテノスの戦闘能力を過小評価していると思っていた。
警備兵やグロテノスの数など 重要な物を保管している基地としては、少ないのではないか?と思っていた。
何よりも無用な戦線拡大だと思っていた。
必ず、基地内の第1班の急襲実働部隊が、分散孤立化し各個撃破の対象になると思っていた。
その時 浩司が配属された第3班の予備兵力部隊を投入 救助に当たる任務が来るだろうと・・・。
浩司は、評議員待遇である ヤーナ最高機密にも触れられる立場を利用し、詳細な図面から味方の部隊の各脱出ルートを想定し、安全と思われる場所へ逃がすかを考えていた。
出来る限り味方の損傷を最少限に抑える事を考えていた。
以外な人事もあった みなっちが、第2班の日本国内における陽動部隊の1人に選ばれた事だ。
さすがの浩司も この人事には、驚いた。 多分 ここ聖なる場所での留守番だろうと思っていた。
負傷した兵士の看護の任務にあたると思っていた。
しかし これには、理由があった。
自給自足が可能な聖なる場所であったが、やはり食料、医薬品など、生活必需品の1部は、地上の複数のダミー会社を通して、供給されていた。
その事務的な仕事の為 みなっちを含む女性事務員3人が、陽動部隊に配属された。
他だし 危険を伴う 陽動作戦には従事せず、地上へ同行するだけで、ダミー会社からの補給品の事務処理にあたる。
安全と思われ任務であった。
みなっちは、久し振りに地上へ行けると大喜びである。
他だし みなっちは、変装、特殊メイクなど、義務付けられた。
龍(ロン)の孤島基地 大爆発に伴う 大津波の行方不明リストに載る みなっちである。 アポリスの重要捜査対象の1人でもあった。
地上では、ヤーナ以外の人物との接触禁止 もちろん親族、友人への連絡等も禁止であった。
みなっちの事務処理能力が優れていたので、補給の事務処理には、必要な人材でもあった。
今までは、他の女性職員が担当していたのだが、今回 ヤーナ誕生以来の大規模軍事作戦の後方支援の事務に回された為であった。
ヤーナも極端な人材不足である。
もう1つ 驚きの人事もあった。
第1班で、自らの複数の部隊を率いるだろうと思われたピエールが、自ら 第2班の陽動部隊を率いると言い出した。
「エサは、大きい方が、より大物を釣り上げられますよ・・・」 と言って自ら買って出た。
第2班は、少数で、日本の首都Tに赴き、アポリスの注意を引く計画である。
非常に、重要で、危険を伴う。
だれもが、耳を疑ってしまった。
しかし本人の強い申し出に、断る理由も無く 決定された。
ピエールが率いるはずの複数の部隊は、ピエールの側近で、評議員のドレーク神父が、指揮する事となった。
全ての人事が、完了した。
11人の評議員も 全員参加である。 スティーブを中心に、3人の評議員は、聖なる場所で、後方支援にあたり マークは、第1班の後方で、全軍の指揮担当・・・・参謀として、2人の評議員が加わる。 永井は、第1班で、全部隊を率いて、基地内へ突入 最前線で、突入した全部隊を指揮する。 ワグナー医師は、医療部を引きつれ、第3班で、負傷者の治療にあたる・・・ などそれぞれの役割が、決定された。
一応 浩司は、第3班の予備兵力の1つの部隊を指揮、担当であったが、第3班に、配置される各部隊への指揮権は、永井の側近で、軍事部門NO2の1人 ニグロイドのブラウンが、率いる事となった。
ブラウンは、永井のアメリカ合衆国 陸軍特殊部隊 グリーンベレー留学時代からの親友であった。
そして、大規模な兵員を輸送する為 聖なる場所にある UFOを全機投入する。
このUFOには、武器は、搭載されておらず、宇宙空間も飛行が不可能であったが、元々惑星、衛星上などの兵員、物資の運搬用であった。
スピードも、ケタ違い 更にエルのテクノロジーによる レーダーに映らない、ステルス技術や、肉眼からも見えない、透明化技術も搭載されており 数ヶ所の拠点までの運搬に好都合であった。
ヤーナでは、Xデーに向かって、着々と準備が、進められていた。
浩司は、会議終了後 自宅で、みなっちに、こう語っていた。
「最大規模の兵力、戦力投入は、無用な戦線の拡大を防ぐ、もしくは、戦線の縮小、戦線の終結などの為に用いるべき方法の1つ 無用な戦線拡大の為に用いるなど、最高幹部連 どうにかしているよ・・・」 両手を少し上げ 呆れていた。
みなっちには、この意味が理解出来なかった。

 一方向かえ撃つ ギルは、龍(ロン)の日本最大の拠点基地を失う失態に乗じて、日本全土を掌握 ヤーナを罠(トラップ)にはめる為 ある作戦を実行に移していた。
その為のエサとして、B,Pのあるこの基地の図面を ヤーナの手に入る用 仕向けていた。
ヤーナが、B,Pについて、ある程度知っている事に、気づいていた。
そこで、ヤーナが、最大兵力を投入させる為のトラップ(罠)を仕掛けた。
それが、基地の図面であった。 この図面が手に入れば、必ず現在持ちえる最大規模の戦力を投入し、奪取にすると思っていた。
基地内周辺部に誘い込み 殲滅作戦を実行する 作戦であった。
これで。敵対する 現在唯一の勢力である ヤーナを叩き潰す計画であった。
その盗みだされた図面は、本物と偽物をうまく混ぜてあり どこまでが、本物で、どこまでが、偽物の図面かが、解らなくしていた。
そして、この作戦の為に陽動に 大物評議員が、出てくるだろう予想し、その大物評議員を拉致し、大物評議員までもエサにして、基地周辺部へと誘い込み 地上、基地内 両方を用いて、大殲滅作戦を行う計画を立て 実行に移していた。
その為の必要な戦力、グロテノスをヤーナに見つからぬよう 戦場となる基地へ 本来の担当地域 中東から選抜きを集めていた。
更に、必要と思われる ハイパーグロテノスの完成を急ピッチで進め、ハイパー程ではないが、選抜きのグロテノスのパワーアップなどを施し 迎え撃つ準備を着々と整えつつあった。

 2つの勢力における 初めての本格戦線の幕の火蓋が切って落とされた。
地球、人類の未来をかけた 壮絶な死闘が、今ここから始まろうとしている。
人類の歴史上 最も壮絶、辛らつを極めた戦いが、繰り広げられていく。
果たして、最初の本格戦線に、勝つのはどちらだ・・・
そして、最後に生き残り 勝ちを収める勢力は・・・

 第1章 融合 THE END

 作者の後書き
 遂に、第1章 融合が完結 当初予定通りの進行です。
果たして、最初の緒戦 どちらが勝つのか? その続きは、第2章 神々の鎧です。
ヒント (意味の無い) 第1章は、科学的見地からの考察が多く かなり気合を入れ書いた部分が多く かなり難解ですが、第2章 神々の鎧は、軍事面が、中心になる予定です。
科学的見地からの考察部分については、今後の展開に、重要な意味を持っている部分があります。
(例 ネピリム(半神人)について、第1章の前半は、科学的見地から記述していますが、後半は、小説に合わせ変更しています)
その辺を 考えながら読んで見るのも、1つの楽しみ方でしょう。
第1章 融合に、出演しなかった 重要キャラもどんどん出演予定です。
お楽しみに。
1匹狼的資質を持つ主人公が、この戦いで、どのような行動を取るか? 興味が尽きません。
果たして、主人公は、ネクストノイドとの共存の道を探るのか? 全面的に、対決するのか? ピエールは、どう動くのか?
まだ1度もその姿を見せぬ 最強のネクストノイド アピリムは? 他の8大将軍は?
主人公 キャラン(浩司)を中心に、物語は、進行します。

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