LEJENS レジェンス LEJENS以外のSF小説です。 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。 妖魔ハンター 作者 飛葉 凌(RYO HIBA) 高校1年生編 Part9 夏休みが終わり 9月 2学期の始まり 始業式。 登校時 またいつもの学校までの騒音・・・ だが、周囲の様子が、1学期の時と少し違って見える・・・ そう女子生徒の・・・全部ではないが、1部 ヘアースタイルを変え始めていた。 夏休みの間 髪をストレートに伸ばし始め 真美の様に、後ろ髪の1部を束ね リボン、パレッタなどで、飾り始めていた。 それも真美の愛用品と、同じメーカーと同じ物 1部女子生徒は、真美に憧れ模範している。 真美 現在 カリスマ的、ファッションリーダー。 真美本人 その意味理解出来ず、ただ驚いていた。 ファッションなどのオシャレに、相当疎い。 日を追う事に、真美を模範する女性の数は、様々な年齢層関係なく広がりを見せ増えていく。 教室では、ほとんどのクラスメイトは、日焼けした肌でありながら 真美、彩、香の3人は、ほとんど日焼けしていない。 3人共 強力な日焼け止めなどで、大事なお肌をガードしていた。 そこに、肌の露出する部分だけ 猛烈に日焼けした加奈を加わり いつものメンバー勢ぞろい。 夏休みの思い出話に、はな開いた。 そして、妖魔ハンターのバイトも 4月から続いたローテーションが、大幅変更された。 妖魔の出現数 大幅低下もあるが、真美の1本立ちもあり 今まで、常に一緒だった詩織と分かれた。 真美 月、水の夕方5時〜夜10時までと、土曜日の午後1時〜夜8時まで、本部待機。 詩織 火、木の夕方5時〜夜10時までと、日曜日の午後1時〜夜8時まで、本部待機。 まだ未成年で、深夜勤はない 非常事態は除く。 変更された。 「・・・何故 私 真美ちゃんと別・・・」 猛烈に、室長の小夜子に喰いかかる詩織。 「戦力を均衡させなければのうー・・・」 小夜子。 結局無駄と解かり 両肩を落とし退さんする詩織 いつも一緒に行動してきただけに、ショックが大きい様子。 それに、ここにいる悪い大人・・・ 真美の身にもしも? があれば・・・ で気が気でない。 そして、9月最初の土曜日。 待機中の真美 真面目にデスクで、宿題をしつつ 外ばかり恨めしそうに眺めていた。 やはり年頃? 遊びたい盛り。 今日 この時間の待機者は、他に、神楽 零夜、佐々木 直人、西 勇作の以上4名。 佐々木は、零夜の祖母の小夜子が、零夜の婿にと決めた許婚 この2人 顔を合わせる毎に、ケンカの応酬。 真美は、星沢コンチェルの系列企業の1つが開発した最新の迷彩戦闘服を着ている。 従来より 耐久、耐圧、耐熱性に優れ、更に動きやすく、軽量化 通風性に優れている。 退魔師の家系、神社、寺院出身者は、昔からの巫女服などを着ており 別に、最新型の迷彩戦闘服は、支給されこそ、着る必要はない。 この新型の迷彩戦闘服 8月の下旬のある日 真美は、星沢家の自宅で初めて支給されたのだが、ちょっとした いつものトラブルがあった。 「真美お嬢様 奥様が、書斎でお呼びです」 メイドの1人に言われ 真美は、自室からママ由美の書斎に入った。 正面のデスクに座る由美 相変わらず、大量の決算が必要な書類に目を通している。 「真美ちゃん来た・・・ そこのソファーに座って・・・」 真美は言われるままソファーに座った。 「例の物を」 近くにいた女性秘書官に言う由美。 直ぐに、女性秘書官は、2人のメイドを従え真美の側に来る。 2人のメイドの手に持つのを見て、真美の表情は、変化する どう見ても好意的とは、正反対。 「ママ あれ何よ!!」 真美は、突然 立ち上がり メイドの持つ物を指差す。 かなり怒っている表情。 「あれは、我が星沢コンチェルの系列企業が開発した 対妖魔用 最新戦闘服」 書類に目を通しながら なりげなく言う由美。 「あれが 対妖魔用 最新の戦闘服?」 かなり怒りの様子の真美。 「どう気に入った あれ パパが中心となって開発したの 特に、真美ちゃんには、デザインも重視したと言っていたわ 真美ちゃん 超美少女で、可愛いから デザインに苦労したと・・・ 私も あのデザイン 大変似合うと思ったわ・・・」 まるで、他人事のように言いのける由美。 真美は、そのまま由美のデスクの前に立ち 両手を強く握り 怒りで震えだす。 「あれ 着て 妖魔と戦えと!!」 「そうよ 何か不満 我が星沢コンチェルの系列企業の1つが、開発した 最新の従来より 耐久、耐圧、耐熱性に優れ、更に動きやすく、軽量化 通風性にも優れているわ・・・ デザインも真美ちゃんに合わせて、美しさ、可愛らしさを最大限に引き出せる・・・」 その瞬間 真美は、由美のデスクを握り締めた拳で、1回叩く。 「あのデザインが・・・」 声まで怒りで震えている。 「あら どこか変なの 超可愛いデザインなのに・・・」 不思議そうに、真美を見つめる由美。 2人のメイドの持つ 最新の対妖魔用 戦闘服 どう見ても 小学校低学年までの 少女向け マンガ、アニメなどの 正義のヒロイン 美少女戦士・・・ と言うコスプレ用のノリのデザインであった。 光沢のある白を中心とした半袖で、ややハイレグ気味のレオタード風 完全に身体にフィット モロ身体のラインが解かる。 各場所には、可愛いフリルがふんだんにデザインされ 後ろのお尻の周囲には、プリンツの超ミニスカートが、水着スカート並みの短さで、申し訳ない程度に覆われ 白を中心とした膝上までのロングのブーツ 手は、肘上まで伸びる 白のグローブ 頭には、ハートや、スターなどが、デザインされたヘアーバンド、カチューシャ・・・。 あんなデザイン、超恥ずかしくて着れる理由がない。 首都TのAKBと言う電気街で、多くのコスプレイヤーが、あの様なファッションで、恥ずかしくも無く 逆に注目されるのに、快感を憶え街中を練り歩いている。 どう言う精神構造をしているのか? 知りたい。 多分 詩織姉ー こう言うコスプレ着て注目されるのに、快感を憶えるタイプ。 「あんなの着て戦える理由ないでしょう!!」 怒り心頭の真美。 「あら どうして 真美ちゃん 美少女だし やはり正義のヒロインのファッションと言えば・・・」 真美の怒りが理解出来ない由美。 この両親の精神構造 斬り刻んで、調べたい・・・ どう言う構造なのか・・・!!!!!!!! 「却下ーーー!!」 真美は、怒りにまかせ叫んだ。 呆然と、真美を見つめる由美。 2人のメイドと、女性秘書官は、真美を押し倒してでも 強引に、この戦闘服・・・ いやコスプレを着せたいらしく 異様な眼差しで、真美を見つめ チャンスを狙っている。 大ゲンカの末 他の妖魔ハンター用に開発された 今 真美も着る 迷彩戦闘服になった。 「残念 せっかく気に入ってもらえ 着てもらえると楽しみにしていたのに・・・」 本当に残念そうな由美と、その後ろの2人のメイドと、女性秘書官。 由美は、真美にこのコスプレを着させ 妖魔と対決時に、正義のヒロインの決めゼリフのような事を言わせたかったみたいであった。 例えば 「美少女戦士 真美 見参・・・」 などと言う・・・ 「恥ずかしくて そんなセリフ言えるかー!!」 怒りの真美。 せっかく開発した物だからと、そのまま研究所へ持ち帰る事となった。 「ママ着て 戦えば」 真美 「私は、もうオバサンよ 真美ちゃん以外無理ねー」 さりげなく言う由美。 真美は、ようやく宿題を終え 一息 いつも用意されているコーヒーをマイカップに注ぎ またデスクに戻り 両手で、頬杖をつく。 見つめるのは、相変わらずケンカばかりの佐々木と、零夜。 よく この年齢で、(2人共30歳代)で、あんなに仲良くケンカ出来ると感心しつつ呆れた表情を浮かべていた。 「・・・何だ この年齢増(としま)し女 もはや自慢のプロポーションも肌も弛んで、修復不能のくせに・・・」 佐々木の猛烈な攻撃。 更に、真美の側により 真美の頭を右手で撫で 「ここにいる真美ちゃんを見習え 肌もピチピチ、スベスベ プロポーションも良くなる一方 今でさえ絶世の美少女 この先 どれ程の美人になるやら 想像もつかん・・・」 「うるさいわねー」 零夜 怒りの炎が舞い上がる。 強い霊能力が、更に高まる。 左腕のブレスレットの白い霊玉石が、光る。 互いに、霊能力によるケンカが、始まりそう・・・ もし本気でやれば、この周囲のビジネス街 血の海とかす。 だが、いつもこれ以上進展しない 互いにその辺だけはわきまえている。 更に、激しい口ゲンカの応酬が、エスカレートするだけ・・・ "もう 2人共 いい大人なんだから・・・ いつも真美は思っている。 そんな他愛も無い日常を打ち破る 緊急事態が飛び込む。 O県で、多数の妖魔、妖獣、それに1体の分類不明の妖・・・なんと表現すれば良いか? 出現 防衛軍より 出動要請・・・」 全員 立ち上がると、ビルの屋上へ急行 6人乗りのヘリに乗り込み まずは、防衛軍基地に向かう。 珍しい事であった。 妖魔、妖獣の出現は、全体の99%が、首都T及び、その100km圏内集中していた。 首都T100km圏外では、通常1体 多くて3体までの それもC級か、D級の妖魔しか出現せず、主に、その地方で活躍するフリーの退魔師が、担当していた。 詩織の母も その1人で、活動エリアは、現住所の東海地方。 B級以上 多数の出現は、首都T及び、その100km:圏内しか 過去無く 首都Tに、妖魔ハンターは、その保有する最大戦力を集中していた。 初めてのケースである。 この様なケースも 想定されていた為 先発部隊は、まず防衛軍の飛行基地へ向かい 大型輸送機で、現地に向かう手はずとなっている。 全員ヘリ内で、特殊部隊用のマスクを被る 妖魔ハンターは、国家、防衛軍 最高機密に属する特殊部隊 その素性、顔など最高機密に属する 他人知られない為の措置 もちろん 防衛軍によって、完全閉鎖された戦闘地域内においては、マスクを外しても問題ない。 某飛行基地から 大型輸送機で、緊急発進(スクランブル) 全速で、最短ルートを最優先で飛行 現場近くの飛行基地から 特殊車両に乗り換え現地に向かった。 首都T防衛要員2人を残し 残りは、第2次部隊として、2時間遅れで到着予定。 今回 詩織は、首都防衛要員として、本部待機が命じられていた。 真美達4人は、現地に入った。 年齢と、元防衛軍軍人である 佐々木が、現地対策本部と打ち合わせの中心となった。 真美達4人が、現地対策本部に入る。 やはり マスクを被っても真美は良く目立つ マスクの後ろから伸びる長い髪 零夜も同じだが、周囲よりかなり小柄で、どう見ても 体型は、細っそりとしたスレンダーなまだ少女。 まるで場違いにいる者に感じる。 だが周囲のヒソヒソ話は、全く違う。 「あれが噂の バケモノ退治専門の特殊部隊・・・」 「1番小さい隊員 まだ15歳の少女だと・・・」 「うん 聞いている それも絶世の美少女ながら その戦闘能力は、まるでケタ違い・・・」 「あのバケモノを一瞬にして100体以上倒す、とんでもない力を持っているらしいぜ・・・」 などと噂する。 「1度 その素顔 見てみたい・・・」 「俺達100人以上 一瞬にして恋(たお)されるかも・・・」 変な噂を?立てる者もいる。 撮影された 妖魔 妖獣の写真や映像を見る。 B級〜D級の妖魔約20体と、、5匹の妖獣であった。 それに植物? としか言い様の無い 変な巨木が1つ 素早く移動するシーンや、枝? 触手? 様なもので、最初近くにいた民間人を捕らえ 手、足、頭などを引き裂くシーンや その後退治する為現れた兵士の何人かを 枝いやあれは、間違いなく触手・・・で捕らえグルグル巻きにした後 生気を吸い取っている様に見えるシーンがあった。 現在 妖魔、妖獣は、この付近の砂浜から近くの亜熱帯の森まで、広く分散していると言う。 戦闘地域を A地点、B地点分け 砂浜の海岸を中心としたA地点を 真美と佐々木組、亜熱帯の森を中心としたB地点を 零夜と西組に分け 互いに連絡を密にしながら出くわした妖魔、妖獣を 退治する。 2組に分け 戦闘地域へ入る。 妖獣がいると言う事は、裏で意図を引いているA級・・・いやS級の妖魔がいる。 零夜と西組は、S級、A級妖魔が現れたら無理せず、真美に連絡 真美に任せる・・・。 真美以外 S級、A級妖魔に対応出来る者は、このメンバーにいない。 零夜もA級と、戦線維持が、やっとの力でしかない。 真美は、戦闘地域に入ると同時に、マスクを脱ぎ ラディエンスの力を解放 第1戦闘形態に入る。 同時に、右手に持つライトソードが完成。 佐々木も霊能力を最大限に高め いつでも火輪車を出せる状態にし 手には妖刀 魔斬を持つ 代々神楽家の婿が使用する武器で、何でも倒したA級妖魔の骨で作られ 妖しい強力な妖力を持つ まさに妖魔の刀 歴代魔斬を所持する婿は、この強力な妖力を 自らの霊能力により封印している。 佐々木は、零夜の許婚の証として、小夜子より貰い 魔斬で、妖魔、妖獣を切り裂く。 魔斬自身 妖しい強力な妖力を放ち 灰色を帯びた 妖しい光を発している。 一方 零夜と西組も同様 マスクを脱ぎ 零夜は、霊獣 白龍神を出し 西も身体の周囲に 自身の霊能力 ライトニング・スターを出し 身体の周囲に展開させる。 B,C,D級が3体同時に、真美、佐々木組の前に現れる。 2人共素早く反応 真美は、手に持つライトソードで、一瞬にB,C級を叩き切る。 佐々木も余裕の表情で、妖刀 魔斬で、D級を斬る。 「真美ちゃん ひどいぜ 俺には、D級 せっかくB級相手に、火輪車 魅せ様と思ったのに・・・」 つまらなそうな表情を浮かべる。 呆れたポーズを取る真美。 「さあー急ぎしましょう この付近に、まだ:10体のB,C,D級の妖魔と、3匹の妖獣いるわよ 火輪車 使うチャンスあるわ・・・」 真美に、言われやる気を出し 元気に飛び出す佐々木であった。 直ぐに、現れた: 10体のB,C,D級の妖魔と、3匹の妖獣が同時である。 佐々木の目が異様に光る。 このチャンスを待ったていた。 カッコイイ所を魅せたいらしい 異常に気合の入った声で叫ぶ。 「火輪車!!」 同時に、佐々木の頭上数mの所に、炎で出来た輪が、5つ浮かび上がる 火輪車である。 「私 3体のB級と、3匹の妖獣 殺るから 残り7体のC,D級 よろしく」 真美は、微笑を浮かべ佐々木を見ると、同時に、目にも止まらぬスピードで、猛然と敵の真っ只中に突入。 宣言通り B級3体、3匹の妖獣と戦闘開始する。 「俺は、脇役で、雑魚相手 ひどいぜ真美ちゃん・・・」 ショックの色を浮かべ呆然とする佐々木。 「こうなったら 破れかぶれ・・・」 霊能力と、気合を高める佐々木。 瞳の奥の炎が舞い上がる。 妖刀 魔斬を構えたまま 「行け 火輪車 やつら(7体のC,D級妖魔)を その炎で焼き尽くせ!!」 叫ぶと同時に、頭上数mの所に浮かんでいた火輪車が、猛然と真美の周囲を取り囲み始めた7体のC,D級妖魔に襲い掛かる。 手始めに、1体のC級妖魔を襲う 頭上から5つの火輪車が、C級妖魔を 炎の輪の中に入れ 同時に締め上げる。 「喰らえ」 叫び声と同時に、火輪車の更に温度が急上昇 耐え切れなくなったC級妖魔は、身体が燃え上がり 灰と化す。 「次ぎ!!」 今度は、2体のD級妖魔 1体は、3つ もう1体は、2つの火輪車の中に、包まれ締め上げられ 灰と化する。 「残り4体・・・」 佐々木は、つぶやく。 かなり不満顔。 敵が弱過ぎる。 その頃 真美は、3匹の妖獣を 斬り刻み 3体のB級を 同時に相手にしていた。 もはや このクラス3体程度では、真美の敵でない。 「さあー 死にたいやつから掛かってきなさい」 不敵に笑う。 「それとも 私の力に、恐れ逃げる? それとも同時」 1段と凄みのある声で、真美は言い放つ。 3体のB級 恐怖の表情を浮かべ じりっ・じりっ・・・と少しずつ後退する。 残り4体のC,D級妖魔を倒した 佐々木が現れる。 真美の相手をしていた3体のB級の1体に目を付け 火輪車で攻撃開始する。 だが、B級になると事情が違う。 まだダメージを受けていないB級である。 5つの火輪車り中に 取り込まれだか、自らの妖力で、火輪車を粉砕。 「ふん やるねー」 余裕の発言の佐々木 B級相手では、いつもの事 驚くに値しない。 そのまま 火輪車を粉砕したB級1体に、猛然と斬りかかる。 「真美ちゃん こいつは、俺が貰うぜー」 真美にウインクする。 「どりゃー!!」 すさまじい気迫。 妖刀 魔斬で、B級1体と攻防 気迫で、佐々木が上回り 相手を押し込む。 「ふーん がんばっちゃって・・・」 呆れ顔の真美。 「さっさと こいつら片付けよう」 そう言い残すと、2体のB級相手に、猛然と切り込む。 スピードが違い過ぎる。 瞬時に、2体のB級は、ライトソードの餌食となり 斬り棄てられる。 一方 佐々木も善戦 B級1体 致命傷を負っていないが、身体の至る場所に、傷を負い 妖力が低下。 その瞬間 佐々木の目は光る "チャンス" 「火輪車ー!!」 叫ぶと同時に、佐々木の頭上に、6つの火輪車が現れる。 「行けー!!」 叫ぶと同時に、6つの火輪車が、弱ったB級妖魔を包み締め上げる。 今度は、粉砕出来ない。 炎の暑さに、もがき始める。 「止めー!!」 佐々木は。霊能力を最大限に高める。 同時に炎の温度も急上昇 耐えられなくなったB級妖魔は、身体が燃え上がり 灰となる。 「どうだい 真美ちゃん 俺の霊能力 少しは、見直した?」 自慢げに真美を見つめる。 「私のラディエンスの力 超えたら認めて上げる」 余裕の微笑みを浮かべる真美。 「あんな すごい力 超えられるわけないだろう・・・ そんなヤツ 絶対いなーい!!」 必死に叫ぶ佐々木。 それでも 必死にアピールする佐々木 しつこい男は、嫌われるぞー。 実は、真美との間で、今度戦闘時一緒に戦うチャンスがあり 佐々木の霊能力 特に、火輪車の力を認めたらデートする約束であった。 その為 今回 真美と組み その力を魅せ 認めさせようとしていた。 だか、撃沈。 「なら 私のバーストと、佐々木さんの火輪車 やりあう・・・」 余裕の表情を浮かべる真美。 勝負あり。 「お・・・恐ろしい事を言うな あんな力 まともに喰らったら・・・ 想像出来ん・・・」 顔面蒼白。 「それより 零夜さんと仲良くしたら・・・」 佐々木の顔を妙な笑顔で覗き込み 微笑みを浮かべ 意味ありげに微笑む。 「うるさーい!!」 怒り出す佐々木。 「ムキになるのは、好きな証拠・・・」 笑みを浮かべからかう真美。 「女子高生が、大の大人をからかうものじゅない!!」 怒りの佐々木。 「私 もう大人だもん」 すまし顔の真美。 "こいつ変な所 俺より年上の男見たいな所あるからなあー" 苦虫を潰す佐々木。 時々真美は、ある程度 年齢、場を踏んだ男の言うセリフなどを 自然に言ってのけている。 こんな事 今時の女子高生が知るはずなどない。 大人の男同士の会話だ。 それも知識と知っているだけではない。 それを知ったかぶりをして見せびらかしているのとも違う。 重要な作戦会議など、軍事面での戦略思想、それを実行する為の各種戦術・・・など 防衛士官大学校卒の佐々木と同等以上を見せる時がある。 今時の女子高生では、信じられない話だ。 真美自身が、生まれる以前の時代の話をよく知っている。 逆に、今時の女子高生としては、オシャレ、恋愛など 妙に、疎い。 特に、今流行の芸能人アイドルなど、ほとんど知らない。 それに、オシャレなスポットなど 普通の女子高生なら だれでも知る話を 全くと言っていい程 知らない。 まるで、三村隊長と、話していると錯覚を覚える時もある。 特に、戦場での 敵妖魔、妖獣を 睨む眼 まるで、冷徹、冷酷な、獲物(ターゲット)を狩る野獣の様な男の鋭い目付き・・・ など妙に、年齢とかけ離れた 大人びた面を 時々見せる。 「ワーイ、ワーイ、わっははは・・・勝ちー」 笑いながらその辺を無邪気に飛び跳ねる真美 ここの辺は、能天気な現役女子高生。 実は、このハイテンション 3日前 男には、絶対解からない 月1度の女の子の日が明け 気分爽快。 今回 かなり症状が重く 憂鬱の状態、精神的不安定で、イライラしていた。 今の身体になって、約1ヵ月後の3月の下旬頃 やはりきた 知識としては、知っていたが、現実に起きるとは予想していなかった女としての宿命? 初潮 初めての月経 かなり慌てた 知識としては知っていたが、さすがに現実に自身の身体に起きると、どうして良いのか、戸惑うばかり。 それに、自分自身の身体が、子供を産める身体になった事を 嫌でも実感させられた。 男の俺が・・・・ かにりのショックを受け 自己嫌悪に陥り 少しの間 引きこもりになってしまった。 その後 何回か経験し ようやく少し慣れてきたが、今回は、今までのなかで、症状が最も重く かなりイライラした。 アレの期間中 やはり 他の女性と同じく精神面で、不安定になる。 真美は、突然の性転換による完全女性化の為 アレもしくは、女の子の日などの隠語で呼ばれるものは、かなり不規則で不順気味。 結構 この身体 女性化による色々な違いなどに、苦労している。 「それより B地点の零夜、西組・・・」 急に真顔で言う佐々木。 「そうねー でも こちらで、13体の妖魔と、5匹の妖獣退治したし あの2人なら 残り7体の妖魔 AかS級相手でなければ、たやすいしー それに何も連絡ないし・・・ 大丈夫でしょう」 真美も冷静に答えた。 真美の予想通り B地点の零夜、西組も7体の妖魔を殲滅。 いたのは、C,D級のみ たやすく料理。 A地点の真美、佐々木組から 「A地点の妖魔、妖獣 殲滅 現在1ヶ所のあの変な植物の妖力以外 感じず・・・」 の報告の携帯電話が入った。 B地点の零夜、西組も 「ここB地点の妖魔 殲滅 同じく1ヶ所のあの変な植物の妖力以外 感じず・・・」と、携帯電話でやり取り。 「ポイントCで合流 合同で、あの変な植物を退治する・・・」で、一致 お互いポイントCへ移動を開始。 ポイントCで合流後 ここを警戒封鎖にあたっていた防衛軍から 緊急連絡 「ポイント○○にて、例の変な植物が出現 応戦中・・・ 直ちに救助を・・・」 緊急連絡 4人は、ポイント○○に急行。 やはり妖力を持つ植物 妖魔、妖獣同様 人類の開発した通常兵器は、役に立たない。 軍用強力火器類など何の効果も認められない。 妖力を持つ・・・ 妖植物と、呼称を統一 その巨木に似合わず 自由に地上を素早く移動 枝の様な触手で、軍用ライフルで応戦中の兵士をなぎ倒し または、触手で捕獲 身体に巻きつけ 絞め殺すか、その生きた生気を 養分を吸い取るように吸い上げていた。 4人が到着。 まず真美が、先頭を切って斬りかかった。 「ここにいる兵士を下がらせてー 負傷した兵士を優先・・・」 そう言いながら猛然とダッシュ 信じられないジャンプ力を見せ 触手に囚われ意識を失っている3人の兵士を締め上げている触手を次々と切り落とす。 地面に落ちる囚われていた兵士。 「今よ 零夜さん 白龍神で、この人達を」 真美は、振り返り零夜に向かって叫ぶ。 零夜も素早く反応 印を結び 祝詞を讃える 「霊獣 白龍神 解放」 現れた白龍神は、その大きく鋭いキバを持つ口を開け やさしく意識を失った兵士を咥え また小さく鋭い爪を持つ両手で、残り2人の兵士をやさしく包み込み急速後退 零夜の側に救出者をやさしく地面に置く。 直ぐに、佐々木、西は、駆け寄り 救出された兵士を調べる。 「まだ死んでいない 生きているぞ」 佐々木の言葉に、うなづく西。 直ぐに、佐々木、西は、救出者を担ぎ上げ 更に後方待機の防衛軍部隊に搬送を始める。 真美は、妖植物と対峙 ライトソードを構える。 「妖力は、B級程度ねー」 妖植物の妖力を図る。 「一気に片付けちゃお・・・」 そう言いながら 一気に空中高くジャンプ。 「うりゃー!!」 雄叫びを上げ 妖植物の頂上から真二つに斬る。 そのまま地面に着地。 片膝を折り 両目を閉じ、薄く口元に笑みを浮かべる。 「また つまらぬ物を斬ってしまった・・・」 クールに、あの有名なマンガ、アニメのルパン三世の相棒の1人 石川 五右衛門の名セリフをパクる真美。 真二つに斬られた妖植物 左右に別れ 轟音を響かせ地面に倒れる。 勝負あり・・・ 真美は思った。 「ちょろいものよー」 捨てセリフを吐く。 立ち上がり 後ろを向き 仲間の所へ・・・ 「おかしい・・・ 妖力が・・・」 真美はつぶやきながら 斬ったはずの妖植物の方へ再度振り返る。 「そんなのありー 反則よー」 真美は、眼を大きく見開き驚いた表情で、声を上げた。 斬って2つに分離した それぞれの妖植物が、瞬時再生を始める。 再生能力があるのは、S級のみ B級にあるはずがない。 2つに増え再生した妖植物 同時に真美に対して、何本もの枝の様な触手で、真美に襲い掛かる。 ネバネバとした粘質した透明の液体に覆われた触手からまるでヨダレの様に伝わり落ち。 妙に生々しくイヤラシク感じる。 「キモー!!」 それを見て真美は、震える。 演技であるが・・・ 戦闘中も 常に女の子を意識して、女の子らしく・・・ をいつも由美に注意されていた。 戦闘中 元々のものが、如実に顔を出す。 「これは、星沢 真美さん」 はっきと言ってネクラな声が響く。 真美は、声のする方向を見る。 そこには、あの妖植物の2つに分かれた巨木の右側の頂上に、1体のA級妖魔が、立っていた。 「私は、S級妖魔の1体 ゾリット・・・」 ウソー!! と言う表情の真美 感じる妖力は、A級・・・ あのすさましい妖力を放つS級とは、比べ物にならない程 劣っている。 B級より ましな程度。 「D級以下の妖魔が、私に何か用?」 完全に相手を見下した言い方の真美。 「この私をD級以下だとーーー」 かなり頭に血が上るゾリット 相当怒り心頭。 「それは失礼 えーっと Dでなければ、E,F,G・・・うーん それ以下ねー」 この辺は、まさしく天下の女高生 余りにもバカにした口調。 ちなみに、ママである由美は、いつも女の子らしく・・・は、こう言う事を指しているのではない。 「それで、何か? 用?」 真美完全に舐め切っている。 「貴様の そのラディエンスの力 我が物とする為 貰いにきた!!」 怒り心頭で、叫ぶゾリット。 「あらー そうー」 全く相手にしない真美。 「その減らず口 我がS級の妖力で、骨の髄まで、思い知らせ そのラディエンスの力 最後の1滴まで吸い尽くしてや.るーーー!!」 ゾリットは、そう言いながら 妖植物の巨木に吸い込まれる様に消える。 同時に、2本の巨木が、真美を襲う 無数の枝の様な触手が、真美を捕らえよと、あらゆる方向から真美を襲う。 「遅い やはり最下位級」 簡単に避ける真美。 同時に、ライトソードを2回、水平に振る。 「今度こそ・・・」 妖植物の巨木は、6本の丸太となり 地面に落ちる。 だか またそのまま再生 6本の妖植物の巨木となる。 「さっきの威勢は、どうした 我が妖力に恐れをなしたか、我が妖力 妖魔界の妖植物に入り、妖植物を自在に操り その触手に捕らえたもの生体エネルギーを吸い取る力」 6本の妖植物の巨木から同時に響く。 「なる程ねー」 真美は、余裕の表情を浮かべる。 確かに あのS級妖魔の四天王の1体 ソノベーノの分身体に、似ている。 多分 どれも実体。 だが、ソノベーノの妖力とは、比較にならない程 下回っている。 多分 パックただけ それで、自らをS級妖魔と、呼称するとは・・・ 呆れて真美は、思った。 「逃げてばかりでも勝てないぞ この触手に捕まれば、最後 そのラディエンスの力 吸い取ってくれるわー」 更に、真美に向かい突進する 6本の妖植物の巨木。 真美は、空高くジャンプ オリンピックの体操選手の様な美しいフォームで、後方1回転 そのまま離れた場所で、この戦闘を観戦する 佐々木、零夜、西の側に着地。 「ちょっと手伝ってもらえる」 妙に余裕のある笑みを浮かべる。 傍目からは、真美が苦戦しているように見える。 「真美ちゃん 大丈夫なの?」 心配顔で零夜が聞く。 「あんな程度 問題ないけど、ちょっと遊んで上げようと思って・・・」 真美は、ニッコリ微笑む。 何を考えているのだー と言う表情の 佐々木、零夜、西の3人。 「ここから十数m先に 砂浜があり 海があるわ あの妖植物を 全部海に追い込みたいの そしてラストは、佐々木さん」 真美は、笑顔で佐々木を見つめる。 「火輪車」 真美は、佐々木の必殺技を指名。 「今回は、佐々木さんに、主役の座と、ラスト譲るから ヨロシクね」 満面の笑みを浮かべる真美。 「真美ちゃんが、苦労しているS級妖魔に、俺の火輪車が・・・」 大丈夫なのか? やや心配顔の佐々木。 「あんなの S級じゃなく 最下位級以下 あんなの相手に、バーストなんて使ったら 今でさえ 使い過ぎと、おばあちゃまに怒られてばかりなのに、今度こそものすごい雷落ちるもの・・・」 全く世の中を舐めきっている まさに女子高生の口調。 真美は、細かく指示を与え 4人で掛かった。 真美が、囮となり 6本の妖植物の巨木を引き付け 海岸へと向かう。 6本の妖植物の巨木の側面を 零夜、西が固める。 先回りし 海岸で待ち伏せる佐々木。 何故か? 真美とのデートばかり思い浮かべ 顔がにやけている。 まるで緊張感がない。 「待っていろー 真美ちゃん 大人の男の良さを デートで、たっぷり堪能させてやる はっ、はっ、はっ、はー」 場違いの 妙にイヤラシイ変な笑い声を空に向かって、上げる。 もはや自己陶酔の世界・・・ 真美が 6本の妖植物の巨木を 砂浜へと誘い込む。 「やはり・・・」 真美は、思った。 6本の妖植物の巨木 海に近づこうとしない。 「今よ 零夜さん」 真美の叫び声と共に、白龍神が、6本の妖植物の巨木の 周囲の砂浜に、大きな溝を作る。 同時に、その溝に、大量の海水が、入り込む。 「西さん」 真美の声と共に、西は、自身の周囲に浮かぶ 無数の光点 ライトニング・スターを 6本の妖植物の巨木の足元の撃ち込む。 6本の妖植物の巨木の足元の砂浜は、崩れ 大量の海水を浴びる。 触手から大量の海水を吸い込み もがき苦しむ6本の妖植物の巨木 見る見る 塩害にあった植物の様に 枯れ、萎びて行く 同時に、妖力も衰退する。 苦しそうな表情を浮かべ ゾリットが、6本の妖植物の巨木の1本の幹から 上半身を現した。 やはり 枯れ、萎びた身体になっている。 「よくも この俺様を・・・」 もうほとんど妖力が、残っていない様子。 「今よ 佐々木さん 火輪車」 真美の声と同時に、佐々木の周囲に 真っ赤に燃える炎のオーラが湧き上がる様に、真美には見えた。 その瞳まで、同様。 すさまじい気合を入れ 佐々木は。叫んだー!! 「必殺 火輪車ーーー!!!」 佐々木の上空に、無数の火輪車が現れた。 佐々木は、右腕を6本の妖植物の巨木に向け また叫ぶ。 「焼き尽くせーーー!!」 まるで、ヒーロー者の最後の必殺技を放つ時の捨てゼリフと表情 燃える男・・・。 無数の火輪車は、6本の妖植物の巨木を 火輪の中に取り込み 締め上げながら まるで、乾燥した木を燃やすように、焼き尽くす。 瞬時に、灰と化する 6本の妖植物の巨木 同時に、最後の妖力も この周囲から消えた。 「どうだい 真美ちゃん」 自慢げに、真美を見つめる佐々木 これで、真美は、きっと 俺の事・・・と言う思い。 「うーん 全然 あの程度を相手にしたって・・・」 まるで感動もない真美。 「それより真美ちゃん 何故? あの6本の妖植物の巨木 海水が苦手だと気づいた」 ちょっと不思議そうな顔で聞く 零夜。 「ほら 高校の生物の授業で、植物の大半は、塩・・・塩害に弱くて被害に合うと枯れて・・・」 思わず、"はっ" とした表情で口元を押える真美。 「生物の授業って・・・ あなた まだ高校1年生でしょ 生物は、2年生の必修科目・・・」 そう零夜も 輝星高校及び輝星大学の卒業生のOB 真美の遥か上の先輩。 「えーっと・・・違う TVとか・・・新聞、ネットで・・・」 慌てて取り繕うとする真美。 「あなた 本当に高校1年生?」 何か隠しているでしよう・・・と疑いの眼で睨む零夜。 「私 まだ15歳の高校1年生よ」 引きつった誤魔化し笑いを浮かべる真美。 冷汗たらたら・・・ 以後 発言には注意すべし 肝を冷やす真美でありました。 今年の2月末日までは、くたびれた40最歳代の中盤の男性が、ラディエンスの力の急遽覚醒により 女に、それもDNAレベルからの完全性転換の年齢退行 現在15歳の花の女子高生1年生の真美 結構苦労 絶えません・・・ "作者ー 早く 元の男に戻せー" 作者に、噛み付く真美でした。 TOPページへ Part10へ NEXT copyright (C) lejens All Rights Reserved ページ内の無断転載厳禁