LEJENS  レジェンス

 LEJENS以外のSF小説です。
 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。


 妖魔ハンター

 作者 飛葉 凌(RYO HIBA)

 高校1年生編
 Par5

 「・・・と言っても 私達まだ10歳代 それも花の女子高生 人生楽しまなきゃ」
 真美の手を握り 詩織は、校門を出た。
 一応 地下鉄の駅へ向かうコース。
 だが、少し違う 最短距離のコースから外れる。
 そこには、巨大なショッピングモールがあった。
 大手スーパーを中核に、各種有名、話題、老舗の店舗が、店子とし数多く入店しており 巨大なショッピング街を形成している。
 「お待たせー」 室内であるいくつものファーストフード店が並ぶグルメゾーンの4人掛けのテーブルの1つに座った。
 周囲には、同じ輝星の制服を着る男女が、いくつかのグループに別れ ソフトドリンク、ファーストフードを食べながら 楽しそうにおしゃべりしに熱中。
 中には、ラブラブカップル・・・?
 真美が、現れた瞬間 彼氏 真美に、ぞっこんハート・・・ 彼女 頬に思い切りビンタ喰らわす。
 その後 彼女 真美に、ハートの視線を浴びせる。
 カップル消滅。
 など、少々トラブル発生?
 「ここが、我が輝星の誇る 最大にして、最強の部活 帰宅部の部活動 憩いの時間 別名 ただの寄り道」
 詩織は、高々と真美に説明する。
 何故か ここにいる輝星の生徒から歓声と拍手が起きる。
 「部員達に紹介する 自称部長たる中崎 詩織の従姉妹にして、妹分 星沢 真美ちゃん」
 更に、大きな歓声と拍手。
 "周囲の他のお客さん達に迷惑・・・" マジに心配する真美。
 「真美ちゃんも 今日から 我が帰宅部に入部 みんな仲良くしてね 他だし 私の妹分に付き 奪うの禁止」
 一言釘を刺しながらも宣言する。
 「ねえー 詩織姉ー こんな所で、寄り道して・・・」 詩織にしか聞こえない小声、真美は聞く。
 少し笑みを浮かべる詩織。
 「大丈夫 午後5時までに家に帰宅すれば、OK それまでは、自由時間」
 少し呆れ顔の真美。
 早速 真美と、詩織は、ジュースと、ポテチを購入 4人掛けのテーブルに座ると、数人女子生徒が集まり ワイワイ、ガヤガヤの迷惑行為防止条例違反の まさに騒音のすさまじいおしゃべりが始まる。
 ちなみに真美も詩織 毎月のお小遣いは、かなり高額 この学校の生徒としても多い方。
 それも本人専用の複数のゴールドカードも所持。 (年齢上 持てないはずが、何故か? 特例)
 何と言っても 真美の場合 男時代 ラディエンスによる 本人の望まない性転換前のバイトの月収より 遥かに上。
 やはりおしゃべりの中心は、言わず知れた人物 詩織。
 とにかく笑って 良くしゃべる。
 午後4時30分に近くになった。
 詩織は、真美を連れ立ち上がる。
 「じゃーみんな 明日 学校で」
 そう言い残し 駅へ向かった。
 午後5時 少し前 帰宅。
 真美の放課後(緊急出動など特殊要因が無い限り)の ここでのおしゃベりと言っても 真美は、余りしゃべらない 笑いと聞き役であったが、日課となる。
 家に帰ると、由美と詩織による ラディエンスの力をコントロールし、使用する為の 厳しい訓練 宿題、そして、何よりも恐怖の これ以上無い しごき、鍛錬などのバスルームタイムが待っていた。

 土日の午後の本部待機以外 平凡? 毎日 大騒動の渦中の学校生活が、流れていった。
 この頃になると、ようやく朝の学校近くの最寄の地下鉄の駅 出入口前と、校門の挨拶にも慣れ? 詩織と薫 その後必ず現れる、弘樹、大樹参戦による緊張感の続く校門内でのドタバタ・・・ ようやく終わり玄関ては、今やメールボックス化した下駄箱 毎朝 開ける事に、多量のレターの山 それも輝星の生徒以外も多数含まれている。
 数日前など、小学生男子児童からも有 "僕の真美お姉様へ" の宛名書き 内容は、もちろん帰宅後 自室で読んだのだが、"・・・僕は、真美お姉様の聖なる騎士・・・ まだ僕は、小さいです。 ですから大きくなるまで、待っていて下さい、必ず幸せにします・・・" など書かれていた。
 思わず 真剣な自筆の文面に、苦笑い。
 もちろん男女問わずあり 何故? ここまで女が多いか 全く真美自身理解出来ず、特に女には、年上からは、"私の妹になって・・・とか 妹にしてあげる・・・等が圧倒的に多く 中には、OL、大学生からもある。
 そして、年下 特に、女子中学生からは、"素敵なお姉様になって・・・とハートマーク入りの文面が多数有。
 自分のお気に入りの自身を写した写真入り、ちょっと懐かしいプリクラシールなど・・・
 男子からは、年齢問わず 思いの全てが、告白されており 中には、ストーカー紛いも・・・。
 必ず返信してもあり 返信がなければ、死ぬ・・・までの脅迫気味まで・・・
 全部読むのは不可能 それに返信を書いている暇などない。
 一応 丁寧に読んだレターと、未読のレターは、2つのダンボールに分けて入っている。
 それに、この頃 登校中、昼休みの校舎内、下校時の部活中? にも渡され 困っていた。
 その数は、増える一方・・・ ちなみに、だれにも返信していない。

 明日からGW(ゴールデン・ウィーク) 高校生の為 暦通り 他だし今年は、5連休もあった。
 さすがにお金持ちの為の高校 生徒の大半は、この機会を利用し 地方出身者は、帰省する者も多く 中には、海外の別荘、ホテルへ直行組もいる。
 どうも 世間一般の庶民とは、かなり浮世離れしている。
 不況の為 失業者や、就職浪人が、過去最悪に近いご時勢でも ここは別世界。
 真美は、以前 ラディエンスの力のコントロールに苦しんでいた。
 うまくコントロール出来ない。
 力が、ケタ外れに、巨大なのも原因でもあるのだが・・・。
 生まれた瞬間から このラディエンスの力が、覚醒しており 自然とコントロール出来る由美や、詩織と違い。 突然 覚醒した。
 うまくコントロール出来ない為 妖魔が現れ出動と言っても S,A級は、滅多に現れない 現れるのは、B,C,D級の妖魔か、妖獣ばかり それでも現場では、後方待機の 取り逃がした妖魔、妖獣相手。
 だが、余りのんびりと真美が、コントロール出来るのを待っている余裕などなかった。
 S級が現れた時 対抗出来る力を持ち合わせているのは、現状真美1人。
 過去 S級と互角に渡り合えたのは真美のママ由美だけ、だが現在 年齢から来る力の衰えを隠せない。
 早く真美に、1人前の妖魔ハンターとして、ラディエンスの力をコントロールし、真美のママ由美を超える驚異の力を思うように発揮してもらわなければならなかった。
 その為 防衛軍の富士山麓にある 防衛軍所有の屋外訓練場の特訓が待っていた。
 初めての戦闘 覚醒のきっかけとなった 結界とも呼ばれる亜空間フィールドで、S級妖魔のドッペラーの身体 半分程を直撃弾ではなく 近くをかすっただけで、吹き飛ばす程の力を持っている。
 歴代星沢家に生まれし者でも ここまで力を持った者はいない。
 他だし あの後 真美が意識を失い 突然男から女へ性転換したのだが、真美の放ったエネルギーは、すさまじく 結界とも呼ばれる亜空間フィールドの次元を越え こちらの空間にも多大な影響を及ぼし あのドッペラーの後方の公園の敷地に、巨大なクレーターを作り出していた。
 その先には、民家があり 民家には、何ら被害がなかったが。
 その後 マスコミは、突如出来たクレーターに、大騒ぎ。
 一応 情報統制で、宇宙からの隕石で、無難に収まったが、1部カルト、擬似科学などの奉仕者 特に、有名なA,Aなどは、プラズマ兵器の利用や、反物質が原因など、トンデモ系で騒ぎ立てている。

 さすがに防衛省 超極秘部隊である。
 ここまでの送り迎えは、防衛軍の大型人員輸送ヘリを利用 道路の渋滞に巻き込まれず済む。
 他だし 全員特殊部隊専用のマスク使用、顔がバレると、面倒になる。
 詩織も 星沢コンチェル会長職で、多忙の由美に代わり 真美の世話役として、参加。
 東海地方の実家に帰省なんて・・・ と言っていたが、やはり真美を奪われないか、かなり心配のご様子で、自ら買って出ていた。
 隊員も この日 本部待機の者以外は、参加である。

 通常 戦車などの実弾訓練が行われる場所に立つ。
 緑色を中心とした 戦闘用迷彩服を着る真美。
 右手には、謎の金属で出来たバトン ライトソードを持っている。
 実は、ライトソードは、自らのラディエンスの力を実体化し作り出した物。
 本人以外は、使えない。
 小夜子が、真美に語り掛けていた。
 「いいかい真美ちゃん 精神を統一し、集中じゃ そして、お前の母 由美の言うとおり まずラディエンスの力の流れを感じ そして、相手の力の流れを感じるのじゃ 決して、考えてはならぬ 感じるのじゃぞ・・・」
 そう言い残し 後方に下がる。
 目の前 少し離れた場所には、同じ隊員である 倉持 沙耶(くらもち さや) 28歳が立っていた。
 神楽家同様 代々霊能者の家系で、退魔師 ある有名な寺院出身 直系に女の子が生まれると、必ず高い霊能力を備えている。
 純白の胴着姿 少しボーイッシュなショートヘアーで、175cmと長身 霊能力は、梵字を書いた護符の使い手。
 これを使い 霊能力で、自由に飛行させ 妖魔や、妖獣を封印したり 時には、梵字を書いた護符を 邪鬼と呼ばれる霊獣に変え 攻撃する。
 実戦さながらの訓練である。
 これから沙耶との真剣勝負。
 真美の身体から緊張感が漂う。
 「真美ちゃん 緊張ではなく 集中」 後方の隊員から激励が飛ぶ。
 真美は大きく息を吐き 精神を集中させ ラディエンスの力を解放する。
 同時に、身体から白い光が発光。
 白い光は、真美の構えるバトンに集まり物質化 刀となり ライトソードが完成する。
 ここからは、真美だけが持つ不思議な特徴 ママの由美も、詩織も持っていない。
 ライトソードが完成しても まだ真美自身白い発光したままの状態が続く。
 対する沙耶も 梵字を書いた護符を取り出し 何枚もの束ねた護符を空中に投げる。
 沙耶の必殺技である 邪鬼に変化する。
 沙耶も本気である。
 「真美ちゃん 手加減しないわよ」
 「望む所・・・」
 2人の間に火花が散る。
 「はーつ!!」
 沙耶は、印を結び 精神を集中 お経を唱えながら両目を閉じる。
 いつも沙耶は、この時の事を こう言っている 「両目を閉じても 邪鬼を通して全てが、心眼で見えている」
 無数の邪鬼が、真美を襲う。
 元々学校の体力測定でも パワーと、持久力以外 運動、反射神経共に、抜群 女子高生トップアスリートに近い真美。
 更にラデスエンスの力で、常人を遥かに凌駕する。
 ほとんど人の目には、見切れないスピード、驚異のジャンブ力、更に真美だけが、自由に飛行出来る能力も持っている。
 襲い掛かる邪鬼を ライトソードで、次々と切り裂く。
 切り裂かれた邪鬼は、切り裂かれた梵字を書いた護符に戻る。
 だが 多勢無勢 数が多すぎる。
 由美直伝の必殺技 詩織は、使えない ムーンライトの構えを一瞬見せるが、構えだけ。
 右手に持つライトソードを左手に持ち替え 右腕を伸ばし 手首を立てる。
 これは、真美自身の必殺技の1つ 右手の手の平の前に、ラディエンスのエネルギーを集中 小さな光る球体が発生。
 「はっ!!」 真美は、気合を込める。
 光る球体から 無数の光る小さな針状のエネルギー体が、発射される。
 真美は、これを ニードル と呼んでいる。
 無数の光る小さな針状のエネルギーは、次々と邪鬼を切り裂く。
 たが、ここで真美に異変が起こる 身体とライトソードの輝きが、急に強くなったり、弱くなったりの強弱現象が起こる。
 真美が、ラディエンスの力をコントロール出来ない証拠でもある。
 発光が弱くなった隙を衝かれる。
 邪鬼が、次々と真美に襲い掛かる。
 必死にライトソードで防戦するが、動きが早い邪鬼の餌食となる。
 「ここまで」 しゃがれた老婆の低い声が、周囲に木霊する。
 真美に襲い掛かっていた邪鬼は、一瞬で元の梵字を書いた護符に戻り ゆらゆらと地面に落ちる。
 「沙耶ちゃんの勝ちじゃ」 真剣な表情で、ゆっくりと小夜子は、激闘した2人に近づく。
 「真美ちゃん かなり腕、コントロールを上げてきているのは、認めよう だが、まだまだじゃ もっと修行をせねば・・・」
 「はい・・・」 うなだれて小さく返事をする真美。
 「ただ おばあちゃま、ここにいる みんなに見てもらいたいものが・・・」
 「何じゃ 真美ちゃん」 小夜子は、真美を真剣に見つめる。
 「おばあちゃま みんな 悪いけど かなり後ろに下がって」
 真美に言われた通り 全員かなり後退する。
 真美は、光る剣の部分が消えた バトン状態のライトソードをベルトのフックに掛け 両目を閉じ 精神を最大限に集中させる。
 感じた事が無い程のエネルギー高まりを感じる。
 真美の身体からは、とても直視出来ない程の 強烈な白い光が発光。
 それに伴い 真美自身の身体かせ発光する 白い光が、揺らめく炎となり 真美自身を包み込む。
 真美は、ゆっくりと上空を見上げ 徐(おもむろ)に両腕を上空に向かって突き出す。
 更に真美自身の発光が、強烈になる 余りの強い光に、だれも直視出来ない。
 両目を閉じ 後ろを向かなければ、失明する。
 真美の両手の前に、白い光の弾が発生 エネルギーを集中させる。
 真美は、1度 両腕を少し引いた。
 「はあー・・・・!!」 雄叫びを上げながら 少し引いた両腕をまた上空に突き上げた。
 信じられない・・・
 強烈な白い光のエネルギーは、エネルギービームとなり 光速のスピードで、上空まで伸びる。
 数秒の出来事であった。
 真美の身体の発光は、一瞬にして消える。
 身体全体で、大きく呼吸する真美。 顔中・・・いや身体全体から多量の汗が、流れ落ちている。
 言葉を失い、魂までもが失われた様な 呆然とした表情を見せる 後方にいた小夜子と、隊員達。
 詩織を除く 全員 それなりの驚異の霊能力を持つ者ばかり 少々の事ではこんなにならない。
 同じ能力を持つ 詩織も どぎもを抜かれ ただ真美を呆然と見つめる。
 信じられない光景・・・
 こんなすごいエネルギーいったい・・・ あの小柄な身体で・・・
 身体全体で、大きく呼吸をしながら 真美は、みんなの方を振り向く 「どう・・・」 少し笑みを浮かべた。
 その瞬間 真美は、何か大きな力に吸い込まれるよう 暗い意識の底に叩き落される。
 全エネルギーを使い果たしたように、意識を失い 崩れるよう倒れた。


 倒れてから2日目の朝。
 「うーん・・・」 微かな声が漏れる。
 ここは、防衛軍の富士山麓内にある 簡易宿泊所。
 簡単ベッドの上で、あの日から 真美は、ここで、意識を失ったまま眠っていた。
 何か 生気のない まるで幽霊の様な表情で真美は目覚めた。
 夢遊病者の様に、上半身を起こし 周囲を見渡す。
 「真美ちゃん」 1番最初に気づいた零夜が近づく。
 「零夜さん ここは?」 かなりまだ寝ぼけている。

 ようやく目覚め 真美を始め全員ミーティグルームに集まっていた。
 話題は、真美が最後に見せた あの究極の大技。
 真美自身 その事をよく覚えていた。
 「・・・ うーん 何だか? あの大技 言葉で説明難しいけど・・・ 使えるの何故だか? 解かっていたの・・・」
 「だから あの時 初めて使って見た・・・」
 淡々と答える真美。
 だが、ここに集まっている一同 それどころではない。
 信じられないエネルギー量である。
 この部隊の直属の事務系など エネルギー量を換算 下手すれば、地球を吹き飛ばせる程・・・ (真美に言わせれば超・超・超・・・超大袈裟) 騒然としいる。
 あの日 昼間の訓練にも関わらず、真美の放った白い光のビームは、多数に目撃され 証拠VTR、写真多数。
 マスコミにより 日本中 大騒ぎ。
 発射点が、防衛軍の富士山麓の演習場内の為 防衛軍に問い合わせが殺到 電話、メールによる問い合わせ殺到で、電話回線が、大混戦 防衛軍のサーバーダウン 国防に支障がきたす有様。
 更にオカルト信仰、新興オカルト教など、富士山 大爆発の前兆、日本沈没、世界の終わりの日から UFO襲来、宇宙戦争、自らデッチ上げた宗教の神々、メシア(救世主)の降臨まで、様々な憶測を自ら都合良く流し 騒ぎ立てている。
 防衛省も この件に関して、極度の頭痛 良い情報統制案が浮かず。 不眠不休のノイローゼ状態。
 そんな事を知らない 張本人の真美は、記録DVD-Rを見て 我ながら驚愕していた。
 何だか、他人ではないかと思っている。
 もしくは、出来の悪い特撮。
 よく憶えているが、これ程 すさまじいエネルギーとは、思っていない。
 一応 この大技をバーストと名づけた。
 「真美ちゃん よく憶えてのおくじゃぞ」 小夜子は、真美を自分の前に立たせた。
 「あの技 封印じゃ」
 「えー」 驚く真美 余り良く理解出来ない 何故? の思いが先に来る。
 「いいかい あれは、お前の命と引き換えの大技じゃ 頻繁に使えば、お前の寿命を縮める それ程 一気にエネルギーを使い切る 非常に危険じゃ 仮に、敵に外された場合 全エネルギーを使い切り 無防備となり 意識を失う 赤子をひねるより簡単に殺られる。 いいかい2度と使ってはならぬ それより通常戦闘時のラディエンスの力のコントロール 完全に我が物とせよ それが、真美ちゃんに取って、1番正しい選択じゃ」
 少し深刻の表情を浮かべる真美 この大技さえあれば、S級妖魔だろうが、勝てる自信があった。
 「そう 心配せんでも良い 通常の戦闘時のラディエンスの力、素質 お前の母親の由美より 遥かに上じゃわい 後はコントロール もっと修行し 完全にコントロール出来れば、S級妖魔に負けぬ この私が保証する」
 にこやかに真美を見つめる小夜子 その眼は、我が孫を見つめるようにやさしい。
 だが、妖魔ハンター全員、この時点 だれも知らなかった。 S級より 更に強大な妖魔の存在を・・・

 特訓が終了 家に戻った真美と、詩織。
 また普段の学校生活が戻った。
 真美に対して、帰宅後 ママである由美の 更に容赦ないラディエンスの力のコントロールの特訓の日々が続いた・・・が、相変わらず 不安定のコントロールのままならない状態が続いた。

 GW(ゴールデン・ウィーク)が終わった。
 真美の学校のクラスでもここでようやく席替え。
 今まで、窓側から出席番号順に、男子 次に女子 次に男子 次に女子・・・の席であった。
 女子から不満爆発 男子は、学級委員長の小林 女子 書記の彩が代表 ジャンケンの結果 今までと同様 窓側から男女の順に決定。
 続いて行われた くじで、真美 窓側から2列目の前から4番目の席 本人 窓側を後方を望んでいたが、まあまあと言った所か?
 ちなみに彩は、真美の前の席 彩は、ニコニコ顔。
 香は、最悪 4列目の最前席。 本人大シッョク。
 ちなみに、真美の左隣の窓側の席は、あの学級委員長の小林 「星沢・・・ いや真美ちゃんかな?」 実に馴れ馴れしい。
 「よろしく」 本人は、実に、満足のこれ以上ない爽やかな笑みを浮かべていた。
 その瞳は、星の様に輝き、白い歯が光る。
 その瞬間真美は。「プイ!!」 と言って、怒りの表情で、両目を閉じ、口を尖らせそっぽを向く。
 「その真美ちゃんの顔 特に、可愛い・・・」 笑う小林。
 「その 真美ちゃんと言う 馴れ慣れしい呼び方 止めて」 怒りの真美。
 「いいだろう・・・」 余裕の小林。 まるで真美を子供扱い。
 ちなみに、真美の両隣の席、全男子 願望の席であった・・・。

 GW(ゴールデン・ウィーク)が終わると、直ぐに嫌な物がやって来る。 そう中間テスト。
 無試験 理事会特別枠推薦入学の真美。
 中学まで行っていない設定の特例条項で、実力は、不明。
 抜き打ちで行われるテストでは、かなり良い点数を上げていたが・・・?
 何故だか解からないが、学校の勉強良く理解出来る。
 これもラディエンスの力なのか?
 ちなみに同じ力を持つ詩織は、低空飛行 「追試を受けなければ、欠点にもならず、それで良し 落第の心配もない 後は、自動的に、輝星大学へエレベーターで入れる。 それより 今が旬 遊ばなければ損」 と遊びに熱中。
 中間テストが終わり 学年上位30名が、合計点数順(もちろん各教科の点数も含めて非公開)で、1位から名前のみが廊下に張り出された。
 やはり学年1位は、クラスメイトの小林 祐樹 同じく学年2位は、一条 彩。
 真美は、健闘? 学年18位。
 真美は、この後 中間、期末テストの結果発表で、いつも15〜19位内をキープする。
 一応 宿題は、どんなに疲れ 夜遅くなっても 真面目にやっている。 そこは感心。
 何故か? 学年上位30名中 12名がA組に集中。
 特に、1,2位を独占 21位から30位までの間に7名も名を連ねていた。
 他だ いつも元気な香は、暗かった。
 入試試験 実は、最下位のギリギリ駆け込みで何とか合格 親の家柄もやはり重視されたが、やはりレベルの高い進学校 勉強がついて行けない。
 いくつかの教科で追試 見かねて、彩が、休み時間、昼休みの時間に、家庭教師を買って出た。
 真美もお手伝い、放課後行われる追試 (他 数人も追試) 休憩時間に、香の追試の為の勉強を熱心に教えていた。
 「香・・・ 真美お姉様や、彩ちゃんと違って、頭悪いから・・・」 と何度も泣き言を吐き 涙ぐんでいた。
 真美の目からも 頭が悪いと言うより 勉強の要領が悪いと感じる。
 「大丈夫 香 詩織姉ーなんて、追試受けない点数ならば、欠点にならないと言って、遊んでばかり、高得点を狙わず 追試をさえ受けなければ良し・・・で行こう」
 元気良く励ましていた。
 ちなみに、言われた詩織だが、この時点 くしゃみしたか、確認が取れていない。
 他だし 答案用紙返却のさい 各教科担当の教師に睨まれていたのは、事実である。
 追試を受けないギリギリの点数であったのも・・・ それも全教科。
 本人は、いたって気にした様子もない。
 もう1人 真美が気になる人物がいた 体育の時いつも柔軟体操のアップを組む 工藤 加奈。
 いつも1人で、ぽっんと自分の席に座り だれとも話さず、ただ寂しそうなにしている。
 東北地方の小さな地方都市出身 ルックスも 本人に悪いが、あか抜けない田舎娘 やはりコンプレックスを感じているようだ。
 いつも真美ばかり見つめている。
 真美は、上質に洗練された都会的ハイセンスを持っており どんなファッションでも 可憐に着こなしてしまう。
 実は、学校の超可愛い都会的ハイセンスの女子用制服が、最も似合っている。
 同じ学校の女子用制服なのに、加奈が着ると、余り似合っていない 無理に着ているように感じる事を 加奈自身気付いている。
 だからこそ、真美の様になりたいと、強い願望を持っていた。
 真美を笑みを浮かべて近づいた。
 香程ではないが、数教科追試となっていた。
 答案用紙返却のさい 追試は、名前を呼ばれている。
 「どうしたの 加奈ちゃん・・・」
 「・・・」
 「数学 苦手と言っていたねー 確か追試で、名前呼ばれて・・・」
 加奈は、真美の顔を見つめた 少し涙を浮かべている。
 「橋口さんは、いいわよ 星沢さんや、一条さんまでも 心配して勉強 教えてもらえる 私なんか、だれも・・・だって友達いないし・・・」
 ほとんど涙声であった。
 コンプレックスの為か? 自ら人の輪に入り込めない性格であるらしい・・・
 真美も もし彩や、香と友達になれなければ、こうなったかも知れない・・・と思った。
 浮いただけの存在・・・
 やさしく微笑む真美。
 「こっちへいらっしゃい 香も 今 数学やっているから 一緒に教えてあげる」
 真美は、やさしく手を差し伸べる。
 「本当に?」
 「本当よ?」
 真美に誘われ加奈も香のとなりに座る。
 「あのー 加奈ちゃんも 数学追試なの 彩 一緒に見てくれる?」
 真美は彩を心配そうに見つめた。
 「いいわよ」 彩はいつもの天使の微笑みを浮かべる。
 「私 工藤 加奈 よろしくね」
 多分 この学校へ来て、加奈の笑顔 初めて見た気がした。
 真美と、彩の努力もあり 香、加奈は、追試は、一発で合格 再追試及び、欠点は、逃れた。

 そして、運動会の季節である。 この学校は、秋ではなく この時期。
 高校生にもなるのに、父兄が、やたら見物に来る。
 数が異常に多い。
 それに、とても父兄とは思えない大多数のギャラリー 他校の生徒まで、全員デジカメ、超小型ビデオ持参。
 それに、日曜日と言う事もあるが、VIP席には、何やら巨大な集団・・・ 実はママである由美を始め執事の中本、非番のメイドまで集合していた。
 それを見た瞬間 真美は、立ち眩みを起しそうになった。
 小学生でもあるまいし・・・ こんな大集団 目立つ こちらが恥ずかしい。
 相変わらずハイテンションで、多くのギャラリーにアピールする詩織。
 詩織もまた 運動、反射神経抜群。
 たが、最も注目を集め デジカメ、ビデオ撮影の被写体・・・ いや餌食になっていたのは、当然真美。
 この日は、格好の晴天 日中の気温は、30℃を超え熱い。
 競技に出場しない時は、下のジャージを穿いていたが、出場する時は、下のジャージを脱ぎ、ランニングパンツ(ショートパンツ)姿。
 白の半袖の体操服、白を中心としたランニングパンツ(ショートパンツ)姿 格好の餌食。
 ほとんどブルマ変わらない 見事に、すらっと伸びた身長から考えると細く長い足 絶世の美貌 一目見た者を魅了する。
 何だか、我が子の撮影より 私ばかり写しているような・・・ 決して気のせいではなかった。
 特に、父兄以外のギャラリーは、すさまじく 「ねえー そこの素敵な彼女 こっち向いて・・・」 などの不貞な輩は、教師に見つかると、即退去処分。
 真美の出場する種目は、真美が出るたび 周囲は、オーバーヒート。
 午前中 クラス代表の男女二人三脚リレーがあり 当然俊足の真美は、選ばれていた。
 相手の男子 くじ引きの結果 あの小林。
 外れた男子 全員シッョクで、再起不能。
 クラス中 最強の美男美女カップルと大騒ぎ。
 真美 相手が小林と決まった瞬間 プイといつものそっぽを向き 怒った顔を浮かべていた。
 相手より 女になった身体を 他の男に触れられたくなかった。
 自分が、女になったと感じるのが、嫌であった。
 その後 体育の時間 2人で練習。 周囲の騒音 エスカレート。
 本番も 周囲の騒音に、頬を赤め 結果は、平凡 抜く事もなく抜かれる事もなく・・・
 お昼は、恐怖軍団のいる場所で、昼食 メイド達は、大はしゃぎ。
 ご両親は、来られず、1人高級マンション住まいの加奈も誘う。
 ママ達に加奈を紹介 大事な娘の友達と言う事で、直ぐに受け入れてくれた。
 加奈本人は、赤面ばかりしていたが・・・ その加奈を少し面白くなさそうに、睨んだのは、詩織。
 隣には、偶然だが、彩のご両親。
 由美と彩の母は、古くからの友人だそうで、娘談義 和気藹々・・・
 実は、由美と、彩の母は、ここ輝星高校の同級生のクラスメート それも3年間 娘まで同じと、和気藹々のご様子・・・
 真美も彩のご両親に、しっかり挨拶 「これからも 彩の友達として、仲良くしてね」 と言われ感激していた。
 彩の母は 昔美人モデルでも有名だったそうで、今も変わらないと思う。
 ママと、同じく美人てありました。
 彩も母似で、それ以上だけど・・・
 この頃になると、真美は、家庭内のスバルタ教育が良いのか? かなり年頃の女の子らしい、考え、振る舞いが、自然に出来るようになっていた。
 だか、これは、ある程度演技であり 以前 俺は男だ・・・ と思っている。

 そして、6月に突入 また真美を憂鬱にさせる。
 衣替えの季節 5月の中旬から 暑苦しいブレザーでの通学がなくなり 学校指定のベストか、カーデガンなどの着用になっていたが、今日からは、夏服となる。
 生地の薄い夏用のブラウス1枚 生地が薄く涼しいのはよいのだが、同時に、ある事が、真美を憂鬱にさせ 朝から赤面し、モジモジ。
 この夏用の制服 下着つまりブラのラインが、必然的に、薄っすらと、胸元、背中に透けて見えてしまう。
 今だに慣れないこの身体 (完全に女の身体なのに、真美は、この身体違和感を持っている 全く慣れない 他人の身体に感じる) 当然、女性用の下着のブラ、ショーツも同様 全く慣れていないし慣れたくない。
 更に慣らされたくない。 自分は男だと思っている。
 朝 夏用の制服に着替え 大鏡を見て気づいてしまった。
 薄っすらと見える下着 ブラのライン。
 まだ男だと、諦めも悪く思っている。 この身体 他人の目に晒されたくない。 恥ずかしさばかりが、先に立つ。
 登校中 周囲ばかりをキョロキョロと見渡し オドオドした態度。
 逆に周囲から注目を集めてしまう。
 「気にし過ぎよ」と、登校中 詩織に言われていた。
 「この夏服の方が、更に、よく目立ち 周囲から注目を浴びて、快感よ・・・・」
 詩織は、堂々としている。
 実は、露出狂???

 それと、もう1つ 1週間のうち2回ある体育の授業の1回が、屋内プールでの水泳授業になる。
 今日から水泳の授業がある。
 この日は、2時限目。
 仮病、生理・・・ これは男には、想像出来ない未知の世界 実は、もう数回経験している。
 この時ばかりは、特に男に戻りたいと切実に思っていた。
 噂などで、かなりつらい・・・などと聞いていたが、いざ自分の身体に起きると 想像以上に・・・つらい・・・
 女の身体になって、初めての起きた 真美に取って初潮? 思わずパニックを起しそうになった。
 男として、ある程度 知識として知っていたが、現実に自分の身体に起こると、何をすれば良いか 解からず・・・
 結局、由美、詩織に頼らざる得なかった。
 その時の2人のうれしそうな顔 決して忘れられない。
 「遂に真美ちゃんも 赤いや青の日?(女性同士の隠語で、女の子の日、メンス、アレ、お月様、つきもの・・・・など多数あるそうです)が来たね」 などとはしゃいでいた。
 「これで真美ちゃんも 完全な女の子・・・」と、言っても うれしそう。
 何か良からぬ企み・・・・?
 これで、完全に女同士の仲間入り儀式終了?
 もう1つは、子供の産める身体と言う事を思い知らされる。 つまり身体が、完全に女なったと・・・
 たが結局 仮病等を使わず、覚悟を決め水泳の授業に臨んだ。

 いよいよ水泳授業 更衣室。
 真美は、着替えを始めた。
 別名 真美様の超光速お着替え この頃になると、真美の着替えの速さは、光よも速いと話題となっていた。
 周囲からは、もちろん体育、家庭科なと゜は、男女別の為 A,B組合同。
 他のC,D組の女子からは、嫉妬の声が上がっている。
 C,D組の女子は、真美の着替えを鑑賞出来ない。
 「せっかくの真美様のお美しい肢体 余りの着替えの速さに、ゆっくり堪能出来ない・・・」などと 一緒に着替えられる特権にあるA,B組の女子の不満の声が上がっていた。
 (実は、真美の身体をオモチャにして触れたい)
 プロポーションも 彩の方が、遥かに上なのに・・・ 真美の本音。
 それに、女子の中で、1人男子が着替えている見たいで恥ずかしいのと、(まだ男気分が抜けていない) やはり女子高生の裸 刺激が強い 更に、自分が女になった違和感 どうしても拭えないなど 様々な理由があった。
 水着に素早く着替えた 定番のスクール水着ではない。
 水泳競技に使われる 本格的競泳用の水着。
 デザインは、さすがに、本格的競泳用の水着だけに、カッコイイ マリンブルーが中心の何本か別色のラインが入り それも少々ハイレグ。
 この少々ハイレグが、更に気になる。
 こんなにカッコイイ 本格的競泳用の水着を着る 美女、美少女は、見て楽しむもの おっさん趣味であり 自ら着て、晒し者となり・・・ 詩織に言わせれば、周囲の注目を一身に集め快感よ・・・・と称しているが、見られる側になりたくない。
 裸になるより 更に恥ずかしい はっきりと身体のラインが出る。
 自らの身体が、完全に女性化 それも少女になったと、実感させられる。
 実感したくない。
 色々 精神面での葛藤をしつつ素早く着替える。
 長い髪を1つにまとめ その上から専用のスイムキャップを被る。
 両肩から バスタオルを掛け 専用ゴーグルを持つ。
 周囲から、憧れと、願望の眼差しで見つめられ 思わず、恥ずかしさの余り頬を赤らめ下を向く。
 その動作が、妙に初々しい。
 他人に、見つめられるのが苦手。
 女性化 それも少女化した身体 今だに、違和感を持っており 全く慣れない。
 元々男 男が、女性用 それも少々ハイレグの本格的競泳用水着を着用・・・ 穴があったら入りたい気分。
 だが、そんな真美の気持ちなど周囲には解らない。 真美が少し前まで男であった事も知らない。
 知られたら大変な事になってしまうが・・・
 周囲は、絶世の美貌を持ち 美貌だけでなく どこか愛らしさ、可愛らしさを持つ 神々しいばかりの眩い神秘的輝きを放つ美少女に注目しているに過ぎない。 憧れと、願望の眼差しで・・・
 更に注目される。
 「真美様の水着姿 とっても素敵・・・」
 「まさしく美の女神・・・」
 などと歓声が上がる。
 超恥ずかしい・・・ 身動き出来ず、フリーズしてしまう。
 このままでは、周囲の女子生徒の餌食・・・
 恥ずかしさの余り 身動き出来なくなった真美に、彩、香、加奈が、素早くガードに入る。
 ようやく少し落ち着く真美。
 4人は、一緒に屋内プールへ向かう。
 8レーン 50mある本格的屋内プール。
 プールに入る前の準備運動中も いつになく 真美は落ち着かない 更衣室同様 周囲は、本格的競泳水着を着たピチピチの女子高生 それも少々ハイレグ ボディラインがはっきりと出る 思わず見とれてしまう。 ここは天国? 眼のやり場に困る 眩いばかりの世界だが今の自分の身体は、女 全く同じ状況 年齢から考えれば、かなりいいプロポーション 大人の女へと成熟しつつある美しいボディライン 逆に注目を集めている。
 この状況 うれしいのか? 恥ずかしいのか?
 この時間 男子は、グランド 多分 想像で、真美の水着姿を思い浮かべている者 多数・・・
 プライバシー保護 絶対鉢合わせにならないよう管理されている。
 「女子に生まれれば 星沢の裸、水着姿 見られたのに・・・」 私語の為 教諭から雷を落とされた者 多数。
 その教諭さえ 屋内プールばかり恨めしそうに眺めていたのは、後に 真美の耳に入った。
 「男って本当にエッチ・・・」 そう言う真美も つい最近まで同類であった事を この時点だけ忘れていた。
 準備運動を終えプールに入る。
 クロールで、ある一定距離(短距離)を泳ぐと、今度は、平泳ぎで戻るを7人ずつ繰り返す。
 目的は、体力アップではない。
 良家のお嬢様ばかり シェイプアップによるスタイルの維持、増進に目的が置かれ 適度な運動と、フォームのチェック。 正しいフォームに修正させる事に主眼が置かれている。
 タイム、順位を競わせていない。 ゆっくり泳ぐよう指示が飛ぶ。
 ここでも 体育担当女教諭に、絶賛された美しいフォームで泳いだのは、万能 綾。
 見る者を魅了する美しいフォーム。
 ちなみに、真美は、元々 男時代水泳は得意であり 泳力も女なっても 何故か? 維持されていた。
 「真美様って、豪快なフォーム・・・」と、周囲は、真美ばかりを注目 憧れの眼。
 だが、フォームは全て自己流 フォーム修正。
 授業が終わる。
 身だしなみを整える時間 シャワーの後 真美の髪に触れられるのは、綾の特権 ここにいる全員の注目が集まる。
 「いつ見ても 何と 素敵なんでしょう・・・」
 「まるで、名画を観賞している見たい・・・」
 などと口々に言いながら うっとりした、羨望と、憧れの眼差しで、真美、綾の美少女2人を見つめる。
 その後 「真美お姉様」と言って、香が、真美の後ろ髪の1部を リボン、パレッタなどで結ぶのが、恒例となっていた。 この頃から、加奈もお手伝いしている。
 この時 周囲の香を見る目付きが変わる。 あか抜けしない田舎娘の加奈は、無視された存在の為 反感を買っていないが、何故か? 香だけは、敵意と、憎悪の眼差しを向けられる。
 どうも 真美に、いつもベタベタとくっ付いているのが、お気に召さないらしい・・・
 だれもが、その座を欲している。
 だが ここで変にプライドの高い 良家のお嬢様が出る。
 自ら進んで仲間になろうとしない。
 別に真美達は、来る者は、拒まずの姿勢なのだが、やはり真美達に、声を掛けられグループに入った そう加奈ようになりたい。
 グループに、自ら勇気を出して入ろうとしない。
 もちろん真美が、寄ってくれば、大歓迎である。
 だから その鬱積した気持ちが、反発となって香に向かっている。
 ある種の弱い者イジメ。
 ロリ顔、超小柄で、まだ幼児体型 成績も悪く 体力も無い香は、格好の餌食。
 この事は、女のこう言う面に関して鈍感な真美も、敏感な綾も気づいている。
 気づいていないのは、多分香本人だけだろう・・・
 だが、目立った嫌がらせがない 事を慌たげる必要も無い。
 今の所 静観の構え。

 今日の4時限目 家庭科。
 真美は、料理は得意と言うか、男の時代 失業後 飲食業界で、バイトをしており 包丁さばき、プライパンなど、ほぼプロ級の腕 和洋中なんでも そつなくこなす。
 余りの腕前に、担当女教諭に聞かれた。
 「家で、プロの職人さんに習っているから・・・」 と適当に答えていた。 全くのウソ 家では料理を作っていない。
 ここでも和食は、特に、綾が優れており マルチぶりを発揮。
 だが、真美は、裁縫などになると、急降下 全くの不器用 男時代 針など持った事などない。
 俺は、本来男 針など・・・ と言う気持ちも働く 何とか平凡な成績残すのに一苦労。
 ここでも 綾 優秀 まさにスーパーガール。
 伏兵は、加奈 「裁縫 祖母が、こう言った事うるさくて、小さい時からやっている・・・」 特に和裁は、担当の教諭を脱帽 プロ級。
 真美は、ひたすら加奈に教えてもらっていた。
 やはり持つべきは友・・・ 本音。

 そして、緊張感漂う昼食 昼休みの後 5時限目は、PC授業。
 真美の得意の1つ 男時代 Windows MEからのキャリア 現在 自宅の自室に、最新のプロ級の市販品として、最高スペックを誇る超高性能デストップタイプをメインに使用し、こちらも市販品最高スペックの超高性能のノートタイプをサブ兼バックアップ用使用 2台所有。
 並居るPCオタク系男子と、張り合っていた。
 予断だが、妖魔ハンター本部でも そのPCの実力を発揮 メカに強いが、何故か? PCオンチの三村隊長に、PCご教授中。
 PCで困っている三村隊長に、丁寧教えると、「真美ちゃん ありがとう 恩に着る」と言いつつ突然 飛び掛り 抱きつこうとするので、強烈なビンタを喰らわしている。
 これ零夜直伝の超強烈・・・
 どうも演技である。
 この程度 簡単に、避けられないでは、あの地獄戦場の最前線 生き残れない。
 どうも 絡もうと楽しんでいる。
 「変態 ロリコンジジー!!」 いつも叫び声を上げる真美。
 自分でさえ好きでない この女の身体 まして他人 特に男に触れられたくない。
 自分が、益々女になったと実感させらそうになる。
 PC授業に関しても ここでも、超スーパーガールの綾は、もう何も言うことなし。
 全てにおいて、全く隙無し 完璧・・・
 女子では、真美、綾と、もう1人 香 「年齢の離れたお兄ちゃん2人に、習っている・・・」と言う 結構オタク振り発揮 人は見かけによらない。
 とまあー どたばた劇の脱線状態のまま月日は流れる。




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