LEJENS  レジェンス

 LEJENS以外のSF小説です。
 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。


 妖魔ハンター

 作者 飛葉 凌(RYO HIBA)

 高校1年生編
 Part2

 えー これって・・・???

 目覚めると女の子になっていた。
 ネット小説などで、お馴染みの性転換作品 まさか現実に自分自身に起きるとは、想像さえしていなかった。
 俺は、れきっとした40歳代中盤の紛れもない男だ・・・
 「今のあなたに、そのセリフ 説得力ないわよ・・・」 相手を地の底に叩き込み 2度立ち上がれない程の強烈な言葉を浴びせられる。
 こんな身体になったのは、恨めしい・・・

 今から 数時間前 俺・・・ いや現状では、私か? 真っ暗な闇の世界で、何も感じない、何も聞こえない、何も見えない 何も考えられない・・・ そんな世界 つまり完全に意識を失った状態でいた。
 何か? 急速に覚醒する感覚が起こる。
 薄っすらと両目を開ける。
 意識はまだ朦朧としており 視線がまだぼやけている。 定まらない。
 だが、いつものとは全く異なる風景が、まだはっきりとしない視線に入り込んでくる。 全く見覚えのない風景
 「知らない 天井・・・」 某有名アニメの主人公のセリフを何故か? 思い出した。

 貧乏 それも6畳一間のボロ安アパート住まいの拓真は、一瞬我が目を疑った。
 見た事も無い・・・ 多分TVで、国内外の超有名セレフ 大富豪のプライベートルーム 寝室に出てきそうな豪華絢爛 アンティーク調・・・ などに埋め尽くされた部屋 天井には、白くて半透明のレースで出来た天幕に、周囲を覆われ 今まで感じた事のない (事実拓真は。畳の上に布団を引いているだけの生活であった) 柔らかな何もかもが、やさしく包み込まれる様な寝心地の良いベッドの上で目覚めた。
 それも1人で寝るには、余りにも大きなベッドである。
 多分2〜3人 大の大人が眠れるぐらい大きさ。
 目覚めて、最初にまず、自分の身体の異常に気付いた。
 身体が、約半分になった感覚に襲われた。
 それに、自分の身体であるはずなのに、まるで他人の身体になってしまった感じである。
 「ようやく お目覚めになられましたか・・・」
 聞き覚えのある女性の声 そう 意識を失う前 確か・・・ 星沢 由美・・・? とか呼ばれた女性の色艶があり高貴な者の持つ独特の品の良さを感じさせる声である。
 「あ・・・あのー・・・」
 思わず拓真自身 自分の発した声に驚いた。
 元々 地声は、平凡な男の低い声であるのに、今 発した声は、どう聞いても少女 それも14〜15歳程度 少しキーの高いまるで、透き通るような少女の可愛い声。
 上半身を起き上がらせようとすると、由美に止められた。
 「まだ暫く安静が必要です」
 やさしく微笑みかける由美。
 どうしてよいか戸惑う拓真。
 どうやら 一糸纏わぬ 裸のままで、眠っていたようだ。
 それよりも 身体の違和感 どうしても気になっていた。
 まず髪 サラサラとして張りと潤いがあり それに、異常に長くなっている。
 "俺って こんなに髪 長かったかなあー" 拓真は、男としては、中髪の少し長め。
 たが髪質は、男として、やや固めの部類に入る。
 こんなに、手触りが、サラサラとして、長くなかった。
 それに手で、髪を触れる時 自分の手に思わず眼を大きく見開いた。
 元々男としては、色白の部類に入ったのだが、眼に入った自分の手は、まるで10歳代中盤程度の大きさ それに、年齢と、仕事柄で、水と、洗剤焼けなどで、肌は、少し赤黒くなっていたはずなのに、真っ白な まるでバージンスノーの様な 柔らかくスベスベした美白の柔肌の小さな手。
 まさか? と思い何気なくシーツの中で、身体に触れた 突然の変化に、驚きの表情を浮かべる拓真。
 何気なく触れた どうもいつにない重みを感じた胸に触れてみた。 男には無いはずの膨らみが2つ それも柔らかく弾力性がある。
 だが、そんなに大きくない。
 "な・・・な・・・何だー この膨らみ まるで女の様に・・・ 恐る 恐る 震えながら まさか? と思い 股間にそーと手を当てる そこには、生まれて40年以上 そこに存在しあるべき 我がかけがえのない物が・・・ない・・・
 "俺の身体 いつの間にか女になっている・・・"
 思わず 顔が青ざめ バニックを起しそうになった。
 「落ち着いて下さい」 由美は、慌てて両手で、拓真の肩を抑えた。
 「とにかく 落ち着いて下さい」 何度も必死に落ち着かせようとするる由美。
 「その事について これから大事なお話をさせていただきます。 ですから落ち着いて聞いて下さい。 1つだけお願いがあります。 あなたが、3日間意識を失われている間に、今の身体への手術を行っていません。 その事だけは、どうか信じて下さい。 私達は、あなたの身体に、一切何もしていません」
 由美は、多分 拓真が心配している事に配慮して、はっきりと言い切った。
 拓真は、意識を失っている間 性転換手術を行われたかの不安を消そうと、必死に語っている。
 全く その様な手術を行っていない。

 「これから大事なお話を させていただきます。 本当に落ち着いて聞いて下さい」
 由美は、拓真を見つめ 1言1言ゆっくり丁寧に語りかけた。
 拓真は、不安な表情わ浮かべながらも ゆっくり小さくうなづく。
 「氷室 拓真さんですね」 由美の問いかけに、小さくうなづく。
 「大変申し訳ありませんが、拓真さんは、3日間もの間 意識を失われ眠っておられました。 その間所持品などから色々調べさせていただきました」
 由美は、一方的に話し出した。 それは、主に拓真についての個人情報であった。
 長いので要約すると・・・
 氷室 拓真 40歳代中盤 独身 結婚暦無し。 某高卒。
 高卒後某企業に勤めるも おりしの不況で倒産 再就職先もままならず、現在不安定なアルバイト。
 両親は、病死で既に他界 両親は、駆け落ちの為 親戚関係との付き合いなどない・・・などの拓真の個人情報であった。
 3日間も意識を失っていたとは言え よくここまで調べ上げたと言う気持ちと、余り個人情報を他人知られるのは、気分の良いものではない。
 その点については、由美は、申し訳なさそうに謝罪した。
 だか、これは拓真自身の将来に対して、重要であると言う・・・
 次に、由美は、自分自身について、語りだした。
 ここは、都内高級住宅街の一角 そして、自らの名前を星沢 由美と名乗った。
 年齢は、40歳代後半 職業は、聞いて、拓真は、驚きの表情を浮かべた。
 何と・・・ あの世界有数の大富豪 全世界に、無数の企業群を築き上げている超巨大コンツェルン 世界7大財閥家の1つ あの星沢コンツェルンの会長であり 星沢家の当主でもあった。
 そして、ここは、都内にある あのヨーロッパの王侯貴族の巨大な宮殿の様な本宅のゲストルーム・・・ この部屋が、豪華絢爛であるのは納得出来る。
 意識を失い倒れた後 ここに運びこまれたと言う。
 その点について、拓真は、感謝の言葉を述べた。
 ここから話が本題に入った。
 3日前 あの事件についてであった。
 余りにも途方も無い とても信じられない話であった。
 ここも長いので、主な部分を要約する。
 あのバケモノは、妖魔と呼ばれ パラレルワールド(多世界解釈、平行世界)に、存在する 異世界の知的生命体である事 太古よりこちらの世界と、自ら持つ妖力と呼ばれる特殊能力で、4次元ワームホールを作り自由に行き来している事 そして、その妖魔は、人類と敵対関係にあり、人に災いと、死をもたらせるもの・・・
 そして、妖魔の力の源である妖力には、ランクがあり 上からS級 A,B,C,D級の5段階に別れおり あの時 遭遇したのは、最上位のS級であった。
 他に 我々の感覚行くと、ペットの様な妖獣がおり 最初に見た不気味なバケモノ ランク的には、AとBの間ぐらいだそうだ。
 そして、それに対抗する為 専門対策チームがあり それが防衛省 超極秘である 対妖魔特殊部隊 別名妖魔ハンターと呼ばれるチームである。
 我々人類が保有する通常兵器は、妖魔、妖獣には、全く役に立たず、核、BC兵器(生物、化学)ならば、可能性もありうるが、その後の残留物質、放射能などの悪影響などによる、計り知れない人的被害などを考えると、使用する事が出来ず、古(いにしえ)からの対抗出来る力を持ち戦ってきた ラディエンスと言う神秘の力を代々受け継ぐ星沢家と、霊能力を持つ霊能者による迎撃が、最も効果的対策方法であった。
 妖魔、妖獣に対抗しうる特殊能力を持つ者を集め組織化したのが、防衛省  対妖魔特殊部隊 別名妖魔ハンターである。
 そして、由美と、今ここにいないが、中崎 詩織と言う 由美の妹の1人娘 つまり姪っ子も この別名妖魔ハンターの一員 だが、詩織は、現高校1年生の16歳 この4月から2年生に進級 学業を最優先させる為 まだアルバイト契約であるそうだ。
 (予断だが、ここ何年も国家の破滅的財政危機の為 予算は、大幅に縮小され 現在星沢家が、この別名妖魔ハンターを側面からサポートする 最大スポンサーでもあった)
 そして、星沢家は、代々妖魔と対決しており 星沢家に生まれし女子(代々必ず2人の女の子しか生まれない不思議な家系であるそうだ)は、妖魔と戦う運命にある。
 そして、妖魔に対抗する能力として、ラディエンスと呼ばれる特殊能力があり その能力は、長女に引き継がれる 他だし2女に、長女程ではないが、多少の能力を持ち合わせる。
 このラディエンスの力こそ 妖魔に唯一対抗出来る力であると言う・・・
 ここまで聞いていた拓真は、もし事実ならば、国家最高機密に関わる情報である事に気付いた。
 何故 こんな話を・・・ と言う思いが過ぎる。
 それよりも これと、俺の今の身体 女性化と何の関係があるのか?
 性転換手術を行っていないと言う ネット小説などの性転換による女性化、魔法、薬、オーバーテクノロジーなど利用しているが、そんな事 現実には不可能。
 「・・・ そして拓真さんの現在の身体 私の眼から見ても、どう見ても 14〜15歳程度 それもこの世の者と思えない程の可憐で、美しく、神々しいばかりの輝きを持つ美少女・・・」
 その由美の言葉を聞いて、愕然とした表情を見せる拓真 思わず両手で、自分の顔に触れる。
 まるで、少女の様な 柔らかくスベスベした肌の感覚が伝わる。
 「まずは、今の自分自身を見て下さい」
 由美は、そう言うと、近くに持参していた白のガウンを手に取る。
 拓真は、ゆっくりと上半身を起す するりっと身体に掛かっていた白のレースが滑り落ちる。
 元拓真と表現すべきか?
 驚きの余り表情が、一変する。
 先程 手では確認していたが、やはり自分のその眼で見て、驚いてしまった。
 シミ1つない真っ白なまるで、バージンスノーの様な キメの細かく スベスベのやわらかな美白の肌 そして、何によりも まず最初に、その目に飛び込んだのは、男には、絶対にない まだそれ程大きく膨らんでいないが、胸には形の良い 多分Bカップ程度の2つの膨らみ ほっそりとした身体 ウエストは括れ お尻は丸みを帯びている。
 それに身体同様 細くしなやかな両腕、両足 だがどう見ても大人の女のスタイルではない まだ10歳代中盤程度でしか見えない 現在生育過程の途上・・・
 絶句した表情になる。
 由美に手伝ってもらいガウンを纏い スリッパを履きゆっくり立ち上がった。
 やはり目線が、いつもの感覚よりかなり低い 20cm程度は、低くなった感じだ。
 それに歩き出して、いつもの身体の動きとかなり違っている。
 そのまま部屋別の場所 (この部屋かなり広い どれぐらいの大きさがあるか? 見当がつかない)そこには、全身が映し出される 大きな鏡があった。
 そして、鏡に映し出された拓真自身・・・
 思わず、絶句してしまった。
 由美の言う通りであった。
 見た事も無い 思わず息を飲む様な これ程・・・ 神秘的とも言える程美しい 可憐な美少女の姿が、そうそれもどう見ても14〜15歳程度にしか見えない まだこれから、大人として生育して行く まだ成長過程 それも大人へと成長すれば、想像も出来ない程の美女になるだろう・・・ そんな美少女の姿が映し出されていた。
 思わず 両手や表情などを変えて確かめる。
 間違いなく自分であるらしい。
 「こ・・・これが、俺・・・・」
 言葉にならない拓真。
 「そう この姿が、拓真さんの今の姿です」
 由美の言葉に、何も考えられなくなる拓真。
 「外観だけでありません」
 由美の言葉に思わず恐怖する拓真 まだこれ以上に何があると言うのだろうか?
 ここからも長いの要約する。
 外観だけではなかった。
 意識を失っている間に、医学的検査が行われていた。
 確かに、そのはずである。
 男が、急に女になるなんて、普通考えられない。
 まず、原因を探り出すであろう・・・
 身長は、155cm スリーサイズは、極秘 胸の大きさはBカップ そして、何よりも 身体内部であった。
 男であった痕跡は全く無く 下腹部内には、女性特有の物が、見た目の年齢と同程度に、成長し正常に活動していると言う。
 DNA、RNAレベルでも、同じ結果が出ていると言う。
 全ての検査の結果 総合判断で、間違いなく年齢14〜15歳程度の少女 それが、今の拓真であった。
 その話しを聞きながら 拓真の顔から血が引き 真っ青になる。

 何とか由美に支えられ ベッドに座る拓真。
 今の自分に何も考えられなくなる。
 今まで、男として生きてきた全てを一瞬に失ってしまった。
 この先など 何も考えられる余裕などない。
 拓真の横に、由美が座り 両手で、拓真の肩をやさしく乗せ 語りだした。
 「拓真さん 聞きたい事があります」
 拓真は、うなだれながらも小さく1度うなづく。
 「あの時 そう3日前 拓真さんが、あのドッペラーと言うS級妖魔のエネルギー弾から 私を守ろうとしましたね」
 拓真は、また小さくうなづく。
 「その時 拓真さん自身 自ら白く発光したのを覚えていらっしゃいますか?」
 拓真は、小さく顔を横に振った。
 自ら発光していた事に、全く気づいていなかった。
 そうあの時 隣にいる由美を庇おうと、必死に、自らの身体を投げ出した。
 あのドッペラーと言う妖魔が放った光の弾を受け止めようと試みた。
 何故? そうしようととたのか自分でも解からない。
 あの光の弾を両手で受け止めた瞬間・・・ いやそのちょっと前から 自分の身体に異常を感じ始めていた。
 どう表現すべきか? 何か? 今まで気づかなかった自分の中で、眠っていた想像も出来ない巨大な力? が、突然 覚醒していくのを感じていた。
 そして、あの光る弾を両手で受け止め弾き返した時 その力で、意識が失われていく・・・ だが、僅かに感じた事があった。
 その力により 身体が急激に変化していく感じであった。
 その事を由美に話した。
 その話しを聞き由美は考え始めた。
 やはり 想像どおり 一瞬にして、身体の女性化 ラディエンスの力と何やら関係がありそうだ。
 由美は、今思っている事を拓真に話した。
 どこか上の空で聞く拓真。
 ここも長いので要約すると、
 拓真の家系について調べたが、全く星沢家とは、無関係 このラディエンスの力は、星沢家に生まれし女性 それも直系の長女のみ伝えられる神秘の力 だが拓真は、星沢家とは無関係なのに、それも男性 だが、このラディエンスの力を 休眠状態 それも歴代最強ではないか? と言う程の力を持ち合わせていた。
 それが、運命に導かれる様 あの日あの場所で、由美と、詩織と出会い そして、ドッペラーとの戦いで、急遽覚醒 40歳代 それも男性では、このラディエンスの力を使う事が出来ない その為 ラディエンスの力により 身体が女性化 それもこれから本来持つ力が発揮出来る年齢まで、退行した・・・
 ただ黙って由美の話しを聞く拓真 とても信じられる話ではない。
 だが、拓真自身 信じて受け入れるしかない現状であった。
 ラディエンスと呼ばれる 神秘の力で、身体が、一瞬にして女性化し、同時に、年齢も14〜15歳程度に退行した・・・
 ネット小説などの性転換の話しではない。 現実に・・・
 それで、元の身体に戻れるのか? 今 拓真の切実な思い出あった。
 だが、何故 身体が女性化したのか、その原因が解からない。
 解からなければ、このまま身体で生きていかなければならない。
 超不安な気持ちを必死に抑える拓真。

 「・・・それで、拓真さんの今後についてなのですが・・・」
 由美は、また語りだした。
 「このままの身体では、今までの生活に戻られても・・・」
 由美の話に呆然自失の状態で聞く拓真 本当に、何も考えられない状態であった。
 ここも長いので、要約する。
 例え 元の生活に戻っても この身体 だれもが、拓真だと信じない。
 全く別人にしか思えない。
 車などの免許書などの写真とは、別人になっている。
 多分 今のアルバイトの職場に戻っても同じだろう・・・
 つまり別人として生きていくしかない。
 だが、現状では、この別人の姿になった拓真には、戸籍が無い。
 戸籍が無ければ、例えアルバイトでも就職出来ない。
 生活する事が出来ない。
 繁華街などで、養ってくれる相手、ヤクザ系を探し 身体を売る以外方法がない。
 後は、裏AV程度・・・
 そこで、由美は、思い切った提案をしてきた。
 「拓真さん 私の娘になって下さい・・・」
 突然の提案に、絶句する拓真。
 「3日前の話 憶えていらっしゃると思いますが、私の生んだ2人の娘は、あのドッペラーに、まだ上の子が3歳、下の子が1歳の時 殺されました。 私はその時のショックで、2度と子供の産めない身体になってしまい・・」
 少し涙を浮かべ語る由美。
 「拓真さんの持つ ラディエンスの力は、私達 星沢家の女性だけしかない神秘の力・・・」
 結局 由美の無謀、滅茶苦茶と思える提案に、渋々同意する拓真。
 それ以外 この時点何も考えられる精神状態でしかなかったのも事実。
 この身体 1人で世間の荒波の中で、生きては行けないのも事実。
 由美の提案は、旦那であり 星沢コンツェルン最高責任者にして、社長兼CEOでもあり婿養子でもある 星沢 義人(ほしざわ よしひと)との間に出来た 3女 この辺は、星沢家と、国家との間に強く深い繋がりがあり この程度の改ざんなど簡単に行えると言う 国家が堂々と、違法行為であるが・・・ 
 つまり実子とする。
 年齢は15歳に設定され 生年月日まで勝手に決められてしまった。
 どうやら この3日間に、考えていたらしい・・・
 そして、名前は、今までの拓真では、男の名前である そこで女の子らしく 拓真の真の文字と、由美の美の文字を1つずつ合わせ 真美(まみ) これからは、星沢 真美(ほしざわ まみ)とする事になった。
 「真美ちゃん これからは、私の事 ママと呼んでね」
 何故か ハイテンションで、喜び隠せない由美。
 「大丈夫 私が、女として、真美ちゃんを しっかり育ててあげるから・・・」
 心配顔を浮かべる拓真・・・ いや真美に、これ以上無い微笑みを浮かべる由美。
 確かに、由美は、拓真・・・いや現在真美より 少し年上である・・・ だがいきなりママと呼ぶ事に、かなり抵抗があった。
 それに、今後 真美に統一する ここまで、40年以上男として、生きてきた それが、突然女 それも15歳・・・ どう考えても無理があり過ぎる。
 そうして、1日が過ぎていった。

 翌日 星沢家のゲストルーム ちなみに真美の部屋は、ここへ運ばれた日の翌日から突貫工事で、改装中。
 眠っている真美を起しに来る2人。
 「いつまで眠っているの」
 由美が、真美の身体を揺する。
 眠そうに眼を少し開く真美 男だった時代から 低血圧の為 目覚めが悪い。
 この辺だけは、男の時代のまま。
 目覚めの悪い真美に対して、いきなり 唇に猛烈なディーブキスする由美。
 突然の行為に、驚きようやく目覚める真美。
 「ひどい おば様」
 隣で、少し怒った表情を見せる詩織。
 「いいじゃないの 実の母娘なんだから・・・ 当然のスキンシップよ」
 眼を白黒させる真美。
 「そう言えば 女の子になって、初めてのキスよねー 私 真美ちゃんの大事なファーストキス 貰っちゃった」
 大はしゃぎで喜ぶ由美。
 「なら私も」
 続いて、詩織まで、真美にディープキスをする。
 「私 セカンドキス貰い」
 まだ朝の7時だと言うのに、このハイテンション振り いったい何なのか?
 「さて 今日のファッションは?」
 持参した衣類を見て考える由美 実に楽しそう。
 「まずわ これと」
 手にブラジャーを持っていた。
 昨日 話し合いの後 由美に強引に女性用の下着を身に付けさせられた。
 「もう 女の子なんだから下着は、大事よ 特に、胸は、きちんと補正しないと、直ぐに型が崩れるのだから・・・」
 そう言われ 強引に身につけさせられた。
 その時 散々身体の至る場所を触られ 自分の身体が、女である事を思い知らされ かなり精神的ダメージを受けていた。
 ブラをすると、胸の2つの膨らみが安定するのだが、違和感が・・・ それに下のショーツ 男だった時代 トランクス派で、結構隙間あり 男にとって大事な物が 男にしか解からないブラブラ感があった。 だがこのショーツ 肌にぴったりしており 股間には見慣れたはずのモッコリがない・・・ 身体のライン通り・・・ そなに損失感を感じている余裕などなかった。
 意識を失っている間に、身体の正確なサイズを測定されており もちろん本人は、全く知らなかったし そんな事同意した憶えもない。
 年齢と身体のサイズにあった 衣類、下着等をある程度購入していた。
 どうやら 強引に実の娘になるよう仕向け 同意の後の準備まで、整えていたらしい。
 フリルの着いた可愛い洋服に、3段フリルの着いた 可愛い超ミニスカートを強引に・・・
 その後 この屋敷内を案内いや・・・ 強引に引きづりまわされ・・・ 最後に学校から帰宅した詩織姉ー そう呼べと言われた。
 女としても先輩であり 年齢も1つ上 それに可愛い妹が欲しかった等による。
 その後 語りたくも、思い出したくも無い 巨大なバスルーム 3人で・・・
 散々な思いの翌日であった。
 今日 これからママ (そう言わないと ものすごい雷が落ちる 間違いなく・・・)と、ショッピングに出かける 全て真美の為の衣類、下着等を購入する為 ちなみに詩織は、今日も学校 非常に残念そうであった。
 ちなみに、真美は、敵が1人減り 少し胸を撫で下ろしていた。
 だが、この身体を他人の眼に晒されるかと思うと・・・
 こんな美少女は、見て楽しむものであり 他人の晒され者にはなりたくなかった。
 「そのうち 見られる快感 覚える・・・」 詩織の言葉。
 ベッドから起き上がり 何とかブラを身につける 昨日 散々練習させられた。
 この瞬間 女になった実感により ダメージを受ける。
 そして、由美の用意した洋服を由美に手伝ってもらい着る。
 今日 昨日と色違いの 膝上半分より短い超ミニのスカート そして、由美に髪をとかしてもらい 後ろ髪の1部を束ね 可愛いリボンで結んでもらう。
 「本当に可愛い」 全身を映し出せる大鏡の前に立たされ 散々言われる。
 もうこの時点 余りのショックで、立ち直れない状態。
 現状の自分自身の姿を 鏡と言え直視出来る状態でない・・・
 はっきりと言って、見たくない。
 朝食を済ませ 詩織は、学校 そして、真美と由美は、超高級ロールスロイス 運転手は、執事の中本で、お出かけ。
 ちなみに、由美の主人 ただの婿養子の義人は、海外出張中 暫く帰ってこないそうだ。
 真美が、男であった秘密は、由美と義人と詩織と、執事の中本の4人だけの秘密であり ここの屋敷に働く メイド、使用人なども全く知らされていない。
 メイド、使用人には、今まで別の場所で、育てていた3女と言う事になっているそうだ。
 初めて真美を見た者全てが、絶句した後 まるで少女マンガの世界の様な瞳 つまり瞳の奥に星々が燦然と輝き 憧れの眼で、真美を見つめていた。
 真美は、戸惑うばかりで、全くうれしくも無い。
 都内の有名な繁華街の有名ブランドデパート、ブティック、ランジェリーショップをたらい回しされた。
 会う人 それも顔見知りの有名なカリスマ店員に、全て 由美の娘だと紹介される。
 その時の由美の顔は、娘とショッピングを楽しむ母以上に、異常なハイテンション。
 喜びが、超弩級の大爆発、大噴火。
 カリスマ店員も、家にいるメイド達と同じ。
 会う人毎に、全員 メイド達と同じ瞳で見つめられ その有名なデザイナー作の衣類を 「これはお似合いです」と言われ次々と購入 全て後で、宅配。
 散々 人に見つめられ ひそひそ話し それも 絶世の美少女と言われ 由美鼻高々。
 美人母と娘 由美 天狗の鼻 遂に天界に到達等 娘?精神の全てを使いきり ヘトヘトの状態で、生きて何とか帰宅。
 翌日 今度は、学校の件であった。
 一応落ちこぼれ不良高校の普通科であたが、無事卒業している。
 だが この身体 見た目の年齢もある。
 この4月から 「高校へ行きなさい・・・」と、由美に言われた。
 だが、受験の為の願書提出は、受付が終了しており それに中学の件もある。
 そこで、由美は、ある裏技を披露した。
 星沢コンツェルンの中には、学校法人もあり 大学と、その付属高校も経営していた。
 そして、その付属高校への入学が決まった。
 実は、由美は、その付属高校の理事の1人であり 理事全員 星沢コンツェルンの役員 理事長は、何と、由美の下で働く役員の1人に過ぎない。
 今までの戸籍を通用せず、新たな戸籍でも 実際中学まで行っていない その為 ある法律を利用した。
 義務教育課程を 専門の家庭教師で済ませ それにより中学卒業資格を得る 特例条項を採用。
 それにより、理事会枠推薦入学である。
 理事会枠推薦は、毎年数名いるらしく 昨年 詩織は、これで入学したと言う。
 学校名は、全国にその名を知れ渡る 名門超お金持ちの為の進学校 輝星高校(かがほしこうこう) 男女共学 毎年首都、地方の古くからの名家、大企業重役、芸能、スポーツ、政官界などの子息の受験生が殺到 倍率3倍以上の超難関校 成績の他、もちろん家柄、親の社会的地位まで、加味される。
 合格者は、この倍率から信じられない事に、毎年定員に満たない それ程の超難関校 少数精鋭教員を実践している。
 入学金、授業料など、平均的日本人の年収を大幅上回る。
 一応 上には、輝星大学もあり 入学出来れば大学まで一貫教育であるが、1部生徒は、高校卒業後 そのまま国内、海外の有名大学へ進学し、学ぶ者も少なからずいると言う。
 その為の制服 (またこれが、世界的有名なデザイナー作で、特に、女子用は、毎年 女子高生制服コンテストで、ベスト5位以内に入る 超可愛い制服でも有名でもあった)
 夏用から ベスト、衣替えの頃に着用するVネックのカーディガン・・・ どうして、女子用は、 男子用に比べ、こんなに種類が多いのか?
 全て2着づつ購入する。
 他にも 学校で使用する体操服、水着、その他・・・・
 特に、水着・・・ 定番の黒もしくは、紺色のスクール水着でなく、水泳競技などで使われる水色を中心とした本格的競泳用 それも スクール水着に比べ少しハイレグ・・・ 見た瞬間 思わず立ち眩みを起し卒倒しそうになった。
 全て 何度も身体の細かなサイズを測定され購入 後日宅配で届けられる事になった。

 1度 男時代高校までは、卒業している 今更と思ったが、由美が、「あなたは星沢家を継ぐもの・・・・」で、強引に押し切られてしまった。
 いつから 星沢家を継ぐ者・・・ そんな話し・・・ 何故か知らない間に、話が跳躍している・・・ そのスピードは、間違いなく光速を遥かに凌駕している・・・
 俺・・・いや こんな身体になるまで、全くの他人 血の繋がりがない なのにいつの間にか? 本当の娘? になっている。
 納得出来ない。 早く元の男に戻りたい。
 そんなこんなで慌しい日々が過ぎていった。
 そして迎えた入学式の日




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