LEJENS  レジェンス

 LEJENS以外のSF小説です。
 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。


 妖魔ハンター

 作者 飛葉 凌(RYO HIBA)

 高校1年生編
 Part12

 新年度 元旦 朝8時 星沢家 西洋の王侯貴族の宮殿と思わせる様な自宅 年越しの行事も終わり 寝たのは今朝方 数時間眠っただけで、叩き起された真美 そのまま数人のメイド達に強引に巨大なバスルームへ連れ込まれ朝シャン (その間 メイド達に、不要と思われる身体の色々な場所は、触れられる拷問に遭う) その後 専門のスタップ それも超1流の方々の正月特別出張のサービスを受け 綺麗で、艶やかな振袖姿に、華麗に変身 自慢のロングヘアー?も色々飾りを着けてもらい 正月そうそう もう うんざり気味。
 綺麗に着飾ってもらえるのは・・・? 微妙な心理 真美は、こう言う方面で、かなり女性化が、進んでいる?
 どうやら女性ホルモンが、やはり脳に影響を与えている為か、周囲の影響、教育のお陰なのか?
 他だし 着飾るのはいいが? 重量級で、動き難い 良くこんな振袖 喜んで着れるものだと、変に感心していた。
 見る側がいいが、着飾り見られる側は・・・ やはり抵抗がある。
 この辺の心理は、まだ男だった部分が残っている。
 詩織は、東海地方最大都市にある実家に、昨日から4日間の予定で、帰省中。
 両親は、早朝から政財界のお偉い様達の新年の会合やら 星沢コンチェル 最高幹部との新年のご挨拶やら・・・で、大忙しで、家にいない。
 この大きな西洋の王侯貴族の宮殿と思わせる様な自宅にいるのは、後 複数のメイド達と、使用人と、シークレット・サービスの1部だけ それと、忘れてならない執事の中本。
 「真美お嬢様 ご準備の方は、出来上がったようですね」
 リビングルームに、豪華絢爛、艶やかな振袖姿で現れた真美を見て 我が子の成長を微笑ましく見つめる親の表情になる。
 今日これから 小夜子、零夜の神社 本部は、日本の古都にあるが、そちらは、分家に任せ 現在 都内にある本部を除く最大拠点の支部で、零夜が、毎年正月の3日間 新春を祝う舞いの奉納の儀を執り行う その儀に、真美は、星沢家及び全星沢コンチェル グループ代表として出席する事になっていた。
 紋付袴姿の中本は、真美の両親代理で後見人、神社に着くと、早速VIP席に案内される。 周囲は各界を代表するお偉い様ばかり やはり真美に注目が集まる。
 「あの 神々しいばかりの神秘的な美しさを持つ美少女 噂の星沢コンチェルの会長の娘で、次期後継者・・・」 など囁き声が漏れる。
 やはりここでも同じ真美を見た者は、真美の持つ魔力とも言える魅力に魅了され虜になる。
 真美本人 迷惑な話。
 小夜子が、神社神主として、御祓いなどを執り行い いよいよ零夜の出番となった。
 正式な巫女の正装で、零夜が現れる。
 かがり火に、映し出された零夜の姿 零夜の持つ艶やかな大人の女の魅力を更に増している。
 幽玄な雰囲気の中 零夜は、新春を祝う舞いを踊る。
 見る者を圧倒する幻想的な雅な舞い・・・
 ・・・・ようやく新春を祝う舞いの奉納の儀が終わる。
 ここにいた全員立ち上がり出口へ。
 真美は、続いて、今度は、沙耶の実家の寺院で行う 新年の儀に、やはり星沢家及び全星沢コンチェル グループ代表として出席しなければならない。
 今までは、超多忙の両親の替わりに、執事の中本が、代理として出席していたが、今年からは、真美になり 真美の両親代理の後見人として、中本が同伴。
 正式な星沢家の次期後継者としての公務の1部を担当する事になった。
 真美が、次期後継者、次期当主として認知させる目的もある。
 それに、小夜子、零夜の神社、沙耶の寺院は、"ご利益がある"と評判で、毎年正月の3日間 政財界などから当主クラスが、必ず初詣に訪れる場所として有名。
 いよいよ真美も 星沢家 次期当主として、お披露目 執事の中本も 会う政財界のVIPに、「こちらが、星沢家 次期後継者、当主の 真美お嬢様です・・・」 などと、にこやかな紹介していた。 真美もひたすら あくまでも業務用の引きずった笑顔を愛想浮かべし応対。
 「・・・噂以上の美少女 ・・・どうだねーわしの自慢の息子と、付き合ってもらえるかねー・・・」
 「・・・さすがー君のお母様以上の美貌・・・ 噂を呼んでいる美人母娘・・・」 などと、どう見ても外交辞令? としか思えない言葉ばかり掛けられる。
 中には、「・・・確かー 去年の龍虎高校の文化祭で、一緒に、OB,VIP席にいた・・・」 などと、1度面識だけはあるVIPにも声を掛けられ大弱り。
 「・・・君の高校の文化祭の劇を見たよ 本当に、他のプロの女優さん達より 君の方が、断然綺麗だった・・・」 などと思い出したくも無い事も言われ もうー うんざり。
 沙耶の寺院の新年の儀を終えると、その後の懇談会には、未成年を理由に、キャンセル 自宅に帰り 普段着に着替えると、自室にカギを施錠し引きこもり その後 帰宅した両親 特に、由美には、かなり注意される。
 「・・・大事な政財界のVIPばかりよ 真美が、まだ未成年は、よく解かるわ でも真美は、この家 星沢家唯一の次期後継者、当主よ・・・ 嫌でも星沢家、全星沢コンチェル グループの代表として、外交をしなければ・・・」 うつ伏せにベッドに転がる真美を見て由美は言う。
 真美の秘密を知り それでも実子とした 真美本人の気持ちも解かる だが、実子となった以上 やってもらわなければならない事もいくつかある。 これもその1つ 真美本人には、かなりの負担だが、やってもらわなければ、全星沢コンチェル グループで働く多くの従業員、その家族に対する責任もある。
 真美自身 その程度の事は、理解している。
 だが、こんな身体 女性化・・・つまり突然のDNA,RNAレベルからの性転換と、年齢退行・・・ 周囲の環境の激変など、戸惑うばかり・・・
 妖魔ハンターとしての仕事も・・・ ただ妖魔ハンターは、この身体、周囲の環境などの激変と、深く繋がっており、表裏一体の関係 その力によって、この世界に、災いと、死をもたらす妖魔との戦える力を得ている。
 出来れば、人知れず戦う 妖魔ハンターの仕事だけに専念したい・・・
 真美の今の気持ち。

 3月期が始まった。
 3年生の1部生徒は、受験勉強の真っ只中 ここ輝星高校は、余程成績が悪くない限り エレベーターで、輝星大学へ行ける。
 だが、輝星大学以外の別の大学希望者、海外の有名大学進学希望者もいる。
 そう言う生徒は、やはり受験勉強が、欠かせない。
 だが大半は、このまま輝星大学へ進学する為 他の高校に比べると、落ち着いている。 
 生徒会会長の弘樹は、アメリカの桃花も行っていた有名大学へ9月から進学する為 その準備に入り 大樹は、国内最高峰の国立大学へ進学希望の為 猛勉強中。
 その為 真美に対するアプローチが、ほとんどななくなり 真美の頭痛の種も少しだけ緩和した。
 そして、2月 いつものバレンタイン・デーが近づくと、周囲の男達の様子が、そわそわ・・・
 真美の本命チョコは、だれが手にするのか?
 噂、憶測が飛び交う。
 校内の男子生徒、他校の男子生徒からの さりげないアプローチ もちろん妖魔ハンター内でも・・・
 日曜日 彩、香、加奈と共に、都内有名デパートの地下食品売り場のバレンタイン・コーナーへ買い物に出かける。
 詩織は、この日は、妖魔ハンターの仕事で、待機中。
 一緒に行けないのを かなり悔しがっていた。
 真美の本命チョコの行方を かなり気にしている様子。
 「それにしても真美 随分沢山買うわねー」 真美の買う数の多さに、少し驚く彩。
 そのはず 軽く50個超えている それも全て義理チョコ。
 「だって、クラスのうるさい男子全部に、お家で働く使用人、シークレット・サービスでしょう・・・ 数 膨大よ・・・」
 うんざりと答える真美。
 口にこそ出さなかったが、それに妖魔ハンター内の4人、三村、佐々木、佐伯、西の分もある。
 パパと執事の中本だけは、別に購入。
 相手を聞かれたので、「これは、パパと、執事の中本の分」と、はっきり答えた。
 変な、噂、憶測が、飛び交う まず釘を刺しておく。
 「ところで、本命チョコは? まさか? 手作り・・・?」 驚いて彩が聞く。
 「まさかー 本命なんていないわよー」 呆れて答える真美。
 実際 本命などいない それどころか、候補すら皆無。
 「でも 噂では、3年生の弘樹さんか、大樹さん、対抗馬で、クラスの小林君の名前 挙がっているわよ」
 真剣な顔で、真美を見つめる加奈 かなり気になる様子。
 「そうですよ 我が輝星のイケメン、美形の3人集のだれが本命か? すごい噂になっている だから真美お姉様の動向に、みんな注目していますよ この3人のだれか狙い多いですから もし真美お姉様の本命チョコを渡された 諦める子 多いですよ・・・」
 心配そうに、香も聞く。
 「大丈夫と言ってねー 私 本命いないから・・・」
 全く問題なしと言う表情で真美は、答える。
 「それより 私の事より 彩、香、加奈 3人共 本命チョコ 買ったみたいだけど・・・」
 3人の顔を 意地悪く覗く真美。
 3人共 何故か? 頬を少し赤らめ 素知らぬ顔で、下や、横を向く。
 本命がいるのは、バレている。
 「私の事より 本命の相手 教えてくれてもいいじゃーん」
 意地悪い笑みを浮かべ3人を覗く真美。
 「そ・・・それは・・・」 3人共何故か、モジモジした態度 怪しい・・・ 絶対にいる バレバレ・・・
 「女の子同士の友達でも秘密よ・・・」 何故か? 照れてる彩 余計に怪しい・・・
 「私には、教えてくれないんだ・・・」 少しイジケた表情の真美。
 いつも やられているから 今日は、その仕返し。
 「いいわよー どうせ私なんかのけ者だもん・・・」
 追い討ちをかける。
 「本命の相手に、渡す時 ちゃんと告白するのよ がんばってねー」
 余裕の真美。
 ところで、3人 だれが本命だか?
 考え始める真美。
 思い浮かぶ相手がいない。
 いつも一緒に行動している。
 はたして、だれなのか?

 遂に2月14日 バレンタインデー当日。
 朝から大変 いつもの駅の出入口を上がると、待ち構えていた女子に囲まれ 「真美様ー」の黄色い歓声。
 いつもと様子が違う。
 んぬ・・・?
 「私の大事な本命チョコ」
 一斉に、差し出される。
 「えー!!」 大声を上げ 驚いた表情と、ゼスチャーで、後退。
 隣の詩織 同じ状況ながら悠然と構えている。
 「みんなあー ありがとう」と、言ってうれしそうに、受け取る。
 ケタ違いの真美 ただ顔面蒼白。
 結局押し切られ 受け取る。
 更に、この後の登校時も 周囲のガードがなければ、どうなった事やら?
 他校も含めて、無数の女子生徒、女性が、真美に次々と、本命チョコを差し出そうとするが、何とかブロック 校門に入っても同じ状況。
 もし全員から貰ったら 間違いなく真美は、本命チョコの山に埋没したであろう・・・
 周囲の真美親衛隊が、代理で受け取り 真美のチョコを親切に運んで助かっている状況。
 玄関に入ると、そこには、宛名が、全て真美宛に積まれている。
 更に、下駄箱を開いたら 大量の綺麗に包装された箱が落ちてくる。
 とりあえず、親衛隊に、帰るまで、一時預かってもらう。
 男だったらうれしいが、今は女 女なのに、本命チョコ この心理 理解を超越している。
 
 早速クラス男子全員の義理チョコ配り。
 「俺のは本命?」
 「最低でも友チョコ以上だよね 星沢・・・」
 などと、1人、1人に、うるさく聞かれる。
 「もちろん義理 倍返しよ」 鋭い視線で、倍返しをしっかり要求 ここは、詩織のアドバイス 決して甘やかすな!!
 小林にも 「俺のは、超本命だよね 真美ちゃん」
 いつもの爽やかな笑顔で、見つめられる。
 「あんたのも義理 他だし特別に、10倍返し・・・」 プイと怒った顔で、横を向き しっかりと、要求を突きつける。
 詩織直伝。
 嫌な男へとの意思表示。
 「困ったなあー 義理で、10倍返し・・・」 ニコやかな笑顔。
 「嫌なら上げない」 小林への義理チョコを奪い返そうとする。
 「解かったよー」 クスクス笑いながら受け取る小林。
 「いつもの その怒った顔 とても可愛いよ・・・」
 何か? 企んでいる様子・・・ まるで真美を お転婆娘の子供扱い。

 放課後 この日、休み時間、昼食時にも、女子生徒から本命チョコ攻勢を受け 昼休み職員室に呼ばれ注意され散々の目に会っていた。
 ちなみに、詩織、薫も担任に注意されている。
 真美の隣には、小林 それに、3年生の弘樹、大樹もそれぞれの担任に、注意。
 担任の桃花にも 注意後 「これが本命よ」と、言われそっと隠れて渡された。
 あのエリート、レズビアン・・・
 「真美ちゃん 家の方に、大型トラック手配してもらったから・・・」と、職員室を出ると時 詩織に耳打ちされていた。
 確かに、これだけの量 持ち帰るのは不可能。
 「大丈夫よ 家に持ち帰っても 大半は、甘い物大好きのメイド達に処分してもらうから・・・」
 うれしそうに、言っていた。

 「真美・・・」 帰り支度をしていた真美に、彩が声を掛ける そう言えば、他に香、加奈も 義理すらだれも渡していない。
 「私が、例え義理でも だれも受け取ってくれないもん・・・」 加奈は周囲の男子を見ながら言っていた。
 「香も 加奈ちゃんと同じ」 寂しそうに言う。
 「私もよ」 彩も同意。
 これは、嘘 彩なら例え義理でも 欲しい男性人は無数にいる。
 3人共 真美の前で、何故か? 頬を赤らめモジモジしている。
 まともに、真美を見ていない。
 もしかして・・・?
 真美の緊急事態を告げるサイレンが鳴り響く。
 「これ 本命 受け取って・・・」 3人は、真美に、それぞれ本命用に用意したチョコを差し出す。
 「えー ま・・・まさか・・・」 真美 思考回路停止 何でー・・・? 私の事 そんな目で見ていたのー もはや人間不信。
 何とか気を取り直し 「親しい友達として・・・」 引きつる笑顔で何とか受け取る真美。
 前方の敵より 後方の味方の方が、更に危険・・・ そう思いつつ 更に頭痛の種が増えた。

 夕方5時 妖魔ハンター本部 出勤。
 非番のはずの佐伯までいる。 狙いは見え見え・・・
 早速 詩織からも預かった義理チョコも一緒に配る。
 「これ詩織姉ーからも 私は倍返しでいいけど、詩織姉ーは、10倍返しと言っていたよー」
 ぶっすと表情で、男性人全員のに渡す。
 「とこで、真美ちゃん やはり本命は、この俺?」 うるさく聞く佐伯。
 「だれも無し」 プイとソッポを向く。
 佐伯 顔面蒼白で、大きくうなだれ撃沈。
 前回 一緒の戦闘時 自らの霊能力を盛んなアピールしており それで、絶対にものに出来たと思い込んでいた。
 「三村隊長・・・」 最後に、夕刊をクールに読む三村に、詩織の分も含め デスクの上に置く。
 「すまんなあー真美ちゃん・・・」 クールで、シブイ男の演技はここまで、その瞬間、顔は、にやけ 真美にダイビング。
 「真美ちゃんからの本命チョコ 待っていたんだー・・・」 目尻を下げ 異様ににやけた顔の三村。
 予想通りの行動 真美の強烈なビンタ 零夜直伝が炸裂 三村、床に叩き付けられ撃沈。
 「はあー、はあー・・・」 息の荒い真美。
 「油断も、隙もない 妖魔より 更にタチが悪い・・・」 憮然と言い放つ。
 ここにいた、零夜、沙耶も冷たい表情で、床に叩き付けられている三村を見る。
 その表情は、自業自得 哀れさ同情など一片もない。 見下していた。
 その後 女子トイレで、真美は、零夜、沙耶に囲まれ 「私の手作り本命よ・・・」と、言われ 妖艶で、熱い頬へのキスと共に渡され。
 廊下では、数名の女性職員からも 頬を赤くし、少し照れながら 「あのー星沢隊員・・・本命・・・」と、言われ渡され もうー 超うんざり これで妖魔からも渡されたら・・・ と思うと、背筋に冷たい物が流れる。
 今日だけは、良い子の妖魔さん 真美の待機中 出現せず 一安心・・・と、思いきやC,D級の妖魔多数出現。
 現場に駆けつけると、何か? 異様な雰囲気・・・
 敵 妖魔 まるで戦闘意欲無し。
 周囲には、まるで被害を与えておらず、被害者もいない。
 何か? 愛する相手を恋焦がれ待っている雰囲気・・・ ピンクのLOVE×2モードを発散し 周囲にハートマークを撒き散らしている。
 もしや? 真美の身体に、緊急事態を告げるサイレンが鳴り響く。
 ここにいた全妖魔 真美を見つけると、強烈なLOVE×2光線を発射?
 ぎょえー と言う表情で、顔は、引きづり後退。
 "ま・・・まさか・・・妖魔まで・・・" うろたえる真美。
 全妖魔 真美の前に、お星様が、燦然と輝く瞳で真美を見つめ集合。
 全く、敵対し殺意も戦闘意欲を感じさせない あるのは、真っ赤に燃える愛の炎・・・?
 「星沢 真美様 これ本命チョコ 受け取って下さい・・・」
 男女の妖魔 関係なく 眼がハートとなり、恋する相手への憧れの眼差しで、真美を見つめ差し出される。
 「これ 全て妖魔界で、心を込め手作りで造りました 決して、人間には、迷惑を掛けていません ですからお願いします」
 全妖魔 爽やかな? 笑顔を浮かべ、真剣な眼差しで、声を揃える。
 「な・・・な・・・何で・・・」 意味が解からず、うろたえる真美。
 ここにいる 全妖魔 真美のファンで、妖魔界で、極秘裏に結成された 真美ファンクラブ、真美親衛隊のレジスタンス(地下抵抗活動)の面々だと言う。
 真美ゾッコン 真美命、真美一筋・・・など・・・
 話しを聞き、別の意味で、困り果ててしまう真美。
 ここにいる妖魔達は、敵ではない 倒す事も出来ない。
 アイドル?と、そのファン、親衛隊?
 真美の人気は、留まる事を知らず 遂に、妖魔界に住む妖魔まで、その広がりを見せていた。
 困った表情を浮かべる真美 1つ名案が浮かぶ。
 「もう・・・ 地球に来て、悪さしないと、約束すれば・・・」と、条件付き。
 「はい 受け取って頂き、いつの日か、あなたを思う熱き愛に答えて頂けるならば、妖魔の誇りかけて誓います」
 実は、真美を見た瞬間ハートをぶち抜かれ それ以降 真美一筋 地球に現れても、一切 人類に対する敵対行為を行わず、ひたすら人間の目にも見つからぬよう 真美を追っかけるだけ、もし会員規則を破り人間に対して、危害や迷惑を加えた妖魔は、その場で、会員資格を剥奪され、のけ者、無視、村八分にされ、シカトされ、仲間外れにされる 世にも恐ろしい恐怖の掟がある。
 ひたすら真美一筋 真剣に想う気持ちと熱き心を競っている妖魔達。
 ファンクラブ、親衛隊に入会すれは、真美の輝星高校の制服姿、ビキニの水着姿などのプロマイド写真が貰えるなど各種特権があり、特に優秀な会員には、超プレミア生写真の超お宝が貰える。  "いったい 何時 写したんだー!!" 真美。
 ここにいた 全妖魔 お互いを抱き合い 感激の大喜び。
 その後 全妖魔と握手 全員で記念撮影 まさにアイドルと、ファンの集い。
 全妖魔 大ーーー満足!!!!!
 全妖魔 強烈なLOVE×2光線を 真美に発射しながら 大人しく亜空間フィールドへ消えそのまま妖魔界へお帰りになりました。
 「な・・何でー 妖魔まで・・・」 徒方にくれる真美。
 目の前には、妖魔達が、心を込めて、作った手作りチョコの山。
 この光景を唖然と見持っていた妖魔ハンターの面々。
 「全妖魔が、こうなってくれれば、いいんだが・・・ 真美1人の犠牲で済む 他だし俺達は、全員失業だが・・・」 ぽつりと三村は、つぶやいた。
 「それにしても真美ちゃんの人気は、すごい 遂に妖魔まで・・・ 俺達に取って、新たなライバル(強敵)出現・・・ うかうかしていらぬ・・・」 更に、妙に真剣に納得した表情で、三村は付け足す。
 妖魔ハンター全員 妙に、真剣に納得した表情で、大きくうなづく。
 妖魔が残した本命チョコの山を見つめ 女の子座りで、へたたりこむ真美。
 ほとんど半ベソ状態。
 「どうしてこうなるの・・・」 全てを呪うよう大声を上げた。
 (その後 妖魔から本命手作りチョコ 分析の結果、毒、媚薬、妖力などの危険な物は、一切なく 真剣に、心を込めて作られた 大変美味しいチョコでありました。 大半は、甘い物大好きのメイド達が、処分 ごちそうさまでした ハートマーク)

 帰り 大量の本命チョコを車に押し込め帰宅。
 車中 いつもお世話になっている執事の中本に、義理だけど、パパ義人に次ぐ高価なチョコプレゼント。
 「私の様な者が・・・」 遠慮していたが、やはりうれしそう 家に帰ると、使用人、シークレット・サービス もちろん男性人全員にプレゼント 最後に、午前様帰宅 仕事超多忙なパパへも忘れずに、涙を流し受け取っていた。
 「真美お嬢様へのチョコ 全て空いている部屋に保管しておきました」
 廊下で、自室に入ろうとした所 メイドの1人が言われた。
 「ありがとう もう下がってはいいわよ お疲れ様」
 真美は、自室に入ろうとした その時 「これ 私達全員からです」 後ろに控えていた2人のメイドから 大きな紙袋2つ ここにいたメイドは、照れて 少し横を向き 頬を赤らめている。
 「ありがとう うれしいわ・・・」 業務用笑みを浮かべ 受け取る。
 自室のベッドに倒れ込む。 今日1日の疲れが、どっと出る。
 ナイトテーブルの上には、真美宛名の綺麗に包装された小さな箱 詩織からの本命チョコ。 もちろん手作り。
 「これじゃー ホワイトデーお返し大変 最低 詩織姉ーに、彩、香、加奈 それに零夜さんに、沙耶さんに、メイド達全員は、最低必要ねー」 今は、女なのに・・・ 女が女に渡すって、どう言う心理・・・ 真美には、女のこの心理理解出来ない 美しいもの・・・可愛いものを 愛でたいと言う女性特有の心理・・・ それが独占欲になっている事も・・・ それが全て真美に向けられている・・・ そのまま眠りついた。
 (ちなみに、妖魔界に、設立された真美ファンクラブ、真美親衛隊にも、お返しのホワイトデーのマシュマロ プレゼント 数が解からず適当な数を代表者へ手渡した。 その後 妖魔界では、真美からの 超プレミアお宝プレゼントを巡り ファンクラブ、親衛隊 合同の大会が開かれ もちろん激しい争奪戦となったが、決して妖魔同士の殺し合いではなく 真美を一途に真剣に想う気持ちを競い合い 勝者への景品)
 翌日から少しの間 渡しそびれたと言う 女性 特に、大学生風、OL風からも頂き もううんざり 業務用の笑顔も引きずっていた。

 2月末日
 1年前のこの日 夜遅く 真美の運命が大きく変わった。
 この日は、非番 自宅で、夕食を終え 宿題も片付いた 後は、ママの地獄の拷問のバスタイムを残すのみ いい加減 子離れし 自分1人で、お風呂へ入ればいいのに・・・ 真美は、いつも思っている。
 もう自分の身体は、自分で洗える。
 そう思っていた矢先 妖魔ハンター専用携帯電話が鳴る。
 「こちら真美・・・ ・・・はい解かりました そのまま現場で向かいます」
 真美は、携帯電話を切ると、素早く戦闘服に着替え ライトソードをベルトのフックに掛ける。
 「ママ 緊急出動 行って来る」
 そう言うと、自宅の門の前に来た 妖魔ハンター専用車両の乗り込む、運転手は、三村 既に、詩織、佐々木も後部座席に乗っている。
 「場所は、ここの近くだ 相手は、S級1体のみ 今の所 人的被害は、未確認 ○○公園を中心とした亜空間フィールド内にいる模様だ」 三村が状況を説明する。
 この公園 1年前 真美が、ラディエンスの力に、覚醒するきっかけとなった公園・・・
 現場に到着 やはり1年前と同じく肌寒い 異様な雰囲気 公園には、だれもいない 人どころか、生命の存在さえ無いように感じる。
 亜空間フィールドが、ゆっくりとだが、広がっているのを感じる。
 そして、この妖力 覚えがある 1年前と同じ・・・いや1年前より 更に、ケタ違いに強くなっている。
 身体も凍る様なすさまじい冷気も伴っている。
 そう 忘れもしないS級妖魔 四天王の1体 あのドッペラー・・・
 「詩織姉ー 解かるよね この妖力の持ち主・・・」 真美の問いに真剣な表情で、小さくうなづく詩織 やはり同じラディエンスの力の持ち主 相手を感じる事も出来る。
 それは、三村、佐々木も同様 2人共 強力な霊能力の持ち主 相手の妖力を感じる。
 「どうやら 真美ちゃん、詩織ちゃんしか相手を出来そうに無い」 三村は、つぶやく 相手が亜空間フィールド内にいる以上 手を出せない 亜空間フィールドへテレポーテーション出来るのは、ラディエンスの力の持ち主だけ。
 「俺達は、亜空間フィールドから ここに現れた妖魔、妖獣を殲滅する 2人は、亜空間フィールドに入り S級妖魔を・・・」
 三村の司令にうなづく真美、詩織。
 「詩織姉ーは、ここで待機して、私1人で行く」
 「私だってー」 負けてはならないと胸を張る詩織。
 「ダメよー 詩織姉ーの勝てる相手じゃない 相手はドッペラー 前回とは、比べ物ならない程 強くなっている」
 詩織を静止 真美は、1人 亜空間フィールドの張られた場所へ行く 真美の身体は、突然消える。
 真美だけが、同じラディエンスの力を持ちながらも 力を解放しなくとも亜空間フィールドの張られた場所に入ると、身体が勝手に、亜空間フィールドへテレポーテーションしてしまう。
 だが、由美と詩織は、ラディエンスの力を解放 亜空間フィールドへのテレボーテーションを念じなければ、テレポーテーション出来ない。
 亜空間フィールド内に、突然 真美は、その姿を現した。  真美の目には、先程の公園と、全く変わらない世界が見える。 だが少し何か変に感じる。 全てが、陽炎、蜃気楼の様に、異質に感じる。
 そう ここに見える全ての物体は、幻影 実体がない。
 どこからとも無く足音が、響き渡る。
 それも1体 後ろ 真美は、ライトソードを構え ラディエンスの力を解放 白い光が、身体から発光 白い光は、真美の持つバントの先に集まり物質化 白い光の剣となる。
 同時に、真美自身の発光も消える。
 真美 第1戦闘形態。
 「ほおー これは、お美しいお嬢様 噂に聞く 星沢 真美さんですね」
 丁寧ながら 冷酷さを含む言葉である。
 「そうよ」 真美は、ライトソードを構える。
 「私は、ドッペラー S級妖魔最強の四天王の1体 お初にお見えにかかりますよ」 西洋風 ナイト(騎士)の礼儀正しく挨拶のポーズを取る。
 「今 ここにいるのは、私達2人だけ・・・」
 周囲を確認するドッペラー。
 「どうです この場を借りて1つ提案が・・・」 うやむやしくドッペラーは、真美に語りかける。
 「何よ 提案って?」 きょとんした表情の真美 相手の真意を見かねている。
 「醜い殺し合いは止め 2人で、協力しませんか? 私とあなたが、手を組む そうすれば、あなたが住む世界を征服する事も可能かと・・・ そして、あなたは、私への忠誠の証として、私の妃となり 2人が持つ特殊能力を受け継ぐ子を産み、その子を最強の2つの力を持つ子に育て、その子を筆頭に、私の住む妖魔界の支配に乗り出す・・・ そして、この世界と、妖魔界の両方を支配する・・・実に素晴らしいと思いませんか?」
 まるで、オペラの舞台俳優の様なゼスチャーを交える。
 「また妃・・・?」 呆れた表情の真美。
 前にも、ソノベーノに、うるさく言われ かなりうんざりしていた。
 真美は、まだ自分が、男だと思っている。
 今の少女の姿は、仮の姿・・・ いつの日か、本来の男 氷室 拓真に戻ると決めている。
 男・・・ いや この場合 妖魔などの妃となって、子を産むなど想像外。 絶対に有り得ない。
 何で、そんなにこだわるのか?
 「ほ・ほおー まだ自分自身のラディエンスの力 お気づきにになっていない」
 「どう言う意味?」
 「あなたの持つ ケタ違いのラデスエンスの力 それは、あなた自身が、キーだからですよ」
 「キーって?」
 「キーである あなたを手に入れた者こそ 全ての支配者になれる・・・」 ドッペラーは、笑う。
 「そして、そのキーを手に入れ 全ての支配者となるのが、この私 ドッペラー」
 自信に満ち溢れた態度で、真美は見るドッペラー。
 「残念 あなたに本命チョコどころか、義理チョコすら 渡していないから・・・」 少し哀れんだ表情を見せる真美。
 「ほ・ほおー ここ人間が住む世界で、女性が、意中の男性に、チョコレートなる物をプレゼントし愛を告白する 聖なる儀式ですか・・・」
 少し小バカにした口調 だがその瞳は、笑っていない。
 「もし 私の本命チョコ欲しければ、私に勝ちなさい そうすれば、考えてもいいわよ」 真美も口元に薄く笑みを浮かべる。 いつも少し様子が違っている。 いつになく冷酷である。
 「どうすれば、私の勝ちと認めます」 ドッペラーは、面白そうに口元に何とも言えない笑いを浮かべる。
 「私を殺す事」 真美は、もう1度薄笑みを浮かべる。
 「それでは、私が勝った所で、何も手に入れられないではありませんか?」 少し呆れたポーズを取るドッペラー。
 「妖魔界の王でも、皇帝でもなれば・・・ S級妖魔四天王の2体を倒した私よ もう敵は、いなくなるわ・・・」
 「ご冗談を あなた程度に勝った所で、自慢にも・・・ あのソノベーノに、ヒダツマー、所詮 弱すぎた相手 あんなのと比較されては・・・ 私程度の実力では、妖魔界の王、皇帝など夢物語・・・」
 「どう言う意味?」
 「ご存知じゃない・・・? ならば教えて上げましょう 私の実力は、ようやく1段階上のSS(ダブルS)級に、近い程度 更に上には、究極と呼ばれるSSS(トリプルS)級 つまり妖魔王と呼ばれる偉大な存在達がいます。 SSS級の妖魔王達と、対抗にするには、私とあなたの両方の特殊能力を合わせ持たなければ、到底太刀打ちなど出来ない程 強く、偉大なお方達・・・」
 自慢げに語るドッペラー。 しかし真美は、別の事を思っていた。
 まだ遥かに強い敵がいる 今 目の前にいる ドッペラーが、SS級・・・ 更に上に、SSS級・・・。
 「面白いじゃないの・・・」 真美は、つぶやいた。 顔が、不敵きな笑みを浮かべる。
 「ドッペラー あなたを 瞬殺するぐらいの実力がなければ、まともに戦えない相手と言う事ね」 何か、強い敵の存在を知り喜んでいる口調。
 「笑止 この私を瞬殺・・・? 大それた大口を叩かれる ソノベーノ、ヒダツマーを倒した程度で・・・」
 笑い声を上げるドッペラー。
 「やってみる」 1段と凄みを増す真美。
 その瞬間 真美の身体は、異常な白い光を発光 白い炎となり 火柱を上げ揺れながら真美の周囲を覆う 真美の後方には、白い羽衣が現れ優雅に、舞い踊る。
 真美 一挙に第3戦闘形態に移行。
 「ほ・ほおー これがあなたの持つラディエンスの力を最大限に高めた姿 実に美しいではありませんか?」
 だが余裕の表情のドッペラー。
 「だが あなたは、この戦闘形態を どれくらいの時間維持出来ますか? 身体の方が、このすさまじいエネルギーにすぐ耐えられなくなるはず・・・」
 確かにドッペラーの言う通り 真美は、長時間 この第3戦闘形態を維持出来ない。
 時間にして、10分程度が、限度・・・
 それ以上維持しようとすると、このラディエンスのすさまじいエネルギーに耐えられなくなった身体が自己崩壊する恐れがある。
 ほとんど、1発勝負の戦闘形態。
 真美の最終必殺の大技 バーストを撃つ時以外 この第3戦闘形態に移行しない 通常 第1戦闘形態 相手によって、第2戦闘形態で止めていた。
 それ程 この第3戦闘形態は、強烈であり ラディエンスの力のコントロールもより難しい。
 だがドッペラーは、もはやS級を超え、更に強大なSS級 第1,2戦闘形態程度では、瞬殺は、無理。
 まずドッペラーを大幅上回るスピードで、相手を動けない状態にし バーストで片付ける それ以外 宣言通り瞬殺は、不可能。
 第2戦闘形態では、互角である。
 第2戦闘形態でも、持久戦に持ち込まれれば、第3戦闘形態程ではないが、やはりラディエンスの力のコントロールに苦しむ。
 短時間勝負。
 「行くわよ・・・」
 真美は、もはやだれの目にも見切れないスピードで、ドッペラーに斬りかかる。
 「その程度では、この私を瞬殺不可能」
 ドッペラーも両腕を刀に変形 真美のライトソードを受ける。
 2人の強烈なエネルギーがぶつかり 強烈なエネルギーを放出 エネルギーは、ソニックブームとなり 亜空間を揺らす。
 だが、ドッペラーの両腕を変形させた刀 クロスさせた刀の支点で、受けられ 切断出来ない。
 真美は、そのままラディエンスの力を高め 斬り裂こうとする。
 突如 ドッペラーのお尻に、黒い尻尾が生え ムチのようにしなり 真美の右脇腹を 強烈に直撃・・・ いや瞬時に羽衣がガード だかその威力をすさまじく 羽衣と共に、真美の右脇腹を 強烈に直撃 羽衣のお陰で、威力は、相当軽減されたが、それでも真美 ライトソードを手放し そのまま弾き飛ばされ地面をスライディング。
 かなりのダメージ だが、ゆっくり立ち上がる。
 口から少し血が滲む。
 「少しは、やるみたいね・・・」 真美は、強気の言葉を発する。
 「さすがー 歴代最強のラディエンスの力の持ち主 この尻尾のムチを耐えるとは・・・」
 少し感心した様子を見せるドッペラー。
 「だが これは、どうかな?」
 ドッペラーの両腕の刀を 真美に向け次々と発射 発射と同時に、ドッペラーの両腕の刀は、瞬時の再生を繰り返す。
 ドッペラーの発射した刀は、そのまま真美に直進しない、ある刀は、ブーメラン、ある刀は、手裏剣などと、色々形を変え 方向まで、直進ではなくあらゆる方向へ急速に変化しながら真美を襲う。
 真美も瞬時に、羽衣を周囲に展開 ガード 激突 真美の羽衣は、破られこそしなかったが、刀、ブーメラン、手裏剣など、何本も突き刺さった状態。
 「はあー」 真美は、気合を入れる 羽衣に突き刺さった物が、地面に落ちる。
 だが、羽衣は、ポロポロ 突き刺さった後が消えない。
 「よくぞ、我が無双剣 守りましたねー だがご自慢の羽衣 もはやボロボロ もう1度喰らったら持ちますか?」
 再度 ドッペラーは、無双剣を放つ。
 真美 左手を突き出し 手首を立てる。
 小さな白い光点が発生 ラディエンスのエネルギーが、集中する。
 「ん・・・?」 それを見て、ドッペラーは、一瞬不思議そうな表情を浮かべる。
 真美は、右手か、両手からしか ラディエンスのエネルギーを使った技は、使えないはず・・・
 「はーあー!!」 真美は、気合を入れる。
 真美の左手の前から発生した 小さな白い光の点から 無数のニードルを色々の方向へ発射 真美に向かうドッペラーの無双剣を 次々と破壊する。
 「大したものですねー 星沢 真美さん」 ドッペラーは、両目を閉じ 少しを横を向き笑い出した。
 「確かー あなたは、私を瞬殺すると、言ったはず でも戦闘を始めて、どれくらい時間が経過しています?」
 「だからどうなの?」 真美 悔しさを滲ませている。
 想像以上に、ドッペラーは強い 認めざる得ない。
 「あなたの力 そうラディエンスの力は、私の妖力より上は、認めましょう だが、あなたには、この私には勝てない その理由をあなたの身体に教えてあげましょう」
 そう言うと、ドッペラーは、素早く動き 真美の目前に現れ 猛列に斬りかかる。
 真美 ライトソードで応戦。

 その頃 亜空間フィールドが、張られている公園。
 「どうじゃ 様子は?」
 残りの妖魔ハンター全員を引き連れ 室長の小夜子が現れる。
 素早く 三村、詩織、佐々木の3人は、小夜子に敬礼する。
 「現在 亜空間フィールドから こちら現れた妖魔、妖獣 皆無、現在 星沢 真美 1人 亜空間フィールドに入り S級妖魔1体と、交戦中の模様です」
 三村は、敬礼しながら答える。
 「真美ちゃん1人でか?」
 「はい」
 その時 ここ公園全体の時空が震える。
 「時空振動・・・・」 小夜子がつぶやいく。
 「はい 星沢 真美と、S級妖魔の激しい戦闘 それに伴う強力なエネルギーが、亜空間フィールドから こちらの世界まで 影響を与えている模様で、我々としては、手の打ち様がありません」
 そこへ 由美が現れる。
 「真美は?」
 「今 亜空間フィールド内 おば様」 詩織が答える。
 「この妖力・・・」
 「そう おば様 あのドッペラー それも前回のケタ違いに強くなっている・・・」
 由美は、ライトソードを構え ラディエンスの力を解放する。
 「ダメじゃ由美ちゃん」
 小夜子が、由美が、亜空間フィールドへのテレポーテーションを止める。
 「でも 真美1人では・・・」
 不安な表情で、亜空間フィールドの張られ公園を見つめる由美。
 「気持ちは、解かる 幼い我が子2人を殺した憎き相手じゃ だが、今、由美ちゃんが行った所で、真美ちゃんの足手まといなるだけじゃ 最後の我が子を守りたい気持ち わしも子を産み 我が子を妖魔に殺された母じゃ 痛い程解かる だが、もうわしらの相手を出来るレベルを遥かに超えておる」
 両膝を地面に着けた由美を 諭すように由美の肩に手を乗せ小夜子を言う。
 「今は、あの子を信じるしかあるまい・・・」
 小夜子は、自分自身に言い聞かすようつぶやく。

 「これならどうだー!!」 真美は、雄叫びを上げながら もう1度 ニードルを発射 全ニードル ドッペラーに直撃・・・ いや 寸前で、ドッペラーは、瞬間移動し そこには、何も無い空間を切り裂く・・・
 「どこに狙いを付けているのです」
 真美の上空からドッペラーの声。
 両腕の刀で、真美の上空から襲い掛かる。
 瞬時に、ボロボロになった羽衣が、ガード だが、羽衣は、ドッペラーの両腕の刀に切り裂かれる。
 だが、この動き真美の予想の範囲内。
 ライトソードにラディエンスの力を集中 ライトソードの輝きが増す。
 由美直伝 ムーンライト だが、ムーンライトを発射せず、そのまま上から襲い掛かるドッペラーに向けて、左から右へ水平に振る。
 ドッペラーは、右腕の刀で、受け止めようとするが、真美のムーンライトのエネルギーを蓄えているライトソードの威力は、すさまじく そのまま刀は、斬られ 両足も太ももから切断。
 そのまま真美は、左足 回し蹴りをドッペラーの右脇腹に叩き込み 蹴り飛ばす。
 地面に強烈に叩きつけられるドッペラー。
 真美 勝負有と思い 最終必殺の大技 バーストの構えに入る。
 だが、両足を切断 地面に叩きつけたはずのドッペラーは、そこにいない。
 "殺気 後ろ・・・"
 気づいた時は、既に遅く 完全に後ろを取られていた。
 瞬時に振り返るも ドッペラーの強烈な蹴り・・・ 信じられない もうドッペラーは、完全に再生している。
 そのまま真美の腹部に、蹴り込む 命中直前 ボロボロに弱り果てている羽衣が、真美の腹部をガード だが、ガードした羽衣共に、強烈に蹴り込まれ 真美の身体は、空中に浮き 放物線を画きながら地面に叩きつけられる。
 「どうです 星沢 真美さん 私の力を」
 余裕で勝ち誇るドッペラー。
 「確かに、あなたのラディエンスの力 私の妖力より上 だが、あなたは、その強力なラディエンスの力を 全くコントロール出来ていない 常に変動している。 コントロール出来ない力など、無用の長物 それに、あなたは、大技を使う時 そのエネルギーチャージに、かなりのタイムロスが生じる それが、あなたの弱点・・・」
 真美は、何とか、ライトソードを杖代わりに立ち上がる。
 呼吸がかなり荒い それに、顔、全身から大量の汗が噴出している。
 「だから・・・・? でもまだ負けてはいない・・・」
 だが、真美の身体に異変が起こる 炎の揺れる火柱となって発光していたラディエンスの力が、急速に消え 第3戦闘形態から、第1戦闘形態へ。
 「もはや 私には、勝ち目がなくなりましたね」
 真美の姿を見て 侮辱したかの様に、哀れんで見せる。
 「今でのケタ違いの強力なラディエンスの力を出せなくなりましたねー あの状態を維持すれば、あなた自身の身体が、持たない それに、スタミナの消耗も激しい・・・長時間維持出来ない それもあなたの致命的弱点 今は、普通のラディエンスの力程度 これまでですよ」
 勝ち誇るドッペラー。 ゆっくりと真美の前まで歩き 片膝を着き 西洋のナイト(騎士)の挨拶のポーズを取る。
 「さあー 認めなさい 自らの敗北を そして、私の妃になると誓いなさい そうすれば、その命を助け あなたを 全ての支配者の妻の座を差し上げましょう」
 頭を下げ 薄く口元に笑みを浮かべる。
 「い・・・嫌よ だれが、あんたに・・・なんか・・・」
 そう言うと、真美は、ライトソードの剣先を自分の腹部へ向け そのまま突き刺そうとした。
 だが、もうヨレヨレ状態 動きが緩慢。
 瞬時に動いたドッペラーに、ライトソードを叩き落され そのまま後ろに回られ 羽交い絞めにされる。
 「自ら死を選べば・・・ ですか? だがそう言う理由には行きませんのでねー あなたには、生きてもらわなければ、困ります もう1つのキーでは、私の子を産む事が出来ませんからねー」
 「も・・・もう1つのキー?」
 「昨年のこの日 突如現れ ラディエンスの力に覚醒した くたびれたあの40歳代の男 あなたは知らないかも知れないが、私が、あなたの母 星沢 由美さんに、止めを刺そうとした瞬間 私の最終必殺の大技 滅光弾を受け止め その威力に更に、ラディエンスの力を加え弾き返し 私の身体の半分を再生不能にした男ですよ。 不思議な事に、それ以来その姿を見せず、その代わりあなたが、突如現れた。 唯一ラディエンスの力を持つのは、星沢家の直系の女子のみ・・・ それも直系は必ず2人の娘しか産まぬはず その為 私は、星沢 由美の幼い娘2人殺し 星沢 由美には、2度と、子供を産めぬ身体にしたはず、後顧の憂いを絶つ為に、だが、その後 もう1人 つまり あなたを産み 隠していた。 我々妖魔の手から逃れる為に、それも我々妖魔が、待ち望んでいたキーとなる娘と知ってか、知らずか・・・? だがもう1人いた 男にはラディエンスの力を持ち合わせていない だが、あの男は、あなたと同様キーとなる ラディエンスの力を遥かに超えた 究極のラディエンスの力を・・・ どこにいるか、ご存知ですか? まあー私が知った所で殺すのみですが、あんなのに生きていてもらっては、女妖魔が喜ぶだけ・・・ あらゆる手段を用いて、誘惑し ラディエンスの力を遥かに超えた 究極のラディエンスの力も持ち合わせた我が子を産めますからねー・・・」
 不敵な笑みを浮かべるドッペラー。
 "その男が、今の私に、性転換、年齢退行したの 気づいていない・・・" 真美は、朦朧する意識の中で思った。
 「おや?」 ドッペラーは、何かに気づいた。
 「そう言えば、あなたのラディエンスの力の波長 あの男と、全く同じではありませんか?」
 真美を羽交い絞めする ドッペラーは、気づいた。
 「なる程 そう言う事でしたかー ラディエンスの力は、女だけしか持ち合わせない その力に覚醒したあの男 今のあなたに、性転換、年齢退行して、ラディエンスの力を使えるように、ラディエンスの力自身が、あなたの身体を作り変えた・・・」
 ドッペラーは、笑い出した。
 「それで、あの男が消えると同時に、あなたが突如 現れた。 なる程・・・ と言う事は、もはやラディエンスの力を受け継ぐ星沢家 直系は、絶えたか・・・ 唯一残された可能性 由美さんの妹の1人娘 中崎 詩織さんのみ・・・だが所詮 妹の小娘 仮に、娘を産んでも、ラディエンスの力を受け継ぐ可能性は、皆無に等しい・・・」
 勝負有と思ったか? 更に、高笑いするドッペラー。
 「嫌でも あなたに、我が子を産ませれば良い・・・」
 ドッペラーの羽交い絞めの力が、更に強くなる。
 「さあー 誓いなさい 私の妃となると、そして、全てを捧げますと・・・ そうすれば、あなたは、私の妖力の支配下に置かれ自らのラディエンスの力は、封印される。 だが、それと引き換えに、その命は、救われ 全てを支配する者の妻 最強の子の母・・・などの地位が手に入られる・・・」
 「だ・れ・・・が・・・誓うものですかー・・・」
 必死に抵抗する真美 だが、現状 第1戦闘形態すら維持出来ない程 スタミナ、気力、そして無限に湧き出して来る ラディエンスの力さえ失いつつあった。
 「私の大事な娘を放しなさい」
 ドッペラーの後方から女性が、響くと同時に、背中に、1本の線の大きな傷が走る。
 思わず、羽交い絞めしていた真美を手放す。
 意識を 失いかけ 地面に崩れる様に倒れる真美。
 ドッペラーが振り返ると、そこには、真美の第2戦闘形態と同様 全身から白い光を発する由美・・・ だが、かなり無理をしている様に見える 全身から大粒の汗が噴出し 全身で、荒い呼吸を繰り返している。
 余りの激しい時空振動が止み 不審に思った由美は、小夜子の制止を振り切り 亜空間フィールドヘテレポーテション 真美の危機的状況に、考えるより先に、身体が動いた。
 禁じ手 封印解除 由美の最大奥儀 全ラディエンスの力を解放 だが、これは、命と引き換えの瞬間だが、真美の第2戦闘形態に近いレベルまで、ラディエンスの力を高められる。
 その力を全て、ライトソードに集中させ、後ろからドッペラーに斬りかかった。
 確かに、深手は負わせた だが致命傷にはならない。
 由美の身体から発光する白い光は消え 通常のラディエンスの力を解放した状態に戻る。 同時に、立っていられない程 スタミナ、ラディエンスの力を消耗 ライトソードを杖代わりにしなければ、立っていられない。
 「さあー ドッペラー 我が子2人の仇 今 取らせてもらう そして、唯一私に残された最後の希望 真美には、これ以上 手を出させない」
 フラフラとなりながら言い放つ由美。
 「笑止 美しい母娘の愛情劇の様に聞こえるが、この女 お前の実の娘でない」
 ドッペラーの傷口は、瞬時消え 元通りなる。
 唖然と、その光景を見守る由美 もう力は、残されていない。
 だか、気力を振り絞り ドッペラーを睨む。
 ポーカーゲーム、財界などの交渉の駆け引き ハッタリをかます。
 真美の秘密を知られてはならない。
 「私の産んだ子よ ラディエンスの力 星沢家の直系のみ受け継がれる神秘の力 お忘れになった?」
 余裕の表情を浮かべる由美。
 「ふ・ふ・ふ・・・は・は・は・・・ 知らぬとは?」
 笑い出すドッペラー。
 「この小娘の持つラディエンスの力は、星沢家代々の直系の長女が、受け継ぐラディエンスの力を遥かに超えた 究極のラディエンスの力」
 はっと、ドッペラーを見る由美 確かに、真美の持つラディエンスの力は、歴代最強を遥かに凌駕している。
 余裕の表情を浮かべ、ドッペラーは、語りだす。
 「ラディエンスの力を超える 究極のラディエンスの力を持つ者は、星沢家からは産まれない 星沢家は、遠い昔 究極のラディエンスのエネルギー体より いつの日か、誕生するであろう 究極のラディエンスの力を持つ者を守る為 その力の1部を分け与えられた者の、その直系の子孫 そして、その究極のラディエンスの力を持ち誕生した者こそ、キー キーとなる者は、我々の妖力を持つ妖魔との間に、2つの力を持ち合わせ者を誕生させる存在 2つの力を持ち合わせる存在こそ、我々妖魔が、求める究極の存在 同時に、全てを支配する存在」
 ドッペラーは、意識を失いかけながらも必死に立ち上がろうとする真美を見る。
 「この娘・・・ いやあの時 私の身体の半分を消滅させた男だが、理由は解からぬが、究極のラディエンスの力を持って生まれた だが、昨年の今日この日まで、覚醒せず眠った状態でいた だが、この私と出会う事で、眠っていたラディエンスの力に覚醒 その力を使えるようにする為 ラディエンスの力そのものが、この元男の身体を 女に性転換させ、更に、年齢退行までさせ 自らの究極のラディエンスの力を運び、受け継がせる為の方舟にした だが所詮 受け継がせる為の方舟 その無限と言える力を この身体では使いこなせない 余りにも強力過ぎる。 その証拠に、この娘まるで、ラディエンスの力をコントロール出来ない・・・」
 ドッペラーは、由美を見下し言い放つ。
 ラディエンスの力の秘密の一端。
 「そう・・・だったの 私 何も聞かされていなかった・・・」
 呆然自失となる由美。
 本当に、由美は、母からも そんな話何も聞かされていなかった。
 ラディエンスの力に、そんな秘密が隠されていたとは・・・
 「だから・・・何だって・・・言うの・・・」
 ようやく真美もライトソードを杖に、なんとか立ち上がった。
 真美は、怒りに燃えた眼で、ドッペラーを睨む。
 だが、直ぐに力を失い地面に倒れる。
 まだ諦めていない また立ち上がろうと繰り返す。
 「あなたには、生きてもらわなければ困りますのでねー」
 そう言うと、ドッペラーを口から黒い まるで蜘蛛の糸を 吹き出し真美を縛りつける。
 「星沢 真美さん あなたは暫くの間 ここで、そうしていてもらいましょう」
 薄笑いを浮かべるドッペラー。
 「まずは、究極のラディエンスの力の持つ者の守護者たる 星沢家を抹消する」
 そう言い終わると、ドッペラーは、フラフラ状態の由美に、猛然と斬りかかった。
 「星沢 由美さん あなたの大事な2人の娘の元へ 今 送って差し上げます」
 両腕の刀を上段に構え 由美に斬りかかる。
 もう避ける力さえない由美。
 だが、振り下ろしたドッペラーの両腕の刀を 別の剣が、そう白い光を放つライトソードが受け止める。
 第3戦闘形態の真美である。
 由美の絶体絶命の危機に、身体が勝手に動いた。
 気力を振り絞り 第3戦闘形態へ移行 身体を縛り付けていた ドッペラーの黒い蜘蛛の糸をラディエンスの光の力で、引きちぎり、近くに落ちていた自身のライトソードを拾い 由美のカーバーに回った。
 「私の大事なママに、指1本触れさせない!!」
 自らの命を捨てて、真美を守ろうとした由美に、母の限りない愛情を感じた。
 真美には、2人の母がいる。
 産み育ててくれた母と、今 我が子として、育ててくれる母と・・・
 守らなければ・・・ その強い心が、真美を突き動かした。
 必死に踏ん張る真美 だが、第3戦闘形態は、長続きしない。
 直ぐに第1戦闘形態となり そのままドッペラーのシッポのムチを 左脇腹に喰らい弾き飛ばされる。
 「真美ちゃーん」 由美は、必死に叫ぶ。
 少し離れた場所へ弾き飛ばされ かなりのダメージ もはや立ち上がれない。
 そのままドッペラーは、由美を正面から右足で蹴り飛ばす。
 「やはり 星沢 由美さん あなたには、その名誉を重んじて、私の最終必殺技で、あの世で待つ2人の娘の所へ送って差し上げます」
 ドッペラーは、両腕の刀をクロスにする。
 立ち上がれない由美に、狙いを定め 妖力をクロスさせた刀に集中。
 「喰らいなさい 私の 更にパワーアップした滅光弾」
 ドッペラーは、気合と共に、滅光弾を由美に向け発射 その瞬間 勝ちを確認した表情となる。
 だが、その瞬間 人影が、由美の前へ立ちはだかる そう1年前と、同じ状況 だがあの時は、くたびれた40歳代の男 だが、今は、16歳の可憐で、想像を絶する程の神々しいばかりの絶世の美少女 そう真美。
 第1戦闘形態のまま 両手で、ドッペラーの滅光弾を受け止める。
 「ま・・・ま・・・負けてたまるかー!!」 真美は、雄叫びを上げる。
 必死の形相で、絶えるも ずるずると威力に押され後退。
 無意識に、真美の身体から白い光を発光 第2戦闘形態へ移行する。
 「まだ そのような力を 残しているとは・・・」 少し驚いた表情を浮かべるドッペラー。
 「はーあー!!」 真美は、全ての力を込め ドッペラーの滅光弾を弾き返す。
 「2度も同じ手は、通用しませんよ その程度のバックファイヤー」
 余裕のドッペラー 簡単に避けてみせる。
 相手 真美を見下した様に両目を閉じた。
 その瞬間を真美に、突かれた。
 真美は、瞬時に、第3戦闘形態に移行しながら バーストの構えに入り エネルギーを集中させながら ドッペラーの懐に入る。
 そして、ドッペラーの腹に、エネルギーを高めた両手を突きつける。
 真美の両手の前に発生している 白い光の光球は、エネルギーを集中しながら大きく膨れ始める。
 今 真美を動かしているのは、精神力だけ もう立っていられる力など残っていない。
 ただ 由美を守りたい一心 最後まで、自分を我が子と思い守ろうした由美への恩返し。
 今 持てるラディエンスの力を最大限に高める。
 「こんな至近距離・・・ それもゼロ距離から そんな大技を放ったら あなた自身も・・・」 恐怖で強張るドッペラー。
 「うるさい この距離なら逃げられない あんたは、大嫌だけど、一緒に死んでもらう!!」
 真美は、そう言いながら 全てのエネルギーを バーストにして叩き込んだ。
 強烈な白い光が、真美と、ドッペラーを光の球体の中に包み込む。
 「死ねー!!」 真美は、絶叫と共に、ゼロ距離で、気合いを入れバーストを放つ。
 強力な白い光の爆発が起こる。
 バーストのエネルギーをゼロ距離で、まともに喰らったドッペラーは、瞬時に消滅。
 自ら放った強力なエネルギー爆発で、真美も身体を大きく弾き飛ばされる。
 ボロボロとなっている羽衣も 真美を庇おうと、真美の身体をやさしく包み込む。
 「あっちゃん ありがとう・・・」 小さな囁き声で、ボロボロになっている羽衣に語りかける真美 完全に意識を失う。
 そのまま地面に激突。
 「真美ー!!」
 由美は、必死に立ち上がりフラフラの状態ながら真美の倒れている場所へ寄る。
 ドッペラーの妖力が消える。
 同時に、亜空間フィールドは消え 元の公園に戻る。
 真美は、地面に激突と同時に、ラディエンスの力を失い 普通の状態に戻り 羽衣も消え倒れたまま。
 何とか、真美に寄り 倒れている真美を抱き上げ両手で抱きしめる。
 「真美ちゃん しっかりして・・・」 思わず涙を流す由美。
 亜空間フィールドの消滅により 真美、由美の母娘を発見した妖魔ハンター全員 2人の側に駆け寄る。
 2人共 かなり怪我が、酷い。
 「早く救急車を・・・」 一目見るなり、三村は、命令を飛ばした。




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