LEJENS レジェンス LEJENS以外のSF小説です。 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。 妖魔ハンター 作者 飛葉 凌(RYO HIBA) 高校1年生編 Part11 文化祭が終わって2日後の火曜日の朝 前日妖魔ハンター本部のあのバカ騒ぎ。 男性人全員 「・・・俺 ロミオやるから ジュリエットを・・・」のリクエストの嵐。 三村隊長など、あの顔などから考えられないが、英語堪能 そう言えば、前職ワイルドギース つまりプロの傭兵 英語は共通語。 前席付近で、真美を鼻の下を伸ばして見ていたとか・・・? 鼻を伸ばしでれーと、余りの弛んだ顔に、一緒に来た室長の小夜子にこずかれ 突然真剣な表情で、両目を閉じ 両腕を組んで数度うなづいたとか・・・ 「真美ちゃんの英語 まあまあかな・・・」 なーんて言っていたと言う話・・・ 小夜子も 「やはり由美ちゃんの娘じゃのうー 母親以上に綺麗じゃのうー・・・」 真美の持つ神々しいばかりの神秘的美しさに、思わず見とれていた。 結局 全員揃えて1回だけのサービス その分 今度何かサービスしてもらう約束 男性禁断の地 ランジェリーショップか、水着ショップへ連れ込んで、何か? 買ってもらおうか・・? 悪魔の企み 策略? 1人1人 日をずらして、連れ込もうランジェリーショップか、水着ショップのどちらかへ。 きっと楽しいハプニングが起こる。 三村隊長など、どんな表情をするか 想像するだけで楽しい。 いつもセクハラによるイジメの仕返し。 この時ばかりは、真美自身女に性転換した身体を大いに利用 ラディエンスの力の覚醒による DNA,RNAレベルからの完全な性転換 秘密の女の花園であるランジェリーショップか、水着ショップは、問題なく入れる。 だれも 真美を見て疑う者もいない。 真美の内心 悪魔が微笑む。 ある程度予想していたが、この反響の大きさは、予想外 朝の登校時から 周囲は、真美の演じたジュリエットで、話題騒然。 周囲の輝星の生徒どころか、他の者まで、その質問攻め。 この日 1日この話題で、学校内大騒ぎ 教職員まで騒いでいた。 各授業でも 担当の教師から 「星沢のジュリエット 最高に良かったぞ・・・」 絶賛の嵐。 真美は、もう うんざりとしていた。 放課後 久し振りに、詩織と、いつもの巨大ショピングモールのグルメゾーンで、帰宅部 恒例の憩いの時間。 別名 ただの寄り道。 この日、ここまでの大騒動に、うんざりしていた真美に、男子生徒1人 女子生徒1人が現れた。 もちろん制服が違う 他校の生徒。 まず男子生徒 制服は、学ラン 龍虎高校。 「星沢 真美さんですね」 周囲の同校の女子生徒に、一斉に襲われ、ソファーに押し倒され、もみくちされ、オモチャ扱いを受け キスされ(もちろん女子生徒) 「私のジュリエット様ー」と、抱きしめられていた真美の前に、いかにもエリート候補生らしい 全く隙のない余裕の態度で立っている。 ちなみに、同校の男子生徒及び 他校の生徒は、この模様を うらやましそうに、遠巻き眺めていた。 (良い子の皆さん この様な行為は、決して、公共の場では行わないように・・・他人の目 迷惑になります) 「あ・・はい そうですが・・・」 真美は、答えると 周囲で、真美をもみくちゃにしていた女子生徒が、真美から離れる。 真美 もみくちゃされていた為 制服、自慢?のロングヘアーは、乱れ気味。 慌てて直す。 「自分は、竜虎高校 3年生で、生徒会会長を務めさせてもらっている 川崎 陽介(かわさき ようすけ)と言います。 お初にお見えにかかります」 「はあー?」 きょとんとした表情の真美 意味が良く理解出来ない 新手のナンパ・・・? 「実は、昨日の行われた全校生徒集会で、生徒全員の総意として、土日の貴校の文化祭で、公演されたロミオとジュリエットの英語劇を 今週の土日に行われる我が校の文化祭で、是非 公演していただきたと思い 頼みに来ました」 真面目な態度で真美を見つめる。 「はあー?」 驚いた表情で、川崎を見つめる真美。 「頼む人・・・と言うか? それって私ではなく 学校の方 それに担任の大倉 桃花先生じゃなくって・・・ それに、あの衣装やメイク、道具類など、簡単に準備出来ないし・・・ ほとんど クラスメイトの親の会社の特別無償レンタルだったしー・・・」 少し困った表情を見せる。 真美自身 もう2度とステージに立ち 芝居などやる気がない。 職員室では、追加公演の以来の電話、FAX、メールが殺到し 大騒ぎになっていた。 学校では、生徒の学業優先で、全てお断りする事に決定している。 特に、真美に対する マスコミの取材攻勢も 全てシャットアウト。 その後 国家権力が即介入 フリーのパパラッチまでも 手を引かせている。 ちなみに、真美は、妖魔ハンターの一員 存在そのものが、国家最高機密。 「それは、良く知っています 代案として、星沢 真美さん あなたが、ジュリエット役を演じていただき 他は、我が校で、全て準備します それでいいかがでしょうか? 実は我が校の演技部からも是非 相手役のロミオを演じたいと言う者もいまして・・・」 最後の方だけ、少し言葉を濁していた。 相手役希望? 多分少し照れている目の前の人物? 真美は、思った。 頭の髪を掻く真美 困ったなあーと言う表情ながら もうやる気がないと言う態度、それに、バイト(妖魔ハンター)の仕事もある。 「悪いけど・・・ お家の仕事の手伝いもあるから・・・」 申しなさそうに言う。 「それなら もう1つ代案があります」 「えー?」 まだあるの? と言う表情 いい加減にして・・・ と言う態度。 「今度 土日の文化祭 特別ゲストとして、来校していたたきませんか? これは、VIPご招待カードです」 川崎は、大きな白の封筒を真美に手渡す。 「我が校 生徒、教師全員の総意です 是非 来て下さい」 そう言うと、真美に一礼し下がった。 さすがに、噂に名高い 文武両道、硬派の名門エリート進学校 龍虎高校 その生徒会会長 全く隙がない。 続いて、女子生徒 こちらは、聖セレナ女学院高校の制服。 「星沢 真美さん 私は、聖セレナ女学院高校 生徒会会長の 雪村 優子(ゆきむら ゆうこ) 3年生」 さすがに、良家のお嬢様専用の女子高校、優雅に振舞い可憐に一礼する。 「私も 昨日の生徒会の総意で、代表として来ました。 本当は、ロミオとジュリエットを我が校で、公演していただきたいのは山々ですが、我が校は女子校 男性は、基本的に禁止です。 その為 生徒全員の総意として、星沢 真美さん あなたを我が校のクィーンとして、2週間後の土日に行われる 学園祭に、出席していたたきたいと思い 頼みに来ました」 「あのー 私 他校の生徒ですしー それにクィーンって・・・?」 意味が良く理解出来ない真美。 「我が校の在校生でない あなたが知らないのは当然 クィーンについて、ご説明しましょう。 クィーンとは、通常 学園祭の前日 ここまで、 最も輝いた生徒が、全校生徒の投票により選ばれクィーンとなり 我が校の名誉と、誇りを一身に担う存在して生徒全員の尊敬の対象となります。 しかし今年度は、貴校で演じられたジュリエット役を 全校生徒が、高く評価 特例で、星沢 真美さん 全校生徒の総意により あなたに決定しました」 やはり1通の封筒を手渡される。 「これが、クィーンとして、あなたへの招待状です 是非 ご出席下さい」 そう言い残し優雅に一礼立ち去った。 「何で、私が、こうなるの・・・?」 とほほ・・・とした表情で、1つ大きな汗を浮かべる。 何とも言えない引いた表情の真美 2つの手渡された封筒の中身に周囲の注目が集まった。 「それでどうするの真美ちゃん?」 ここは、自宅の居間 私服に着替え 例の2つの封筒をテーブルに置く。 豪華絢爛、アンティーク調の家具が並ぶ。 ソファーに座り 持って来たハサミで、まず大きい封筒 龍虎高校から手渡された封筒を切る。 中から6通の丁度 ハガキの大きさの封筒が出て来る。 封筒には、それぞれの宛名が、記されていた。 星沢 真美様、中崎 詩織様、一条 彩様、橋口 香様、工藤、加奈様、奥寺 薫様となっている。 真美の周囲に、いつもいる女子生徒ばかり。 「・・・と言う事は、いつもつるんでいるメンバーで来いと言う意味・・・?」 真美はつぶやく。 「詩織姉ーは、今日は、妖魔ハンターのバイトで、帰りは、夜の10時過ぎ出し・・・」 考え込む真美。 続いて、もう1つ聖セレナ高校の封筒である。 こちらは、ハガキ程度の大きさ 複数の招待状ではない。 招待状には、別の備え書きが同封されており "・・・お友達とご一緒に・・・"と、書かれていた。 更に、悩む真美。 決めかねている様子。 「まだ時間あるし ゆっくり考えれば・・・」 由美のアドバイスに従った。 翌日 朝 学校のある駅の地下鉄の階段を上がり 周囲を見た瞬間 真美、詩織とも "なぬー・・・?" の表情で引く。 顔には、冷汗も浮かんでいる。 両側1列に並ぶ学ラク まさしく龍虎高校の生徒。 真美の見つけると、全員一斉に一礼。 一糸乱れぬその姿 圧巻・・・ 「星沢 真美さん お早うございます 是非我が龍虎高校の文化祭へお越し下さい・・・」 「は・は・は・・・・」 変な笑い声を上げ その中央を通り過ぎる真美 引きつる笑顔。 真美達が通り過ぎるまで、何度も繰り返される。 その周囲には、いつもの真美を固める 輝星の生徒が、呆然と、この光景を見ていた。 昼食事 この頃真美は、6人掛けのテーブルが、定着化していた。 いつものメンバー 真美、詩織、彩、香、加奈、薫の6人 昨日の一件を話し 6人に、それぞれの龍虎高校からの招待状を渡す。 「それでどうするの? 真美」 左隣の席に座る彩 当然の質問。 「うーん どうしょうか? と思って、ここでみんなと相談して決めようかと・・・」 かなり悩んでいる様子。 「私は、行ってみたいなあー」 男装の麗人 薫お兄様。 現在間違いなく女子生徒の制服着ています。 「男子校って 何か面白そう・・・」 こちらは香。 目が少し輝いている。 「私 現在 男に興味無し」 プイっとそっぽを向く詩織。 見つめる先は、悩んでいる真美。 みんなの決める方にと言う 加奈。 「やはり 龍虎高校側が、招待したいのは、真美ちゃんだし 真美ちゃんの一存で、決めるべきねー」 薫は、真美を見つめる。 ここにいる周囲の全校生徒は、静まり真美の決定に耳を傾けている。 異様にしーんと静まり返る。 「うーん」 ため息。 「ここまで、丁寧に招待してくれた龍虎高校にも悪いから 空いている日曜日にでも行こうかなあーと、今 思って・・・」 土曜日は、妖魔ハンターのバイトがあり これ以上プライベートの用件で、ローテーションを空ける理由には行かない。 結局 日曜日に行く事に決定。 日曜日に、バイトのある詩織は、午前中だけ付き合うと言う。 やはり真美を手放したくない様子・・・ 「もう1つ 聖セレナは?」 再度彩が聞く。 「まだあちらは、その1週間後 予定も立てられないし・・・」 真美には、学園のクィーンと言う言葉が、引っかかっていた。 木曜日に、日曜日に文化祭を見に行くと、直接龍虎高校側に伝える。 日曜日の朝 指定された いつもの学校のある駅の出入口。 先に、彩、香、加奈、薫が、それぞれのオシャレな私服姿で、待っていた。 真美も 由美のコーデネイトで、デニムの超ミニスカート姿 他だし下には、黒のレギンスを穿いている。 詩織も、動きやすいデニムのパンツルック お昼には、別行動で、妖魔ハンター本部での待機が待っている。 全員 揃った所で、目付きが鋭く 体格も高校生離れした 鋼鉄の肉体と呼ぶべきか? 大柄な龍虎高校の生徒10人を連れ あの生徒会 会長の川崎が現れた。 「星沢 真美さん そのお友達の皆さん 我が龍虎高校の文化祭にお越し頂きありがとうございます。 後ろにいる者は、全員 我が校の誇る武道系クラブの有段者です 学校までの道中 しっかりガードさせていただきます」 会長の一言の後 全員 武道の挨拶 「押っす!!」 の気合の入った掛け声を上げる。 文武両道 運動系と並び武道系も全国有数 ここにいる者は、全員 剣道、柔道、空手、中国拳法、ボックシング、ムエタイ・・・等の 全国高校選手権上位入賞者もしくは、優勝者ばかり 高校生最強のボディーガートと言っても過言はない。 真美達6人を中央に入れ、周囲をガード その鋭い目付きで、隙なく目を光らせる。 たがこの通り住む人達などは、全く恐れない 逆に頼もしく龍虎高校の生徒を見ている。 特に、武道系の信頼度抜群 不良行為を犯した生徒には、裏で情け容赦のない鉄拳制裁があり まず不良行為を行わない。 それに、この付近で、犯罪があっても ここの生徒が見つけると、犯人捕まえ(ほとんど半殺し)警察に突き出している。 その為 ここは犯罪が少なく 非常に治安が良く 龍虎高校の生徒の評判は大変良い。 約15分後 学校へ到着。 校門を入り グランドに着くと同時に6人は、腰を抜かさんばかり驚く 黒ずくめの学ランを着た全校生徒が並び 一糸乱れぬ統率された動きで、一礼 全く隙がない。 全員一斉に、「お早うございます 星沢 真美さん そのお友達の皆さん ようこそ我が龍虎高校の文化祭へお越し下さいました」 ここの教師まで、一礼している。 礼節を重んじ 最高の礼を持ってお客をもてなす姿勢の現れである。 だが、余りの迫力に、怯え ぶったげた表情の6人・・・ そのままVIP席へ案内される。 ここには、同高校卒業者で、各界代表する 著名人、有名人、政財界のお偉い様、スポーツ、芸能界、各大学の有名教授陣のOBが座っている。 さすがに龍虎高校である。 OBも超1流揃い。 6人は、良家のお嬢様と言っても 雰囲気に圧倒され ひたすら小さくなっている。 校長、生徒会会長なとの挨拶が終わり 文化祭が始まった。 さすがに、硬派の名門校 内容が、まるで違う 国内外の問題の討論会 シンポジューム 各クラブの活動紹介など まさに硬派の名門校にふさわしい内容ばかり、生徒会会長に案内され 色々回るが、余りの迫力に圧倒されるばかり。 真美が興味を引いたのは、やはり得意の物理系のシンポジューム ある教室で開かれていた マニア向けの宇宙物理学(大学院レベル)の宇宙創生に関する研究発表会 まだ1年生、3年生になると、物理を習うはずなのに、真美は、飛び入り参加 お得意のアルバート・アインシュタイン博士の特殊、一般の2つの相対性理論、量子論、量子重力論、アレキサンダー・ビレンキン博士の無からの宇宙創生論、ビックバン直後の2度目のビックバン(小林、益川理論のCP対称性の破れ)などを展開 並み居る龍虎高校の天才 将来のノーベル賞候補と 互角に議論しあい この模様を見ていた残り5人を 唖然とさせていた。 リサ・ランドール ハバード大学教授の著書 「ワープする宇宙ー5次元時空の謎を解く」をベースに、ブレーンワールド、超弦理論、M理論、大統一理論(全て未完成)を展開 現在 世界が血眼になり捜し求めている この宇宙の全質量の約85%を占めると推測される ダークマター(dark matter=暗黒物質) 最有力候補に挙げられている 超対称性理論を用いた超対称性粒子(未発見 理論上存在が予想される)や、超重力理論(これを用いると、アルバート・アインシュタイン博士の一般相対性理論を用いたブラックホールの特異点での無限大の解が解消すると考えられている)などを展開。 特に、3次元ワームホールを使ったワープ航法の可能性や、4次元ワームホールを使ったタイムトラベル 多重宇宙の無数に存在する別宇宙への移動の可能性などを説明 今 流行のオシャレで可愛い私服姿と、相反して、超マニアックの専門知識を惜しみなく披露 その模様は瞬く間に龍虎高校内に広がり 多数の生徒、教師陣、OB、VIPが、狭い教室に集中、注目される。 龍虎高校の誇る天才達を上回っていると、変な評判になった。 特に、有名大学の物理系の有名な教授に、絶賛され 「・・・まだ 高校1年生? ・・・どうだね飛び級で、うちの大学に来ないかね・・・」 などと、スカウト? ナンパ(実はイヤラシイ目付きで見られていた)される有様。 真美本人 何故か? 恥ずかしそうに赤面しモジモジしていた。 「真美って、変な所が、超マニアック・・・」 彩を始め 他の者を 呆れさせていた。 実は、彩を始め ここにいた5人 真美がいったい何を話をしているのか? 全く意味不明。 龍虎高校の物理担当の教諭すら 全くついていけない超ハイレベル。 このレベルは、大学院で、博士号を取得する為の超ハイレベル 龍虎高校の文武両道の文の天才は、このレベルをこなす。 それに、対応し互角にやり合った真美 いったいどう言う頭脳の持ち主なのか? 続いて、別のイベントに向かう6人。 さすがに、ここ校舎内では、真美達に変な声を掛ける生徒は皆無。 全く隙を見せない。 真美は、"ちょっと、からかって・・・" と、悪魔の囁き 細く 身長にしては、長い足で、悩殺を・・・ 思ったが、龍虎高校の男子生徒 確かに横目で、煩悩に取り付かれ表情を一瞬見せるが、行動に移さない 強く自分自身を厳しく律している。 この辺は、さすがである。 どんな時でも礼儀正しく振舞う。 お昼は、生徒会会長主催の昼食会 各クラス代表者と、懇談をしながらの昼食 もちろん他のVIPも同席 やはり難しい討論 この日本の将来の政治、経済、文化、科学など多方面からの議論が続く。 「・・・それでは、この国の将来が、危うい・・・」 などと、議論白熱。 率直に意見を述べ合い 徹底的に議論する・・・ 見上げたもの。 各界の将来を担う人材育成が、モットーである 輝星とは、別世界。 (こちらは、浮世離れした能天気揃い) 「詩織お姉様は、良いわねー こんな難しいお話を聞きながら昼食 回避出来てー」 ぽっんと真美の右隣に座る香がこぼした。 そのはず、こんな高いレベルに、ついて行けるのは、実は隠しているが、真美と、世界経済に興味津々 お得意の英会話能力を交え、各クラス代表者と、経済問題に夢中の彩だけ。 将来 世界相手に、大きな仕事をしたい彩には、経済問題は欠かせない。 男に生まれ、龍虎高校に入学すれば、エリート候補生の特待生にもなれたのに・・・と、周囲から綾は言われていた。 真美は、超マニアックの為 その様な声はかけられていない。 それより絶世の美少女として、観賞の対象に見られていた。 午後の部も回り 最後に、全校生徒の前で、感想を聞かれ 一応 思った事を 率直に述べる。 司会役の川崎 うれしそうに、大きくうなづく。 「それこそ 我が校が求めるものであります・・・」 ご満悦な表情を浮かべる。 「最後に、我が校 演劇部 特別ゲスト出運者として、ウイリアムス・シェークスピア原作 ロミオとジュリエットのジュリエット役を 全校生徒総意として、是非お引き受け願いたいです」 川崎の一言に、全校生徒は、頭を深々と下げる。 ここでも一糸乱れぬ行動。 「星沢 真美さん 是非お願いします」 声を揃える。 もう 笑うしかないと言う表情で、口を大きく開け引いていた。 駅までガード 勉強になったのか? 疲れたのか? それとも・・・? お疲れの様子で各人家に帰る。 結局 真美は、彩、香、加奈の計4人で、翌日曜日 聖セレナ女学院高校の 学園祭にやって来た。 詩織、薫の2人も誘ったが、「だれがー あんな花嫁修業校なんか・・・」で、この時ばかりは、珍しく共同戦線で拒否 同行しなかった。 バカにしたつけで、後で、ものすごく後悔していた。 浮世離れした能天気揃いの輝星高校より 更に、浮世離れした超能天気のお嬢様専用 別名 花嫁修業校 真美を見るなり 憧れの恋する乙女丸出しで、黄色い歓声を上げ 周囲を取り囲む 女子校だけに、まるで統制がない。 超ジコチュー揃い そのままファッション部へ拉致され 真美の為に作られたと言うドレス それも下着から全部取り替えられ 無理やり着用される。 踵の高いドレス用のヒールまで用意され どこで知ったのだろう? 真美の身体の細かいサイズまで知っており 完全に、フィットしていた。 呆れ顔の3人 「真美お姉様 可愛そう・・・」 哀れな表情で言う香に、一堂うなづいていた。 その後 メイクされ ヘアーまでドレス合うよう整えられ まるで着せ替え人形 そのたびに、記念撮影。 「彩、香、加奈 助けて・・・」 真美の哀れな悲鳴に、なすすべもないと言った表情で、真美を見ていた。 その後 クィーンと言う事で、今度は、白のシンプルなワンピースの水着に着替えさせられ 全校生徒の前 ミスコンよろしく マントを掛けられ王冠授与式など、超ご多忙のスケジュールが続く。 これが、学園祭のクィーンの仕事だと言う。 ようは、全校生徒のオモチャにされ 弄ばれる。 昼食も豪華フランス料理 フルコース さすがに、この扱い真美 相当イラついたらしく、いつもの品の良い食べ方でなく 男のがぶりつき的食べ方 余りの行儀の悪さに、彩に注意され ようやく通常にもどる有様。 内緒話で、真美は、「私服取り戻し 着替えたら大脱走・・・」 有名な脱走映画を地で行く計画を披露。 面白そうと 微笑む3人。 だが敵 007(スバイ)部隊 甘くない 情報筒抜け 逃がしてなるものかの攻防。 結局失敗 墓標ばかり増える。 最後に、ここの生徒が作ったと言う 可愛いフリルが、ふんだんに使われた純白のウエデングドレスの着られ ファッションショーまでやらされダウン。 ・・・ 真美は、ウエディングドレスを見た瞬間 顔面蒼白 卒倒寸前、フリーズ状態に、落ちいった。 「こ・・・こ・これを着るの・・・・」 「そうです こちらのウエデングドレスを着ていただき、学園祭最後のフィナーレーを おこなっていただきます。 女性の憧れの夢・・・全校生徒の前で披露する事こそ、我が校の誇りあるクィーンの務めです・・・」と、生徒会会長の雪村に言われ、逃亡しようとした真美 何故か? 彩、香、加奈を含む 数人の女子生徒に、取り押さえられまたも御用 そのまま数人の女子生徒に、強引に着替えさせられた。 「何で・・・ 私ばかりが・・・」 嘆く真美。 「うるさい いい加減に観念しなさい」 ものすごい剣幕で殺気立ち 強引に真美を取り押さえる彩、香、加奈。 何故か? 異様な瞳の輝き、殺意、黒きオーラを全身に纏い、真美を睨む。 "私は、だれにも言えないけど、男だった・・・ 今は、女だけど・・・ 必ず、元の男に戻る・・・ こんなウエデングドレスを着て、男と結婚する気などない・・・」 真美 心の中で、必死に、抵抗していた。 ファッションショー時 全校生徒 これ以上ないうっとりとした表情、憧れと願望の眼差し 全員 目がハートとなり 瞳の奥には、無数のお星様が燦然と輝いていた・・・ 彩、香、加奈の3人 真美が着替える毎に、携帯写メ 何食わぬ顔で、撮影。 「この裏切り者・・・」 真美は、そう叫びたい気分。 「こっちの身にもなれー!!」 そう叫ぶ真美。 「真美ちゃん どこへ行ってもオモチャ扱いねー」 加奈の情け容赦の無い冷酷な一言に、彩、香の2人 真剣な顔つきで、両目を閉じ、両腕を組んだ姿勢で、妙に、納得した表情を浮かべ、うなづいていた。 真美1人へとへととなり 最後に、校長、理事長からの 我が校への転校の有難い?打診 全校生徒総意のオマケ付きまで頂き、ようやく解放された。 その後 この時着た全衣装の記念撮影は、後日 真美の家に配達された。 他だし宛名は、真美でなく ママの由美 由美は、この写真を見た瞬間 それはもう最大の喜びよう 特に、ウエデングドレスと、ミスコン時の写真は、大のお気に入りとなり 引き伸ばしてもらい 自室に飾った。 そこには、この夏 真美と出かけたリゾートホテルでの 真美のビキニの水着姿や浴衣姿、文化祭で演じたジュリエットの写真も飾られている。 「やはり 私の娘? もう表現出来ない程 素敵・・・」と、その写真を見ながらいつも言っているらしい・・・ 「これなら 輝星じゃなく 聖セレナに入れ方が、良かったかしら・・・ もっと女の子らしくなったかも・・・」 うっとりとした表情で写真を見つめていた。 ちなみに、これらの写真については、モデルにされ、被写体にされた真美には、何も知らされていない。 もちろん写真が、由美のみ配達された事も・・・ 「教えたら あの娘 全てやぶり捨てるでしょう・・・ だって・・・ 今だに、自分は、男だと思っている・・・」 由美談。 かくして12月となった。 クリスマスが近づき 街もクリスマスムードが高まる。 来週には、期末テストを控え 暗い雰囲気。 そんな日の日曜日 8日後の月曜日から期末テストがあり 真美も期末テスト対策に、自室で、勉強に励んでいた。 才色兼備のメイド達も得意科目で、真美の家庭教師を買って出ている。 そんな日 お昼過ぎ 昼食を終え 自室に戻ると、突然携帯電話が鳴り響く 妖魔ハンター専用携帯電話。 何か緊急事態が起こったようだ。 「こちら真美・・・ はい 直ぐに本部へ直行します」 真美は、携帯を切ると同時に、「中本を呼んで、緊急事態・・・」 そう叫び 車庫へ急行する。 本部到着 真美お得意の超光速着替えで、迷彩戦闘服に着替え 対策室に入る。 「真美ちゃん 来たかい・・・」 小夜子が待っていた。 「いつもすまんのうー」 申し訳なさそうに言う小夜子。 「都内ビジネス街で、亜空間フィールド発生を確認した 現地へ向かい 先行部隊と合流 敵妖魔を見つけ次第 殲滅じゃ 現在確認中だか、妖魔多数 S級1体 他A〜D級まで多数 街中で暴れておる 被害を最小限に止め 妖魔を殲滅せよじゃ・・・」 小夜子の司令を受け 妖魔ハンターに昇格したばかりの新人男子2人共に、ヘリで急行する。 多少の戦闘経験 前回 史上最大と言われた妖魔との戦闘に、訓練生として、初の実戦に参加 手痛い勉強を経験 その後 霊能力を高め ようやく実戦部隊に昇格した 共に19歳の若者 数度1〜2体のD級妖魔を倒し 霊能力は、B級妖魔と同等。 新戦力である。 やはり大規模には、まだ場慣れしていないらしく かなり緊張している。 「私より 年上 それも男でしょう 余り緊張しないで・・・」 ヘリ内で、激励する真美。 「普通 こんな時 年下の女の子に、やさしく 僕が、守って上げます・・・ぐらい言えない・・・」 2人共 とても無理と言う表情を浮かべる。 実は、昇格前の模擬戦闘 2対1で、真美1人に叩きのめされていた。 もちろん真美は、第1戦闘形態で、武器は、ライトソードでなく 剣道に使う竹刀。 2人共 最大限の霊能力を使っても 全く太刀打ち出来なかった。 余りの実力の差 何よりラディエンスの驚異の力に、自信喪失。 「だって 星沢さんのラディエンスの力 僕達には、とても・・・」 尻込みする2人・・・ 「情けないー あなた達 私よりも年上 真美ちゃんとぐらい呼べない もーう」 膨ら顔の真美。 「もう直ぐ現場に到着します」 パイロットの声が響く。 ビルの屋上に着陸。 素早く降り 近くいた三村隊長の下に駆け寄る。 「真美ちゃん 来たかい」 霊能力 ファントムを使い 目の前のC,D級妖魔を次々粉砕する三村。 「後ろに 例の新人2人連れて来た」 真美は、ラディエンスの力を解放 第1戦闘形態に入る。 右手のライトソードが完成する。 「よう 新入り2人 真美ちゃんと一緒に、このビルの下で、1人で、A級4体 B,C,D級10体以上と戦っている佐伯の援護に回ってくれ 俺もここの残り掃討したら行く 急げー」 三村の司令が飛ぶ。 「ラジャー(了解)!!」 真美は、急いでエレベーターに向かう。 その後ろを新人2人も向かう。 エレベーターで1階に到着。 「さあー行くわよ」 真美の一声に2人は、うなづく。 ドアが開くと共に、突撃 ロビーを突き抜け 道路へ そこには、三村の言う通りA級4体 B,C,D級10体相手に苦戦する佐伯の姿があった。 数体のC,D級妖魔の死体がある。 佐伯が倒したのであろう。 佐伯の手には、名刀 破皇が握られている。 妖魔だけを斬ると言う 名刀 破皇 元々ある退魔師の家系伝わる 名刀であったが、妖魔との戦闘で絶え 小夜子が預かっていた それを佐伯に寄与している。 佐伯の霊能力は、風林火山 B級妖魔と同程度の霊能力しかない佐伯であったが、一撃必殺の風林火山は、A級妖魔を焼く力がある。 他だ常時使えない 1度使用すると、霊能力が戻るのに、大幅時間を費やす為 その間の戦闘にと、この名刀 破皇が、寄与されている。 「佐伯さーん」 真美が駆け寄る。 「三村隊長が、援護に回れと・・・」 真美は、佐伯に並びライトソードを構える。 「新人2人 連れて来たわ」 横目で新人2人を見る。 「新入り2人」 佐伯が叫ぶ。 「お前ら これから俺と真美ちゃんの2人で、A級4体を殺る。 後の雑魚は、任せる くれぐれも俺達2人の足手まといになるな いいか自分達の霊能力を信じろ そうすれば、雑魚ぐらいに勝てる」 佐伯は、言い放つ。 「ねえー 佐伯さん あの新人2人では、B級3体 C,D級7体は、無理よ」 真美は、心配そうに言う。 「男なら それぐらい殺れる」 何を言っているんだ? の表情の佐伯。 「私が、B級も引き受ける A級3体と、B級3体 佐伯さんは、1体のA級、それでいいわね」 真美は、余裕の表情で、佐伯を見る。 「いいか 聞いたか? お前ら 俺達のアイドル スーパー美少女の真美ちゃんに、情けを掛けられたんだぜ 恥と思え 悔しかったら C,D級をさっさと片付け 真美ちゃんの獲物(ターゲット)のB級3体を奪い 殺れ!! 男ならそれぐらいの意気込み見せろ 見せれば、真美ちゃんから 熱いダブルデートのお誘い受けられ、それも熱いチュー付きだあー いいか気合だ 気合入れろ!!」 佐伯の激白が飛ぶ。 "何で、ここで私が、ダブルデート???" それもチュー付き??? はあーんの表情を浮かべる真美。 男のやる気を起こす為の常套文句であるのが、元男である真美は、理解出来るが・・・ だが何故相手が私なのか・・・? 「俺の合図で行くぜー」 佐伯の不敵な声が響く。 一瞬の間。 佐伯は、何かを感じ取る 「今だー」 佐伯の掛け声と同時に、4人は、14体の妖魔に、一斉に飛び掛る。 まず妖魔の戦意を喪失を狙い 真美は、3体のA級妖魔に狙いを定めた。 あれー? 真美は、思った 間違いなく妖力は、A級 しかし全部女性妖魔。 "佐伯さんらしい"と思った 相手が、女性であれば、妖魔でもナンパする気かも知れない。 同時に3体のA級妖魔を真美が、引き付ける。 「さーて どのように料理しょうか・・・」 鋭い視線で、A級妖魔3体を睨む。 その頃 C,D級妖魔7体担当となった 新人2人 早くも周囲を取り囲まれている。 自らの霊能力を高め 必死に防戦 やはりまだ場慣れしていない。 佐伯は、破皇を振り 激しく1体のA級妖魔と戦っている。 霊能力を高め 動きは、さすがに常人以上に素早い。 だか、B級妖魔と同程度の霊能力 相手がA級 それ以上に素早い。 それでも果敢に挑む 相手は、やはり色香のあるかなり美人の女性A級妖魔 戦いながら口説いている。 「君見たいな 美人と巡り合えて 俺は幸せだぜ こんなつまんない戦いなど止めて、俺とデートしないか? もっと素晴らしい世界を見せてやれるぜ」 キザなセリフを何気なく言う佐伯。 「あらー 坊や うれしい事 言ってくれるじゃないの でもねー 私 私より強い男しか興味ないの」 色香のある声で囁く。 「なら 俺以外は、この世にいない 俺がこの世で最強の男だぜ」 自信たっぷりに、色目を使い言い切る佐伯。 「あら そう 私より劣るB級妖魔と同程度の霊能力で・・・」 少しバカにした言い方。 「何 隠しているだけさー そのうち解かる」 ウインク 余裕の発言の佐伯。 真美は、まず1体のA級を胴体から2つに、切り裂く。 「まず1体」 そう言うと同時に、次のA級1体に、狙いを定める。 第1戦闘形態でも A級は、格下 相手にならない。 その瞬間 人影が目に入った。 「えー!!」 思わず声出す 真美。 「何故 民間人が・・・ それに顔を見られた・・・」 ここは、防衛軍によって、完全閉鎖されたはず ここにいた民間人は、全て強制退去 残っているはずなどない そう思っていた。 だがビルの間に、中年太りしたサラリーマン風の男が、怯えながらも こちらの戦闘を見ている。 それに、顔を見られた 妖魔ハンターは、国家最高機密 その素顔も最高機密 1部の人間以外 知られてはならない。 どうやら逃げ遅れたか? 隠れていたか? この際 そんな事は、どうでもいい。 "やばい・・・ 人質にでも捕られたら不利・・・" 真美は、一瞬に判断、 真美は、新人2に駆け寄る。 「2人共 あそこのビルの間・・・」 真美は、目で合図する。 「あそこの民間人を連れ 後方の防衛軍に連れて行って、この雑魚も 私が殺る」 2人共うなづく。 「さあー 2人とも行ってー」 真美は、合図と共に、2人が、苦戦している'7体のC,D級妖魔を同時に引き受ける。 2人は、民間人を連れ 後方へと走り出した。 「さあー かかっていらっしゃい」 真美は、自分に集中させる様 仕向ける。 だが、新人2人 もっと周囲に気を配るべきであった。 後方の防衛軍に、民間人を守り 逃げる事に全神経が集中し過ぎた。 当初 真美担当だった 残り2体のA級と、3体のB級が、新人2人が、民間人を連れて逃げるのを目撃 後を追い始めた。 「いかーん!!」 それに気付き叫ぶ佐伯。 「真美ちゃんは、新入りの後を追った2体のA級と、3体のB級を追え 残りは、俺が殺る」 真美はうなづくと同時に、急いだ。 だか1歩 遅かった。 無事 後方の防衛軍の部隊に到着したが、そこを2体のA級と、3体のB級に急襲された。 2人の新人も必死に応戦 だが、力の差が有り過ぎた A級2体に、必死の抵抗も空しく 連れて逃げた民間人と共に、ほぼ瞬殺される。 真美が、辿り着いた時には、ここを防衛していた防衛軍の部隊が、ほぼ壊滅的被害を受けていた。 真美は、慌てて新人2人の側に、駆け寄る。 首筋を右手で押える。 脈がない。 即死。 周囲を見渡す 生存者はいない模様・・・ 真美の心に怒りが込み上げる。 A級2体 B級3体が、真美の周囲を取り囲む 5体の妖魔は、不気味な笑い顔を浮かべ真美を睨む。 真美の身体が、急に、白い光が、発光する。 同時に、真美の後方に、白い羽衣が、出現 真美の後方で優雅に舞い踊る。 「さあー あっちゃん 一緒に戦おう・・・」 真美は、方向で優雅に舞い踊る羽衣に語りかける。 史上最大規模の戦闘と言われた戦いで、当時訓練生だった 真美と同じ年齢の敦子が、真美の盾となり戦死 その後 真美の危機の時 霊体として、真美の側に現れ (もちろん霊能力の無い真美には、その姿は、見えなかったが、気配を感じる事が出来た) 敦子自身の霊能力 羽衣を 真美に渡し その戦闘に勝利 その後 完全に敦子の気配が消えた。 その後 真美が、ラディエンスの力を解放 第2戦闘形態以上になると、同時に、羽衣が、真美の後方に出現する。 羽衣が、出現すると、もう 全く気配を感じない敦子に、一緒に、戦おう・・・と、羽衣に語りかけている。 霊能力の無い真美が、死んだ敦子の霊能力 羽衣も使用出来るのか、以前 謎である。 真美 第2戦闘形態。 通常 このクラス A級2体、B級3体を相手に、第2戦闘形態以上にならない。 真美 かなり怒っている。 「覚悟しなさい 痛みすら感じる時間もない程の瞬間に、瞬殺してあげる せめてもの情けよ ありがたく思いなさい」 冷酷な口調で、言い放つ。 「何? 瞬殺だと・・・ 図に乗るなあー」 1体のA級女性妖魔が、叫ぶ。 同時に、ここにいた妖魔5体は、切り裂かれた 妖魔5体の目には、真美が動いたように見えなかった。 瞬殺。 「真美ちゃん来てくれた」 うれしそうに声を上げる詩織。 零夜、沙耶、佐々木、西と共に、S級1体 その他 30体超える A〜D級妖魔と、死闘を繰り広げていた。 S級と言っても 他だのS級ではなかった 妖魔 四天王の1体 ヒダツマー S級女性妖魔 見た目は、長いパープル色の髪が、足の膝まで伸びており 大きな口 かなり年増し女 顔には、いくつもの深い小じわが走り 身体のラインは、崩れ 修復不能に思える。 他だ 両手を数本のムチに変形させ 同時に、複数攻撃出来る。 ムチに叩かれる毎に、零夜、沙耶、佐々木、西の霊能力が奪われ ヒダツマーの妖力が、増している。 どうやら 相手の力を吸収し、自らの力にする事が出来るらしい。 「わらわは 19歳以下の特殊能力のある 若い女子(おなご)の生気を吸わなきゃ 若返れん さあー 詩織 お前の若さのエキスと、その神秘のラディエンスの力 全て吸い尽くしてくれる・・・」 しゃがれた汚い奇声を上げ 両腕を10本のムチ変え 詩織を襲う。 詩織は、素早く避け ヒダツマーの必殺の懐に入り込もうとするが、入り込めない 無数に数を変化させるムチの腕の攻撃を避けるが、精一杯の状況であった。 逃げた先に、妖魔の死体 思わず詩織は、足を取られる。 その瞬間を逃さないヒダツマー。 ヒダツマーの10本のムチが、詩織を襲う 逃げられない その瞬間 詩織の前に、巨大な白い物体・・・ そう 白龍神 零夜の霊獣 詩織を庇い10本のムチの直撃を喰らう。 絶叫の叫びを上げもがき苦しむ白龍神。 「白龍神・・・」 思わず叫ぶ零夜。 最強の霊獣 白龍神 だが、A級妖魔と何とか戦えるの限度。 史上最強の霊獣 聖龍神でも A級妖魔と互角程度でしかない。 「お・ほ・ほ・ほ・・・ さすがの霊獣 白龍神でも わらわのムチには、敵うまい」 奇怪な声で笑う。 「しめたー」 一瞬の隙を逃さない詩織 もがき苦しむ霊獣 白龍神の後ろから 素早くジャンプ ライトソードを上段に構え 一気にヒダツマーに斬りかかる。 それに気づくヒダツマー だがその顔には、余裕を浮かべる。 「舐めんじゃないよ」 そう言いながら 長いパープルの髪を振る 髪は、ムチとなりジャンプして斬りかかる詩織の横腹を直撃 弾き飛ばす そのまま詩織 地面に叩きつけられる。 立ち上がれない 「痛て・て・て・・・・」 唸り声を上げる。 「詩織姉ー!!」 その戦闘を見ていた真美も叫びながら参戦。 「羽衣ー」 真美は、叫ぶ。 無数の羽衣の先が、10本のムチを捕らえる。 「おかしい・・・」 真美の羽衣から 何か・・・ そうラディエンスの力が、吸収されている。 真美が羽衣に伝えているラディエンスの力が、急速に、見る見る吸い取られて行く。 「ほ・ほー これは、星沢 真美 飛んで火にいる夏の虫 お前からラディエンスの力 吸収されに来るとは、バカなやつ」 奇声を上げる ヒダツマー。 真美が ラディエンスの力を失い 弱り始める。 羽衣が、捕えている10本のムチを 取り外そうとした だが、ムチの方が、羽衣に巻きつき離さない。 どんどん吸い取られる。 破れかぶれに、ラディエンスの力を 閉じ込めようとした だが、いつものなら簡単に出来るのに、解放状態のまま・・・ 真美の身体からの白い発光が消え 同時に羽衣も消え ラディエンスの力が全て吸い取られた様に失い ラディエンスま力の解放以前の状態に戻り そのまま意識を失い倒れる。 「これっぽっちかい? 噂に聞く ラディエンスの力とは、全く何の足しにもならん D級妖魔の妖力を吸収した方が、遥かにマシじゃわい こんな力で良く あの四天王の1体 ソノベーノを倒したもんじゃわい あいつは、口先だけじゅったが・・・ それに数百体の妖魔を一瞬に消滅させた力 ありゃ錯覚じゅったのか?」 意識を失い倒れている真美を見下し、勝利した奇声を上げる。 「おや・・・?」 自分の身体が内部から変化を始める出す事に気づくヒダツマー。 何やら 異質の異常な力が身体から急速に高まり始める。 同時に、身体全体・・・ 特に、肌が、眩いばかりに輝き始め 同時に急速に若返り始めている感じであった。 「おや? わらわの望み あの星沢 真美から吸収したラディエンスの力と、若さで、若返りが始まったようじゃのうー」 ヒダツマーの顔から 陰険な笑みが漏れ 自己満足に酔いしれた表情を浮かべる。 同時に別種の今までにない力が、急速に高まってくるの感じた。 「ほ・ほー これが噂に聞くラディエンスの力かい? それにしても ものす・・・」 急に、ヒダツマーは、もがき出した。 自らの妖力で、この急激に、加速度的に膨張する力を抑えこもとする だが押えられない 益々力が膨張 暴走を始める。 「うわー・・・」 断末魔とも思える絶叫を上げる。 ヒダツマーの身体は、異常に膨れ始め 身体の1部裂け目から 真美がいつも発している 白い光が漏れ始める。 身体の裂け目は、至る場所に広がる。 遂に、ヒダツマーの身体は、白い光に包まれ最後の絶叫と共に消滅。 「大丈夫 真美ちゃん 真美ちゃん」 慌てて駆け寄る沙耶 真美の上半身を少し持ち上げ揺する。 「うー・・・」 おぼろげながら ようやく意識を取り戻す真美。 「大丈夫 真美ちゃん」 沙耶の声に少し首を振る だが大丈夫なようだ。 「大丈夫・・・ 少しラディエンスの力 吸い取られたみたいだけど・・・それでビックリして・・・それよりあのS級妖魔のヒダツマーは?」 周囲には、もう妖魔の妖力を感じない。 「大丈夫よ 真美ちゃんが、倒したみたい・・・ と言ってもあれは、自爆ねー 真美ちゃんのラディエンスの力 吸い取ったら その力に耐え切れず 自ら爆発したわ それにしてね ラディエンスの力って すごいわねー」 沙耶は、微笑み真美を見つめる。 沙耶の予想通り ヒダツマーは、自ら生息する妖魔界で、他の格下の妖魔の妖力を吸収し自らの妖力として高め S級妖魔の四天王まで、上り詰めた。 まさに貪欲に、他の妖魔の妖力などを貪り尽くして来た。 だが、今回その貪欲ぶりが裏目に出た。 ヒダツマーの妖力を遥かに超える未知の力 ラディエンス力に抗し切れず自爆。 自らの妖力 吸収に自惚れ 自滅を招いた。 「そう・・・」 真美は、つぶやいた。 "たれにもコントロール出来ない力かー・・" 自ら持つ力の大きさに、改めて再認識する真美 自身いったいどう言う存在なのか・・・? ようやくゆっく自らの力で立ち上がる。 どうやら大丈夫みたいだ。 身体からラディエンスの無限とも言うべき力を感じる。 「ちょっと下がって沙耶さん」 真美は、沙耶が後退するのを確認 テストで、ラディエンスの力を解放 いきなり第3戦闘形態に入る。 コントロール出来ない 巨大なラディエンスの驚異の力を感じる。 「大丈夫ねー」 そう言うとラディエンスの力を閉じる。 普通の状態の真美に戻る。 さすがに第3戦闘形態 入っただけなのに、元の状態に戻ると、体力の消耗が激しく、足元が、少しふらつく。 いつも第3戦闘形態に入り 戦闘をおこなうと、例え真美の最終必殺技のバーストを 使用しなくとも 元の状態に戻ると、全ての体力を使い切り とても立っていられる状態でなくなる。 それ程 ラディエンスの力は、真美自身の身体に、過度の負担が掛かる。 戦闘形態を上げる程であるが・・・ 「痛て・て・て・・・」 零夜に起され 倒れていた詩織も真美の側に来る。 「詩織姉ー・・・」 真美は、詩織を見る。 どうやら 掠り傷か、ちょっとアザが出来た程度の軽症のようだ 一安心。 「ひでー くそババ・・・」 詩織は、自爆したヒダツマーの悪口を並べている。 ここにいた全員 真美の側に集まり ようやく笑みが・・・ いや まだ妖魔の気配 もうS級は、感じないが、A級以下 複数・・・ 「そう言えば、佐伯さんに・・・ それに三村隊長・・・・」 真美は、慌てて2人の名前を口にする。 S級妖魔 四天王の1体ヒダツマーを相手にして、他で戦闘中の2人の存在を うっかり忘れていた。 ここにいた、全員 思わず顔を見合わせ 慌てて、2人の下に急行。 「ひでーぜ 真美ちゃん 俺達の存在忘れていたとは・・・」 三村、佐伯 2人共 少々お怒りの様子。 真美が、行かせてから ようやく三村が、ビルの屋上の多数の妖魔を全滅 そのまま佐伯と合流。 その時点 佐伯は、例のA級妖魔以外、何とか全て倒し、A級妖魔との戦闘を繰り広げていた。 そこへ三村が、合流したのだが、すると、また どこからとも無く 新手の10体を超える B〜D級妖魔が、出現。 三村が、新手の雑魚を担当。 佐伯が、そのままA級妖魔と、戦闘継続となった。 暫く激しい戦闘 三村は、数体のB〜D級妖魔を殲滅 だが苦戦。 佐伯は、やはりレベルの差があり 遊ばれた状態。 今 佐伯の大技 風林火山を使用しても 敵A級妖魔に、ある程度のダメージを与えていなければ、大技 風林火山を外される可能性が、高い。 1度使用すると、再度使用する為の 霊能力を高めるのに、かなり時間を費やす。 そこへ ようやく真美達が、慌てた様子で、駆け寄ってきた。 零夜の霊獣 白龍神、沙耶の邪鬼が、三村が相手をしていた B〜D級妖魔との戦闘に、加わり そこへ少し遅れて佐々木と、西も戦線に入る。 ようやくB〜D級妖魔 全て殲滅。 疲労状態の真美より一足先に着いた詩織は、ラディエンスの力を解放 手に持つライトソードで、佐伯が、戦っていたA級妖魔に、襲い掛かり A級妖魔の右足を切断。 それを見ていた真美は、佐伯に叫ぶ。 「今よ 必殺の風林火山!!」 「よっしゃー」 佐伯は、気合を込めた雄叫びを上げる。 佐伯の霊能力が、限界まで高まる。 佐伯の周囲に、真っ赤な炎が発生 舞いあがり まさに風の如く右足切断され 思うように動けなくなったA級妖魔を捕らえ 炎を渦と化した火炎の中で、焼き尽くされた。 これで、ここにいた全妖魔の殲滅に成功。 他に、妖魔の妖力を全く感じない。 「どうだ いつもながら すごいだろー 俺の風林火山」 自慢げな表情で、佐伯は、真美に近づく。 「詩織姉ーのアシストがなければ、どうだったか?」 大した事は無いと言う表情。 「ところで、例の新入り2人は?」 さひへ三村が割り込む。 ここにいない新入りが、気になる様子。 「遅かったの 防衛軍の後方部隊に、無事 民間人を連れて行ったのいいけど、そこで、急襲され 防衛軍の兵士と、連れて逃げた民間人と一緒に、ほぼ瞬殺されてた・・・ 可愛そうに・・・・」 真美は、しんみりと言った。 もう少し早ければ、助けられたかも知れないと言う 思いが過ぎる。 「そうか・・・ 残念だったなあー 暫く妖魔の発生件数 激減していたし 期待の新入りだったが、まだ俺達の実戦部隊には、早急だったかも知れん・・・」 ぽつりと、三村は、つぶやいた。 8日後の月曜日から 真美 2学期期末テストに望んだ。 結果は、上々 2人の新人の戦死も うまく受け入れ 平常心で望めた。 順位は、学年17位と、2つ上がった。 2学期の終業式 朝 いつものように由美の編んだ手編みのマフラーを首回し 膝より少し長めのコートを着て、学校へ 通信簿など貰い 冬休みへ 2日後のクリスマス・イブの夜7時から行われる妖魔ハンター内のパーティ参加 いつも緊急出動以外 全員揃う事が珍しく職員も参加のどんちゃん騒ぎ。 「今日は、無礼講・・・」 などと言って、未成年?であるはずの真美まで、シャンパンを飲まされていた。 もちろん詩織も同様。 (良い子のみなさんへ 20歳 つまり未成年者の飲酒は、法律により固く禁止されています。 決して、この様な飲酒は、行ってはいけません。 作者より) 男だった頃から アルコールは弱い方の真美 女に性転換後 更に弱さが促進され 少し飲んだだけで、もう 顔を真っ赤にしベロベロ状態 同じく余り強くない詩織、零夜、沙耶の酔っ払い女性人に襲われ キスの嵐。 真美自身 酔い過ぎて何をされているのか? 良く解っていない。 この状態 他の男性人と、職員からは、生唾、ヨダレ状態で見られていた。 「こら変態 覗くなあー」と、真美以外の女性人から 怒られ睨まれる始末。 「あらー まだ成長期にねー 胸 初めてここへ来た時より 少し大きくなっている・・・」と、2つの胸の膨らみまで揉まれる始末。 真美本人 酔い過ぎて、何されているか? 余り良く解かっていない。 真美自身、女に性転換後 当初Bカップで、少し余裕があったが、この頃 胸が、Bカップでは、少しきつく感じるようになっていた。 それを 由美に言うと、喜び勇んで、そのまま複数のランジェリー・ショップへ連れ込まれ 嫌な身体測定され 何故か不明だが、女性店員にも色々無関係と思われる場所まで、触られまくられ また各種の下着を ママ由美の狂喜の嵐の中で、買わされる。 それだけは、避けたい だから少しきつくなっても我慢していた。 「今 何カップのブラ・・・」 呂律の回らない零夜に聞かれる。 「うーん まだBカップ」 同じく呂律の回らない真美。 真美の胸を触りながら零夜は、「ちよっとサイズ 小さいわねー もうCカップにしないと・・・ 無理して小さいカップに入れておくと、せっかくの型いい 綺麗なおっぱい 崩れるわよー」 親切にアドバイス? 零夜も何度か、真美と一緒にお風呂に入っており 真美の身体 結構オモチャ変わり触っている。 その為 良く知っている。 その後 真美 酔い過ぎて、女性用仮眠室のベッドでダウン。 翌朝目覚めると、そこには、真美の身体の1部 腕、足などを 抱き枕代わりに抱きしめ イビキをかき眠る詩織、零夜、沙耶に、身体をブロックされ雑魚寝していた。 寝ぼけていた詩織に、「真美ちゅんは、私の物・・・」 何度もキスされ 同じく、酔って寝ぼけていた零夜、沙耶にも、「真美ちゃん お姉さんが、気持ちよくさせて上げる・・・」と、胸や、股間を 服や、ショーツの上から触られていた。 ほとんど、百合、レズ状態???? その後 真美 強烈な悲鳴を上げたが、直ぐに、「うるさい・・・」と、まだ酔った詩織のディープキスに口を塞がれ 涙を流していた。 男だったら、大変うれしく状態であるが・・・ 男の大事な物 現在無し・・・ 空しい・・・ TOPページへ Part12へ NEXT copyright (C) lejens All Rights Reserved ページ内の無断転載厳禁