LEJENS  レジェンス

 LEJENS以外のSF小説です。
 LEJENSとは全く無関係のオリジナル小説です。

 妖魔ハンター

 作者 飛葉 凌(RYO HIBA)

 ちょっと息抜きのTS系 男から女への性転換、学園物のコメディ、ギャグ、お笑い系です。
 シリアス調の戦闘シーンもありますが、あくまでもメインは、コメディ、ギャグ、お笑い系です。
 現実には、戦闘シーン多発状態かも?
 はたして、無事完結に至るか・・・?

 高校1年生編
 Part1 (プロローグ)

 暗い夜道
 俺は、1人 仕事を終え 住まいとなっている6畳一間の低所得者用安アパートへ向かって帰り道を急いでいた。
 俺の名は、氷室 拓真(ひむろ たくま) 年齢40歳代中盤 今だ独身 落ちこぼれ高校卒 現在都内のある会社で働いている と言ってもサービス業のバイトで何とか食いつないでいると言うのが現状。
 前働いていた職場は、おりしもの不況で倒産 その後 思うような仕事が見つからず、年齢の問題もあって、正社員の職場は見つからず、なんとか今の職場で不安定なバイトで生計を立てている。
 この年齢まで、相手が見つからず、家族を持っていなかった事が、幸いしたのかも知れない。
 こんなバイトだけの低賃金では、とても家族を養うのは不可能。
 何故この年齢まで独身かと言うと、女にモテないのも事実であったが、全く出会いと言うチャンスにも恵まれず 丁度適齢期と言われる時期 仕事が忙しく 相手を見つける余裕などなかった。
 早朝から深夜まで、全く休みなく数年間も働きづめであった。
 そして、30歳代に入ると、今度は、両親が次々と倒れ その介護に追われた。
 両親が順番に他界し ようやく落ち着いたと思ったら既に40歳代に入り その後 働いていた会社が、不況で倒産 本当に運のない人生だと思う。
 俺には兄弟はいない 1人子。
 両親は、駆け落ちで一緒になった為 親戚関係は、全く解からない。
 孤独な身であった。
 人通りも少ないこの場所。
 今 2月の末日 明日から3月入るこの時期 やはり夜遅い時間は、まだかなり冷え込む。
 何か? 背中に冷たい異質なものを感じた。
 理由の解からない異質な世界に迷い込んだ・・・ いや入り込んだ・・・ そんな感じがする。
 嫌な予感である。
 周囲を見渡すと右側に小さな公園がある。
 いくつかの街路灯が公園内を薄暗く照らし出している。
 だが変だ。 何にか? ぼんやりとしており まるで蜃気楼のように感じる。
 だがそこには人影らしき者など・・・ いや こんな夜遅い時間なのに、若い・・・そう年齢は16歳ぐらいだろうか? 今時の女子高生とは、ちょっと・・・ いやかなり違う どちらかと言うと、清楚で神秘的とでも言える少女がある1点を見つめ立っていた。
 長いストレートの黒髪が丁度腰の付近まで伸びており後ろで1つにまとめポニーテールしゴムで縛っている。
 服装も今時のこの年齢の少女としては、信じられない事に、軍隊の戦闘用の緑色を中心とした迷彩服を着ている。
 それと関係なく遠くから見ていてもその少女の美しさが伝わってくる。
 もし人並みに適齢期と言える時期に結婚して子供が出来たらならば、丁度この子ぐらいの年齢になっているだろう・・・
 もし女の子が生まれこの子ぐらい可憐な美少女だったら きっと娘を箱入りにして、親バカになっていたかも知れない・・・・
 今置かれている現状を思うと、一抹の空しさ、寂しさを感じる。
 そんな事を考えていた時だった。
 美少女の直視している前方 少し離れた場所に突然 漆黒の大きな丸い円形が突然現れた。
 直径3mはありそうである。
 漆黒のトンネル? 全く黒と言うより色そのものが存在しないと言った方が正確かも知れない。
 そして、漆黒の穴の丁度 周囲の縁側からは、何かのエネルギーでも発生しているのか? 放電現象を起き 周囲数cmにスパークしている。
 「そこの君 そこにいては危険だ 早くこっちへ逃げろ!!」 思わず美少女に声をかけ 大きく逃げろのジェスチャーを繰り返す。
 元々 科学やSFが大好きな拓真は、この現象を3次元もしくは、4次元ワームホール発生だと直感した。
 下手に穴に吸い込まれれば、生身の肉体の素粒子状態、いや全ての最少単位である量子化状態まで変換され どこか別の宇宙などに飛ばされてしまうかもしれない。
 美少女は、拓真の声に気付き 拓真の方を振り向いた。
 「何故 ここに人が・・・」 美少女は、唖然とつぶやいた。
 ここには、周囲数十mに渡って、結界とも呼ばれる 亜空間フィールド。 だれもこの亜空間フィールド内に入れないはず・・・
 それに先程確認したが、ここ亜空間フィールド内には、だれもいなかったはず・・・ どうして、ここに人が・・・?
亜空間フィールドは、時空体・・・ いや次元そのものが、異なっている 特殊な能力を持つ者以外 出入は出来ない。
 この美少女 とても普通の人には、SF、ファンタジーなどのマンガの世界にしか有り得ないと思われる ある種の超能力の持ち主であった。
 「そこの人 あなたこそ危険です。 早く逃げて下さい」
 美少女は必死に訴える。
 「君を置いて逃げられるか!!」 拓真は、美少女に向かって走り出した。
 その時だった。
 漆黒の穴から突然 得体の知れない この世の生物とは思えない生き物が数体穴から飛びたしてきた。
 何と表現すべきか? まるでファンタジーマンガなどに出て来る魔物、魔獣と言える奇怪なグロテスクな生物が数体現れた。
 「妖獣のお出まし・・・」 美少女は、鋭い目付きで、奇怪でグロテスクな生物を睨み 戦闘態勢に構える。
 美少女ば、バトンを取り出し構える。
 美少女の身体全体から白い光が発する。
 白い光は、バトンに集中 光の粒子は、バトンに集まり物質化 バトンの先からは、全長70cm程の白く光る剣が伸びてくる。
 ライトソードと呼ばれる 一種のエネルギー剣。
 拓真は、世にも奇怪なグロテスクの妖獣を見た瞬間 怯え立ち止まってしまった。
 信じられない光景である。
 マンガや、映画の特撮ではない 現実にこんな不気味な生物など存在しないはすである。
 「おいでなすったわね 妖獣・・・」 美少女は、つぶやく。
 だがその瞳には、全く隙がない。
 美少女を取り囲んだ妖獣と呼んだ奇怪なバケモノを確実に捕らえている。
 1体の妖獣が、両手の鋭い爪を光らせ 突然 美少女に飛び掛った。
 美少女は、何事もなかったように、軽く とても人間離れしたものすごいスピードで避け 手に持つライトソードを水平に振る。
 妖獣は、美少女の斜め後方に着地と共に、微動だしない。
 美少女は、軽く足で、地面を蹴る。
 小さな音と共に、妖獣は、正面から真二つに別れる。
 続けざま数体の妖獣を退治する。
 一見 か弱そうに見える美少女の身体からは、想像出来ない程のスピードであった。
 「お見事ですね、さすが 我が宿敵 防衛省 対妖魔特殊部隊所属 別名妖魔ハンターのエース 中崎 詩織さん」
 どこからともなく不気味な、地の底から湧き出るようなどす黒い男の声が響く。
 中崎 詩織と呼ばれた美少女は、声のした方へ振り向き ライトソードを構える。
 警戒を解いていない 逆に精神を集中させている。
 相手が、強大な敵である事を感じている。
 そこには、全身黒尽くめ男・・・ いや確かにヒューマノイド(人間型)の身長2mは、ありそうな ボディビルダーような全身 筋肉の鎧をまとった大男が、詩織に向かってゆっくり手を叩きながら歩いてくる。
 だが、顔を見ると、やはり人間とは、少し異質であった。
 耳が上に向かって尖がっており 肌色は、鉛色 両目の先は、釣りあがっている。
 そして瞳は、ゴールド どす黒いオーラを纏っている。
 全くこの世の者とは思えない不気味さであった。
 「お出まし S級妖魔」
 詩織は、相手を睨む。
 「ほおー 私を一目見ただけで、あなた方が、勝手にランク付けする 妖力の最高ランクである 私の実力を見破るとは・・・ さすがあー あの星沢家の血を引く者」
 少し驚いた表情を見せる。
 「だが あなた程度のラディエンスの力では、私に勝ち目はありませんよ 妖魔四天王の1人 私 ドッペラーに・・・」
 もはや 勝負あり 勝ち誇った言い方であった。
 「星沢家 代々長女のみ 正統の力を伝承する ラディエンスの力 だが あなたは、次女の娘 その力など たたが知れている それに現正統伝承者は、もはや年齢から来る力の衰えが目立ち 現役を退いたとか・・・ それにその伝承者が生んだ 2人の娘は、幼い頃に、この私が、処分した もはやお前達に、この妖魔に対抗する力を持ち合わせている者など、存在しない」
 薄笑いを浮かべ言い放つ。
 「なめるんじゃないわよ 私以外にも、部隊には、各種霊能力の持ち主もいるのだからねー」
 詩織は、憮然と言い返す。
 「それに、おば様の悪口 許さないわよ!!」
 詩織は、負けじと言い返す。
 「全員 束になってかかって、1ランク下のA級と 互角程度 お話にも」
 両手を少し挙げ 呆れた表情を見せる。
 「うるさーい それに私達人類には、あなた方妖魔には無い英知があるわ」
 「英知? あー 核とか言う武器 あれを使用すれば、あなた方 人類の方が、多大な被害を受けるはず 自ら滅亡する事になりますよ 所詮 あの程度の威力では・・・・」
 全く相手にしていない口ぶりである。
 この会話 少し離れた場所で聞いていた拓真 1部除いて 余り理解出来ない表情である。
 何か? SFなどの映画、TVを見ている気分であった。
 「それより そこのあなた」
 ドッペラーは、拓真を指差す。
 「見かけぬ顔 新入りですか?」
 「この人は、無関係 偶然に迷い込んだだけ」
 慌てて詩織は、拓真をかばう。
 「ほおー それはそれは、無関係 ここは、あなた方が、亜空間フィールドと呼ぶ 1種の結界 普通の人間には、入れない 人類の中では、ラディエンスの力を持つ者だけしか入れない特殊な空間 どうやって迷い込んだのでしょうか? それにラディエンスの力は、星沢家に生まれし女性のみが持つ力 男性である その方にその様な力があるはずも無い」
 「確かに・・・」
 詩織は、横目で、40歳代の 見ず知らず男を見た。
 ドッペラーの言う通り 所属部隊の、代々退魔師の家系の霊能力者でさえ この亜空間フィールドには入れない。 唯一は入れるのはラディエンスの力を持つ 星沢家の女性のみ・・・
 「まあー 能書きは、この辺にしておきましょう まずは、中崎 詩織さん あなたのその命頂戴する事にいたしましょう」 ドッペラー 2つに割れた舌で、唇を舐める。
 これから始める戦いに、早くも酔いしれた表情を見せる。
 「待ちなさい」
 今度は、別の方向から 燐として大人の女の声が響く。
 ここにいた全員が、声のする方向に向く。
 そこには、黒を中心とした戦闘服を着る 見た目30歳代中盤 実は、40歳代後半の凛々しい女が、詩織と同様 右手には、ライトソードを持ち ゆっくりこちらへ向かって歩いてくる。
 かなりの妖艶な美女である。
 身体にフィットする レオタード風の黒を中心とした戦闘服を着ている為 身体のラインが、はっきりと解かる だが、またどこにも崩れがなく ラインだけなら まだ20歳代中盤と言っても十分通用するであろう。
 肩口より少し伸びた髪を後ろで、1つに束ねている。
 妖艶な美しいを顔を引き締め 鋭い目付きで、ドッペラーを睨んでいる。
 「お久し振りね、ドッペラー」
 その声には、言いようのない憎しみが込められている。
 「おば様・・・」 詩織は、その女性を見て叫ぶ。
 「詩織さん あなたが敵う相手ではありません。 それにこの相手 私には、少なからず因縁があります」
 「おや おや 星沢 由美さん ご本人が、お出ましとは・・・ いつ現役に復帰されましたか?」
 かなりおちょくった言い方である。
 「まだ 私は現役です」
 ドッペラーを睨みながらライトソードを構える 白い光が発生収縮し光の剣となる。
 「かって、防衛省 対妖魔特殊部隊所属 別名妖魔ハンター最強と言われたあなたですが、もはや過去の存在 力の衰えは隠せませんですねー ライトソードの輝き 威圧感など、全盛期と比較にならない程 落ちていらっしゃる。 今のあなたの持つラディエンスの力では、この私を切り裂く事は、出来ませんよ」
 両目を閉じ 顔を少し左右に振りながら 少し笑い声を上げる。
 「ドッペラー あなたを倒すのに、この程度で十分よ」
 「強気でいられるのは、今のうち 直ぐにあなたの生んだ大事な娘 2人の所へ行かせて上げましょう」
 ドッペラーは、そう言い終わると、瞬時 両手を刀に変形させ 由美に斬りかかった。
 ドッペラーの両手を変形させた刀をライトソードで、受ける由美 だが、その圧倒的パワーで、後方に弾き飛ばされる。
 「もはや あなたは、私の敵ではない」 ドッペラーは、言い放つ。
 地面に倒れた由美を 両手を変形させた刀で、上段から切りかかる。
 間一髪 由美は素早く横に転がり逃げる。
 由美の倒れた場所には、ドッペラーの両手を変形させた刀が、地中深く突き刺さっている。
 ドッペラーは、素早く地中から刀を抜き 再度 由美に切りかかる。
 防戦一方の由美。
 ここまで、この戦いを傍観していた詩織だが、由美の助太刀に回った。
 このままでは、確実に由美は、殺される。 力の差は、歴然としている。
 2人がかりならばー その思いであった。
 後ろから猛然と切りかかる詩織 だが、後ろにも目があるように、ドッペラーは、後ろ蹴りを 詩織の腹部に喰らわす。
 大きく蹴り飛ばされる詩織 大きく弧を画き背中から地面に叩きつけられる。
 「詩織さーん!!」 由美は、必死に叫ぶ。
 「くっそー ドッペラー」 由美は、体勢を立て直すと、ライトソードを上段に構え、力を集中させる。
 ライトソードの光が、大きく膨れ上がる。
 「食らえー」 由美は、ライトソードを上段に構えから振り下ろす。
 三日月型の 光が発生 ドッペラーに向かって斬りかかる。
 だが、ドッペラーは、何事もないよう ただ悠然と立ち 両面を閉じる。
 命中 寸前 刀に変形させている右腕を水平に振った。
 三日月型の光は、粉々に砕け散る。
 「星沢 由美さん あなたの必殺技のムーンライト 全盛時なら この私を切り裂いたでしょうが、今のあなたの力は、所詮 この程度」 勝ち誇るドッペラー。
 「あなたが、必殺技を繰り出した では、私も あなたの名誉を重んじて、必殺技の1つで、あなたを 愛する2人の娘のいる所へ送って差し上げましょう」
 ドッペラーは、両手を変形させている刀は、X字型にする。
 刀の前方に、直径10cm程度の光のエネルギー状の物体が出現。
 「喰らいなさい 私の必殺技を」 ドッペラーが叫ぶと同時に、光のエネルギー状の物体が、由美を襲った。
 直撃。
 「おば様ー・・・・!!」 ようやく立ち上がった詩織が、由美に向かって叫ぶ。
 直撃 直前 大きな物体 いや人が、由美の前に立ちはだかった。
 この戦いを傍観していた拓真である。
 考えるより 先に身体が動いていた。
 由美の前に立ちはだかり 両手を突き出し 光のエネルギー状の物体を素手で受け止めようとする。
 「お止めなさいー」
 由美の悲鳴にも似た叫び声が、周囲に響く。
 拓真の 突き出した両手に、光のエネルギー状の物体が、直撃。
 拓真を包み・・・????
 いや 光のエネルギー状の物体は、拓真の両手で、しっかりと抑え込まれている。
 同時に、拓真の身体全体から 強烈な白い光が、輝き始めた。
 だが 拓真自身 その事に、全く気付いていない。
 何故か? 解からない だが拓真自身 身体から 何かの力が湧き出し始めているのを感じていた。
 想像も出来ない 大きな不思議な力 今まで、眠っていた物が、この瞬間 目覚め 覚醒を始めている。
 そんな感じがする。
 "何て光だ 光には、質量が無いはず なのにこの光 強大なパワーがある 押し込まれそうだぜ"
 拓真は、両足に力を入れ踏ん張る。
 だが、両足は、そのまま後方へ押されながら滑っている。
 "このままじゃー"
 拓真は、全力で押し返そうとした。
 その瞬間 拓真自身から発し始めた 強力な白い光は、膨張し 拓真自身を 大きな白い光の球体の中に包み込む。
 そして、拓真が、受け止めていた 光のエネルギー状の物体は、拓真自身から発した白い光のエネルギーが加わり 跳ね返され 放ったドッペラーに、直撃・・・ いや 寸前に避けるが、ドッペラーの身体の半分を吹き飛ばし 地面に叩きつけられた。
 「何だ あいつ 見た事も聞いた事もない 強力なラディエンスの力を持っているのだ。 それも 今の今まで、この私に気付かないなどとは・・・」 かなりのダメージである。 発する声が、弱々しい。 これ程のダメージを受けてもドッペラーは、まだ生きている。
 たが、ダメージが酷く、中々地面から立ち上がれない。
 ようやくヨレヨレと立ち上がる。
 身体全体を使い 大きく喘いでいる。
 このまま戦闘続行は、不可能。
 1度 元の妖魔界に戻り 身体を完全回復させなければ・・・
 ドッペラーは、ようやく最後の力を振り絞り 自身の後方に、全エネルギーを集中させる。
 すると、そこには、ドッペラーが、本来の場所である 異世界へと繋ぐワームホールが発生。
 ドッペラーは、自身の後方に発生した 漆黒の穴へと、入っていく。
 「この勝負 お預けだ 次に会う時を楽しみにしています・・・」 そう言い残すと、漆黒の穴は消えた。
 同時に、ここ周辺を包み込んでいた 亜空間フィールドも消え 元の空間にも戻る。
 拓真自身が発生し 拓真を包み込んでいた 白い光の球体も弾け飛ぶ そこから人影が現れ 崩れるようゆっくりと、前のめりに倒れる。
 少しよろめきながら 由美は、同じくヨロヨロであったが、何とか立っている詩織に近づく。
 「詩織さん 怪我は?」
 「私は たいした事ありません それより おば様の方こそ?」
 「私は 大丈夫です」
 2人は、互いの無事を確かめ合う。
 「せっかくのチャンスだったのに、ドッペラーのやつ取り逃がしてしまったわ」
 由美は、少し残念そうであった。
 「でも あれ程の深手 再生するには、かなり時間が必要でしょうね」
 詩織は、半分弱 吹き飛んだドッペラーの身体を思い出していた。
 「それより 見ましたか? あの男性?」
 由美は、先程の見も知らずの男性の倒れている方向を見た。
 「えー おば様 私達 星沢家の女性以外に、それも男性で、信じられない程の強力なラディエンスの力を持つ者がいたとわ・・・」
 驚きの表情を見せる詩織。
 「とにかく あの人 命の恩人です 直ぐに助けなければ」
 由美の言葉に、うなづく詩織。
 2人は、先程の男性が倒れた場所に向かう。
 ????
 2人は、顔を見合わせた。
 そこには、先程の男性が倒れているはず。
 だが、そこには、先程の男性ではなく 見た目 どう見ても14〜15歳程度 それも見た事もない程 神々しいばかりの輝きを持ち思わず息を呑む程美しい 見た事もない絶世の美少女が、完全に意識を失った状態で、倒れている。
 だか、着ている衣類は、この美少女には、似合わない 大きな先程の男性が着ていた衣類。
 「これって、どう言う事?」
 2人は、声を合わせた。
 先程の男性は、年齢40歳代中盤程度 身長173cm程度の中肉の平凡な体型 でも ここに倒れている美少女は。年齢14〜15歳程度 長い少し甘いライトブラウンの丁度 背中の半分ぐらいの所まで伸びた 少しナチュラルのブローの掛かったロングヘアー 顔も まだどことなく童顔が残っているものの 見た事もない程の絶世の美少女 体型も先程の男性の衣類を着ている為 まだ確認出来ないが、多分 この見た目の年齢からは、かなりのプロポーションの持ち主に思える。
 「まさかと思うけど この美少女 先程の男性かも・・・?」
 美少女を見つめ、考え込みながら由美は言う。
 ある考えに浮かんでいるようだ。
 「えー この娘(こ)が?」
 驚きの声を上げる詩織 それもそのはず 全く別人にしか思えない。
 「まさかとは思うけど、詩織さん 知っての通り 私達 ラディエンスの力 それは女性・・・ それも私達星沢家の者のみが有する特殊な力なのに、私達星沢家以外 それも見知らずの男性が、詩織さんもその眼で見たでしょう過去にない程強力な力を持っていたわ それもあのドッペラーに直撃こそ避けられたけど、間一髪避けたドッペラーの身体を半分程 吹き飛ばすなんて・・・とても信じられないわよ」
 由美の話にうなづく詩織。
 「多分 歴代最強かも知れない・・・」
 由美は、つぶやく。
 「それを男性が持っていた。 多分推測だけど、この男性の中に眠っていたのね このラディエンスの力は、互いに共鳴するから 持っていたなら 私も、詩織さんも気付くはず でも あのドッペラーさえ途中まで気付かなかった。 つまり本人も含めて、だれも気付かない状態で眠っていたのよ だけど・・・ 多分 運命に見たいな物に導かれ この戦いに本人も無自覚のまま近づき 私と、詩織さんに出会い ドッペラーとの戦闘で、急遽に覚醒した 男性では、このラディエンスの力 使えないから あの時 私をかばおうとした時 覚醒を始めたのよ 私達のラディエンスの力と共鳴して、そして、ラディエンスの力が、この男性の身体を 自らの力が発揮しやすいように、女性に作り変えたのよ それもこれから最も効果的に、使える年齢まで下げて・・・」
2人は、意識を失っている美少女を見つめた。



 ここからは、シリアス調の戦闘シーン中心から コメディタッチの学園、特に高校を舞台とした性転換作品に切り替わります。
 悪しからず。
 時々 シリアス調の戦闘シーン散りばめます。




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