LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)

 第4章 決戦 Part2

 決戦当日 残り数時間前。
ここは、日本の首都T郊外にある人工湖。
その畔の一角に、区画整備されたある公共墓地 
決戦の地 中東I国のハルマゲドンの丘との時差は、7時間。
突如 見慣れぬ男女が忽然と、確かに、今までそこにはだれもいなかったはず、だが何の気配すら感じさせず、まるで実体を持たないただの幻影であるはずの蜃気楼が突如実体となってその姿を現わした様に現れた。
ある墓石の前で佇むと、男が手に持つ6本入りの缶ビールのを墓石に備え 両目を閉じる。
男の眼には、一筋の光る小さな滴が毀れた。
男が見つめる墓石には、ある言葉が刻まれている。
"生きることは、日々告白していくゆくことだろう・・・・"
26歳の若さで生きる事と、強制的に別航路に変えさせられた ある若き天才ロック、シンガー、ソング、ライターの残した言葉でもあった。
そうここは、ある若き天才ロック、シンガー、ソング、ライターが、永遠の眠りについている場所。
そして この見慣れない男女 浩司と、みなっち。
浩司は、彼のデビューしてからそれ程時間がたっていない頃からの大ファンでもあった。
そして、だれにも聞こえない小声で何かを 墓石に語りかけている。
「初めて会う事が出来たなあー」
「こんな形で会いたくなかったが・・・・」
小声で、ひっそりと語りかける浩司。
決戦の前に、どうしてもここに立ち寄りたかった。
理由など、多分ない そんな事などどうでもいい。
浩司は、彼の歌、生き様、心の叫びに、脆く崩れそうな心を救われてきた1人でもあった。
いつも心が折れ、崩れて行きそうな時 彼の歌が、どこからともなく心に流れ 支えてくれていた。
浩司は、彼と直接の面識は全くない。
彼のデビュー前 まだ無名の1高校生だった頃 彼が通う高校の近く そう首都Tの有名な繁華街の1つにある ある陸橋で、数人の高校生が佇んでいる場所をすれ違っている。
何度も。
決して、当時の基準・・・ いやこの時代でも まともな高校性とも思えないグループが、歩道橋の一角を占拠しており だれもが不要、無用と思われるトラブルに巻き込まれるのを避ける為 少し距離を離し通り過ぎていった。 浩司もその1人であった。
その佇む高校生の1人が、後に彼であった事を知る事となるのだが・・・・
墓石の区画のある目立たない1点に、小さな、雑草とも思える小さな一輪の小花を見つけた。
「・・・・」 思わず彼の名前を呟く。
彼は、最もモノトーンの淡いセピア色の似あう男でもあった。
街の外れの空き地の荒れた雑踏、雑草・・・・
彼の世界・・・・
彼は、詩人であり哲学者でもあったのかも知れない・・・・
浩司に取って、彼は、数少ない 心の Mein Freund(マイン・フロイント=我が友)。
浩司と、みなっちは、ゆっくりと歩きだした。
どこから発生したのだろう。 周囲には、どこからともなく白い霧のようなもやが発生 2人は、その中にやさしく包まれ まるでそこに溶け込むかの様に、その姿を消した。

 同時刻 今度は、首都T郊外の人工湖の畔にある公共墓地から遠く離れた中部地方の山岳地帯の山奥の森林に、浩司と、みなっちは、またも忽然とその姿を現した。
浩司が融合するレジェンスのエネルギーを利用したテレポーテーション。
ここは、浩司と、みなっち そして、生前 川村と、そのフィアンセであった百合(ゆり)が、ここを根城の1つにして、利用していた古ぼけ今にも崩壊しそうな山小屋があった。
そして、その近くには、とても墓とは呼べない 単に石を墓石替わりに使用しているだけ。
だれが見ても とても墓とは思えない。
だがここは、川村と、そのフィアンセであった百合(ゆり)が、永遠の眠りについている。
遺骨の1部が、簡単であったが埋葬されている。
浩司は、この戦争が終結し 戦争の無い世の中になったら きちんとした場所に埋葬するつもりでいた。
他だし浩司自身が生き残れればの話であったが。
2人は、墓標の前に佇む。
2人共 片膝を折り両目を閉じる。
「川村、百合ちゃん・・・・ いよいよだぜ 後数時間後だ・・・・」 小声で語りかける浩司。
「いよいよ 総仕上げ 戦略の最終目標 アピリムと、残りデストロを倒し ネクストノイドを支配するテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)の呪縛が解き放つ そして、ネクストノイドとの共存する社会を実現する為の歴史的方向性の道標を・・・・」
「・・・・うまく行くか解らないが、その為の用意周到な準備を整える・・・が、戦略だがな・・・・」
「何とか ここまでは、持っていく事が出来たよ 川村 お前のお蔭だよ・・・・」 亡き親友こ感謝を述べる浩司。
川村の力、助けがなければ、絶対に不可能であった。 浩司1人では、単に、不毛なテロリズムに走るしかなかった。
「多分・・・・ この戦いで、もうすぐお前にのいる世界に行く事になる・・・・ ・・・・そっちの世界の居心地どうだ? もし退屈だったら 俺がいったら また2人で何かやらかそうぜ・・・・」 何とも言えない薄い笑みを浮かべる浩司。
「川村さん 百合さん・・・」 みなっちもまた亡き2人に語りかけていた。
「こーちゃん この戦いで死ぬ事を望んでいるみたい・・・・」
「多くの人の生命を奪ってきた俺に、この先生きる資格はあるか? と、いつも自問ばかりしている・・・・」
「こーちゃんを あなたがたのいる世界に連れて行かないで、まだ私 女の幸福・・・ まだだもの・・・・」
「・・・・お願い あなたがたのいる世界から こーちゃんを守ってあげて・・・」 必死に祈るみなっち。
今のみなっちに出来る事 それは、祈る・・・・ 浩司の無事を・・・・ それしかない。

 遂に、決戦の時間まで、数十分前。
浩司と、みなっちは、決戦の地 ハルマゲドンの丘とは、少し外れた場所にいた。
夜明け 満天の夜空に光輝く星空が、薄らとだが、白い光が差し込み始め白々と 今まさに明け始めようとしている。
そんな星空の下。
そこで見つめ合う2人の男女 そう浩司と、みなっち。
「みなっち 約束通り 俺が帰って来るまで、ここで待機・・・・」
そうこの場所は、大きな岩と、砂だけの荒涼した場所。
身体を隠すのに、適当な大きな巨石は、無数に存在する。
ここで、みなっちは、浩司の帰りを待つ。
戦闘には、連れては行けない。
「う-ん 解っている・・・・」 心配な表情を浮かべながらも小さく頷くみなっち。
残り数十分後には、ここから少し離れた場所で、浩司が、最後の戦いと言う戦闘が行われる。
未来の人類の行く末をかけた戦いが・・・・
ここで、浩司が負ければ、近い将来 全人類は、ネクストノイドへの改造を受け 全人類は、ネクストノイド化する。
浩司は、それが反対の理由の1つでもあった。
何も全人類が、ネクストノイドになる必然性などない。
分化による進化で、多様化、多種多様性を持つ人類の1種としてのネクストノイド。
多種多様性を持つ人類の種の共存・・・・ それが浩司の戦略上の最終目的。
歴史を その方向性に向かわせる為の戦い。
1種1亜種しか存在しなくなった人類を 再び多種多様性に富んだ人類種を生み出し共存させる。
今から約400万年前 最初の人類が誕生して以来(他に諸説あり) 約1万2000年前まで、常に人類は複数種 同時に共存していた。
多様化し多種多様性を持つ人類の共存。
進化とは、突然変異による生命の分化である。 現時点での環境に、より適応した生命が、繁栄し種としての頂点に君臨する。
メスが、より強いオスの子孫を残そうとする。 より強いとは、現時点での環境に、より適応してるかだ。
これを繰り返す事により、その環境に、より適した特徴をもつ生命となる。
だが進化によって、必ずしも現状の環境下に適した特徴を持ち合わせるとは限らない。
逆に、持ち合わせていない方が、はるかに多い。
つまり現状の環境下に置いて、敗者の地位に甘んじる事になる。
つまり生存競争で、頂点に立てず敗者に甘んじていた生命の歴史でもある。
逆に考えれば、環境に余り適応出来ていない生命は、決して生命として繁栄し頂点に君臨出来ないが、環境が極端に変化した場合 新たな環境の方が、より適応出来る可能性が高い。 つまり生き残る可能性が高い。
環境の極端な変化の前 その環境下に最も適し頂点に君臨していた生命に取って、環境の極端な変化時 その新たな変化した環境に適応出ず、残された道は、全滅、滅亡。
それが、この地球上で何度も繰り返してきた 生命種の大量絶滅。
その後 生き残った生命種による新たな環境下における 空席になったニッチ(生態的地位)を埋めるべく、生き延びた生命による急激な適応放散による分化 そして新たな形態獲得による進化・・・・
更に、大量絶滅以前よりも 多種多様化した生命種の誕生・・・・
生命の進化とは、勝利した生命の歴史ではなく、敗れた生命の上にこそある。
つまり生存競争で、頂点に立てず敗者に甘んじていた生命の歴史でもある。
よく浩司が、語っている。
ニュータイプであるネクストノイドの方が、多分現状では、この環境に、旧人類(ホモサピエンス・サピエンス)と蔑ます人類より より適しているだろう。
数々のオーバーテクノロジーの産物であり 何と言っても体内に、大量に注入されているナノマシーンと、他の生命体のDNAまで組み込まれている。
生体兵器として、機能を重視した仕様だ。
生命の種としての生存、存続など考えられていない。
戦争の戦う為の道具としての兵器・・・・
はたして、共存が可能か?
だが、賭けてみるだけの価値があると思いここまで来た。
もう後戻りは出来ない。 退路はない あるのは活路を切り開く・・・・
ある日 ぽっんと浩司の語った言葉。
みなっち自身 浩司を信じてここまで付いてきた。
難しい、戦略、歴史の流れ・・・ など解らない。
「歴史は、その転換期に、その代償として、大量の血と、生命を欲する・・・・」 浩司が良く語る言葉。
「実に嫌な言葉であり 残酷な事実だよ・・・」 呆れたポーズを取り 呆れた表情で、皮肉を込めて語る浩司。
この先に、浩司が見ている物を信じるしかない。
"女って損ね・・・・" みなっちは、そう思った。
今 みなっちの脳裏には、ある映画のシーンが、フラッシュバックの様に何故か? 蘇っていた。
1969年のアメリカ合衆国のニューシネマと呼ばれる古い作品であるが、浩司がこの映画が好きで何度も一緒に見た。
アメリカ合衆国 西部フロンティア(開拓)時代の実在のアウトロー(無法者)を描いた作品であったが、実際とは、やはりある程度脚色が施されている。
原題: Butch Cassidy and the Sundance Kid (明日に向かって撃て) と言う古い作品であるのだが、その中で、ロバート・レッドフォードが演じるサンダンス・キッドの恋人役 キャサリン・ロスが演じるエッタ・プレースが、何故か? 自身とダブっていた。
特に、有名なあのシーンが、みなっちの大のお気に入り。
自転車乗って現れたポール・ニューマン演じるブッチ・キャシディ、キャサリン・ロス演じるエッタ・プレースを自転車の前に乗せ 輝くばかりに美しい田園を駆け抜けるシーン B・J ,トーマスが歌う 名曲 Raindrops Keep Fallin' on My Head(雨にぬれても)が流れ まるで夢の世界の様に素敵であった。
思わず見とれ憧れてしまう。
あんな素敵なシチュエーションで、恋をしてみたい。 あのシーンのヒロインになりたい。
もちろん相手は、ポール・ニューマンの様な素敵な超ハンサム。 決して、浩司ではない。
これを言うと、"どうせ俺なんかー・・・" と言ってイジケる。
平凡なルックスの自分を恨め!!!! 壊滅的性格直せ!!! 本音 みなっち談
エッタも実在の人物で、写真を浩司がPCでインターネットで探しだし見た事がある 少し丸顔と言うより どちらかと言うと、綺麗なタマゴ型で、かなりの美女であった。
エッタがサンダンス・キッド、ブッチ・キャシディとともに、ニューヨーク市で、ブエノスアイレス行きの船待ちをしている間に、ヤング写真館で撮られたもの(1901年)であった。
ちなみに、ポール・ニューマン演じるブッチ・キャシディ、ロバート・レッドフォード演じるサンダンス・キッドと共に、この2人の俳優と違い 実在の方は、ただの悪党顔で、はっきと言って、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードの方が、比較の対象にならない程 超ハンサム。
色々ミステリアスの女性で、謎が多く、色々な諸説、伝説が飛び交っていた。 エッタ・プレースとは、いったいどこの誰なのか? 未だ謎に包まれている。
エッタを特徴づけているのはなんと言っても沈んだような、ほとんど哀しみに浸っているような神秘的な瞳。
コールガール(娼婦)だった説もあるが、否定的な説も存在する。
生涯独身で、ボリビアに行った恋人サンダンス・キッドの帰りを最後まで、待っていた・・・・と言う説もある。
何故か、今 そのエッタが、自身にダブていた。
好きになってしまった男を信じて、帰りをひたすら待ち続けるだけ・・・・
ちょっと古風な女の考えかも知れない。
だが、みなっち自身 そう感じていた。
ただ待つだけ・・・・ ただ待つことしか出来ない・・・・ 女って損・・・・

 「みなっち・・・ ブレスレットの使用方法 解かっていると思うけど・・・・」
その言葉に我に返るみなっち。
浩司と、ノルンから説明受けている。
特殊能力の無いみなっち もちろん護身用の武器など全く扱えない その為のレグのオーバーテクノロジーよって、開発された護身用のアイテム。
ノルンとの量子通信機、短時間だが、バリヤー機能、最終手段としての、QCTTを利用した アルファーベースへのテレポーテーション機能など・・・・
QCTTを利用した アルファーベースへのテレポーテーション機能は、浩司が戦死し身体の安全が脅かされた場合の最終手段であったが。
これだけは、絶対に使いたくない。
・・・・いや違う 絶対に使わない。
私だけ生き残っても・・・・ それが、こーちゃんの願いであっても・・・・
こーちゃんに、もしもの時があれば、私・・・・ その為に、ここまでついてきた。 私も直ぐ後から行く こーちゃんの行った所へ。
「ねえー こーちゃん」 みなっちは、少し涙ぐんだ瞳で、小さな笑顔を浮かべ浩司を見つめる。
「何だい?」
「実はねー ずーと引き伸ばしていた返事・・・・」 少しためらいの笑顔を浮かべる。
そう あれから何年になるだろう。 随分昔話であるのだが、つい最近であったかの様な感じでもあった。
付き合い始めて、いったいどれだけの多くの時間が流れたのか?
本当に色々な事があった。
みなっちの言葉に、不安な表情を浮かべる浩司。
その答えは、最も気にしている事であった。
「答えはねー・・・・」 少し意地悪な表情を浮かべる。 女性特有の曖昧で、決して読み取る事の出来ない微妙な表情。
それに、瞳が少し笑っている 何か? 企んでいる・・・・
「こーちゃんが、戦いが終わって、私の元に帰ってきたら返事をするね」 少し・・・・はにかんだ笑顔を浮かべ 少し潤んだ瞳で、浩司の瞳を直すぐ見つめる。
もう答えは決まっている だがもったいぶっている。
以前 何度か? 浩司や川村からある事を聞かされた事があった。
戦場へ向かう兵士は、必ずある事をやり残して置く。 それは、帰ってきた時の為だそうだが、やり残した事がなければ、2度と帰ってこれない 変なジンクスがあり、その為のゲン担ぎであるそうだ。
例え部屋をちらけたままの掃除でもいい 何かやり残した事があれば、それをやる為に必ず生きて帰って来る。
だから あえて答えを言わない。 こーちゃんが、生きて帰って来る為に、この答えを聞く為に・・・・
今のみなっちに取って、浩司の為にやれる精一杯の事。
この時 浩司は、確かに答えを聞きたい、 そう強く思っていた だが、別の事が、何故か? 脳裏を過っていた。
そう それは、もう2度と、こんなみなっちの素敵な笑顔 見る事はないだろう・・・・ 多分 人生最後のみなっちの笑顔 何故か? そう感じていた。
多分 この戦いで死ぬ 全く勝ち目の無い無謀な戦い。 浩司自身そう思っていた。
少し笑顔を浮かべ見つめ返す浩司。
見つめ合う2人。
自然と口と口が重なり合う。
いつも浩司は思う。
どうしようも出来ない 2人の身長差 約20cm。
そんな2人を祝福するのか? 遥か彼方 地平線の彼方から白々と夜が明け始め 少しばかり見え始めた太陽の一筋の光が、2人をまるで輝く存在の様に、やさしく包み込む。
「時間だ もう行くよみなっち」 みなっちに微笑む浩司。
「行くよじゃないでしょ 行って来るでしょう・・・・ それじゃ まるで もう2度と帰って来ないになるじゃない」 少し笑いながら怒った表情を浮かべるみなっち。
そう必ず帰って来る私の元に。 こーちゃんの帰る場所 それは私の元。
「あー そうだったなあー」 少し照れ笑い浮かべる。
「この世界で1番美しい美男子の首 刎ねてくるよ」 少し不敵な何とも表現の難しい笑みを浮かべ、右手を手刀に、手首を水平に振る。
首を刎ねる仕草。 少し薄笑いを浮かべる。
確かに、アピリムは美しい 最も美しい まるで完璧とも言える神々の美しさの領域・・・・ みなっち自身そう思っている。
だが、男の値打ち美しさ・・・・ではない。
そう思いつつも・・・・ 余りにも平凡な浩司を見つめる。
比較すらならない・・・ そう思った。
「ノルン」 浩司が言うと同時に、QCTTを利用し別宇宙にあるアルファーベースから この日の為に準備した装備する各種武器が、瞬時に転送される。
左脇のショルダーホルスターには、愛用のS&W M29と全く外観は同じだが、レグのオーバーテクノロバーにより開発された44HPマグナム。
右腰のベルトのフックには、高周波セイバー。
左腰のポシェットには、3枚のブラッディカード。
右足のガンベルトには、開発されたばかりの光粒子弾を発射する拳銃タイプのダムデス。
左手には、新たに開発された新型のMR012ライフル銃に、ガンバレルの下部には、40mmブラスター砲標準装備モデル。
最後に、衣類は、先程までのカジュアルでラフなスタイルから グレーを中心とした迷彩戦闘服。
当初 マスターでもあるキャラン(浩司)の為 ノルンが、持ちうるテクノロジーの粋を集め 身体に完全にフィットする戦闘服を開発していたのだが、キャラン(浩司)が、これを徹底的に嫌がりポツ。
平凡な中肉体型 余りにも似合わない。
そこで、通常軍人が、戦闘時に着用する戦闘服をベースにデザイン、開発された。
身体に完全に、フィットしておらず、少々の余裕を持たせてある。
他だし繊維は、未知のオーバーテクノロジーの産物 性能はケタ違い 防弾、耐熱、耐圧・・・などケタ違い 少々のエネルギービームなどでは、破る事が出来ない。
当初 パワードスーツの開発もあったのだが。さすがに呆れて、開発を中止させた。
鋼鉄の鎧で、身体を覆い戦うなど・・・・ が、その理由であるらしいのだが・・・・?
それに、パワードスーツは、ヤーナの司令官でもある永井と、神々の正義軍などと自ら呼称するピエールの装着するBP(バトルプロテクター)が、装着している。
今更・・・・と思いもあった。
それに余りにも重装備 それに子供向けのSFヒーローアニメの様なパワードスーツ 似合わない。
決して、融合しているレジェンスの無限のエネルギーを過信しているのではない。
コントロール不能 無用の長物とさえ思っている。
だが、頼らざる得ない面は、否定出来ない。
それにしても数々のレグのオーバーテクノロジーによって開発された武器類 キャラン(浩司)は、少し呆れて思った。
太古の昔 そうこの太陽系が誕生する以前 別の銀河系のある惑星に誕生した高度のオーバーテクノロジーを持つにいたったEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)レグ。
原因不明の滅亡 その後 ある偶然で、キャラン(浩司)が手に入れた。
その驚異のオーバーテクノロジーを利用 キャラン(浩司)用に開発された数々の武器。
人類のテクノロジーの歴史も 数々の対人殺傷用新兵器の歴史でもある・・・・と言っても決して過言ではない。
新たに開発された新兵器は、決して、お飾りではない 核兵器など、その典型例だ。
先行不使用など、絵に描いた餅 必ず戦争時において、戦略上、戦術上など呼称する物の目的の為に使用されている。
今 キャラン(浩司)の装備する数々の武器類も同様。
"これでは、数々の特権に胡坐をかき、威張り腐るくそ以下政治屋、くそ以下官僚、軍部のお偉い様などの悪口言えないなあー これじゃ同類だぜ・・・・"
自身を皮肉り呆れて思った。
たった1人で、数百万を超える敵と戦う。 戦力差など問題外 いやそれ以前。
一応 地球軌道上には、ホッパーと呼ばれる数基のスーパーステルス製のスパイ及び対地攻撃用人工衛星が待機 キャラン(浩司)の指令により 各種攻撃などを行う事になっている。
用意はした。 後はタイミング図り 実行あるのみ。
何度もノルンの戦術コンピューターを利用し、シュミレーションを繰り返し作戦を練った。
人類史上最悪の大量殺戮者・・・・・ この汚名を着る覚悟は出来ている。 今更何を思うのか? 多分現状でも 過去の記録を大幅更新しているはず。 更に記録に上積み だれも絶対破ることの出来ない不滅の大記録・・・・ 呆れて思った。
ネクストノイドとの共存・・・・ 歴史の流れが、その方法に向けば、こんな汚名 安いものだ。
ネクストノイドとの共存する平和な社会の実現の為の戦争・・・・ 平和を実現する為の無用な殺し合い・・・・大いなるパラドックス(矛盾) アンビパレンッ(二律背反)
戦争とは、平和と言う物を実現させる為の殺し合い・・・・
1人殺せば犯罪者だが戦争で100万人殺せば英雄だ・・・・ かっての映画俳優 有名なユダヤ人でもある チャールズ・チャップリンの名言。
この名言の本質とは別だが、1人だろうが、100万人だろうが、殺しは、殺し 殺戮者に過ぎない
大義名分などと言う戦争時であっても 殺しである事に、何ら違いがない。
ただ自ら望む未来の方向 果たして、よりベターな選択なのか?
呆れて思う浩司。 痛烈な皮肉家の浩司らしい一面。
「旦那には、アウトロー(無法者)、ヒール役(悪役)なんか、似合いませんぜえー 余りにも平凡過ぎる・・・・」 どこからともなく川村の声が聞こえた気がした。
もう1度 みなっちを振り向く浩司。
心配と、それを隠す為の笑顔の複雑な表情を浮かべるみなっちが眼に入る。
これが、みなっちの見納め・・・・ 脳裏に焼き付け 浩司は、笑みを浮かべ 大丈夫だ じゃー行ってくるのサインを送り その姿を忽然と消した。
この時 浩司は、みなっちにある言葉を残した。
「I wont' you just the way you are・・・・・」 (素顔のまま君でいてほしい)
少し微笑んだ。 みなっちに対する浩司の精一杯の誠意。
最後に、「I shall return・・・・」
必ずや私は戻ってくるだろう もしくは、私はここに戻ってく運命にある。
20世紀中盤 歴史上 第2次世界大戦と記される この世紀2度目の全地球規模の多国間戦争で、当時 日本軍の激しい猛攻によりフイリピンからの脱出を余儀なくされたダグラス・マッカーサー(マッカーサー自身 数少ない失態の1つで、敵前逃亡にあたる)の残した有名な捨てゼリフ。
この言葉の意味を みなっちは、知っていた。
随分前に、浩司が語った事を憶えていた。
"その通り こーちゃんの帰る場所 それは、私の元・・・・"

 この時 みなっちは、ある言葉を浩司に言いそびれていた。
"I have a doeam・・・・・"
「私には夢がある・・・・・」などと訳されている マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが、人種平等と差別の終焉を呼びかけた超有名な演説。 1963年8月28日にキングは、職と、自由を求めるワシントンD,Cでの大行進の際 リンカーン記念館の階段上で17分間に渡って演説し、公民権運動に大きな影響力を与えた・・・・ 余りにも超有名な演説であるが、こんな大それた事ではなかった。
I have a doeam・・・・ そうみなっちに取って、小さな夢、望み・・・・
浩司も みなっちも あの日 そうあの古代ピラミッドだったと言う山である事件に巻き込まれてから人生に狂いが生じた。
人類の未来、命運・・・・を賭けた戦いに、その渦中、中心に望まないのに、追い込まれてしまった。
そして、その中で、もがき苦しみ ここまで見てきたのは、余りにも無慈悲、悲惨・・・ などの言葉では言い尽くせない数々の地獄図、修羅の掟の支配する世界。
そればかりを見続けてきた。
決して、平坦ではない いつ死ぬか解らない明日知れぬ世界。
だからこそみなっちの望み、欲している物 それは、小さく些細であるが、小さな夢の欠片・・・・ 。
こーちゃんが、私に求め、望んでいる物、それが、みなっちに取って、I have a doeam・・・・・
こーちゃんが、戦いが終わり 私の元に帰ってきたら このセリフを言おう・・・・ 最高のスマイル(笑顔)を浮かべて、心を籠めて、心から・・・・
そして、はっきりと言おう My Endless Love・・・・・と・・・・・
それが、こーちゃんに語る答え。
そう心に決めた。

 レジェンスの戦闘モードに入る 身体全体に、レジェンスからの無限のエネルギーが駆け巡る。
同時に、亜光速で、目的の戦闘エリアに移動した。
忽然と、その姿を消した 浩司が今までいた場所を見つめるみなっち。
ただそこには、乾燥した地域特有の乾いた風が吹く。
風は、小さな渦を巻き地面の砂を巻き上げる。
みなっちは、小さな岩陰に身体を隠すと、両膝を地面に着け、両手を胸の前で合わせ 少し頭を下げ両目を閉じる。
祈りのポーズ。
「ねえー神様・・・・」
そうみなっちは、素朴であるが、C宗教の信者。 自ら信じる 浩司に言わせれば神々など呼称する物への祈りを捧げる。
「こーちゃんを守って上げて、こーちゃんは、決して悪くない 自ら1番損で汚い汚れ役を買って出ただけ だれががやらなきゃならない事を・・・・ だからお願い こんな戦いなどどうでもいい ただこーちゃんを こーちゃんを 無事に私の元に返して・・・・」 ひたすら祈るみなっち。
今のみなっちに出来る全て。 それは、ただ祈る事。
「確かに、こーちゃんは、がさつだし・・・・ 不器用で、、本当は、だれよりもすごく寂しがり屋のくせに、変なところは、1匹狼にこだわるし・・・・ 何でも独断専行で、1人で勝手に決めてしまい行動を起こす・・・・ 無神論者で、全く信仰心の欠片もなくて・・・ 意地悪だし・・・・ 皮肉家で、毒舌ばかりまき散らす・・・・ 自らの事 ただの 弩汚いどぶさらい・・・・ なんて皮肉ばかり・・・・」
 ちなみに、この弩汚いどぶさらい・・・・ みなっちには、余り理解していなかった。
「目には目を 歯には歯を・・・・」 超有名な古代メソポタニアのバビロニアのハンムラビ法典からの引用 自らを皮肉った物だが、自ら置かれている状況と、自分自身を まさに1番汚れている どぶに例え 最も汚れている どぶを清掃するのは、最も汚れている自身が、最もふさわしい・・・・と皮肉ったものであった。
望月 三起也原作の古いマンガであるが、ワイルド7と言う作品の超法規的警察官として様々な分野からスカウトされた7人のアウトローが 法では裁けぬ悪党を 悪党が即決の銃弾で処刑(退治)するという作品のキャラ達を自らかぶせてもいた。 汚物まみれのどぶさらい・・・・ ここまでの数々の戦闘 大量殺戮・・・・ 大量殺戮と言う まさに、最も弩汚いどぶさらいをするのは、大量殺戮者である最も汚れたどぶである自分自身が、最もふさわしい・・・・ いやだれも存在しない・・・ であった。
"毒を以て毒を制す・・・・" "殺戮者を以て殺戮者を制す・・・・"
がさつな浩司らしい考えでもあった。

 浩司の欠点、悪口ばかりを並べたてる。
「・・・・この私 みなっち様が、好きになってやらなきゃ だれが、あんな男好きになるの・・・・」
怒りに満ちた表情を浮かべる。
厳しい言葉を だれもいない荒涼した岩、砂だけり砂漠に言い放つ。
「この私が、傍にいてあれこれ世話を焼いてあげるから 少しは、まともでいられるんだから・・・・」
ここまで来ると、もはや浩司は・・・・・ にべつもない。

 "涙・・・・" 浩司談

 「でも・・・・」 女性特有の 煮え切らない曖昧な表情を浮かべる。
「もし・・・・ こーちゃんに、もしもの事があれば、神様 あんたを絶対に許さないし、2度と信仰もしてあげないんだからね・・・・!」
最後に、脅迫のおまけがついていたが・・・・
その瞬間の形相、眼付は、神々など呼称する物も 震え上がる程のすさまじいものであった。
「女の恨み 怖いだからね・・・・」

 「作者 解かっているだろうな!!!!!!!!!」 オマケ付き。
作者まで、脅すみなっち。
余りの恐怖に、怯え、震え上がる この小説では、神々などと呼称する物さえ遥に凌駕する作者。
作者の権威まるでなし。

 「時間だ」 重厚 地上、上空を数百万にも及ぶ生体兵器ネクストノイド囲まれ 虫1匹すら入る事の出来ない陣形の中心 少し小高い丘の上に、本陣を構えるアピリムと、3体のデストロ その周囲を固めるアピリムの親衛隊ミューグロテノスであるミューホーカー・ロイと、同じくミュースキャット麻子率いる直属部隊。
その中心で、まさに玉座で足を組み 王座の態度で周囲を見渡していたアピリムは、本物の王座の持つ他を圧倒する態度で、優雅に立ち上がった。
見つめる先は、地平線の彼方から 最初の一筋の光をさし始めた太陽。
「アピリム様」 1体の伝令用グロテノス カメレオンに似た外観を持つグウルスが、アピリムの前に現れ跪く。
テレパシーによる通信で済む事を わざわざ古典的伝令を利用している。
「キャラン(浩司)のやつが、時間通り現れました・・・・・」 報告を述べるグウルス。
現れた方向を向くアピリム。
まだその方向からは、爆音も土煙も上がっていない。
まだ戦闘は開始されていないようだ。
「一応 ムダだと思うが、最後の降伏勧告を」 優雅に言い放つアピリム。
"あやつ 直接 余の前に現れず、道を開いて余の元に来るつもりであるか・・・・ これだけの大軍を相手に、たった1人で・・・・ まあーあやつらしいかも知れぬ・・・・"
キャラン(浩司)の持つスピードならば、この陣形を無視して、直接アピリムの前に、姿を現し 直接対決に持ち込む事も可能であった。
だが、あえてその戦法を採らず、自らの力で道を切り開き、直接対決に持ち込む方法を選択した。
"正面から力ずくの突破・・・・ これだけの数を相手にどこまで持ちこたえられるか? はたして余の所まで無事たどり着けるか・・・・? 楽しみだ・・・・" 薄く笑うアピリム。

 砂と所々点在する岩だけの荒涼とした場所に、突如 地平線の彼方から上り始めた朝日を背に受け、その姿を現したキャラン(浩司)。
正面には、何重にも強固の布陣を引いた敵が連なっている。
1番近くに布陣した総勢1000体を超える師団規模の部隊が、ゆっくりとキャラン(浩司)の周囲を取り囲む。
その中心から どうやらこの部隊の指揮官らしきグロテノスが、キャラン(浩司)に近づく。
「良くぞ 逃げもせず、時間通り現れたなあーキャラン(浩司)」 指揮官らしきグロテノスは、言い放つ。
「時間には、正確でねー」 呆れた表情を浮かべ、皮肉を込めて言い返すキャラン(浩司)。
「・・・・キャラン(浩司) これだけの敵を相手に、たつた1人の貴様には勝目など無い ・・・・武装を解除し投降すれば、我が主であるアピリム様が、寛容な御心を持って、厚遇を持って迎えると、おっしゃておられる・・・・」
敵 正面 どうやら部隊長らしきグロテノス1体が、少し前に立ち 降伏勧告を突き付けている。
「下らないなあー・・・・」 呆れた表情を浮かべるキャラン(浩司)。
一応 礼節と思って聞いている。
もう覚悟は決まっている。
降伏勧告など無意味。
余りにも退屈な降伏勧告 キャラン(浩司)は、左胸の内ポケットからタバコを取だし 先にライターで火を付ける。
相変わらずの愛煙家ぶり。
タバコは、人生の良きパートナー・・・・ とさえ思っている。
「それで、話は、終わりか?」 一応 念の為。
「降伏勧告を受け入れぬと、申すのだな」
「聞くまでもない」 キャラン(浩司)は、タバコを地面に捨て、特殊素材で出来た軍用ブーツの底で踏みつける。
左肩にかけていたMR012を肩から下ろし銃口を向ける。
「死にたいやつからかかってきなあー」 周囲に響くよう大声を上げる。
「死にたくなければ逃げろ 後追いはしない・・・・」 いつもの捨てゼリフを言い放つ。
マインドコントロール(精神支配)によって、意志をコントロールされている。 逃げるヤツなどいない。
逆に不敵な笑みすら浮かべている。
周囲は、完全に包囲されている。
退路はない あるのは、アピリムが陣取る本陣までの活路を切り開く それだけ。
「さあー どこからでもかかつて来い・・・・」 挑発する だが、その眼、全身の全ての感覚を研ぎ澄まし敵の動きを的確把握する。
集中力を高めれば、高める程 敵の動きがよりスローに見える。
正面の数十体のグロテノスの大軍が突撃を開始した。
手に持つMR012ライフル銃を腰だめに構え 下部に装備されている40mmグレネードブラスターのトリガーに指をかけ、引く。
連続で数発。
銃口から 青い光の球体のエネルギー弾が、トリガーを引く事に発射される。
直撃を喰らったグロテノスを中心に、周囲数mにいたグロテノスを巻き込み碧い炎を上げ、瞬時に焼き尽くされる。
同時に、ノルンにテレパシーによる通信。
当初 左耳に、量子通信機能のレシーバーと、電子アイを搭載したインカムを 装着する予定であったが、口の動きで、こちらの作戦を読まれない為 テレパシーによる通信を選択していた。
これならだれにも傍受されない。
「ノルン Take1」
「ラジャー(了解) マスター」
ノルンからのテレハシーが、キャラン(浩司)の脳裏に響く。

 ここは地球軌道上の宇宙空間。
レグのオーバーテクノロジーによって、開発された 眼にも、各種レーダー、センサーにも映らない スーパーステルス製 スパイ及び攻撃用人工衛星ホッパー 数基のホッパーは、事前に、地球衛星軌道上の各拠点に配置されていた。
ノルンからの指令を受け 搭載されている大型ブラスター砲の砲門が開かれる。
目標は、事前戦術コンピューターに登録されており 微妙な誤差修正のみ。
目標は、地球衛星軌道上の全てのアポリスの人工衛星。
まず、これらを叩く。
これにより まずアポリス軍の眼、耳などの通信機能を全て使用不能にさせる。
だが、ネクストノイド同士のネクスタルを利用したテレハシーまでは不可能であったが、これで、敵アポリス軍の情報収集能力の1部を壊滅させる事が出来る。
地球衛星軌道上からの監視の眼を潰しておく。
少しでも不利な状況を改善させる為でもある。
たった1人での戦い 出来る限りの手を打つ。
ホッパーの3連砲が砲門が火を噴く 狙いは正確 大型ブラスター砲から発射された青白い火球弾は、アポリスの人工衛星を捉え青白い超高温の炎で瞬時に消滅させる。

 「マスター」 ノルンからのタレパシーが、キャラン(浩司)の脳裏に響く。
「アポリス軍 全ての人工衛星を破壊しました」
「Take2に移行」
「ラジャー(了解)」
"さあー これでテレパーによる通信と、地上に張り巡らされている光ファイバー網を除く、人工衛星回線と、地球衛星軌道上からの監視システムを潰した。 ついでに制宙権も握った・・・・"
"どうする アピリム・・・・ 現代戦争において、情報の重要性 熟知しているはず、その1部を潰し もう1つ制宙権は、今 俺の手中に収めたぜ・・・・"
内心で呟くキャラン(浩司)。
現代の戦争において、いかに末端の兵士まで、素早く必要な情報を瞬時に伝達出来るか? 勝敗の行方を大きく左右される要因でもある。
それと、制空権の確保も重要な要素の1つでもあった。
制空権を握れば、戦局を有利に進められる。
だが制空権は、全地球規模で、アポリスが完全に握っている。
制空権を握っていなければ、地上部隊と連動が取れず、地上部隊の支援も思うように出来ない。
上空からの対地攻撃が、最も効果的。
制空権の確保は、至上命題。
だが 更にその上空にある地球衛星軌道 つまり制宙権 更に重要度を増していた。
地球衛星軌道上からの監視 大気圏内の航空兵力及び地上部隊を 地球衛星軌道上からの攻撃が可能となる。
現時点 地球衛星軌道上には、アポリス軍の人工衛星は、存在しない。
キャラン(浩司)と、ノルンの 予備機を含む、10基を超える 眼にも、各種レーダー、センサーにも映らない スーパーステルス製 スパイ及び攻撃用人工衛星ホッパーが、全地球を完全にカバーした。
これにより事実上 アポリスの主力生体兵器の1部 飛行タイプのグロテノスによる上空からの攻撃が、大幅な制約が課せられた状態になった。
戦局の流れが、ほんの僅かであったが、キャラン(浩司)に傾きつつあった。
もしこのこと事に気づき反アポリスの勢力が連動、世界各地で、反乱、暴動でも起こせは、地球衛星軌道上からの監視の眼がない 正確な規模、場所などの特定 それらを鎮圧、制圧に必要な規模の部隊を整え 制圧、鎮圧には時間を要する。
更に、その制圧、鎮圧の為に、現在ここに配備されている戦力の分散を余儀なくされる。
戦力分散の遇を犯す。
現在のアポリスには、余剰戦力など存在しない。
千載一遇のチャンスであるはずだが・・・・
もし・・・・、たら・・・・、れば・・・・、は、戦場において禁句。
その為の準備を整えておくのが、戦略である。
だが、キャラン(浩司)は、たった1人 そこまでの準備を整えるなど、実質的に不可能。
親友でもある川村を失った代償は、計り知れない程大きい。
川村が、いてくれれば・・・ まさに戦場における禁句。
戦場に、ファンタジーなどのお馴染みの 魔法、マジックなど存在しない。
必要な戦力を 魔法、マジックなどで、瞬時に生み出す事など出来ない。
現状を素早的確に把握し、持ちうる現状戦力を いかに効率的かつ有効的に利用するか?

 同時に、全アポリスの通信、監視システムが、沈黙、ダウンする。
拠点基地内のコンピューターのモニター画面が、全てブラックアウト 予備に切り替えても結果は同じであった。
ブラックアウトしたのは、全て人工衛星を利用した通信回線 地上の光ファイバー網は、無事、まだ生きている。
宇宙空間を監視する各レーダーサイトも 全ての人工衛星からの反応が、瞬時にブラックアウトした。
だが、ブラックアウト直前まで、未確認飛行物体等の物体は、レーダーに観測されていない。
反応が消える寸前、強力なエネルギー反応が、確認されたと同時に、全ての人工衛星の反応がブラックアウト化した。
考えられるの 眼にも、レーダー、センサー等にも反応しない オーバーテクノロジーの産物による攻撃による ブラックアウト、沈黙、多分 破壊・・・それも跡形もなく瞬時に蒸発、消滅させられた。
それ以外考えられない。
だが、だれが、このタイミングで・・・
現在 アポリス以外 高度オーバーテクノロジーを持つ勢力 ピエール率いる神々の正義軍・・・・ 確かに、エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)のオーバーテクノロジーの1部を利用しているが、それと、もう1つ ヤーナ・・・・ だが、これら2つの勢力は、エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の1部を利用しているだけで、これ程のハードウエアーを所有していない。
後 考えられるのは、あのキャラン(浩司)。
エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)とは、異質の未確認のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の高度オーバーテクノロジーの1部を既に利用している。
現在 所有、武装する白兵戦用の数々の武器アイテム。
どこから入手したのか?
エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)以外の 未確認のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)と、何らかの協定などを結び 武器等の供給を受けている・・・・ そう考えた方が、辻褄が合う。
この戦いに、キャラン(浩司)支援を名目に、参戦 地球及び、人類に対して、侵略を開始・・・・ 十分考えられるシナリオ。
だが、これは、想像を余りにも飛躍した考えであった。
確かに、キャラン(浩司)は、未確認のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の高度オーバーテクノロジーの1部利用、武器等の供給を受けている。
レグと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の。
だが、勢力などと呼べる程の規模を持ち合わせていない。
エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)を遥に上回る 更に、超高度なオーバーテクノロジーこそ持ち合わせていたが・・・・
この様に 敵アポリスを 疑心暗鬼にさせていたのが、死んだ川村が仕掛けた数々の心理戦のトラップ(罠)であった。
戦場において、心理戦のトラップ(罠)は、有効的な方法の1つである。
特に、戦力的に不利な場合において、敵を心理戦のトラップ(罠)に陥れ 敵の連動した攻撃を弱体化させる 敵を自ら自滅に追い込む・・・・など効果がある。
だが、所詮 正攻法とは呼べない。
策に溺れ 自ら自滅する危険性をはらんでいる。
効果が大きい程 その反動 失敗した時のリスクも大きい。
山が高ければ、谷は深し・・・・ と諺、格言があるように・・・・
こう言う策を持ちいらなければならない程 キャラン(浩司)は、追い詰められ不利な状況に置かれている事の裏返しでもあった。
戦争における王道は、古代中国春秋時代の軍事思想家であり戦略家でもある孫子もしくは、孫武の作とされる兵法書にある 十を持って一を攻める・・・・ つまり大軍を持って、少数の敵を 完全に包囲し 遊兵を作らず、全戦力を用いて一気に叩く・・・・
数々の心理戦のトラップ(罠)など所詮 奇策の1つに過ぎない。
キャラン(浩司)のバックには、エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)を 遥に上回る 更に、超高度なオーバーテクノロジーを持つ巨大な勢力の未確認のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)が控えている・・・・ と思わせる。
現在において、中東の某国のように、核兵器を所有しているのか? いないのか? 周辺各国に、疑心暗鬼にかけ 自国への攻撃の抑止効果に利用しているように・・・・

 突如 地球上の全アポリス重要拠点 軍事基地、レーダーサイト基地等の真上 つまり地球衛星軌道上から 高出力のエネルギー反応が、確認されると同時に、青白い光球が、正確なピンポイントで、直撃 直撃と同時に、爆発、消滅した。
その直前 全アポリス重要拠点 軍事基地、レーダーサイト基地は、大慌てであった。
突如 地球衛星軌道を回る人工衛星から送られるリアルタイムの各情報が、全て途絶えブラックアウト化。
地上を網の眼の様に結ぶ光フゥイバー網への切り替えと同時に、復旧作業 そして、地球衛星軌道上からの監視の眼を失った。 考えられるのは、間を入れずに上空からの攻撃・・・・
各重要拠点 軍事基地、レーダーサイト基地の司令官、指揮官は、直ぐに残り少ない、僅かな飛行タイプのグロテノスに、スクランブル(緊急発進)の命令を下した。
だが、後手に回っていた。
1体の飛行タイプのグロテノスも上空に上がる事はなかった。
「手慣れた戦い方・・・・」 某基地の司令官の基地事消滅する瞬間に残した言葉であった。

 Take2による 地球衛星軌道上に配備されている 眼にも、各種レーダー、センサーにさえ映らない スーパーステルス製 スパイ及び、攻撃用人工衛星ポッパーからの攻撃。
地球衛星軌道上の全てのアポリスの人工衛星は、破壊、消滅しており 地上からのレーダーサイトにも映らない 元々予算等の関係上 地上からの地球衛星軌道上の衛星に対する、ミサイル、エネルギービーム砲などのハードウエアーは、存在しない。
地球衛星軌道上に打ち上げられている軍事用人工衛星には、ミサイル、エネルギービーム砲などは、装備されていたが、肉眼どころか、地上及び人工衛星からのレーダー、センサーにも映らないスーパーステルス製人工衛星 攻撃方法などない。
全て破壊、消滅させられ 地上の拠点となる戦略上重要な全アポリス施設は、地球衛星軌道上からまさに、ミサイル、エネルギービーム砲などの無防備の状態 対空迎撃システムこそあるが、その有効射程距離は、大気圏内 地球衛星軌道上まで届かない。
対空迎撃システムは、ミサイル、エネルギービーム砲などよりも 飛行タイプのグロテノスによる迎撃が基本であり より効果的でもあった為。
元々想定外 まさか・・・・ の虚を突かれた。
攻撃を逃れたのは、生活に必要な、反物質反応炉を利用した発電所などのライフライン施設のみであったが・・・・
反物質反応炉を利用した発電所を攻撃した場合 その誘爆により 想像絶する範囲での破壊が起こり取り返しのつかない被害が及ぶ 核兵器など問題外。 その為 慎重に攻撃目標から外していた。

 「マスター Take2完了」 多数のグロテノスに包囲され1人奮戦するキャラン(浩司)の脳裏 ノルンからのテレパシーが届く。
「そのままTake3へ移行 俺からの命令があるまで待機」 ノルンにテレパシーを送るキャラン(浩司)。
まずは、最初の段階は、作戦通り完勝。
敵アポリス軍は、圧倒的大多数の戦力こそ保持しているものの その周囲の重要な戦線維持に必要な補給、および情報などを叩たかれたた。
ある意味で、この戦闘地域以外孤立無援の状態。
だが、これでもアポリス側の有利は、動かない。
たった1つ そう敵であるキャラン(浩司)さえ倒してしまえば、ゲームオーバー アポリス側の勝利。

 「何をうろたえておる」
戦場以外の次々と届く報告に、落着きを失っている周囲を取り囲むグロテノスを一喝するアピリム。
アピリムを始めデストロであるギル、ビリー、デュークなど上位の者は、全くうろたえている様子もない。
臨時に設置された巨大マルチモニターを 面白そうに見つめている。
確かに、この戦場以外の戦略上の拠点である地球衛星軌道、地上の戦略上の重要な各軍事基地等を一瞬に破壊された。
それも 多分宇宙空間からの見えない敵に。
だが、もし噂が真実ならば、次に、地上の掃討作戦に移行するはず、それも地球衛星軌道からの支援を受けた大規模本隊が、降下してくるはず。
今 そのタイミングであるはずが、全くその気配が無い。
タイミングを失えば、キャラン(浩司)側も それなりの被害を受ける。
ここまでの緒戦、確かに完璧と思われる戦術で蹂躙された。
だが、ここへきて手詰まり。
つまり 敵は、キャラン(浩司)ただ1人。
確かに、未確認のエル以外のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の何らかの支援は、受けている・・・・。
地球衛星軌道上の見えない新兵器、自身が武装する各種兵器などがそれだが、受けている支援は、ここまで。
バックに、強力な大規模軍団の支援まで受けていない。
そう思わせ 自ら陽動と思わせ 攪乱する・・・・
下らぬ小手先の奇策・・・・
キャラン(浩司)1人さえ倒してしまえば、それまで、後に続く者も皆無。
「ここにいる全戦力を用いて、敵 キャラン(浩司)を倒せ 敵、キャラン(浩司)ただ1人 やつにはバックなどおらぬ・・・・」
アピリムの自信に満ちた 聞く者全てを安心させ勇気づける力強い自信に満ち 更に優雅な響きを持つ まさに選ばれし王者の声が、周囲に響く。
"よくぞここまで、この余達を騙してきたものだ それだけは、誉めてやろう・・・・ だが、所詮 下らぬ奇策 これだけの大軍 貴様1人で、どう戦う・・・・"
内心不敵に笑うアピリム。

 周囲を完全に包囲され距離を詰まれた。 距離を少し開けて有効的な武器であるMR012ライフル銃を 少し空中に投げた。
QCTTにより瞬時に、別宇宙にあるアルファーベースに、量子転送される。
不要な武器は、所持しない。
もはや 有効的な武器は、近接戦闘における白兵戦の状況下 得意の武器の1つ 高周波セイバー。
右腰のベルトのフックにかかっていたバトンを取り スイッチを入れる バトンの先から刀が伸びると同時に、周囲に、低いハム音と同時に、青白い光が薄く発する。
「さあー 死にたいやつからかかってきな」
周囲を瞬時に把握し 高周波セイバーを構えるキャラン(浩司)。
その眼には、全く隙がない。 完全に周囲を把握している。
身体全体から淡い白い光が発し始める。
レジェンスのエネルギーが高まる。
動きの速い高機動力型のグロテノス 数十体が、同時に襲い掛かる。
だがこれは、フェイント。
キャラン(浩司)の動きを封じる為 上空、地上から 無数のエネルギー・ビーム、エネルギー弾が、周囲に着弾 大量の土煙を舞い上げる。
舞い上がる大量の土煙の隙間からは、淡い白い光が漏れている。
バリヤーで、この攻撃を防ぐ事を知っている。
淡い白い光が、消えた瞬間がチャンス。
舞い上がる大量の土煙の中に、突撃する動きの速い高機動力型のグロテノス 数十体。
だが、土煙が収まり始める、周囲には、大量のグロテノスの死体だけが、散乱していた。
その中心には、掠り傷1つないキャラン(浩司)の姿。

 「とにかく攻撃の手を緩めな」
アピリムの最も信頼する最大の側近であり 8大将軍デストロの中心でもあるギルからのテレパシーが飛ぶ。
次々と戦術を変え あらゆる波状攻撃を繰り返す。
キャラン(浩司)の弱点の1つ メンタル(精神)面。
軍事面に関して、数少ない戦局、戦争の全体像を見渡す事の出来きグランドデザインを描ける戦略家としての資質を育んでいながら 元来は、戦争嫌いの反戦主義者。
アンビパレンツ(二律背反)を 同時に共有する。
非情の掟の支配する修羅の世界である戦場で、冷徹、冷酷・・・などに徹し切れない メンタル(精神)面で、決して、タフではない 軟弱、脆弱な精神構造の持ち主。
ごく普通の精神構造しか、有していない。
肉体面などでは、無限の回復力を持ち疲れ知らずであるが、メンタル(精神)面では、そうではない。
直ぐに、軟弱、脆弱な精神構造が現れる。
バランスを 著しく欠いている。
これが戦場においては、致命的。
攻撃の手を緩るめず、メンタル(精神)面で追い込めば、必ず自らの弱点である 軟弱、脆弱な精神構造で、やがて自ら自滅するはず。
その為の大兵力を整えた。
これだけを相手に、たった1人での戦い まるで、無限の敵と戦っている・・・・・ そう感じるはず。
倒しても、倒しても、次々と現れる敵 メンタル(精神)面での消耗が激しくなる。
余りにも追い詰め過ぎで、地球事消滅させる・・・など愚劣な選択を取る前に、止めを刺す。
やつには、それだけのエネルギーを持っているからのう・・・・
ギルは、戦場を映すモニター画面を見ながら思った。

 "敵を知り、己を知らば百戦して危う(殆う)からず" と言う 古代中国春秋時代の軍事思想家孫子(もしくは孫武の著とも言われる)の兵法書の有名な一節で、格言、名言・・・・。 
"十をもって、一を攻める" 相手を大幅に上回る大兵力を用いて 遊兵を作らず 全兵力を持って一気に相手を叩き潰す。 いち早く情報を集積、素早く解析し伝達共有する。 大軍を維持する為の補給をいかに確保するかだ。 戦略の基本中の基本である。 無補給の戦い、無限の補給など有り得ない。
勝つ為の全ての条件を整える事が、戦略の最も重要な基本である。
"戦略なくして勝利なし・・・・"
この言葉の持つ意味を理解し、熟知しているキャラン(浩司) この状況下 いかに戦い何を求め、何を得ようとしているのか・・・・?
同じモニター画面を見つめ キャラン(浩司)の戦闘を見るアピリムもまた色々な思いが交錯していた。
アピリムモギルも 他のアポリス幹部もキャラン(浩司)の最終戦略上の目標を見かねていた。
歴史的意義 方向性、ネクストノイドとの共存、これから分化し誕生するだろうと思われる 進化レベルにおける多種多様化、多様性を持つニュータイプとも呼べる新たな人類種の共存・・・・ と言う壮大な目的を。

 周囲に散乱する無数のグロテノスの切り裂かれた死体が目に入る。
まともに直視出来ない。
切口からは、まだ生命を感じさせるような温かい鮮血が飛び散り地面を真っ赤に染める。
いつもの見慣れた光景であるはずなのに、いつまで経っても決して慣れる事のない凄惨な光景。
・・・・いや 慣れたくもない 決して・・・・
だが、この惨状を生み出したのは、キャラン(浩司)自身である事も・・・・
自らの結果でもある。
結局 何かを守る為には、何かを犠牲にしなくてはならない。
全てを守る事など出来ない・・・・
ある意味での究極の選択と呼ぶべきなのかも知れない。
いつもそうであるが、多数を守る為に、少数の犠牲を強いる。
古今東西 権力者の常套手段であり 常に自己を正当化する為の方便でもあるのだが・・・・
犠牲を強いられる少数に、自らの範囲の及ぶ者が、決して含まれていない。
それに、犠牲になる少数の事も考えてもいない・・・・
犠牲を強いられる少数にも生きる権利もある。
犠牲を強いられる少数にも愛する者 愛する家族もある。
少数だからと言って、決して踏みにじって良いはずなどない。
その逆もしかり だからと言って、少数を守る為に、多数を犠牲にしていいのか?
答えの無いラビリンス(迷宮)。
弱肉強食と言ってしまえば、それまでだが・・・・
自然の摂理と言う言葉で片付けたくない・・・・・
今まで、流させてきた血と、生命の量だけの価値のある事・・・・・ はたして・・・・・?
歴史に不必要の混乱と出血を招いた・・・・ ただそれだけなのか?
歴史は、変わらず時間(とき)を刻む・・・・・
歴史は、その転換期に、大量の血と生命を その代償として欲する・・・・
もしみなっちの信じる神々などと呼称する物が存在するならば、これ以上ない程 無慈悲で、残忍、残酷・・・・・
そんなもの 自からの行為を正当化する為の言い訳に過ぎない。
人は、人の生命よりも価値のある物があると言って戦争を始め 人の生命より価値のある物がないと言って、戦争を終結させてきた。 それを何千年もの長きに渡って何度も繰り返して来た。
色々な思いが交錯 動きが止まるキャラン(浩司)。
"我ながら大それた事を・・・・ 柄にもなく・・・・" その思いが過る。




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