LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)


 放浪 Par3

 その頃 アメリカ合衆国 南部にあるアポリスの拠点基地の1つに潜入した川村と、百合。
この基地内にあるホストサーバー用のスーパーコンピューターの定期点検に訪れた技術者用の繋ぎの作業服を着込み 定期点検を行うふりをして基地内に潜入に成功 もちろん基地内に入る為の各種証明書、基地から発給されたIDなど全て本物。
実は、素顔を知られている為 変装している。
それもレグの驚異のオーバーテクノロジーによって開発された 全身用着ぐるみと言った方が適切か? まったくの他人に変装し うまく潜り込んだ。
警備兵に案内され地下最下部にあるスーパーコンピュータールームに向かっている途中であった。
基地内の動きが、慌しくなっている。
どうやら作戦は、順調に運んでいるらしい。
オーストラリアの重要基地で、戦闘が始まっている それもたった1人 キャラン(浩司)が現れ 戦闘を開始・・・ この場合 殴り込みと言った方が、より正確かも知れない。
ここ数ヶ月 その姿を忽然と消していたキャラン(浩司)であった。
だが連動してヤーナの動きがない。
やはり噂通り キャラン(浩司)は、ヤーナから離脱していた・・・ 色々な憶測が飛び交っている。
川村と、百合は、何度も警備兵と共に、各ブロック事に設置されている検問所で、詳しく身体、所持品の検査を受けてきた。
最重要場所である。
特に、所持品 もちろん定期交換用の各種部品は、念入り調べられた。
だが、全く問題無し。
実は、この交換用の部品に、浩司から渡された例の発信機が仕込まれている。
だが、全く異なる未知の量子テレポーテーション技術を利用したオーバーテクノロジー 発見するのは、まず不可能。
最後の検問所をパス スーパーコンピュータールームに入る。
複数の警備兵 至る場所に設置されているモニターカメラの中 手際よく部品の交換を始める。
下手な動きを見せれば、命取りになる 慎重に部品の交換を行う。
どうやらバレていない。
時々警備兵が、感心した様子で、後ろから作業を見ている。
部品の交換が終了 カバーを取り付ける。
モニター室、中央司令室から コンピューターから何ら異常が見つからない。 OKのサインが出る。
工具を片付け スーパーコンピューター室から退場 そのまま基地の車庫へ向かう。
作業車で、基地のゲートの外へ無事に出る。 車を運転する川村は、念の為 後方を何度も確認する。
どうやら追跡する怪しい不審車の尾行はない。
だが安心出来ない。 姿を消す事の出来るスパイ用グロテノス カメレオンに似たグウルスが、尾行しているかも知れない。
それに、この車に、盗聴器など仕掛けられている可能性もある。
助手席に座る百合とは、暗号を用いた他愛も無い日常会話しながら次の目的地へ向かう。
「もう 大丈夫みたいよ」 百合が、トランプ状の小型のモニター画面を見ながら一安心した表情を浮かべる。
浩司と共に行った あの別宇宙にあるアルファー・ベース レグと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の残したオーバーテクノロジーによって開発された 特殊なレーダー装置 動体探知機などの特殊な複数機能を備えている。
肉眼などで確認出来ない透明化能力のあるグウルスでも探知可能。
地球衛星軌道上からのスパイ衛星による追尾などにも 逆探知出来る 驚異の優れた性能を誇る。
もちろん車内などの探知機も詮索出来る。
まったくこれらの反応が出ていない。
それに、今仕掛けてきたアポリス基地内のハッキング用機器も順調に作動を開始している。
これで、重要な情報を遠隔で、だれにも知られずハッキング出来る。
まず最初の1歩目で、まだ世界各地のアポリスの重要拠点基地 数ヶ所に設置する必要がある。
ネットワーク機能を遮断された場合も考える必要もある。
変装に使用した特殊な皮膚構造に似たマスクを取り外す。
ほっと一息。
顔中から大量の汗が浮かぶ。
ようやく顔の皮膚呼吸が出来る。
このマスクも やはりレグのオーバーテクノロジーで作られた物 指先の指紋からDNA検査時のDNAパターンまで・・・ 驚愕のオーバーテクノロジーの数々。
まさか、アポリスも 我々たった4人が、アポリスが利用しているエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球外知的生命体)をも凌駕する 別のレグと呼ばれたEBE's(イーバーズ=地球外知的生命体)の 更にオーバーテクノロジーを利用しているとは、想像すらつかないだろう・・・ 車を運転しながら川村は思っていた。

 その頃 浩司は、多数のノーマルタイプのグロテノスに行く手を阻まれていた。
どうやら最後の防衛線 ここまで行く手を遮るグロテノスのいくつかの部隊を突破してきた。
ここまで時間稼ぎしてきた そろそろ川村、百合の方も任務完了しているだろう。
そろそろタイミングを合わせて引くべきか?
だがここで、引いては、アポリスにこちらの計画が悟られる可能性もある。
それに、ここには、強い・・・ そう間違えなくこの感覚 8大将軍の1体 デストロの1体の あのダスティがいる。
このまま倒す事も 今後の展開上 有利に運ぶ。
早かれ遅かれ 対決を避けて通れない相手だ。
ここを突破すれば、必ずダスティは、自ら出て来る。
それに、この基地は破壊しておくべである。
最新のネクストノイド改造病院 敵 アポリスの主戦力増強を抑える為にも 軍事上戦略的意義がある。
あくまでも軍事上であるが・・・
この辺の思考パターンは、いかにも浩司らしい一面でもある。
キャラン(浩司)は、右肩に掛けていたMBR11を両手で持ち構える。
下部に装着しているブラスター・ランチャーのトリガーに右手の人差し指を掛ける。
だが、相手もその場に留まってはくれない。
キャラン(浩司)の動きに合わせ 広く展開する。
1部機動性に優れたチーターに似たテーメム数体が、突撃を開始 同時に、蜘蛛に似たリアンズ数体から援護射撃 ジェノサイドが発射する。
どうやらキャラン(浩司)に、手に持つMBR11を利用させず、近接戦闘に持ち込もうとしている。
先程 新型の第2世代のハイパーグロテノスとの戦闘で、その威力、性能を見て、戦闘力が劣る ノーマルタイプのグロテノス 距離を取られての戦闘は不利を悟ったらしい。
だが、キャラン8浩司)は、全く慌てた素振りさえみせい。 余裕の表情さえ浮かべている。
キャラン(浩司)の左腕のブレスレットが、少し光を放った。
手に持っていたMBR11が突如消失する。
実は、これもレグのオーバーテクノロジーの産物 あらかじめ登録した物体を量子変換させ 指定の場所へ量子状態のままトンネル効果を利用し転送(テレポーテーション)した。
あらかじめ登録した武器、弾薬などを量子状態に変換させ 必要時に、実体化させ使用、故障など起こした場合 量子状態にして、そのまま 別宇宙にあるアルファー・ベースの製造、修理スベースへ量子状態のままトンネル効果を利用し量子テレポーテーションさせ そこで実体化させ修理する。
量子テレポーテーションと共に、ここまでの実戦データも送った。
これらの実戦データを元に更なる改良を加える。
また必要に応じて、アルファー・ベースの武器、弾薬庫から武器、弾薬などを量子状態のままトンネル効果を利用し量子テレポーテーションさせ 実体化して利用する。
Quantum conversion (量子変換)
Quantum tunneling (トンネル効果)
Quantum teleportation (量子テレポーテーション)
Quantum Conversion、Tunneling、Teleportationの頭文字を取って、QCTTシステムと仮の名を付けていた。
驚異のオーバーテクノロジーの1つ。
これで、通常、戦闘時においても 必要最小限度の武器以外 携帯する必要がなく 必要な時 必要な武器や、補充が必要な弾薬を瞬時に、手に入れられる。 非常に便利の良いテクノロジー(技術)。
"トンネル効果(Quantum tunneling)は、非常に微細な世界にある粒子が、古典的には乗り越えることが出来ないポテンシャル((エネルギー))障壁を、量子効果すなわち、時間とエネルギーとの不確定性原理により乗り越えてしまう(透過してしまう)現象。 または、量子トンネル効果とも言う。"
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』他 多数参照)
キャラン(浩司)は、腰のベルトのフックに掛けている 未知の金属で出来たバトンを手に取る。
愛用の高周波セイバー 先程の第2世代ハイパーグロテノスとの戦闘にも利用していた 主に近接戦闘用の武器。
素早く2つのスイッチを押す。
バトンの先から刀が伸び 刀の刃の部分に白い光 高周波を発生させる。
「死にたいやつから かかってきな 死にたくなければ逃げろ 後追いはしない」
いつものセリフを口にする。
出来る限り無用な戦闘を避けたい。
だが、相手の戦力を削除させる・・・ と矛盾している。
思わず 心の中で苦笑いを浮かべつつ 飛び込んできた2体のテーメムを まずは切り裂く。
続いて、数体のリアンズ もはや勝負にならない。
ゆくりと後退を始める 多数のグロテノス。
じりっ、じりっと間合いを詰めるキャラン(浩司) 中段に構える高周波セイバーが輝く。
強力なエネルギー弾が、1発 キャラン(浩司)に向かって来る。
素早く感知し 避けるキャラン(浩司) 大きな爆発と共に、砂煙が舞い上がり 大きなクレーターが出来る。
「おでましかー」 キャラン(浩司)は、強力なエネルギー弾の発射された斜め上空の方向を見る。
そこには、空中に浮かぶ人影が1つ。
身長180cm 年齢50歳代前半 コーカソイド そこから発せられる強力な戦闘能力 間違いなくダスティ・・・
「私の庭先を土足で踏み荒らすのは貴様か?」
怒りに震えた眼で、キャラン(浩司)を上空から見下す。
キャラン(浩司)は、ゆっくりと上昇する。
「貴様達下がれ」 ダスティは、残っているグロテノスを後方へと下がらせる。
上空で、キャラン(浩司)とダスティは、対峙する。
上空を僅かに飛行している 偵察用飛行タイプの数体のグロテノスが、この様子を隙無くモニタリングを開始する。
「貴様が、キャラン(浩司)だな 我が名は、ダスティ 8大将軍 デストロの1人」
両腕を組んだまま見下すような目付きで睨むダスティ 自信の現れか? 相手の戦闘力を測ろうとしているように見える。
今まで対決した2体のデストロとは、何かが違う・・・
デストロのハイパー化? まだ試作段階のプロトタイプ? まだある一定レベルの完成形には達していない・・・ だが目的とするレベルの完成形にではない。 キャラン(浩司)には、そのように感じられた。
デストロのハイパー化は、多分 まだ手探り段階の未知の領域であるはず、元々エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)が、そのようなケースを想定していないはず、更に上には、アピリムが存在するからだ。
デストロが対処出来ない相手がいた場合 アピリムが対応すればいい。
エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の残した数々のオーバーテクノロジー まだ試行錯誤で、研究を進めているはず・・・ だがかなり強力な戦闘力を感じる。
"かなり パワーアップしているなあー" キャラン(浩司)は、小さくつぶやく。
だが感じる戦闘力は、あの変身前であったが、アピリム程ではない。
余裕の表情を浮かべるキャラン(浩司) 手で握る高周波セイバーに力が入る。
少しテストさせていただくかー にやりと不敵な笑みを浮かべた。
そんな不遜な笑みに、少し怒りを覚えるダスティ。
相手は、キャラン(浩司) 2体のデストロを倒し 変身前であったが、あのアピリムを後1歩まで追い詰めた実力の持ち主 だが、今のダスティは違う 倒されデストロ2体より 更に各種戦闘能力は、ギルにより まだ研究段階であったが、高められている。
いわゆる正常進化と言うべきである。
各種データを取るには、丁度良い相手だと思っていた。
このデータを元に、更に研究を進める事が出来る。
それに、噂の実力を知る良いチャンス。
キャラン(浩司)の不遜な態度は、自らの力に溺れた者 ダスティには、そう見えた。
"jまずは、やつの噂の実力を見る為 少々小手試し…"そう思いつつダスティは動いた。
キャラン(浩司)の周囲を高速で回り始める。
いくつものダスティの幻影が現れる。
分身の術の様な技。
キャラン(浩司)は、眼を閉じる。
実体は、1つ 後は幻影。
全ての感覚を使い ダスティの実体から発する闘気を探る。
停止していない 常に高速で移動している。
キャラン(浩司)には、まるでスローモーションの様にダスティの動きを感じる。
"何故 攻撃しない・・・" まるで、こちらの実力計っている様だ。
タイミングを計り キャラン(浩司)も動いた。
先程戦った ハイパーテーメム・Type2のフルスピードより ダスティの方が、更に速い。
だが、この程度のスピードなど問題外。
高速移動を繰り返す ダスティの後を取る そのままポジションと、距離を保ちつつ ダステイの動きに合わせ高速移動する。
振り切ろうとするダスティ だが振り切れない キャラン(浩司)の方が速い。
「少しは、やるなあー」 動きを止めつぶやくダスティ その背中後方には、腕を組んだままのキャラン(浩司)がいる。
「小手先程度のスピード こんなに遅くては話にも・・・ それより本気を出したらどうだ」 キャラン(浩司)は、QCTTシステムを少し悪用 お気に入りのブランドのタバコと、ライターを実体化させ タバコを1本取り出し 口に咥え火をつける。
少し相手を挑発。
本音の部分では、余りレグのオーバーテクノロジーを用いたハードウエアーを利用 突出させたくない気持ちの反面 便利さも否定出来ない。
「ふん なめたまねを」
ダスティは、BS(バトルスタイル)に変身しない しかし両腕の丁度肘から手にかけてだけを変形 部分展開と言うべきか? 両腕をソード(剣)に変形させる。
「貴様程度 これで十分}
ダスティは、振り返り キャラン(浩司)に向け構える。
キャラン(浩司)も咥えていたタバコを捨てる。
左手に持っていた 高周波セイバーを両手を握り構える。
今までに無い新機能 新たなテクノロジー・・・ 今までのネクストノイドのBS(バトルスタイル)にない 新たな展開機能。
今までなら 変身しなければ利用出来なかった技を 身体の1部だけを変身させて使うか・・・
多分 永井や、ピエールの装着するBP(バトルプロテクター) 身体に装着する特殊な未知の超硬度合金内には、多数のナノマシーンが注入されており 額のレクスタルからの司令で、自由に変形させ各種武器が利用出来る。 それをヒントにしたのだろう ネクストノイドにも生身の肉体に、多数のナノマシーンが注入されている。 体内のナノマシーンは、全てネクスノイドの額のネクスタルによってコントロールされている。 身体の1部を部分展開 変身させる事により 身体全てを変身させる事によるエネルギーの無駄な消費を押さえ効率化させるか? もしくは、エネルギーの1点集中させ 更に威力を上げるか? どちらかだろう・・・ ハイパー化は、元来のパワーを極端に上げる事によるエネルギー消費量の悪化と言う致命的欠陥がある キャラン(浩司)は、そう思った。
砂漠特有の乾いた 砂混じりの風が、空中に浮かび停止状態のキャラン(浩司)と、ダスティの間を通り過ぎる。
互いに睨み合ったまま微動だにしない。
互いに一瞬の隙を突き 一瞬で勝負を決める。
ダスティの両肘から ソード(剣)に変形させている部分の刃の部分から赤白い光が輝き始める。
キャラン(浩司)の持つ高周波セイバーと同じ高周波。
"ダスティのやつも高周波を使えるかー?" キャラン(浩司)は、そう思いつつ 斬りこむチャンスを覗う。
集中力を高める 同時にキャラン(浩司)自身の身体から発するレジェンスの淡い白い光が、輝きだす。
その光景を見て、「キャラン(浩司)のやつ 本気を出して来るなあー」 ダスティは、小さくつぶやく。 同時に、高速で、キャラン(浩司)に襲い掛かった。
右腕を変形させたソード(剣)を上段に上げ 振り下ろす。
キャラン(浩司9も応戦 両手に持つ高周波セイバーで受け止める。
高周波同士の激突 白と赤の光の火花が飛び散る。
その隙を狙い ダスティは、ガードされていないキャラン(浩司)の左脇腹を狙い 左腕の変形させているソード(剣)を水平に振る。
だが、キャラン(浩司)の身体から発するレジェンスの白い光のエネルギーが、バリヤーとなり斬り込めない 弾き返やされる。
キャラン(浩司)の口元が少し微笑む 同時に、握っている高周波セイバーの左手を外し ダスティに腹部に向け 手首を立てる。
小さな光の球が発生 エネルギーを集中 マグナムアタック そのまま発射。
直撃?
確かに直撃した 超至近距離 だがゼロ距離ではない。
ダスティもバリヤーを部分展開 防ぐ。
だが威力までは、防ぎきれず、大きく弾き飛ばされる。
お互いヒットアンドウェー(一撃離脱)を攻撃を空中で繰り返す。
衝突時 白と赤の火花が飛び散り 強力なソニックブーム(衝撃波)を発生 余りの高速、高機動性で この戦闘模様をモニタリングしている偵察用グロテノス数体が、追いつけない。
やはりキャラン(浩司)が優勢に戦いを進めていた。
だが、決定的ダメージを与えられない。 レジェンスからのエネルギーをかなりコントロールし、無理に押さえ込んでいた。
上限値の無い無限のレジェンスのエネルギー キャラン(浩司)自身が。エネルギー量をコントロール 抑え込まなければ、コントロール不能の暴走状態 行く先は、多分 この宇宙そのものを瞬時に消滅させる・・・ 下手すれば、多重宇宙すら・・・ 想像すら出来ない。
何よりもキャラン(浩司)自身問題にしているのは、レジェンスの戦闘モードに入り 身体にレジェンスのエネルギーが駆け巡る その時 エネルギー量を抑えているか、上がらなければ、問題ないのだが、上がり出すと、身体から淡く白い光 つまりレジェンスのエネルギーの光が身体から発光してしまう点であった。
戦闘中 敵に自らの居所を教えてしまう。
非常に困った特徴?
だが このレジェンスの淡い白い光が、1種のパワーフィールド バリヤーの役割もある。
"せめて 透明化してくれれば・・・" 贅沢と思えるような悩みでもあった。
一方押されているダスティ だがその表情には、かなり余裕を浮かべている。
まだ全力で戦っていない。
新車の慣らしと同様 新性能のテスト それでも予想通り・・・ いやそれ以上の性能を示している。
"そろそろ 身体も暖まってきた ウォーミングアップもこの辺にしておいて、そろそろ本気を出させてもらうかー"
ダスティは、つぶやくと、キャラン(浩司9との距離を取り始めた。
両手を強く握り気合を入れる。 同時に額のネクスタルから強い光が発せられる。
身体が、瞬時に、本来のBS(バトルスタイル)と変身する。
だが、今までのデストロとは、かなり違っている。
BS(バトルスタイル)そのものは、今までのネクストノイドのデストロと同じ 人間のDNAに、他の生物のDNAを加え改造、強化したタイプであったが、身体の約75%程度を未知の金属の強化装甲を覆われていた。
全身 未知の特殊合金で覆われている永井や、ピエールのBP(バトルプロテクター)とは、異質である。
だが、PS(パワードスーツ)の1種である事には、間違いない。
TV、映画のSFアニメの見過ぎ・・・ キャラン(浩司)は思った。
頭から胸の部分にかけて、ほとんど何も装甲に覆われておらず、両腕は、肩の付け根から手の先まで、丁度腰から足の先までも装甲に覆われている。
頭には、ヘアーバンドの様な物な形の金属が装着されており 多分脳波を感知し思考誘導を利用しているのだろう。
特に、BP(バトルプロテクター9との根本的違いは、デストロであるダスティの身体全体から 青のネクスタルのエネルギー・フィールドの光が発生しており そのエネルギー・フィールド内に、4つの銀色の輝きを持つ球体が浮かんでおり その中心部には、小さな円球の小さな砲身が出ている 多分レーザー光線か? その他のエネルギー・ビームを発射出来るのであろう その様な構造を有している。
多分 脳波 いやテレパシーにより一定の距離内で、自由に飛行させ攻撃を仕掛けてくる兵器だろう・・・ ますますSFアニメに出て来る兵器・・・ 少しキャラン(浩司)は呆れて思った。
皮肉家らしいキャラン(浩司)の一面でもある。
既に対処方法も考えている。
ハイパー化の最大の欠点は、エネルギーの消費量 過度のパワーアップによる消費量の大幅な悪化だ。
それを補いながら戦闘を長時間継続させる為のPS(パワードスーツ)によるアシスト・・・ まあこの辺だろう。
キャラン(浩司)は、思った。
下らない巨艦大砲主義的 ハードウェアー信仰 必殺技は、多分 PS(パワードスーツ)によるエネルギーのパワーアップのアシスト付きがあるだろう。
そう思いつつキャラン(浩司)は、両手に握る高周波セイバーを構え直す。
キャラン(浩司)の予想通り ダスティの後方に浮かんでいた4つの銀色の球体が動いた。
高速で動く だが動きは、ランダム。
乙女の雫(Maiden's dripping) MDと呼ばれる。
高速ランダム飛行しながら砲身の狙いをキャラン(浩司)に定め ロックオン 4つのMDの砲身から光の一筋が発せられる レーザービーム。
だか、命中直前 キャラン(浩司)の姿はそこには無い。
一瞬消えたように見える。
いた。
遥か上空。
キャランは、左腕を伸ばし手首を立てている。
左手の平の前には、エネルギーが1点に集中 小さな球体を作り上げる。
キャラン(浩司)の目が光る。
同時に、左手の前に現れた球体から 無数の小さな粒子が発射さられる。
ショットアタック。
まるで激しい集中豪雨の様に、無数の小さな光の粒子が、ランダムに高速飛行する4つのMDに、激しく降り注ぐ。
ショットアックの光の粒子を喰らった4つのMDは、次々と破壊され炎上しなから墜落 地面衝突と同時に爆発。
「こんな子供だまし通用しないぜ」
キャラン(浩司)は、ダスティを見下す。
そのままキャラン(浩司)は、ショットアタックをダスティに向け 発射 MD同様 無数の光の粒子が、集中豪雨の様に、上空からダスティに降り注ぐ。
ショットアタックの光の粒子が、ダスティ自身から発光する青い光のハワーフィールドに、直撃。
直撃と同時に、小さな爆発が起こる。
だが、突き破れない どうやらバリヤーとしての機能を有している。
「その程度のエネルギー弾では、破れないぞー」
口元に薄笑みを浮かべるダスティ。
まだ ほんの小手調べ程度。 全力で戦っていない。 全てを見せていない。
本場はこれから じっくり楽しませてもらう。
不敵な笑みを浮かべる。

 あのレアメタルから発せられるエネルギーが、パワーフィールドとなりバリヤーの役割がある。
それもかなりの強度を誇る。
ハワーフィールド内に入り 超接近戦の勝負が必須。
あの手のハワーフィールドは、高速で向かって来る エネルギー弾などには、有効だが、シールドと呼ばれる 低速 ゆっくり動く物に対しては、無力の場合が多い。
その手のタイプだろう・・・ 一気に、スター・バーストを使い 全てを消滅させる方法もある。
だがあの大技 エネルギーのコントロールが、非常に困難。
出来れば使用したくない。
やはり 敵 ダスティのパワーフィールド内に入り 超接近戦勝負しかないなあー
キャラン(浩司)は、結論に至った。
両手で握る高周波セイバーりスイッチを切る。
バトンだけとなり そのまま左腰のベルトをフックに掛ける。
武器を使用せず、肉弾戦勝負。
同時に、素早く動く。だれの目にも止まらぬ速さ。
だが、ダスティのパワーフィールド有効範囲直前に、姿を現し ゆっくりと、パワーフィールド内に入る。
思ったとおり 高速で向かうエネルギー弾などには、強固な防御力で弾き返すが、ゆっくとした低速な物に対しては、全く効果がない。
すんなりと、侵入を許す。
ハワーフィールドの覆われ 内部のダスティの姿が、はっきりと確認出来なかったが、これで確認が取れる。
やはり 他のネクストノイドのBS(バトルスタイル)同様 他の生命体の特徴を持っていた。
人間に、サソリを組み合わせた外観 特に、特徴的なのは、後ろのシッポと呼ぶべきか? まさしくサソリの様に シッポの先には、鋭い針の様な物があり 頭より高い位置から 今にも敵に攻撃 突き刺す構えを見せている。
シッポの先の鋭利な針の先には、間違いなく致死性の毒が仕込まれている。
シッポま先が、キャラン(浩司)を襲う。
ここは、ダスティのパワーフィールド内 動ける距離にかなり制約がある。
間一髪で避け続けるも 反転攻勢のチャンスを覗う。
「ほら どうしたキャラン(浩司) 逃げてばかりでは、俺様を倒せないぞ」 嘲笑するダスティの声が響く。
1度 パワーフィールド内からの離脱も考えるも 外からの攻撃 エネルギー弾などに対して、強度のバリヤーで防がれる。
やはり ダスティの発するパワーフィールド内での戦闘しかない。
キャラン(浩司)は、素早く右足の脹脛部分のホルスターから 特殊合金で出来たサバイバルナイフを抜いた。
高周波を発する機能は無いが、切れ味は鋭い。
右手1本で持ち ダスティのシッポの先の針に対して、応戦を開始。
ここパワーフィールド内では、高周波、エネルギー弾など利用出来ない。
このパワーフィールドを消さなければ、不利。
タイミングを見計らいキャラン(浩司)は、ダスティのパワーフィールド圏外へ離脱する。
少し離れた場所で、隙を作ってみせる。
ダステイの攻撃を見る為だ。
だが、距離を縮め 必殺の間合いに入り込まない。
警戒しているのか? いや違う "なる程・・・" キャラン(浩司)薄く笑みを浮かべる。
初のデストロのハイパー化 今までのグロテノスのハイパー化は、エネルギーを一気に放出する事による大量破壊タイプであった。
その為 エネルギーの大量消費する。
同じタイプを目指したと思っていたが、デストロであるダスティのハイパー化は。逆にエネルギーを身体周囲に閉じ込め エネルギーの消費量を押さえ 防御力の強化に重点を置いた。
その為 パワーフィールドを周囲に展開すると、自らエネルギー弾などの攻撃が出来ない。
仮にエネルギー弾などの技を使用しても 自らのパワーフィールド内に閉じ込められる。
多分 戦闘力は、デストロとして、パワーアップされていない。
現状維持だろう それを補う為のPS(パワードスーツ)によるアシストシステムを採用しているのであろう。
元々エルと呼称するEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の開発したPS(パワードスーツ)の1種BP(バトメプロテクター)の奪取に失敗 ヤーナの永井と、ピエールに装着を許す失態を演じた。
だが、エルの残したオーバーテクノロジーの基礎データの大半は所有している。
そこから独自に開発を進めていたのだろう。
そのプロトタイプ(試作タイプ)。
攻撃に移るには、パワーフィールドを解除しなければならない。
やはり無理やり驚異のオーバーテクノロジーを利用しているツケか?
極端なハードウェアーに対する信仰心の為か? まだ完成していない。
まあー プロトタイプ(試作タイプ) これから1つ1つ問題点を見つけ出し 改良を加えるつもりであろう。
チャンス有 ダスティが攻撃に移る瞬間 パワーフィールドを解除した瞬間勝負。
戦闘に関して、キャラン(浩司)独特の嗅覚の鋭さでもあった。
僅かな情報から あらゆる物を導かせられる独特のカンの鋭さでもあった。
「試してみるかー?」 キャラン(浩司)は、ある考えが浮かんだ。
更に少し後退 一定の距離を開ける。
徐に、右手を突き出し 手首を立て、手の平の前に、エネルギーを集中させる。
小さなエネルギーの球体が現れ 更に、エネルギーが、1点に向かい収縮。
「無駄だー このパワーフィールドは、その程度のエネルギーでは破れぬ」
ダスティは、勝ち誇るように嘲笑する。
キャラン(浩司)は、気合いを入れ エネルギー弾を発射 マグナムアタック。
マグナムアタックの破壊力で、パワーフィールドを消し飛ばせるか? 消し飛ばせれば、そのまま急襲し、一気に近距離線へ持ち込み 再度高周波セイバーを用いて、ヒットアントウエー(一撃離脱)を繰り返す。 キャラン(浩司)の考えであった。
「ふん 愚かなヤツ」 ダスティは、更に嘲笑し 両目を閉じる。
キャラン(浩司)の放ったマグナムアタックが、パワーフィールドに激突。
だが、ダスティのパワーフィールドは、その程度の破壊力では、消し飛ばす事が出来ない。
逆に、そのままの破壊力で、キャラン(浩司)に向かい弾き返した。
「バックフィヤー!!」
少し驚いた表情を見せるキャラン(浩司)。
予想外の能力。
キャラン(浩司)は、自ら放ったマグナムアタックを弾き返され 逆に直撃 だが、自ら正面にバリヤーを張り マグナムアタックのエネルギーを吸収。
「なる程ねー」 キャラン(浩司)は、少し感心した表情を見せる。
だが感心ばかりはしていられない。
別に無理して、ダスティを倒す必要性はない。
目的は、時間稼ぎだ。
敵のアポリスの主力 デストロのダスティを倒す事自体 中長期戦略的視野に立ち考えれば少しは、有利に事を進められる。
軍事上 敵 主力を叩く事自体 戦局を有利に進める為の・・・ いやいかん 軍事上の事ばかり考えると、途方なく嫌らしくなる 戦わずして勝つ なまけ者の方が、楽出来るのだが・・・
それよりもまず 眼の前の敵 ダスティをどうするかだ。
簡単に勝たしてくれる相手ではない。
あのパワーフィールドは、やっかいだ。 なんとか消滅させる方法を考えなければ。
消滅させても 次にあのPS(パワードスーツ) ただの飾りではない。
ダスティに、攻撃をさせ 攻撃に移る時 パワーフィールドを一旦消滅させるはず その瞬間を突いて、懐 必殺の間合いに入りヒットアントウエー(一撃離脱)以外妙案が浮かばなかった。
いかに挑発するかだ。 ダスティが、攻撃したくなる様な甘美な餌をばら撒くかだ。
だが下手な小細工は、直ぐ見抜かれる やはり正面からの力押しが正攻法。
キャラン(浩司)は、手に持つ特殊合金で出来たサバイバルナイフを構え ダスティに向け突撃。
「やはり 攻撃してこない あのパワーフィールドは、防御のみ 相手のエネルギー弾などを弾くカウンタ攻撃のバックファイヤーのみ」 そうつぶやきながら パワーフィールドの境界線上直前に急停止し ゆっくりとパワーフィールド内に入る。
チャンスは、多分1度 それに掛けるしかない 狙いは、あのダスティの胸の部分の装甲に付いている光を発している部分 あれが、このパワーフィールドのエネルギーを増幅させているはず・・・
キャラン(浩司)は、至近距離に接近に接近 左手にサバイバルナイフを持ち ダステイの猛毒が仕込まれている針の付いたシッポの攻撃を巧み避けつつ 一瞬のチャンスを狙った。
ダスティの注意が、キャラン(浩司)の左手に集中。
キャラン(浩司)は、右手で、左脇にぶら下げているショルダー・ホルスターから例の44HPマグナムを素早く抜き 銃口をダステイの胸の装甲の光る部分に当てる ゼロ距離 珍しくハンマーを引くシングルアクションではなく そのままトリガーを引くダブルアクションで撃つ。
反動で、銃口が少し跳ね上がる。
ゼロ距離射撃で、まともに初弾の威力を喰らった ダスティの胸の装甲の光る部分は、異様な光を放ち始め 小さな円には、44HPマグナム弾が突き刺さり周囲にはヒビが入り そこから異様な光が漏れ出している。
キャラン(浩司)は、パワーフィールド圏外へ離脱。
小さな爆発が起こる 同時に、あのパワーフィールドが消える。
煙幕が薄れる。 同時に大きな笑い声が響く。
PS(パワードスーツ)の胸の装甲の部分だけ切り離したダステイが現れる。
「この程度で、勝った気でいるのか?」
キャラン(浩司)を嘲笑するかの様な目付きで睨むダスティ。
「「この俺様を仕留められる唯一のチャンスを逃したな」
対するキャラン(浩司)は、逆に哀れな表情を見せ 顔を小さく横に振る。
別に、止め刺す気などなかった やっかいなパワーフィールドを消したかっただけ。
だが、この態度 ダスティの目には、相手を見下し格下を相手にしていると言う態度にしか見えない。
事実 キャラン(浩司)自身 そう思っているのだが・・
ダスティを本気にさせ勝負 その為の挑発の意味も含まれていた。
周囲には、続々と、援軍の飛行タイプのグロテノス、ハイパーグロテノスが、集結を始めている。
だが、かなり後方。
今 将軍の1体であるデストロのダスティが戦っている。 下手な手出しは出来ない。
命令があるまで、後方待機。
「やっかいなやつらが、増えやがって・・・」
後方に集団化したグロテノス、ハイパーグロテノスの存在を感じながらキャラン(浩司)は、少し呆れた。
いつもの事だが、1対多の戦闘構図 自ら望んだ結果であるのだが・・・
戦略の基本は、この逆 多数を持って少数を包囲殲滅叩く 戦略上の有利を作り出せないキャラン(浩司)自身の問題であるのだが・・・
戦争は、常に有利な状況を作り出し 有利な展開で進めるのが基本である。
不利な状況で、戦うのは、単なる自殺行為か? 目的が別の陽動作戦などの場合だ。
このケース 確かに、キャラン(浩司)は、陽動であるのだが・・・
苦労が絶えない。
「少し本気を出すかー・・・」
キャラン(浩司)は、レジェンスのエネルギーを高める。
キャラン(浩司)自身からの淡い白い光の発光が更に高まる。
同時に、右手に持っていた44HPマグナムを左脇のショルダーホルスターに収め 左手に持っていたサバイバルナイフを右手に持ち替え 右足のホルスターに納め 続いて、右手で、腰のバトンを取り スイッチを入れる。 再度 高周波セイバーを構える。
後方の雑魚共は、無視 狙いは、ダスティ。 1点集中。
当初通り ヒットアンドウェー(一撃離脱)を繰り返す。
ダスティも両腕のPS(パワードスーツ)のアーマー部分の肘の部分からソードが伸びる ソード全体から赤白い光が発する どうやら高周波を発生させている。
それに、手の部分のPS(パワードスーツ)も指の部分が伸び まるで鋭く伸びた爪になり 更にこちらも赤白い光が発している こちらも高周波が発生している。
やはり 永井、ピエールの装着しているBP(バトルプロテクター)同様 PS(パワードスーツ)の特殊合金金属の1部を武器に変形出来る。
だが、ダスティの装着するPS(パワードスーツ)は、身体全体を覆っていない。
永井、ピエールの装着しているBP(バトルプロテクター)と違って、特殊合金金属内に、多数のナノマシーンを投入し 思い通りに変形が出来ない。
そこまでのテクノロジーが確立されていない。
キャラン(浩司)の高周波セイバーと、ダスティの高周波を発生させている肘から伸びるソード、高周波ネイルが何度も衝突 衝突する毎に、青白い光、赤白い光が飛び散る。
何度もどもヒットアンドウエー(一撃離脱)を繰り返す。 だが、2本の肘から伸びる高周波ソードと、10本の高周波ネイル、そして、シッポの先からの伸びる鋭い針の多重攻撃 必殺の間合いに入れず、離脱を繰り返す。
「貴様の戦闘能力は、その程度か? 口ほどにもない」
今度は、ダスティが仕掛ける。
戦闘能力は、PS(パワードスーツ)によって、アシストされ 攻撃に転じた場合 やはりスピードが違う。
防戦一方に見えるキャラン(浩司 )だが、表情は、余裕を浮かべている。
タ゜スティの攻撃を寸前見切り 間一髪で避けている。
狙いは、ハイパー化した為のエネルギー消費量の異常な早さ 長期消耗戦に持ち込み ダスティのエネルギー切れを狙い 一気に決着(ケリ)をつけようと考えた。
だが、これは、キャラン(浩司)に取っても諸刃の剣 エネルギーが無限のレジェンスだが、長期戦 特に、今の様にエネルギーを高めた状態では、やがて、コントロールが難しくなり 不能の状態 最悪 暴走。
キャラン(浩司)の予想より 速くチャンスが訪れた。
目立って、ダスティの動きが鈍くなってきた。 同時に、身体全体で、何度も大きく呼吸を繰り返し 顔に大量の汗が浮かぶ。
キャラン(浩司)は、少し距離を置き 左腕をダステイに向け 手首を立てる 無数の小さな光粒子を発射 ショットアタック。
無数の小さな光粒子は、ダステイを直撃 両肘の高周波ソード、両手の高周波ネイル、シッポを破壊。 更にPS(パワードスーツ)の1部も破壊する。
関入れず、キャラン(浩司)は、高速で移動 ダスティの必殺の間合いに入り 上段から高周波セイバーを振り下ろす。
勝負あり・・・と思ったが、間一髪の所で、避けられる。
だが、ダスティは、致命的深手を被った。
額のネクスタルに傷。
その傷口から 強力なエネルギーを伴う光が漏れ始める。
全身が、小刻みに振え出す。
「・・・?」 勝負ありと思ったキャラン(浩司)だが、何か腑に落ちない。 嫌な予感だ。
ダスティの額から漏れ出した青い光は、ダスティを包み込むと、突然 ダスティの身体が、青い光のエネルギーとなり 急膨張・・・ いや巨大化と言うべきであろう・・・ 身体を被っていたPS(パワードスーツ)を破り巨大化。
瞬く間に、全長100mを超える 巨大なエネルギー体となった。
ダステイの身体 そのものが、青い光のエネルギーとなり巨大化したのではない。
巨大な青い光のエネルギー体の丁度 へその部分に、ダスティがいる。
それに、ダスティの表情がおかしい。
両目と、口元が醜く歪みながら吊り上がり まともに思えない表情 何かに、乗っ取られ支配された様な・・・
この何かに、乗っ取られ支配された様な表情 キャラン(浩司)には、1度 憶えがあった。
そう あのハイパーグロテノスのハイパービューカー リンのあの時と同じ。
リンのパイハー化を更に推し進めた結果 額のネクスタルが暴走 ネクスタルに意識を乗っ取られた時のリンと同じ。
だが、あの時は、まだ不完全な暴走であった為 リンの額のネクスタルの1部を破壊し 暴走を食い止める事に成功。
だが、今回は、完全に暴走している様に感じる。
キャラン(浩司)の予想通り ダステイのネクスタルは、高周波セイバーの傷により 完全にコントロール不能の状態に陥り レジェンス同様 Absolute Area(絶対領域)と呼ばれる領域に突入 そこには、数々のPC(パーソナルコンピューター)に似たバグが蓄積されており 1部バグが、原因不明の意思、感情に似た物を持ち合わせ始めていた。
傷によるコントロールを失ったダステイのネクスタルは、エネルギーの暴走を起こしAbsolute Area(絶対領域)に突入 同時に、この1部バグによって、全ての精神が乗っ取られた。
もはや、先程までのダステイではない。
巨大なエネルギー体となったダステイの右ストレートパンチが、キャラン(浩司)を襲う。
「速い・・・」 キャラン(浩司)は、前方にバリヤーを展開 だがその威力までは、抑えきれず、後方に弾き飛ばされる。
後方に瞬時に移動した巨大なエネルギー体となったダステイの強力なキックを 今度は、後ろからまともに喰らう。
巨大なエネルギー体となったダステイに取って、キャラン(浩司)は、豆粒程度の大きさしか感じない。
「巨大化によるパワーアップだけでなく スピードもケタ違いに上がってやがる・・・」
キャラン(浩司)には、今のダステイの実力を あのBS(バトルスタイル)の変身前であったが、最強と目されるアピリム以上に感じられた。
どこまでも無限に上昇するエネルギー まるで自身のレジェンスのエネルギーと同じに思える。
だが、エネルギーの本質が全く異なる キャラン(浩司)のレジェンスは、量子論で言う 全ての多重宇宙を生み続ける 無数が同時に共存し 確定出来ない"無"である。
一方 ダスティの額に埋め込まれたネクスタルから供給されるエネルギーは、高エネルギー状態の別宇宙から供給されている。
我々の住むこの宇宙にもまだ未発見であるが存在する この宇宙の全質量の85%を占めると言うダークマター(dark matter=暗黒物質)から得ている。
「中心部にいる ダステイ本体を倒さなければ・・・」
キャラン(浩司)は、左腕を突き出し 手首を立て 手の平の前にレジェンスのエネルギーを集中 小さな光点が現れ エネルギーが1点に収縮 発射 マグナムアタック。
だが、ダスティのエネルギー体に衝突すると、そのまま吸収される。
更に、もう1度発射するが、結果は同じ。
「貴様のエネルギー弾 その程度か? 話にもならぬ」 とても先程までのダステイの声とは異質 闇の底から響く様な 低く凍りつくようなすさまじい声。
キャラン(浩司)の攻撃が止むと、反撃に出た。
ダステイの青い光を発するエネルギー体が、更に少し輝く 同時に、エネルギー体から 無数の青く光るエネルギー粒子が発生 次々とキャラン(浩司)を直撃・・・? いや 周囲にバリヤーを張り防ぐ バリヤー表面に、次々と爆発が起こる。 しかも威力は半端ではない。 良く持ちこたえたと思う程。
この時 キャラン(浩司)はある事を思った。
先程まで、ダスティが装着していたPS(パワードスーツ)。
暴走したと言え ここまでの強力なエネルギーを利用出来るならば、PS(パワードスーツ)など無意味。
「逆 無限に上昇すると思える程の巨大なエネルギーをコントロールする為 あえてPS(パワードスーツ)を装着する事で、抑えていたのか?」
小さくつぶやきながらも 次の手に打って出るキャラン(浩司) もはやいくつかの大技を使うしか勝ち目はない。
だが、大技を利用するにも ある程度 ダステイ本体にダメージを与えなければ・・・
今回 ダスティとの戦闘が、長時間に及び 色々考えながら戦闘するキャラン(浩司)自身に問題があった。
もっと正面から力押しをすべきであった。
何故だか? 今回 色々考え過ぎて、何度かのチャンスを逃し 今の状態になっていた。
策士 策に溺れる・・・ではないが、余りにも色々考え過ぎていた。
もっと早めに決着(ケリ)を付けるべきであった。
当初の目的は、レグのオーバーテクノロジーにより開発された 新型の携帯可能な各種武器の実戦テストと、各種データを集め 更なる改良を行う。
この点については、ある程度データの収集の目的は、達成されている。
キャラン(浩司)のレジェンスからのエネルギーが不安定になり始める。
思い通りコントロールが出来なくなり始めた。
まずエネルギー体の部分に通路を開き 直接ダスティ本体に直接攻撃を・・・ そう思い キャラン(浩司)は、左腕を上にの伸ばし手首を曲げる レジェンスのエネルギーを集中させる。
複数のエルメギーで出来た光輪が発生する。 スラッシャー。
左腕を前方振る。 複数のエネルギーで出来た光輪は、ランダムに飛行しながら 巨大なエネルギー体のダステイの腹部に直撃。
ダスティ本体への通路が開かれる。
だが、ダステイ本体は、不気味な笑みを浮かべる。
「この程度 なんでもないわー」 その瞬間 斬り開かれた部分は、元通りに戻る。
「やはりダメかー」 キャラン(浩司)は、小さくつぶやく。
何度斬っても結果は同じ。
源を断つか? そのものを一気に消滅させるか?
やはり残された技は、スターバースト・・・
禁断の大技 出来れば使いたくない 無限のレジェンスのエネルギーと、今 ダスティのネオメタルから発生する膨大なエネルギー まともに衝突させれば・・・ 想像したくない。
まだ未使用の大技が思い浮かんだ。
スラッシャーに似て非なる大技。
使用すれば、時空間に何らかの影響を考慮しなければならない。
有効範囲を うまく限定出来れば・・・
ここまで、攻撃され 防御に徹していたダステイの反撃が始まる。
先程同様 エネルギー体が光ると同時に、無数の小さな光粒子が、キャラン(浩司)を襲う。
キャラン(浩司)は、バリヤーを張らず、瞬時に避けながら 左腕全体に、レジェンスのエネルギーを集中させる。
時よ避け切れない小さな光粒子を 高周波セイバーで斬りつつ 1瞬のチャンスを窺う。
弾煙で、1瞬キャラン(浩司)を ダスティは、見失う。
その瞬間 キャラン(浩司)は、ダスティに向け 大きく素早く左腕を縦に斬る。
眼に見えない強力なエネルギーは、エネルギー体のダスティを時空そのものから真っ2つに切り裂く。
キャラン(浩司)の大技の1つ 次元刀。
強力なレジェンスのエネルギーを用いて、時空そのものを切り裂く 禁断の大技の1つ。
頭から真っ2つに切り裂れながらも 自身の身体に何が起こったのか? 解らず恐怖するダスティ。
何故 身体が、真っ2つに切り裂かれながら その間には、何も存在しない 時空そのものが存在しない。 有り得ない・・・
切り裂れた 本体の断面に向け キャラン(浩司)は、連続で、マグナムアタック2発を発射。
時空そのものが、切断され 露になったダスティ本体の断面 この部分にネクスタルから発生しているエネルギー体はない。
時空そのものが存在しない何も存在出来ない空間と呼ぶべきか? 無 そのものに2発のマグナムアタック弾は入り込み そのままダスティ本体の時空事切り裂かれた断面に直撃 断末魔の叫び声と共に大爆発。
次元刀によって切り裂いた時空を元に戻すキャラン(浩司) ダステイの気配が完全に消えたことを確認する。
右手に持っていた高周波セイバーのスイッチを切り 腰 右のベルトのフックに掛ける。
急速に、レジェンスのエネルギーが低下する。
ホバーリング(空中停止)状態すら維持出来ない程 急低下。
それでも何とか、ふらふらと飛行する。
もはや オーストラリア・・・いや世界最大規模を誇る ネクストノイド改造拠点基地を叩くエネルギーはない。
ある方向から巨大な力の気配を感じた。
新たなる敵?
いや 違う このエネルギーの感覚は、ヤーナ それもB,P(バトルプロテクター) ピエールか? 少し違う これは、B,P-1 永井だ。
永井が、この戦闘を察知して、自らの部隊を引き連れ来る。
この始末は、永井に任せるか・・・
キャラン(浩司)は、そう思い 帰りを待つ 恋人のみなっちの元に。
墜落直前の状態で、みなっちの元に辿り着く。
「お帰り こーちゃん」
浩司は、レジェンスの戦闘モードを解除 倒れ掛かる様にみなっちに、もたれる。
「お疲れ様」
もはや 立つ事もままらない程 疲労しエネルギーを使い果たしていた。
そんな浩司を やさしく抱きしめるみなっち。
うれしそうに微笑み 何度も浩司の背をやさしく叩く。
「また無理して・・・」 みなっちは、小さな声でつぶやく。
でも そんな浩司が、愛おしい。
戦闘、戦争以外 私が何もかもしてあげなければ何も出来ない。
みなっちは、そっと眼を閉じる。
この瞬間が、みなっちに取って1番幸福な時間。

遠くから大きな爆発音が響く。 どうやら永井率いるヤーナ部隊が、総攻撃を開始した模様だ。
爆発音がした方向には、赤黒い火煙がいくつも立ち上がり 更に轟音を上げている。
主戦力は、浩司が全て叩き潰した。 残る少数の残存防衛部隊 BP(バトルプロテクター)を装着した永井の敵ではない。
廃墟化するのも時間の問題。
浩司は、抱きついていたみなっちから少し離れた。
もう1度 レジェンスの戦闘モードに入る。
身体が少しばかり淡い白い光を発する。
みなっちは、浩司が発するこの淡い白い光が好きだ。 何だか浩司のぬくもりに包まれている感じがする。
だが、この後のテレポーテーションは、逆に大嫌いであったが・・・ 次元、時空などを一気に通過する時の変動が、どうしても体質に合わない 気分が悪くなる。 車などの乗り物酔いより更に酔う。
浩司が発する レシ゜ェンスと呼ばれる未知の驚異のエネルギーによるバリヤーに包まれていなければ。身体が、クオーク(素粒子)より更に小さい量子の状態まで、変換され 熱、光、波動などのエネルギーに変換されると、浩司の説明だが、難しくて意味が良く解からない。
もう1度 浩司に抱きしめられ 浩司は、バリヤーを張る。
「さあー 川村、百合が待つランデブー・ポイント(集合地点)へ」
そう言うと、球体の光のバリヤーに包まれた 浩司とみなっちの姿は、元からそこに存在していなかったように、消えた。
いや時空を通り抜けたと、表現した方が正確かも知れない。

永井率いるヤーナの部隊は、持ちうる限りの兵力、武器、弾薬を投下 この世界最大に最新のネクストノイド改造施設を徹底的に破壊
 アポリスに取って、兵力補充の最大拠点を失う。 戦略上の大幅な見直しを迫られる、そして、8大将軍の1体 デストロのダステイをも失う結果でもあった。
こちらは、簡単に再補充が出来ない貴重な戦力の損失でもあった。
これで、キャラン(浩司)によって、アジス、龍(ロン)、ダスティの8大将軍の8体のうち3体をも倒されてしまった。
キャラン(浩司)1人に、アポリス最大戦略である 大いなる計画の大幅見直を余儀なくされ続けている。
特に、時間的延滞は、致命的。
だが、現状 アポリスの戦略上の有利差は、全く覆っていない。
以前 キャラン(浩司)は、辺境の1粒の砂に及ばない存在。




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