LEJENS  レジェンス

 Epsisoed T ネクストノイド

 作者  飛葉 凌 (RYO HIBA)


 放浪 Part1

 「ギル将軍・・・」 1人の高級士官が、執務室で、執務に追われるギルの前に立った。
「何だね?」 ギルは、目を通していた書類から目を離し 顔を上げる。
「キャラン(浩司)の事なのですが・・・」
ギルの表情が厳しくなる この所 戦略的には、無意味な戦闘だが、事実 戦局、戦争の流れそのもののが、何ら変化もなく 圧倒的にアポリスが、ヤーナに対して、有利に進めている 地球を実行支配しているのは、我々アポリスである。 だが勝っているものの 完全勝利には、程遠いものであった。
キャラン(浩司)1人に、貴重な主力戦力である グロテノス、ハイパーグロテノスを数多く倒され 新たなグロテノス、ハイパーグロテノスの補充が、無視出来ない状態であった。
敵対するヤーナは、大した兵力、戦力を所持していないが、あの驚異のエネルルギー体レジェンスと融合しているキャラン(浩司)以外にも2体のB,P(バトルプロテクター)所持 それに、ヤーナも我々アポリス同様 エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)のオーバーテクノロジーの1部を利用し 一般兵士には、新型のエネルギーライフルなどの武器で武装 果敢に戦い 今だに戦闘意欲を失っていない。
特に、キャラン(浩司)には、2体のデストロも倒され ギルとアピリム以外 だれも知らない本来の戦略目的である "大いなる計画" の延滞 大幅修正など余儀なくされている。
「キャラン(浩司)がどうした」 キャラン(浩司)の名前に、ギルは、やや憮然と答える。
「はっ やはりキャラン(浩司)は、情報部からの最新情報通りヤーナ内で、ピエール神父率いるC宗教派と、修復不能まで、徹底対立 恋人の幸田 美那美だけを連れ 数日前ヤーナから離脱 現在情報部が総力を挙げ その真偽の確認と、キャラン(浩司)が、日本国内のどこかに潜伏していると思われますので、その所在の確認を急いでおります」
「やはりのうー」 ギルは、つぶやきながら少し意味ありげな笑みを浮かべ小さくうなづく。
「所詮 キャラン(浩司)と、あのピエールが率いるC宗教では、水と油 反目するだけじゃわい」 納得の表情を浮かべる。
ギル自身 必ずこうなると思っていた。
極端な宗教嫌いで、どん底からの叩き上げの這い上がり プロの職人気質 貧しい下層階級である自営業者の家庭で生まれ育ち何よりも典型的とでも言える1匹狼の資質を育むキャラン(浩司)と、C宗教始まって以来の、超エリートであり 裕福で恵まれた上流階級であるサラリーマン家庭で生まれ育ったピエールとでは、生まれも、育ち 今まで歩んできた人生 それに裏打ちされた思考など まるで、相反している。
あの2人 相容れるはずなどない。
ヤーナから離脱したと言う事は、ある意味でチャンス到来を意味した。
労せず、敵である まさに自滅と言う形で、ヤーナが、自ら分断した。
孤立無援となったキャラン(浩司)を各個撃破の対象とし 葬り去るか? だがあのレジェンスと融合しており そのエネルギー量は、本来のバトルスタイル(戦闘形態)への変身前とは言え あのアピリム様をも大きく上回り後1歩の所まで、追い詰め わしらデストロのバトルスタイル(戦闘形態)に変身した2体 アジスと裏切り者の龍(ロン)を倒している。
計り知れない脅威の戦闘能力だ。
うまく わしらアポリス側に取り込めれば、"大いなる計画" のキーを握るかも知れない。
このチャンスを活かすべきかもしれぬ・・・、それに、この所の戦闘で、我々アポリスが、引き継いでいるエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の脅威のオーバーテクノロジーとは、全く別の高度オーバーテクノロジーの産物といえる あの高周波を発生する刀や 外観こそ S&W M29 44マグナムなのだが、威力は、ケタ違いの破壊力を秘める 銃など どこで入手したのか? その高度オーバーテクノロジーは、今まで属していたヤーナに、提供した様子もない。
この驚異の高度オーバーテクノロジーを 手に入れれば・・・ 現状 我々アポリスが、絶対優勢に事を進められているのは、エルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)が、地球標準時間で、1万2000年以上前に、この地球に残した 我々に取っては、驚異のオーバーテクノロジーの遺産である。
だが、1万2000年以上前の品物だ 我々取って驚異のオーバーテクノロジーでも もはや時代遅れの骨董品級の 超ローテクである可能性も否定出来ぬ・・・・
ギルの脳裏には、色々な考えが過ぎっていた。
「あの ギル閣下・・・」
物思いにふけるギルに、先程 キャラン(浩司)の報告をおこなった高級士官は まだ何か? 報告の続きがあるようである。
「実は、キャラン(浩司)以外にも 別に、活発に動き回る人物がおります」
「あのピエールか?」
「左様です」
「キャラン(浩司)を ヤーナから追い出し 今度は何をしでかす気か?」 
「キャラン(浩司)を 追い出す前から 盛んに、チベットに、側近のスパイ数人を送り込み 何かを探しているようです」
「うーん」 ギルは、テーブルの上に頬杖をつき考え出した。
「ピエールのやつは、どこで情報を入手しているのか? わしらアポリスと同程度 エルの残したテクノロジーの秘密を知っておる まだ この地球上のどこかに、エルの残したテクノロジーが、未発見の遺産として、残っておっても不思議ではない・・・」 ギルは、つぶやいた。
「どうされますか? ギル閣下」 高級士官は、考え込むギルの顔を見る。
「うーん やはり あのピエールには、あれしかおらんかー?」 ギルは、ある人物の顔が思い浮かんでいた。
ピエールとは、只ならぬ因縁を持つ人物である。
もはや 元の人間 女の姿には戻れぬ 人間とグロテノスの中間種の様なニュータイプ・・・いやミュータントタイプとでも呼べるネクストノイドである。
分類上 新たに創設されたミューグロテノスのミュースキャット ある戦闘中の事故により 偶発的に誕生した新種である。
戦闘能力は、あのハイパーグロテノスを上回り 我々デストロのバトルスタイル(戦闘形態)への変身前に近い ハイパーグロテノスの数少ない欠点であるエネルギー消費量の問題もない。
現在 最強のグロテノスである ミューグロテノス。
ミューグロテノスになる以前は、我々アポリスのわし直属であったが、アポリス内 いや世界でもトップクラスのマタハリ(女スパイ もしくは、女007)でもあった。
非常に信頼の置ける人物であり スパイとしての実力も申し分がない。
現在 ギルの元を離れ アピリム直属の親衛隊に抜擢されている。
ギルは、立ち上がった。
「アピリム様 直接お願いするしかあるまい あやつ以外 ピエールとは、まともに相手できまい・・・」 ギルは、小声でつぶやいた。

 数日後 ここは、世界最高峰の山々が連なるヒマラヤ山脈の麓(ふもと)のチベットの某所。
人知れずの場所に、小型のUFOが、険しい山岳地帯のV字型渓谷の断崖絶壁に通る1本の細い道に沿うよう様ホバーリング(空中停止)状態で浮かんでいた。
ヤーナの兵員、物資輸送用のUFOである。
だが、このクラスとしては、最も小型であった。
UFOの側部のハッチが開き タラップが、細い道に向け水平に伸びる。
UFOの中からは、高所山岳登山用の重装備を着込んみ両肩から大きなリックサックを掛けた男達が数人出てタラップを渡り細い道に渡る。
片手には、ヤーナの新型エネルギーライフル銃 ER02Tを持っていた。
先頭に立つのは、あのピエール、次に情報部主任のコネリー、そして、側近のドレーク神父 そして護衛として、ピエール直属の兵士5人であった。
春と言っても ここは標高の高い高地である。
低地、平野部と違い まだ冬の真っ只中 時より大雪が吹雪く 荒れ模様の天候であった。
コネリーを先頭に8人の高所山岳登山用の重装備を着込んだ男達が、1人が通るのが限度の狭く厳しい山道を一列で歩き出した。
「コネリー主任 この方向で、間違いないな?」 コネリーの後ろに続くピエールは、確認する様に聞く。
伝説上の噂だけが先行し 未だに擬似科学の域でしかない 伝説上の場所である。
「ピエール神父 間違いありません」 先頭のコネリーは、細く微笑む。
まだ自分自身の目で、その場所を確認したのではないが、この情報の信憑性は、間違いの無い確実な情報であった。

 この一列に並ぶ一団を遠くから光学望遠鏡で監視する 別の一団があった。
高地登山用防寒着に身体を包んだ一団であった。
「やはり情報通り ここへ現れたか?」 頭から防寒着を被る女・・・ いや女以前に人間とは思えない外観 そう人間とネコを合わせた様な外観、形態を持つ者がつぶやいた。
ミューグロテノスの1形態 ミュースキャットの麻子であった。
ピエール達が通る狭く厳しい山道の谷の反対側の切り立った岩陰に身を隠し 光学望遠鏡で、ピエール達の動きを逐一監視していた。
情報通りこの場所に現れた。
他だし この近隣の場所で、ピエール達の目撃報告がない。
突然 この場所に現れた。
いつもそうだがヤーナは、神出鬼没に、突然とその姿を現し、忽然とその姿を消す。
まさに、1970年代のアメリカの有名なSFTVシリーズ スタートレック(日本名 宇宙大作戦)に出て来る転送装置を利用しているかのように感じられていた。
ヤーナも我々アポリス同様 我々アポリスほどではないが、1部 エルと呼ばれたEBB's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の今から約1万2000年以上前に残した超高度オーバーテクノロジーを利用している。
エルと呼ばれるEBB's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)に、我々アポリスの知らない 転送装置の様なテクノロジーをあっても不思議ではない。
我々アポリスは、その高度テクノロジーをヤーナから盗み出そうと、何人ものスパイを送り込んでいたが、全て失敗に終わっている。
思っている以上にガードは固い。
何としても その秘密を入手せよと厳命も下っている。
だが、それは、今の麻子の担当ではない。
ミュースキャット麻子は、光学望遠鏡で、ピエールの顔をアップする。
「お久し振りですわ またお会いできそうでうれしいですわ 愛しのピエール神父様 相変わらずちょっとニヒルで、渋めのナイス・ダンディー」
まるで恋する乙女の様な口調でつぶやく。
極上のターゲット(獲物)に、舌の先で唇を妖しく嘗め回し 口元が薄く笑う。
だが、内心は、裏腹であったが・・・
ミュースキャット麻子は、後方で待機している連れて来た部下達10名にサインを送る 計画通りに作戦を開始する。
まずは、ピエールの目的を探り出す。
何故この時期に、ここヒマラヤに忽然と姿を現したかだ? ここに何かの途方もない秘密が隠されているはず。
危険を冒してまで、少数でここに来る理由が、先決である。
ピエールも我々アポリス同様 かって我々人類が神々と呼んだエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の脅威のオーバーテクノロジーについてある程度知っている。
ここに必ず、我々人類が神々と呼んだエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の残されたオーバーテクノロジーの遺産があるはずである。
ギル閣下からは、それを無傷で確保せよと厳命を下さった。
前回 ピエールに不覚を取り こんな身体になった。
この恨み晴らさずにはいられない。
たっぷり利子を付け支払ってもらう。

 「まだどれくらいかかるかのね?」 前方を無言で進むコネリーにピエールは、聞いた。
「この峠を越え 暫く歩いた場所に、秘密の出入口があります そこから地下へと進むのですが、出入口までは、今の徒歩のスピードで、4〜5時間ぐらいでしょう・・・」
険しい山岳地帯 高度の為 空気も薄く 厳しい寒冷もあり思いの他スタミナの消耗も激しい。
今の所 敵アポリスからの攻撃を受けていない。
だが、情報では、敵アポリスも我々の情報をかぎつけ ここにあの人間と、ネクストノイドのバトルスタイル(戦闘形態)の1種である変身したグロテノスとの中間形態とでも言える まさしくミュータントのような ミューグロテノス ミュースキャット麻子が、自らの部隊を引き連れ追ってきている。
今回だけは、出来る限り無用な戦闘を避け やつらよりも早くあのエルと呼ばれる神々の残した遺産オーバーテクノロジーを我が手中に納めねばならない。
それこそ かって、C宗教 他C宗教の原典であるJ宗教、そこから発生のI宗教の最大の預言者の1人であり ヘブライ(イスラエル=ユダヤ)の神々の導きの下 シナイ山で、神々によって聖なる十戒を授かり 神聖に不可侵な聖なる契約を結んだM同様 神々と交わした神聖にして不可侵な聖なる契約の1つであり そして、人類を神々が示した正しく歩むべき道へ導く それこそ神々への進化への道であり 神々がお与え下さった聖なる義務だとピエールは、信じていた。
ピエールの脳裏に、あの日の出来事が鮮明に蘇っていた。
そう それは、ピエールに取って神聖にして不可侵な神々と交わした契約であった。
今から数十年前 ミドルスクールの5年生(日本では、中学3年生相当)の4月のある日の出来事であった。
アメリカ合衆国のバイブルベルトと呼ばれる中西部の某都市の高級住宅街 大企業に勤める裕福なエリートサラリマーン家庭の1人息子として生まれたピエールは、何不自由ない少年時代を送っていた。
幼い頃から非凡な才能を見せ 文武両道 勉強、スポーツ万能で、勉強の方は、全米トップといわれ、余りの天才ぶりに、早くも複数の有名州立大学てどころか、アメリカ合衆国陸軍、海軍、空軍の士官学校からも飛び級の奨学金付きの進学のスカウトが訪れていた。
またスポーツも万能で、この頃は週末には、複数のスポーツ掛け持ちで、試合に出場 特に全米3大スポーツのベースボール(野球)、アメリカンフットボール、バスケットには、特に優れた才能、素質があり 早くもプロのスカウトから熱い視線が送られていた。
甘いマスクに、スポーツで鍛えられた均整の取れた体型 まさにアメリカ合衆国誕生以来の神童と騒がれていた。
特殊な事情が無い限り日曜ミサを欠かしたことがない熱心で信仰心の厚い両親から 常にこの才能をお与え下さった神に感謝しなさいと言われ続け ピエール自身そう思い 常に神への感謝の気持ちを持ち続けていた。
そんなある日の夜 自室のベッドで眠るピエール 突然窓の外から今まで感じた事のない強い何か? 光? が差込ピエールを包み込んだ。
それも神々しいばかりの偉大な力に包まれた そんな感じがしたかと思うと、突如浮遊感で、身体全体が浮き上がり身体が突如テレポーテーション(瞬間移動)した。
何が自分自身の身体に起こったのか? 全く理解出来ず戸惑うピエール。
ただ 何となくだが、危害を加えられる感じがしなかった。
逆に、偉大な者に導かれる・・・ そんな気がしていた。
ゆっくり目を開け 周囲を観察する。
どこに光源があるのか?不明だが、周囲を見渡す事が出来る。 ただ何も色のない透明な空間であった。
空間そのものが、発光しているのか・・・?
「目覚めたか? アピリム・フォース(4番目)」 男の声である。 それも複数の男の声で、それもまさしく神の如く威厳に満ちていた。
だが どこから音源だかわからない? 直接脳に伝わった来る。
「アピリム・フォース(4番目)・・・」 ピエールは、小さくつぶやいた。
全く何の事だか? 全く理解出来ない それにアピリム・フォース(4番目)? と呼ばれた 自分の名前は、ピエールである。
それに、フォース(4番目)とは、いったいどう言う意味なのか?
だが、これこそ神との直接会話をしている・・・ ピエールには、そう感じた。
「あなた様は、どなた・・・?」 ピエールは、声に問いかけた。
「我々こそエル お前達人類を創造し導く偉大な存在 そうお前達が神々と呼ぶ・・・」
ピエールの脳内に先程の声が響く。
間違いなく 遠い昔 偉大な先人であり神と直接会話し神の御心、声を人々に広めた数々の預言者の聴いたまさしく神の声 ピエールは、そう直感した。
「やはり あなた様こそ 我が主たる神・・・ 私こそ あなた様の忠実な下僕・・・」 ピエールは、畏怖の念で答える。
「アピリム・フォース(4番目)よ お前は、選ばれた存在・・・」
「選ばれた存在・・・」 ピエールは、思わずつぶやいた。
ピエールの顔が思わず綻ぶ 神に選ばれた存在 つまり信仰するC宗教でも最高ランク 神の子、メシア(救世主)などと呼ばれる大工の息子Yを初めとする神の言葉の語り部である偉大な預言者達と並び称される事を意味する。
C宗教の信者に取って、これ以上無い最高の名誉を意味する。
「これから見せる事を良く見るが良い これからお前の成すべき事だ」
また直接脳に声が響き渡る。
ピエールの脳に直接映像が伝わってきた。 まるで肉眼で直視している程の鮮明な映像であった。
それは太古の時代 地球標準時間で、約20万年以上前の出来事であった。
複数の巨大な円盤型及び、更に巨大なラグビーボールタイプのマザーシップ(母船)が、地球に飛来するシーンから始まった。
その頃 地球では、現生人類である ホモサピエンス・サピエンスの前の種である ホモ・サピエンスと、ネアンデルタール、クロマニヨン、そして、現在のインドネシアの孤島フローレス島のみ存在したホモ・フローレシエンシス(別名ポビット)と呼ばれる小人の人類 計4種が生存、共存していた。
ただ この頃 原因は不明だが、ネアンデルタールは、絶滅直前の状況下であった。
1部ネアンデルタールは、当時生息していた別種の現世種ホモサピエンス・サピエンスの前の種である ホモ・サピエンスと、この頃ホモ・サピエンスから分枝した新種の現世種ホモサピエンス・サピエンスと混血した可能性がある。
絶滅寸前を悟り 最後の生き残りを掛けた混血したのであろうか?
DNA、RNA、ミトコンドリアDNAなどの遺伝子情報を後世に残す為に・・・
地球上に降り立った複数の巨大な円盤型、更に巨大なラグビーボールタイプのマザーシップ(母船)の一団 だが乗務員の姿、形は、見えない ぼんやりとした薄い影しか見えない 多分ヒューマノイド(人間型)タイプであろうか?
いや全く違うタイプもいるようだ 複数・・・いや多数から知れない 多数の異なったタイプの混成団のように、ピエールには思えた。
そして、当時生息していた複数の動物種の調査を開始 特に注目したのは、我々現世種の前の種であるホモ・サピエンスであった。
環境適応能力の高さ、知能の高さ、集団性、順応性、従順さ、繁殖力の高さ・・・ 何よりも獲物を狩る時に見せる 集団(チームワーク)によるその攻撃性、戦闘性など、多くの利点があった。
この地球に何を求め現れたのか? 一目瞭然である。
神の下で戦う兵士と兵器を兼ね備える強力な生体兵器としてのベース(素材)となる生命体であった。
神・・・ いや神々と言うべきか? この宇宙のどこかで、敵対する悪魔と呼ぶべきか? 異星生命体連合?と壮絶な戦いを繰り広げており 神の下で忠実に戦う強力な下僕となる生体兵器の素材ベースとなる生物を求めていた。
この銀河系の生命の存在する各惑星、衛星へ送り込んだ先遣隊の報告書を元に、最も生体兵器の素体ベースに優れ適した生命体の1つとして、この後に、地球と呼ばれ惑星の人類と呼称する生物に目を付け 大規模研究、開発部隊を地球に送り込んできた。
ただ現状のホモ・サピエンスでは生体兵器の素材ベースとして、そのまま利用出来ない為 ホモ・サピエンスを改造 特に、DNAが、1万年1度予想出来る範囲内に変異しないミトコンドリアDNAに着目 ミトコンドリアDNAを改造し生体兵器に適した新種ホモサピエンス・サピエンスを作り出した。
その第1号が、地球上に存在する全人類 現世種ホモサピエンス・サピエンスの共通の母である ミトコンドリア・イブであった。
ミトコンドリア・イブは、前の種であるホモ・サピエンスとの間に、13人もの女の子を生み 自らのミトコンドリアDNAを後世に残し広げる役割を担う ミトコンドリア・イブの改造されたミトコンドリアDNAを持つ子孫が、短時間で、前の種 ホモ・サピエンスを全て駆逐する。
その間にもエルは、生体兵器の改造に適したDNAを持つ新種ホモサピエンス・サピエンスに生体兵器用に、改造した他の生物のDNAをウイルスによって、新種ホモサピエンス・サピエンスに加え 生体兵器ネクストノイドのグロテノスを生み出す。
更に、ネクストイノドの上位モデルを作り出す為に、エルの1部のEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)と新種ホモサピエンス・サピエンスの女性と繁殖させ生体兵器の素体ベースとして優れたDNAを持つデストロ、そして、今から1万2000年以上前 待ち望んだ最上位モデルで最強の生体兵器の素体ベースとなるプロトタイプ(試作型)のアピリム・ファースト(1番目)の開発に成功する。
アピリム・ファーストは、その頃誕生した そして現在地球の支配するアポリスの最高権力者である あのアピリムであった。
続いて、アピリム・ファースト(1番目)の研究データを元に、量産型のアピリムの開発に着手 セカンド(2番目)、サード(3番目)が誕生する。
最終的には、13体以上のアピリムを生産する予定であった。
基礎研究データとして、各種検査の結果 素体ベースとしての改造前アピリム・ファースト(1番目)の運動、反射神経、戦闘能力など、新種ホモサピエンス・サピエンスの中でもズバ抜けており その研究データを元に誕生した量産型のアピリム・セカンド(2番目)、サード(3番目)もアピリム・ファースト(1番目)程ではないものの予想を大幅に上回る数値を叩き出していた。
更に、ネクストノイドへの改造後 アピリム・ファースト(1番目)、セカンド(2番目)、サート(3番目)共に、予想を大幅に上回る戦闘能力を見せつけ 特にファースト(1番目)は、想像を超えていた。
そんなある日の出来事であった。
突如 後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルが、事もあろうに完成したばかりのアピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)を従え エルに対して反旗を翻し戦いを挑んできた。
エル側も直ぐに反撃を開始 地球上で、激しい戦闘となった。
多くの神話、伝説などに語られている天空の神々の戦いである。
現在 地球上で、密かに発掘、研究がなされている複数の各タイプのUFOの残骸は、その戦闘中に撃墜、放棄された物。
戦争開始の緒戦 何ら準備の出来ていなかったエル側の被害は甚大であった。
最強の生体兵器 アピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)の脅威の戦闘能力に太刀打ち出来ず、一時 地球の大気圏外 衛星軌道まで後退を余儀なくされた。
この時 手持ちのアピリム・ファースト(1番目)は、フルメンテナンスの最中で、戦闘投入は不可能であった。
その為 戦力を再編 数百機の小型戦闘用UFOを中心に、エルの惑星、衛星用 陸戦部隊と、編成中の数百体のグロテノス、研究途中のハイパーグロテノスまでも投入 地球上の巻き返しを図った。
2体のアピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)を中心とした後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側の猛反撃に遭い ことごとく敗戦 もはや勝負が決するかに思えた。
その時だった。 まさに間一髪のタイミングで、フルメンテナンスの終了 更に戦闘能力を増したアピリム・ファースト(1番目)が、残存のグロテノス部隊を率いて参戦した。
これで形勢を一気に逆転した。
まず地球上衛星軌道で、ようやく到着したエル側の増援宇宙艦隊で、その規模は、後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側の宇宙艦隊の10倍以上の大兵力であった。
大兵力に物を言わせ、後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側の宇宙艦隊を一気に殲滅 制宙権を確保 同時に地球上の制空権も確保する。
制宙権、制空権を確保したエル側の宇宙艦隊による地球上衛星軌道からのピンポイントによる猛爆で、後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側の地上兵力の分断に成功 アピリム・ファースト(1番目)率いるグロテノス部隊による分断された後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側の地上兵力各個撃破が開始される。
後に堕天使と呼ばれる1部下級のエル側も 最後の決戦と見るや 各自戦闘用のB,P(バトルプロテクター)を装着 (他だし全員に行き渡ったのでない。 1部のエルのみであった) 最後の決戦に備えた。
だが頼みの綱のアピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)が、アピリム・ファースト(1番目)との直接戦闘で、一瞬にして瞬殺 プロトタイプ(試作型)と大量生産型の違いを見せ付けられた。
アピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)も最強の生体兵器 B,S(バトルスタイル)に変身していてだ。
もちろんアピリム・ファースト(1番目)もB,S(バトルスタイル)に変身していた。
2対1 数の上で不利のはずのアピリム・ファースト(1番目)であったが、その戦闘能力の差は、歴然としていた。
だがこの戦闘模様を地球衛星軌道からモニターしていたエルは、アピリム・ファースト(1番目)に対して、恐怖した。
余りの戦闘能力であった。
予想された範囲を遥かに超え過ぎていた。
生体兵器として運用する為 生体兵器ネクストノイドへ改造する歳 DNAの適正率が問題で、あるレベルに達しDNAに異常のない新たに、ネクストノイドへの改造する為の素体ベースとして生み出した新種ホモサピエンス・サピエンスを選び ネクストノイドへ改造していたが、改造の際 生体兵器として、統一運用する為 全ネクストノイドは、エルからのテレパシーで、マインドコントロール(精神支配)出来る機能を備え付けていた。
ネクストノイドの間でも各戦闘中の現場判断を考慮し上位モデルのアピリム、デストロに、下位のモデルのグロテノスを同じように、テレパシーによるマインドコントロール(精神支配)出来る機能を備え付けていた。
問題点もあった。 何よりもネクストノイドへの改造出来るDNAの適正率を持ち DNAの異常無いホモサピエンス・サピエンスの数が、思った程誕生していなかった。
その為 生体兵器ネクストノイドの生産が、思うように上がらず、予定されていた生産数を大幅に下回っていた。
その為 多数存在するホモサピエンス・サピエンスに、着目した。
エルが、標準装着する各種P(プロテクター) その中の戦闘用B,P(バトルプロテクター)をホモサピエンス・サピエンスに装着させた場合どうなるか? であった。
戦闘用B,P(バトルプロテクター)は、装着者自身の形状に合わせB,P(バトルプロテクター)の特殊硬度金属を金属内に入っているナノマシーンによって自由に変形可能であり、戦闘能力をケタ違いに高め各種兵器を搭載している。
早速実験が行われた 数体の健康的なホモサピエンス・サピエンスを捕獲 思い通りにコントロール出来るようテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)出来るよう改造 特に健康的な1体に、B,P(バトルプロテクター)を装着させ 20体ものノーマルタイプのグロテノスと対決させた。
予想を大幅に上回るスピードで、次々とグロテノスを倒す、B,P(バトルプロテクター) この実験模様を観察、データの収集していたエルは、驚愕した。
余りの予想を大幅に上回る戦闘能力であった。
B,P(バトルプロテクター)は、装着生命体本来の運動能力、反射神経など、戦闘に必要な能力をケタ違いに高める。
戦闘能力に、特に優れたエルの1種でも ここまでの戦闘能力を引き出せないでいた。
驚異的戦闘能力であった。
これを 戦闘用に開発した生体兵器ネクストノイドに装着した場合 どこまで戦闘能力を高められるか?
特に、究極の生体兵器として開発したネクストノイドの最上位モデル アピリムが装着した場合 想像も出来ない程であった。
だが、B,P(バトルプロテクター)を装着した実験体のホモサピエンス・サピエンスの様子が時間の経過と共に、異変が起き始めた。
当初は、エルのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)で、思い通コントロール下に置いていたが、時間の経過と共に、エルのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)を受け付けなくなってきた。
元々B,P(バトルプロテクター)には、テレパシーを遮断する機能が備わっており、テレパシーを利用出来るエルが、テレパシー能力を持たないエルをマインドコントロール(精神支配)出来ない仕組みなっていた。
エル同士の通信には、SVL(超光速)通信機能を標準装備。
このB,P(バトルプロテクター)には、テレパシー遮断機能を取り外し テレパシー受信機能を最大限に高めたモデルであった。
原因は、高い知能による自我の目覚めによるテレパシーの拒絶? 
だがそんな事を考えている余裕などなかった。
B,P(バトルプロテクター)を装着した実験体のホモサピエンス・サピエンスは、戦うグロテノスを全滅させると、近くでデータ収集していた複数のUFOに対して、猛然と攻撃を開始した。
左腕を次ぎ次ぎと変形させ 強力な火力、高エネルギーを誇る武器で、破壊を開始した。
すぐさま事態を把握したUFOからの反撃が開始されたが、まともに戦える相手ではなかった。
強力なエネルギービーム砲も 相手に命中しなければ無意味である。
素早く動き エル側のUFOを次々と強力な火力、高エネルギー砲で、撃墜するB,P(バトルプロテクター)を装着した実験体のホモサピエンス・サピエンス 慌てて投入した開発途中のハイパーグロテノスの数体の玉砕戦法で、動きが鈍った所を B,S(バトルスタイル=戦闘形態)に変身 戦場に駆けつけたアピリム・ファースト(1番目)の大活躍で、撃滅に成功した。
だが、その時 アピリム・ファースト(1番目)にも異変が起こり始めていたのを気付くも者は、だれもいなかった。
アピリム・ファースト(1番目)も この頃から自我に目覚め始めていた。
だれかの手による 改造でもあったが・・・
そして、アピリム・ファースト(1番目)は、知る事となる 生体兵器ネクストノイドの開発目的を もちろん最大の目標は、この宇宙のどこかで、繰り広げられているエルと、敵対するEBE's(イーバーズ=地球外知的生命体)との戦争に、局地戦用制圧の為に開発されたのが、メインの目的であったが、もう1つ隠された目的も それは、異常なまでに固守し必死に探している レジェンスと呼ばれる物 そして、生体兵器ネクストノイド 最上位にして、最強の生体兵器アピリムの本来の開発目的も・・・
元々 この戦争も ((レジェンス))と呼ばれる物の争奪戦に端を発したのかも知れない。
アピリムの最大の開発目的は、他の生命体が、融合している可能性のあるレジェンスを 融合している生命体を倒し 奪い取る事が最終目標であった。
レジェンスとは何か? この映像を直接脳に送り込まれているピエールには何も伝えられていない。
漠然としてだが、何かとてつもなくすごい物だと言う事は、解る。
だがピエールは、この後 レジェンスについては、興味も引かず忘れ去ってしまう。
それよりピエールの興味の引いたのは、神々が装着する 各種のP(プロテクター)であった。
目的別において、複数のP(プロテクター)があり 特に、興味を引いたのは、戦闘用に開発されたB,P(バトルプロテクター)であった。
異なる生命体の体型に合わせ 超硬度特殊金属内にあるナノマシーンによって、各種形状に変形可能であり 何よりも装着者自身の戦闘能力をケタ違いに高め 各種強力な兵器を搭載している。
更に、ピエールの脳に続きの映像が流れる。
アピリム・セカンド(2番目)・サード(3番目)を失い大幅に戦力を失った 後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルは、脱出用の小型UFOで、宇宙空間へと脱出を始める者まで出始めていた。
もはや この戦いに勝利はない。
だが、地球衛星軌道上で、網を張っていたエルの宇宙艦隊に、ことごとく撃破されるか、捕らえ 脱出出来たUFOは、皆無であった。
その頃 地球上では最終決戦の準備が着々と進められていた。
勢いに乗るエル側は、完全に支配している制宙権、制空権を武器にその包囲網を着実に縮めいた。
特に、アピリム・ファースト(1番目)率いるネクストノイド部隊の活躍がすさまじく、後に堕天使と呼ばれるエルが、装着した戦闘用のB,P(バトルプロテクター)を装着した精鋭部隊を次々と撃破 最後の生き残りは、遂に降参 完全勝利した。
エルと呼ばれる神々の強さに感銘を受けるピエール。
多くの神話、伝説などに記されている様に、エルと呼ばれる神々と、後に堕天使と呼ばれるエルの1部の戦いは、エルと呼ばれる神々が完全勝利した エルと呼ばれる神々は、唯一絶対の正義であり 正義は必ず勝つ ピエールはそう思った。
そして、この戦いの勝利の最大の立役者であり、功労者でもあるはずのアピリム・ファースト(1番目) だがエル側の見る目は、違っていた。
戦いがクライマックスへと向かう頃から エル側のテレパシーによる マインドコントロールが効かなくなっていた。
それも、アピリム・ファースト(1番目)のみならず、10体を超える研究開発途上パイパーグロテノス、多数グロテノスの全ネクストノイドもであった。
時間経過と共に、テレパシーによる マインドコントロールが効かなくなり、アピリム・ファースト(1番目)からのテレパシーによる マインドコントロールのみ従う様になっていた。
コントロール出来ないハードウエアーなど無用の長物でしかない。
もし敵に回った場合・・・
それと同時に、救助に駆けつけたエルの大艦隊からある司令がもたされていた。
それは、地球上で実験、開発中の生体兵器ネクストノイドの破棄命令であった。
生体兵器ネクストノイドを大幅に上回る強力な兵器の開発に成功し、莫大なコスト、長期間費やして、開発したが、開発、生産の延滞、遅れが目立つ生体兵器ネクストノイドに、遂に見切りをつけた。
もはやこの時点 生体兵器など 時代遅れのロートルテクノロジーに成り下がっていた。
地球上での 生体兵器ネクストノイドの全てを完全廃棄し 撤収命令の厳命が下された。
直ぐに厳命は、実行に移された。
アピリム・ファースト(1番目)を含む全ネクストノイドは、1ヶ所に集められた。
何も知らず、エルの命令に従うアピリム・ファースト(1番目)。
この時点 確かにアピリム・ファースト(1番目)は、高い知能による自我の目覚めにより エルからのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)を脱し自らの思考でものを考える様になっていた。
だが、エルを裏切ったのではなかった。
自らを生み出してくれたエルに対して、絶対的忠誠を誓っていた。
その証拠に、エルからのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)されなくても エルの命令通り 反旗を翻し戦いを挑んできた後に堕天使と呼ばれるエルの1部に、自ら率いるネクストノイド軍団で、命がけ戦い勝利を得ていた。
何も知らされずまま この戦いで生き残った約数百体のグロテノスを率いて指定の場所で待つアピリム・ファースト(1番目)。
そろそろ日が傾き始め 空は茜色に染まり始めていた。
どこからともなく 夕焼けの空一面に、大小様々なタイプのUFOが宇宙空間から大気圏内に飛来する。
いつも見慣れた光景であったが、今日ばかりは、かなり違っていた その飛来数である。
いつもせいぜい数百機程度のUFOなのに、今回ばかりは、かなり違う 信じられない光景であった。
もはや飛来数など数え切れない程 真っ赤に染まる空一面を覆い尽す。
上空をいつものように見上げていた ここに集まった全ネクストノイドは、この光景を見て、突然不安な表情を浮かべ 落ち着きを失う。
余りの数の多さ それに漠然としてだが、何か? いつもと雰囲気が、まるで違う。
まるで、獲物を狩る狩人の様な雰囲気が感じられた。
狩られる側は、ここに集められたネクストノイド。
大小様々な形態のUFOの1部から 何ら説明も何もなく突如 ある種の妨害波から発せられた。
ネクスノイドの額にはめ込まれたネクスタルが、妨害波と共鳴を始める。
頭を抑えもがき苦しみ始める全ネクストノイド 真っ赤なネクスタルの表面に無数の細かな亀裂が走り出す。
ネクスタル開発時に、非常時に備えあらかじめこの様なセフティ機能が搭載されていた。
亀裂の隙間から強力な光と、エネルギーが、発せられると同時に、ネクスタルは、粉々に砕け散り ネクスタルが砕け散ったネクストノイドの頭が爆発 次々と死んで行く。
周囲に、血などが飛び散る凄惨な状況であった。
だがこれらについては、全ネクストノイドが、後に堕天使と呼ばれる1部エルに勝利したものの エルによって与えられた力を過信、溺れ エルに反抗 敵対行動を取った為 エルの怒りに触れ処罰されたと、ピエールには伝えられていた。
真実は、往々にして隠匿される物 そして情報を与える側の都合の良い様に、操作、改ざん、捏造、偽造された物だけが公表されものである。
それらに対して、どこに基準点を置き どの方向、角度で見るかで、答えは己ずと違ってくる・・・・
もし これらをキャラン(浩司)が見ていたならば、その様に、辛辣に皮肉り、毒舌を交えながら思ったであろう・・・
だが、精神構造の、全く異なるピエールは、エル側の都合の良い様に、操作、改ざん、捏造、偽造された一方通行の情報をそのまま鵜呑みにしてしまう。
そして、この話には、まだまだ続きがあった。
まだ 地球上に、逮捕、粛清されず 身を潜め 最後のチャンスを覗っていた 後に、堕天使と呼ばれた1部のエルの生き残りが、存在した。
今まで、この地球で行ってきた 各種実験 特に、生体兵器ネクストノイドの開発に、強い憤りを感じていた。
元々他の惑星 つまり地球の生命体を利用し 生体兵器ネクストノイドの開発に、懐疑的であった為 最下層に落とされ 各種P(プロテクター)さえ与ず、常に冷遇されていた。
その為 地球上では、P(プロテクター)無しでは、各種微生物 ウイルスなどの汚染の影響で、生存出来ず、数機の小型UFOに搭乗 地球上の迷路の様に入り組んだ地下に身を潜め 最後のチャンスを覗っていた。
後に堕天使と呼ばれた1部エルは、ネクストノイドのメインエネルギー源及び テレパシーによるマインドコントロールなどを兼ねるネクスタルの1部に、極秘にプログラムを加えていた。
生体兵器ネクストノイドを利用し 反旗を翻す計画であった。
まず手始めに、最強の生体兵器ネクストノイド量産タイプ アピリム・セカンド(2番目) サード(3番目)に対し時間経過と共に、高い知能による自我の目覚め B,S(バトルスタイル=戦闘形態)に変身後 時間の経過と共に、テレパシーによるマインドコントロール(精神支配)を受け付けなくなる・・・ 後に堕天使と呼ばれた1部エルのテレパシーのみ絶対服従で従う・・・などのプロクラムを施し エルに対して、反旗を翻した。
だが、当時フルメンテナンス中であった アピリム・ファースト(1番目)は、間に合わず、フルメンテナンスをおこなっていたUFOに、少数が潜入 アピリム・ファースト(1番目)のネクスタルに、アピリム・セカンド(2番目) サード(3番目)と同じプログラムをインストールする予定であった。
アピリム・ファースト(1番目)には、更に、全ネクストノイドに、極秘裏にプログラムをインストールしていた エルからのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)を拒絶し、アピリム・ファースト(1番目)からのテレパシーのみ絶対服従させる為の テレパシー発信能力の強化であった。
だが 途中見つかり 全員抹殺 書き換える事に失敗 何らインストールする事が出来なかった。
アピリム・ファースト(1番目)が、高い知能による自我の目覚めと共に、全ネクストノイドに、極秘裏にプログラムを加えていた エルからのテレパシーによるマインドコントロール(精神支配)を拒絶し、アピリム・ファースト(1番目)からのテレパシーのみ絶対服従のプログラムになっていた。
それにより 全ネクストノイドを掌握し、エルに反旗を翻す計画であったが、アピリム・ファースト(1番目)のネクスタルのプログラム書き換えに失敗し 敗北の原因となった。
これ以前からアピリム・ファースト(1番目)が、高い知能による自我に目覚め エルからのテレパシーを 自らの力で拒絶し始めていた事を 後に堕天使と呼ばれた1部エルは知らなかった。
次々と、ネクストノイドが、死んでいく。
悔しさを滲ませ 身を隠しながらこの凄惨で、壮絶な光景を見る事しか出来ない後に堕天使と呼ばれた1部エル。
だが アピリム・ファースト(1番目)だけは、違っていた。
B,S(バトルスタイメ=戦闘形態)に変身し、ゴールドに輝くネクスタルのエネルギーを 高め 必死に耐え抜いている。
だが、ゴールドに輝くネクスタルにも極細の亀裂が入り始めていた。
そこから僅かだが、光とエネルギーが漏れ始めていた。
アピリム・ファースト(1番目)は、上空一面を覆い付くす、大小様々な形態のUFOを 悲しみに満ちた瞳で、見つめていた。
何故? 自分や 大事な仲間達であるネクストノイドに対して、こんな酷い仕打ちをするのか?
創造主であるエルに、絶対の忠誠、服従を誓い、エルの為に戦い、多くの仲間のネクストイドは、戦死した。
命をかけて戦い勝利したのに・・・
何故? こんな・・・ 死を持って・・・
あれ程 絶対の忠誠を誓い この命を捧げてきたのに・・・
様々な思いが交錯する 複雑で、悲痛な表情を見せていた。
表現の出来ない苦しみが、アピリム・ファースト(1番目)の頭を襲う。
極度の痛みの為 遂にアピリム・ファースト(1番目)も両手で頭を抑え もがき苦しみながら両膝を地面に着ける。
口を大きく開け、絶叫が、周囲に木霊する。
もはや最期を迎えたように見えた。
その時だった。
この様子を 迷路の様に入り組んだ地下に身を潜め 最後のチャンスを覗っていながらモニターしていた、後に堕天使と呼ばれる1部エルが、動いた。
最後の数機の小型UFOで、果敢にアピリム・ファースト(1番目)の救出に駆けつけた。
数発のエネルギービーム砲の直撃を喰らいながらも1機の小型UFOが、アピリム・ファースト(1番目)を 牽引ビームで、救出に何とか成功 そのままポットと呼ばれる ネクストノイド改造用のカップセルに収納する。
アピリム・ファースト(1番目)の状態を確認する。

最後の数機の小型UFOは、編隊を組み 上空を覆い尽す 無数の大型を初めとする中型、小型のUFOの大艦隊からの攻撃を 小出力しか出ない貧弱なバリヤーで防ぎながら 必死の逃亡を図っていた。

アピリム・ファースト(1番目)の状態は、どちらに転ぶか解からない状態であった。
生か? 死か?
全く予断を許さない状態であった。
頭の額のゴールドに輝くネクスタルには、無数の極小の亀裂が走り いつネクスタルが、粉々に砕け散っても不思議でない状態であった。
エル側からのすさまじい攻撃を何とか回避しながらも出来る限りの処置を試みた。
実は、アピリム・ファースト(1番目)を産んだ母親は、我々人類 つまりエルによってDNAを操作され 生体兵器ネクストノイドの素体ベースとして開発されたホモサピエンス・サピエンスの中で、何代も渡って、戦闘能力に優れたエルの1部と異種交配され人工的に生み出された女性であった。
そして、この 今 ポット越しに、アピリム・ファースト(1番目)を見ている 姿が確認出来ないが、1体が、アピリム・ファースト(1番目)を産んだ母親の繁殖相手 つまり父親であった。
エルの中で、この種族は、我々人類と非常に近い 近種のDNA構造 外観も良く似ており つまりヒューマノイド(人間型)で、ホモサピエンス・サピエンスの中でもコーカソイドに、非常に良く似た外観だと推測される。
アピリム・ファースト(1番目)を生み出す為のみに利用されていた。
用済みになれば、使い棄てられる運命であったかも知れない。
それを知り ネクストノイド開発に懐疑的であった為 冷遇されていた後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルと共に エルに対して、反旗を翻した。
だが失敗 もはやこれまでである。
唯一最後の希望として、アピリム・ファースト(1番目)に、全てを託す
僅かな可能性に掛け 全力で、アピリム・ファースト(1番目)の壊れかけたネクスタルの修復に全力を注いでいる。
このUFOは、反重力推進システムの為 どんなアクロバット飛行を続けても 内部の重力、慣性の法則を受けない。
傍目から見ればヨレヨレの状態で、何とか飛行しているに過ぎないが、小型UFOの機体の至る場所には、エネルギービーム砲直撃による損傷が目立つ。
ここまで来るまでに、全ての戦力を失った。
最後の望みを掛け 抹殺処分のアピリム・ファースト(1番目)を全戦力を用いて救出 僅か数機の小型UFOで、この小型UFOを取り囲み周囲を固めた残り数機のUFOの残り僅かな全エネルギーを小出力のバリヤーに回し 上空一面を覆う 大小様々な機体のエル側のUFOからの攻撃を防ぎながら この地球上を逃亡・・・ だがこのままでは、全機全滅も時間の問題であった。
宇宙空間への逃亡も この多くの損傷を受けたUFOの機体では不可能である。
最後の玉砕戦法に出るしかなかった。
海面ぎりぎりを飛行 タイミングを計り 周囲を固めていた数機のUFOのバリヤー解除と共に。自爆に見せかけ全エネルギーを放出 その瞬間 この小型UFOだけが、海 奥底深く潜行し逃げる作戦を決行 何とかうまく行き 無事追手から逃れる事に成功したものの もはやこのUFOは、飛行 そのものが不可能になりつつあった。
何とか 必死に捜索中のエル側の追手の目を逃れ 極秘に建設予定だった この洞窟内に逃れる事が出来た。
UFOは、洞窟内の奥深い場所に、何とかランディング(着地する。
もはや 浮上し飛行するエネルギーは、残っていない。
残っている全エネルギーを アピリム・ファースト(1番目)のネクスタル修復と、生命維持に回す。
激しい損傷を受けた為 UFO内には、地球上の大気が進入 大気にあるウイルス、微生物も同時に進入していた。
アピリム・ファースト(1番目)の父親と呼ぶべき 後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルは、これら地球上のウイルス、微生物に汚染され 今 寿命が尽きようとしていた。
冷遇されていた為 各種P(プロテクター)さえ与えられていなかった。
ゆっくりと、アピリム・ファースト(1番目)の収納されているポットに向かう。
透明のカプセル越しに、各種センサーなど取り付けられ ネクスタル修復と、生命維持の為の治療を受け眠るアピリム・ファースト(1番目)を見つめる。
「我が子 アピリム・ファースト(1番目)よ お前には、私達の全ての科学の知識を与える いつの日か、お前が復活したその日 これらの科学の知識を用いて、ネクストノイドを復活させ 必ず我々の意思を次ぎ あのエルに復讐を・・・ その為には、エルの標準戦闘用防具 B,P(バトルプロテクター)と、更にその上から装着する・・・ そして、お前の本来の開発目的のレジェ・・・ を手に入れ・・・」
アピリム・ファースト(1番目)の父親と呼ぶべき 後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルは、絶命した。
崩れるように、アピリム・ファースト(1番目)が、収納されているポットの側に倒れる。
身体は、乾燥と同時に、崩壊を始め そして埃となり風と共に舞い散る。
ポットの中で眠るアピリム・ファースト(1番目)は、コールド・スリーピング(冷凍冬眠)システムが、作動 白い霧の様な物が、全身を被い 深い眠りに着いたまま生体活動が、ほぼ停止と呼べる状態にな.る。
ネクスタル修復と共に、ネクスタル内にあるメモリーに、後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルの残した 全ての科学の知識がインストールされていく。
コールド・スリーピング(冷凍冬眠)システムで、生体活動が、ほぼ停止状態でありながらも深い眠りの中 アピリム・ファースト(1番目)は、永遠とも思える夢を見続けていた。
疑問と、自問の繰り返し。
あれ程 絶対の忠誠を誓い 尽くしてきたエル この命を捧げ 裏切った後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルとの激しい戦闘に戦い そして勝利 だが その結果は、何ら説明のないまま処刑であった。
次々とネクスタルが破壊され 死んでいく仲間のネクストノイド・・・ 次は自分の番と覚悟を決めていた。
逆らえなかった。
だが、危機一髪の所を 自分が戦い 倒していった 裏切った後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルによって、救われた。
アピリム・ファースト(1番目)に取って本当の敵は、どちらなのか?
そして、ネクスタルを通じて、おぼろげな姿が定まらない生命体からの強いメッセージが、繰り返される。
「我々の意思を次ぎ 必ずエルを倒せ・・・」 と何度も・・・
その為に必要な 全ての知識が、全てネクスタルのメモリーにインストールされ いつでも必要な知識を得る事が出来る。
エルに対する絶対的忠誠心が、揺らいだ。
忠誠心が、やがて、言いようのない憎しみへと大きく転換するのに、時間は、必要としなかった。
本当の敵は、あのエル・・・
エルに対する深い 2度と許す事の出来ない 底なしの憎しみを募らせる結果となった。
そして、いつの日か目覚め後に、必ずネクストノイドを復活させ あのエルに復讐をする。
この命を救う為 自らの命を棄てた あの裏切った後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルの為にも・・・
これらが、アピリムと、最初のネクストノイドであり 8大将軍の1体 デストロのギルしか知らない "大いなる計画" の根幹であった。
地球上のホモサピエンス・サピエンスを ネクストノイドへの改造にし ネクストノイドの大軍団を編成 地球上に残るエルの利用していたUFOを修理 そこから得られるオーバーテクノロジーを利用し、更に大型UFOを多数建造し 宇宙へ進出 エルを倒す。
これが、基本戦略構想であった。

 その後 全地球規模で、大規模なアピリムの捜査が行われたが、遂に発見出来ず、裏切った後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルのUFOと共に爆発、消滅したもののと判断され打ち切りとなり、次のプラン(計画)の実行が開始された。
急遽撤収の為の準備であった。
生体兵器として、開発されたネクストノイドは、全滅させた。
だが地球上では、ネクストノイドの素体ベースとして開発されたホモサピエンス・サピエンスの処理が残っていた。
ネクストノイドの開発計画は、完全に破棄され もはや不要物でしかない。
処理にあたり ネクストノイドと違い 人口が多く 地球上の全地域(南極大陸除く)に広く拡散していた。
数ヶ所に集め同時に処分は、困難であり 効率的ではなかった。
その為 当時地球上表面の約1/3を被う氷河を融解させ 地球規模の大洪水を起こし処理する事が決定された。
各地域担当し ホモサピエンス・サピエンスを手塩にかけ各技術、科学など教えていたエルの1部には、このやり方を芳しく思わないエルが、少数ながらいた。
中には、ホモサピエンス・サピエンスの女性との間に、子孫(後に、ネピリムと呼ばれる半神人)まで作り その子孫にその集落・・・いや国家の王として、支配させているエルもいた。
少数ながら この処理プラン(計画)に反対したエルは、密かに、自分達に従順なホモサピエンス・サピエンスや、ネピリムの誕生した一族に、この処理プラン(計画)を教え 巨大な方舟を建造させ備えさせた。
エルによる地球上表面の約1/3を被う氷河を融解させ 地球規模の大洪水プラン(計画)が、実施されたが、巨大な方舟に乗り込んだ1部ホモサピエンス・サピエンスは、難を逃れ生き延びる。
他にも 高山に逃れこの大洪水を逃れた人類も多数存在した。
これが、今から約1万2000年前から始まり 約6000年前最大ピークを迎えた 歴史上最後の氷河期(小氷河期)の終わりであり 原因不明の縄文大海進と呼ばれる 急激な温暖化の原因であった。
これらが、世界各地に残る 似たような伝説 ノアの方舟伝説(原典は、ギルガメシュ叙事詩と言われる)などの原典となる。
だが、これらの真実は、ピエールに、伝えられなかった。
ピエールには、偽装、改ざん、捏造された情報のみが伝えられた。
アピリムは、裏切った後に堕天使と呼ばれる1部下級のエルを倒した事により 自らの力に溺れ過信し、エルに対して反逆し その結果 アピリムは、エルの手により封印された・・・
ここまでの映像を 脳内に直接送り込まれたピエール。
我々人類は、神によって忠実な下僕(しもべ)となるべく作り出された 更に神の御手により神の為に戦い、神を守る為の戦士として、ネクストノイドとなるべく運命・・・
そして、アピリムとは、神の為に戦い、神を守る為 神の手により作られたネクストノイドの戦士 それも神に次ぐ力を持つ最強戦士・・・
だか、自らの力に溺れ、過信し 神に対して、反逆し封印された。
アピリムは、過去3人存在している。
つまりピエールは、そのフォース(4番目)のアピリム・・・
だが、過去3人のアピリムは、神に対して反逆した。
セカンド(2番目)と、サード(3番目)は、後に堕天使と呼ばれる堕落した天使と共に、神々に反抗し 当時忠実だったファースト(1番目)により滅ぼされ、ファースト(1番目)自身 その力に溺れ、過信し 神に対して、反逆し封印された。
何故? この様な映像を・・・ 何の為に・・・?
「偉大な力を持つ我が主たる神よ 何故? 私に、この様な映像を見せるのですか?」
ピエールは、どこにいるのか解からない相手に話しかけた。
「アピリム・フォース(4番目)よ お前は、復活したアピリム・ファースト(1番目)を倒す為 我々によって誕生させたのだ」
「そうだ、そして我々が与える力で、復活したアピリム・ファースト(1番目)を倒すのだ」
もう1つ別の声が響く、どうやら単数ではない複数存在するらしい・・・
やはり 神とは、1人称ではなく 多人称 つまり神々と言う複数存在する。
複数が1つの神となっている。
「だがそれよりも 脳に直接映像が送られ見た アピリム・ファースト(1番目)が復活したとは・・・?」
「アピリム・ファースト(1番目)を倒す為 アピリム・フォース(4番目)として、この私が生誕した・・・」
ピエールは、小さくつぶやいた。
「そうだ お前は、我々の忠実な戦士として、我々に代わり 裏切り者のアピリム・ファースト(1番目)を倒すのだ」
ピエールの内心に熱き正義感が燃え上がる。
「偉大な力を持つ我が主たる神よ 私には、アピリム・ファースト(1番目)の様な戦士の力を持ち合わせていません」
現状では、まともに立ち向かって勝てる相手ではない。
「心配するな お前には、我々の持つ力の1部を授けよう」
「見るが良い」
またピエールの脳内にある映像が送られた」
それは、ピエールが神と信じる者達が、装着している各種用途に合わせ装着しているP(プロテクター)であった。
そして、1つのP(プロテクター)が示される。
それは、戦闘用に開発されたB,P(バトルプロテクター)であった。
超硬度特殊金属で出来ており 生命体の体型に合わせ 超硬度特殊金属内にある無数のナノマシーンによって、自由に変形可能 頭部のレアスタルと呼ばれる物体は、直接脳と結び付きコントロール 超硬度特殊金属を自由に変形させ各種武器として利用出来る。
このB,P(バトルプロテクター)を装着すれば、各種戦闘能力が、ケタ違いに大幅向上し、更に、大気の存在しない宇宙空間や、超高重力高圧力に耐えられる優れた性能を有していた。
「・・・このB,P(バトルプロテクター)をお前に授けよう」
何もない空間にピエールが、神だと信じる者の声が響く。
「偉大な力を持つ我が主たる神よ それはどこにあるのですか?」
周囲を見渡しても ここは何もない空間である。
「それを自らの力で探し出すのだ」
声は響く。
「そう それは、我々の与えるアピリム・フォース(4番目) お前の試練だ」
別の声が響いた。
「このB,P(バトルプロテクター)を見つけ出し アピリム・ファースト(1番目)を倒し 我々が作り出した下僕(しもべ)を導く事こそ お前に課せられた試練だ」
「それを達成した時こそ アピリム・フォース(4番目)よ お前は、我々の戦士として、仲間の一員になれる・・・」
別々の声が響く。
ピエールは、これを神への進化だと受け止めた。
この聖なる苦難、試練に耐えてこそ 神への進化の道が開かれると信じた。
これは、神からの天啓であり これこそかって存在した何人かの神の言葉を伝える偉大な預言者の生涯をかけて貫く聖なる運命(さだめ)だと信じた。
そんな事を考えている時だった。
またも声が響く。
「だがアピリム・フォース(4番目)よ このB,P(バトルプロテクター)を己が装着した程度では、アピリム・ファースト(1番目)には勝てぬ」
「あやつの戦闘能力を見くびる出ない」
別の声も響く。
顔を上げるピエール。
「と申しますと・・・?」
神が、装着する脅威の戦闘用B,P(バトルプロテクター)でも勝てない・・・ どう言う事なのか?
「だが 心配する事はない 更に強力に進化したモデルがある」
「そうだ まずB,P(バトルプロテクター)をその手に入れる事だ」
「そうすれば、更に強力に進化したモデルのありかのヒントが得られよう・・・」
「この2つを手に入れ 我々の残した遺産を利用すれば、アピリム・ファースト(1番目)に対抗出来るであろう」
複数の声が次々と響く。
だがピエールの心には、疑念が消えない。
何故アピリム・フォース(4番目)と呼ばれるのか? 過去3人のアピリムは、全て裏切り者 自分もその裏切り者になるのか?
それに、過去3人のアピリムは、神々から神々を守る戦士として直接改造を施された。
だが、自分は、改造ではなく神々が装着していたB,P(バトルプロテクター)と呼ばれる戦闘用のP(プロテクター)と、更に強力に進化したモデルである。
やはり神々は、この私が、過去の3人のアピリム同様 神々の手による 神々の戦士となるべき改造を施されれば やはり裏切り者となると危惧されておられるのであろうか?
それ程 ネクストノイド=神々の戦士への改造は、神々ですら恐れる程強力な戦闘能力を得るのであろうか?
その為 あえて私に神々が装着した戦闘用のB,P(バトルプロテクター)を 私自らの力で探し出し装着 そして、神々の敵 アピリム・ファースト(1番目)を 倒せと申すのであろうか?
それとも・・・色々な考えがピエールの頭を過ぎった。
ただ1つ言えるのは、ピエールが、その神々に対する信仰心を試されているのだ・・・ この過酷な試練に耐えてこそ 信仰心が認められ神々への道が開けると信じた・・・

そんな事を思い出していた時であった。
「ピエール神父」
先頭を歩くコネリーから大声で呼ばれる。
コネリーは、ある場所を指差していた。
そこは、巨大な見る者を圧倒する断崖絶壁が、来る者を阻むようそびえ立っている。
だがその絶壁を見た瞬間 ピエールの額 決して人間の目には、認識出来ない程の小さな点 そうこれこそB,P(バトルプロテクター)の装着者の証 レアメタルの1部からピエールの脳内にあるシグナルが送り込まれる。
B,P(バトルプロテクター)の装着者のみが知る事の出来るエルと呼ばれるEBE's(イーバーズ=地球圏外知的生命体)の残した秘密の施設のありかが近くにあると言うシグナルであった。
ピエールは、何かに導かれるよう絶壁に1人近づく。
B,P(バトルプロテクター)を装着しようとした その瞬間。
「ほっ、ほっ、ほっ・・・」
周囲の空間に木霊する甲高い女性の いかにもここにいる者達をあざ笑うような笑い声が響く。
ピエール達は、声のした方をを注意深く観察する。
数人の兵士は、ER02Tライフルを構える。
声は後方から聞こえた。
いた。
そこには、人間の女性と動物のネコの両方の特徴を持ち合わせたネクストノイドのグロテノス・・・ いやグロテノスとは、どこか微妙に違う 人間とネコの中間種 混ぜ合わせたような外観 そうネクストノイドのグロテノスの突然変異体である グロテノスの中でも最強と呼ばれるハイパーグロテノスと同等 いやそれ以上の戦闘能力を持ち ハイパーグロテノスの欠点 エネルギー消費量の問題も無い ミュータントタイプのミューグロテノスの1種 ミュースキャットの麻子が、笑い声を上げながら勝ち誇ったように、ゆっくりと近づいてくる。
「お久し振りですわ こんな所でお会い出来るなんて・・・ 愛しのピエール神父様」
言葉、態度とは裏腹に麻子の目には、隙がない 周囲のピエール引きする兵士の動きを鋭く観察 直ぐに行動を起せる準備を整えている。
「こんな所で お会い出来るとは奇遇ですね Miss,麻子」
ピエールは、少し表情を和らげた。
だが麻子の後ろには、数体のグロテノスが待機 こちらに標準を定めているのに気付いている。
表情とは正反対に警戒心を解かない。
「あなた様に、こんな所でお会いするなんて・・・ やはり私のあなた様への純粋な愛がなせる業でしょうか?」 薄笑いを浮かべる。
氷点下以下の春先と言え吹雪が舞う厳寒のこの場所 何ら防寒着すら着ていない。
柔軟性にとんだ身体 人間・・・ 旧人類(ホモサピエンス・サピエンス)の年齢から言えば40歳を超えているが、まだどう見ても20歳代中盤程度にしか見えない まだ崩れていないボディラインを見せつけ 過剰とも思える程の大人の女が持つ 年齢と共に、熟成され、成熟した独特の芳醇で、妖艶、妖魔的、どこかミステリアスな色香を漂わせ つまり美人ではないが、洗練された魅惑と、どこか危険な香り漂わせ魔性を持ち合わせた大人のいい女を演出している。
ピエールの周囲にいた兵士が、素早くピエールの前に壁を作り、ミュースキャット麻子に ER02Tライフルの銃口を向ける。
それを見ながら少々驚いた表情をミュースキャット麻子は、見せる。
「まあー ピエール神父様 この私にこの様な乱暴なマネを・・・」
だが言葉と態度が裏腹なのはだれの目に明らかである。
ミュースキャット麻子は、目で小さなサインを繰り出した。
その瞬間 ミュースキャット麻子を周囲に、寒冷地タイプ、飛行タイプの10体のグロテノス、ハイパーグロテノスが、現れた。
各々の武器を直ぐにでも繰り出せる体勢である。
ピエールは、直ぐに両手を握り叫ぶ 「G,P(ゴットプロテクター)」
ピエールの額の1点から 強い光が発せられピエールの身体を包み 光は、ソニック・ブーム(衝撃波)を伴い半径数m程度膨張する。
ピエールの前方に壁を作っていた兵士は、瞬時に、雪面に身体を倒す。
更に、その前方ミュースキャット麻子、10体のグロテノス。ハイパーグロテノスは、片腕で、顔面をガート、ソニック・プーム(衝撃波)を伴う強烈な光に耐える。
光が消えると同時に、ブロンズ(青銅色)の戦闘用B,P(バトルプロテクター)を装着したB,P-2が現れる。
だが、B,P-2の様子が、いつもとかなり違っている。
頭部の額に剥き出しになっているレアスタルが、何かに? 共鳴し反応しているストロボの様に、点滅を繰り返している。
初めての見る現象である。
両陣営 数mの距離を隔て、各々の武器をいつでも使用出来る体勢で、睨み合う。
一瞬の静寂が時間を支配する。
周囲は、小雪まじりの吹雪が、断崖絶壁に遮断された小さな平地に吹き荒れる。
そんな時であった。 突然何か? 地の底から突き上げるよう1度大きく大地が揺れた。
そのまま今度は、地面が激しく横に揺れ始める。
感じた事のない大きく激しい横揺れ 大地の至る場所から悲鳴の様な地響きが響き渡る 巨大地震の発生である。
ここは、2つのプレートの衝突地帯上にある。
遥か太古 当時何度目かの1つにまとまっていた超大陸の分裂に伴い 南極大陸から分離したインド亜大陸を伴うインドプレートが、そのまま北上 今から約4500万年前 アジアプレートと衝突ししそのままゆっくり北上を続けている。
大陸プレート同士の衝突のため、日本近海のような一方的な沈み込みは生起せずインドプレートがユーラシアプレートの下に部分的にもぐりこみながら押し上げている。
その結果8,000m級の高山が並ぶユーラシア大陸の・・・ いや世界最高峰のヒマラヤ山脈や広大なチベット高原が発達した。
だが、大陸衝突の過程には未知の部分が非常に多く残っている。
その理由は、日本の様な沈み込み型境界では、深部で発生する地震の位置から地下のプレート形状を推定できるのに対して、大陸衝突帯では深部で地震が発生しないからである。
浅い部分での地震は多発しているのだが。
つまりプレート同士の衝突による断層のゆがみ、ずれなどが生じ それらが原因と考えられる断層型地震である。
インド半島自体震がよく発生している。
地震の揺れは、震度7クラスの激震であった。
両陣営の丁度中間地点に、巨大ない何本もの亀裂が走り 大きく口を開け 地割れが起こる ピエールの率いる1部兵士と、ミュースキャット麻子の率いる1部グロテノス、ハイパーグロテノスが、地割れに引き込まれ、断末魔の絶叫を上げながら 底の見えない底なしの闇へと飲み込まれ落下していく。
1部 飛行タイプのグロテノスは、数体の仲間を持ち上げ飛行を試みるが、どうしても飛び立つ事が出来ない。
地獄の様な 永遠に続くと思われる激しい揺れが、約数分間続いた。
ここにいる者は気付いていないのだが、この巨大な地震は、極限られた狭い限定的1部だけである事を。
ここにいた者だけが、襲われた巨大な揺れであった。
ようやく巨大な揺れも収まってきた。
周囲には、大きく口を開けた巨大な亀裂が至る場所に無数に走っている。
ここにいた全員 立っている者は、皆無であった。
全員地面に伏せ この揺れが収まるのを耐えていた。
断崖絶壁の1部は、崩れ落ち大きな岩石が地面に転がっている。
数体のグロテノスが、どうやら直撃を喰らい下敷きとなって押し潰されたらしい・・・
現状の残存戦力を確認したミュースキャット麻子は、ある決断を下した。
「全員退避せよ」
現状の残存戦力では、もはや戦闘が不可能と判断したミュースキャット麻子は、率いた部隊に撤収命令を下した。
このまま戦闘状態に入っても勝ち目はない。
相手は。ピエール B,P(バトルプロテクター)を装着している。
ここは、後退して戦力を立て直すが方が先決。
今 戦っても無駄な戦力の浪費を強いるだけ。
「愛しのピエール神父様」
ミュースキャット麻子は、負傷したグロテノスを担ぎ上げながらピエールを睨む。
「この勝負 今回はお預け 再戦楽しみにしているわ」
そう言い残し素早く立ち去っていった。
立ち去るのを警戒しながらも確認 姿が見えなくなると、突然B,P-2は、両手で頭部を押さえ両膝を地面に着けた。
「どうしました? ピエール神父」 心配そうな表情で、近くにいたコネリーが、B,P-2の顔を覗く。
「ここにある何か強いと反応し 私を導いている」
B,P-2は、崩れ落ちた絶壁の1部を指差した。
指差した壁が、また余震で1部崩れる。
崩れた部分から 何か人工的に作られた金属製の物体の1部が露出する。
露出した金属の1部が、少し音をたてながら ゆっくり横にスライドをする。
スライドした下部の部分から 幅 約50cm程度の光が、丁度道の用に、B,P-2の近くに伸びてくる。
まるで、B,P-2を内部に誘うようである。
「ここから内部に入れと、呼んでいる」 B,P-2は、小さくつぶやく。
B,P-2は、光で出来た道に足を乗せた そのまま通り抜けない しっかりと地面のように踏みしめられる。
B,P-2は、そのまま光の道を進み内部へと入っていく。
その後をコネリー、生き残った兵士が続く。




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